309 / 450
第15章 まずは小姑を片付けないと………
303★男は女に貢ぎたいモノなんですか?
しおりを挟むレオニードの予想の斜め上を行く発言に、エリカは驚く。
〔契約獣って
そんなにマスター
大好きになるの?
ていうか、大好きな相手だから
契約獣になるのね
そう言えば、私が嘆かないように
命を捨ててでもアルを守るって
言ってくれたっけ………
なんて重い愛情と忠誠心なの
私は、そんなに凄いコトなんて
していないのに………
なんか、男を騙して貢がせる
悪女にでもなった気がします〕
エリカが苦悩していると、レオニードが心話で話しかけてきた。
『マスター、私達は
我儘なグリフォンです
やりたくないコトは一切しません
ただマスターが好きなんです
それだけなんですよ
私が番を見付けた時
たくさん食べて欲しくて
腐るから止めてと言われるまで
獲物を貢ぎました
私だけを見ていて欲しくて
せっせと貢ぎます
それがオスの本能なんですよ
だから、アルファード様に
もっと貢がせてあげて下さい』
『………』
〔レオ、それって貴方の番に
かなり迷惑な愛情表現だと思いますよ
それに、アルはそんなコトしません
私が嫌がるコトなんてしませんからね〕
レオニードの発言に、エリカは呆れて内心では色々と思考していたが、それを口にするコトは無かった。
そんなエリカに、どこか楽しそうに笑っている気配を滲ませた心話が伝わってくる。
『初めまして、マスター…
私は、レオの番レーナです
うっとおしいと思っても
オスって貢ぐ習性を
もっているんだから………
と諦めて受け入れてあげて下さい
ついでに、嬉しいという言葉と
口付けの一つも付ければ
十分ですからね
マスターの出来る範囲で
受け入れてあげて下さい
それだけで大人しくなりますから………
下手に無視すると延々と貢ぎますからね』
レーナの説明に、エリカは首を傾げながらこころの中で言う。
『そういうものなの?』
それに、レーナはくすくす笑っている気配をまとって答える。
『そういうものなんですよ
オスって単純ですから………
だから、あのシードラゴンには
今回のように会うたびに
命令してあげてくださいね
じゃないとマスターの
愛情が減ったとか
不興をかったと思って暴走しますから………
レオの貢物は
そこまでの量じゃありませんけど………
彼が本気でマスターに貢いだら
恐ろしい量になると思いますよ』
レーナの言葉に、エリカは、ジュリアスが持ってきた塩の量を思い出す。
〔ちょっと欲しいと言うだけで
あれだけの塩の量を持ってきたわね
レーナの言うとおりだわ
シーサーペントのような魔物も
魚介類もジュリアスなら
幾らでも獲れるわね
それを【魔倉庫】に入れて貢がれたら………
うっ確かに、適度に命令というか
お願いしてやってもらう方が安全ね
グリフォンでも、女性は女性ね
とっても助かる提案をしてくれるもの〕
『………』
考え込んでいるエリカに、レーナが話しかける。
『マスター…ドラゴンは
面倒くさいの代名詞みたいな
生き物ですからね』
〔うっ…確かに
無料の小説サイトに書かれている
ドラゴンの番って
ヤンデレの監禁好きで
腹黒の俺様がテンプレだったわ
アルが紳士で優しいから
すっかり忘れていたわ
アルってや○竜のウルみたいに
優しいのよねぇ~………
だから、気を付けないと
滅茶苦茶な量のドレスと宝石を
貢ぎそうで怖いわね
これから色々なパーティーに
参加する立場だから
気を付けなきゃね〕
10
お気に入りに追加
2,241
あなたにおすすめの小説
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
その聖女、娼婦につき ~何もかもが遅すぎた~
ノ木瀬 優
恋愛
卒業パーティーにて、ライル王太子は、レイチェルに婚約破棄を突き付ける。それを受けたレイチェルは……。
「――あー、はい。もう、そういうのいいです。もうどうしようもないので」
あっけらかんとそう言い放った。実は、この国の聖女システムには、ある秘密が隠されていたのだ。
思い付きで書いてみました。全2話、本日中に完結予定です。
設定ガバガバなところもありますが、気楽に楽しんで頂けたら幸いです。
R15は保険ですので、安心してお楽しみ下さい。
【完結】魅了が解けたあと。
乙
恋愛
国を魔物から救った英雄。
元平民だった彼は、聖女の王女とその仲間と共に国を、民を守った。
その後、苦楽を共にした英雄と聖女は共に惹かれあい真実の愛を紡ぐ。
あれから何十年___。
仲睦まじくおしどり夫婦と言われていたが、
とうとう聖女が病で倒れてしまう。
そんな彼女をいつまも隣で支え最後まで手を握り続けた英雄。
彼女が永遠の眠りへとついた時、彼は叫声と共に表情を無くした。
それは彼女を亡くした虚しさからだったのか、それとも・・・・・
※すべての物語が都合よく魅了が暴かれるとは限らない。そんなお話。
______________________
少し回りくどいかも。
でも私には必要な回りくどさなので最後までお付き合い頂けると嬉しいです。
【完結】聖女を害した公爵令嬢の私は国外追放をされ宿屋で住み込み女中をしております。え、偽聖女だった? ごめんなさい知りません。
藍生蕗
恋愛
かれこれ五年ほど前、公爵令嬢だった私───オリランダは、王太子の婚約者と実家の娘の立場の両方を聖女であるメイルティン様に奪われた事を許せずに、彼女を害してしまいました。しかしそれが王太子と実家から不興を買い、私は国外追放をされてしまいます。
そうして私は自らの罪と向き合い、平民となり宿屋で住み込み女中として過ごしていたのですが……
偽聖女だった? 更にどうして偽聖女の償いを今更私がしなければならないのでしょうか? とりあえず今幸せなので帰って下さい。
※ 設定は甘めです
※ 他のサイトにも投稿しています
番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。
異世界召喚に巻き込まれました
ブラックベリィ
恋愛
気分転換として、巻き込まれモノも書いてみようかと………。
でも、通常の巻き込まれは、基本ぼっちが多いようなので、王子様(笑)を付けてみました。
なんか、どんどん話しがよれて、恋愛の方に傾いたので、こっちに変更ます。
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる