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第15章 まずは小姑を片付けないと………
256★アルファードの‥‥‥
しおりを挟むちなみに、マクルーファ達は、夕食になんとか間に合う頃に、やっと帰って来ていたりする。
その為に、エリカやアルファード、オスカーや聖女候補、レオニード達と夕食をとったのだった。
エリカと一緒に入浴し、同じベッドに入ったアルファードは、微かに寝息を立てるエリカを腕に、エリカとグリフォン達を思い出す。
今日のエリカを見ていると、稀有な幻獣グリフォンを手に入れても、それを使って何かをしようなとど、カケラも思っていないコトがわかる。
エリカには、膨大な魔力も権力も財力も何の意味も無い。
俺を愛していると言う、その言葉には、俺の皇太子としての地位も権力も皇族ゆえの、膨大な魔力というチカラも、その意識の中には入っていない。
魔法騎士団団長の地位と権力も、エリカに意味は無い。
どちらかと言えば、皇太子としての義務と責任を一緒に背負うほうに意識が向いていた。
一事が万事なのだろうなぁ~‥‥‥。
エリカは、きっと皇太子妃になっても、この愛らしい性格のままでいるだろうと、確信出来る。
寵愛の聖女を、彼の皇帝が何処までも溺愛していた意味が、俺にも本当にわかった。
愛する男としてだけ、自分を見詰めてくれる愛しい妻(おんな)で、皇帝としての重責を、笑って一緒に背負ってくれる存在。
まして、彼の皇帝には何人もの側室が侍っていたし、姫だけだったが何人も産まれていた。
寵愛の聖女は、その後宮に最初から入っていたわけでは無い。
皇帝は、すべての側室を後宮から排除して、生まれていた姫達も全て国外に幼少のみぎりから嫁がせている。
もっとも、それが愛情だけだったのか?と疑われてもいる。
側室の全ての家が、それぞれに罪を犯し、断罪され跡形も無く滅びているからなぁ‥‥‥。
全てが終わってから、寵愛の聖女を皇妃として盛大に娶ったのは確かだが‥‥‥。
俺は彼の皇帝に比べたら、はるかに運が良いな。
なんと言っても、身体の成長が悪かったから、婚約者候補すらいなかったからなぁ‥‥‥。
エリカに、無駄な苦労をさせる必要が無い。
あとはアレを、さっさとカンパネラ伯爵の三男サルバトールに、嫁がせれば、俺の苦労もお仕舞いだからなぁ~‥‥‥。
しっかし、サルバトールも我が魔法騎士団の騎士にしても良いだけの実力があるのに、もったいないな。
ここは、1度、あの3兄弟を魔法騎士団に移動させるか‥‥‥。
サルバトールの箔付けにもなるしな。
いや、名前だけのグリフォン騎士としてやろう。
アレに、聖女の守護騎士は、生涯独身になりそうなほど婚姻が遅くなるから、長男のアルブレヒトは諦めても、次男のグリフォン騎士であるカセロールの方が良いと、ごねられても困るしな。
アレには、カンパネラ伯爵を継ぐには商才も必要で、それがあったのは、三男のサルバトールだったとでも言おう。
サルバトールは、魔法騎士団で内勤でもさせれば良いかな‥‥‥ああ‥‥‥面倒くさい。
だが、アレの性格を考えると、人が羨む男を夫にしているという、虚栄心を満たすのは大事だ。
また、自分の夫の兄弟が、聖女の守護騎士とグリフォン騎士という立場も大事だろう。
ふむ、バルディアの分家のブランドル子爵家は、跡取りが娘だったから、そこに次男のカセロールを突っ込んでやるか‥‥‥うん、そうしよう。
カンパネラ伯爵家を継ぐサルバトールにとって、がっつりとした枷になるだろう。
そう何があっても離婚できないし、側室や愛妾をもうけられない、状態にしてやろう。
たとえアレに子供が生まれなくても、アレの性格に嫌気がさしても、生涯アレのお守りをしてもらおう。
俺とエリカの幸せの為にも、サルバトールには、とうとい犠牲になってもらおう。
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