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第15章 まずは小姑を片付けないと………

247★契約したグリフォンは、忠実?

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 レオニードのあっさりとした答えに、エリカはとまどってしまう。

 「えっ本当?
  負担にならないの?
  大丈夫?」

 「ますたー…それは…
  大丈夫ですよ

  ますたーの番の両親ですから
  それと、ますたーの番の
  血族は大丈夫ですが……

  あのカンパネラ伯爵夫妻と
  その息子達は、もう少し
  様子を見てからというコトで
  宜しいでしょうか?」

 小首を傾げているエリカに、人間だったらイイ笑顔を浮かべているのでは?という感じでレオニードはさらりと答える。

 〔ふぅ~ん……レオ達ってば…
  まるで日本犬(ワンオーナー)
  みたいな性質を持っているのね

  あぁ………そう言えば
  父方のお祖父ちゃん家で
  新しく秋田犬を飼ったって
  聞いて遊びに行った時

  子犬を撫でようとしたら
  お母さんだけ嫌がられたっけ……

  家族だから、吠えないけど
  撫でさせる義理は無いって
  感じだったもんねぇ~……

  お母さんって………
  犬好きだったから
  ガックリしていたもん

  でも、帰るまでに
  あの手この手で
  手懐けていたっけ………

  あっ…あははは…今更だけど
  私ってば、お母さんにとって
  犬以下の存在だったんだぁ~
  今頃気が付くなんて………

  でも、まっいっか…だって…
  アルって恋人もいるし
  オスカーさん達もいるし…

  あっちの世界じゃ想像上の
  生き物であるグリフォンと
  契約できたんだもの

  だから、あっちでの寂しさ
  悔しさなんかは、もう
  どうでも良いって思えるし

  今は、レオとの会話を優先しよう

  それに、ちょっと聞きたかった
  コトもあるしね………〕

 「まぁ…それは……
  仕様が無いと思うわ

  そう言えば、ギデオンさんや
  レギオンさん、オスカーさん達や
  アラン達は、大丈夫なの?

  あと、今回は一緒に帰って
  これなかったけど………

  マクルーファさん達とかも
  乗せても大丈夫なの?」

 エリカの問いかけに、レオニードはさらりと答える。

 「今、マスターが口にした
  名前の方達は、マスターが
  大切に思っているヒト達なので
  我々も大切に扱いますよ」

 その答えに、エリカは、再度、質問する。

 「アル達と、私との契約に
  準ずる仮契約もしてくれる?」

 「はい、ますたーが
  お望みでしたら
  何時でも、仮契約をしますよ」

 〔ますたーは、優しい
  契約をしたから
  私達の主なのに………

  その気になれば
  幾らでも命令できるのに
  絶対にそんなコトをしない

  いつでも、私達の気持ちを
  優先してくれる

  私達は、ますたーの
  優しいこころと

  色々と考えて暗くなったり
  明るくなったりする

  そのこころの動きも
  楽しいんです

  勿論、ますたーの豊富な
  魔力も魅力的です

  その上で、ますたーの
  望むとおりに仮契約する
  相手達も、とぉ~っても
  おもしろそうです

  魔力量も多い人間達だし
  ますたーを愛している
  者達ばかりだから………

  ますたーの番の血族は
  ますたーを息子の番、嫁?
  として気に入っているから
  それでイイと思いますよ

  ますたーに害意を持ったら
  魔力をすべて啜って
  殺せば良いだけですしね

  ますたーの番は強いから
  滅多なコトでは死なないけど………

  もしも、死んだとしても
  オスカーやマクルーファ
  だったら、ますたーに
  それなりにつりあうしね

  2人ともますたーを
  こころから愛しているから………

  ギデオンとレキオンと
  守護騎士アラン達は

  ますたーの番としての魔力は
  ギリギリかな?

  でも、ますたーを
  愛しているから
  まぁ良いでしょう〕
 
 レオニードの内心を知ったら、対応に困ってしまうようなことを考えているとは思わないので、エリカは何度もその意思を確認する。

 「良いの?
  そんなに簡単に言って…後で
  嫌になったりしないの?」

 「嫌になったりなんてしませんよ
  ますたーが、彼らを大切だと
  思っている限りは………」










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