幻獣の契約者

0013★えっ…もしかして、重度の中二病患者？

　今の自分は、正気を失って抵抗なんてしたら、五体満足でいられる保障が無い状況下にいるのだから。

〖運が悪ければ、何人もの男達にオモチャのように輪姦されたあげくに、蛇や犬など使って、見世物のように獣姦ショーさせられたりするって話しを、聞いたコトあります。
　他には、性器や肛門に、色々な異物を面白半分に突っ込まれて弄ばれる、強姦凌辱動画を撮られて、裏ビデオで販売されるなんて話しだって、そういうコトに疎い僕ですら一度は耳にしてます。
　あと有名なのは、何年も監禁されていたって言うのあったなぁ。
　流石に、監禁されてずっと強姦され続けるのはだけはヤダなぁ。
　この行為が、これっきりで終わってくれるコトを祈ります。
　取り敢えず、僕を組み敷いている人以外、他に誰かいる気配はありませんから、ひとりだけですよね〗

　そんな陽翔の斜め上の思考と、内心を知らない煌牙は、両手で口を覆い、声を漏らすまいとするその手を取って口付けて、興奮に少し掠れた声音で囁く。

「つらかったら噛み殺さずに声を出せ……その方が、少しは楽だろうからな……いくら声を上げても良いぜ。
　此処には、強固な【結界】を張ってあるから、どんなに泣き喚いても、誰にも聞こえねぇ～から平気だぜ」

　そう囁いた煌牙は、陽翔の口を覆う両手を引き剥がし、びっくりして薄く開いている唇に口付け、躊躇うことなく舌を忍び込ませる。

〖えぇーとぉ【結界】ってなんですかぁ？　うわぁ～…もしかして、マンガや小説に出て来るアレですか？
　僕を襲っているのは……かなりヤバ系の……中二病患者ですか？
　下手な抵抗したら……殺されちゃう？　オメガバースとか？
　獣人の発情期とかって設定ですか？　うえ～ん…怖いよぉ～〗

　勝手にアクロバティックな思考へと飛んで怖がる陽翔の内心を知らない煌牙は、少しでも早く、確かな【楔】の【契約者】を得ようとしていた。

〖ひぃぃぃ～…無理ぃ……口の中にぃ…舌ぁ～……ぞわぞわするぅ〗

　陽翔は、口腔へと堂々と入り込んで来た煌牙の舌の感触に、意識を持って行かれる。

　煌牙は、口付けと同時に、反射的な抵抗を封じる為に、陽翔の肩を左腕でガッチリと抱き込みつつ、口付けから逃げられないように首元に近い後頭部を鷲掴む。

　そして、空いた右手を陽翔の双丘へと伸ばし、その狭間へと指先を滑り込ませた。

〖えっ…えぇぇ………って……ひっ…ひぃっ…ぃ…やぁぁぁぁ………〗

　前戯らしい行為もないまま、いきなり双丘の谷間で怯え竦んでいる、排泄器官の出口となる不浄な穴の窄まりを指の腹で撫でられて、条件反射的に抵抗をする。

　が、陽翔の身体はガッチリと抑え込まれている為、口から引き剥がされた両手で、煌牙の背中を一生懸命にペチペチとするコトしかできなかった。

　そんな陽翔の初心な反応に、双眸を細めた煌牙は、更にねっとりと舌を搦めながら、排泄する為にある不浄の穴の奥にある秘窟の中の汚れを浄化する為に、硬く窄まる蕾みの上を指の腹で何度も何度も撫で擦る。

　本来そう言う用途には使われない、不浄な穴の奥にある秘窟の腸壁の汚れを清めて行く。

〔くぅぅ～…マジで、たまんねぇーな……意識が蕩けるほど甘いぜ。
　俺が、この国の大地に深く根刺す為の【楔】として選んだ【契約者】だが……触れているだけでクラクラして溺れちまう。
　このまま我を忘れて、ズブズブとのめり込んじまいそうだ。
　こりゃ～…終わっても、逃がしてやれないな。
　ふふふふ………血と肉を介在させた【契約】を施し終わったら、その対価として、蕩けるような快楽を与えてやろう〕

　キュッと窄まる硬い蕾みの奥にある、陽翔の直腸を綺麗に浄化し終えた煌牙は、口内をねっとりと舐めてから深い口付けを解く。

「はぁっ…はぁ……けほっ……呼吸…でき…ません……」

　絶息しかかったと気丈に訴える陽翔に、煌牙はニヤリッと嗤って言い放つ。

「細く鼻で息をするんだ……まっ…じょじょに慣れればイイ………」

　そう言い放ってから、煌牙は【契約】の為の交わりに必要な条件を満たす為に、僅かに頬を膨らませた陽翔に問いかける。

「そういや、お前の名前を訊いてなかったな。
　なんて言う名前なんだ？」

　煌牙からの問いかけに、陽翔はビクッと身体を震わせる。
　陽翔は、肛門性交を強要する煌牙に名前を教えるコトを躊躇う。

〖もし……そう…もし彼が、これっきりで飽きてくれなかったら、これからも…ずっと…こんな一方的で、悍ましい関係を強要され続けるかもしれない〗