悪役令嬢?当て馬?モブ?

ブラックベリィ

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0168★異世界ネットショッピングのレベルを上げる為に

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 そして買いました、リゲン(スーパーブラック)を12箱。
 果たして、この数でグレンの髪をちゃんと染めるコトは出来るのでしょうか?
 なんせ、グレンの長髪は腰まである上に量がとっても豊富なんですよねぇ……

 ちなみに、1箱700ポイントでした……消費税込みの値段でしたよ
 そして、靴下や下着は取り敢えず諦めました
 あとで買うコトが出来るので、今、絶対に必要なモノを優先しました

 だって、欲望のままに使ったら、前世の貯金なんてあっという間に終わっちゃうもの
 異世界屋(買い取り専門店)に、私が持っているモノを入れてポイント増やさないと
 まずは目先から、取り敢えず、グレンの髪色を変えるというコトを実践してみましょう

 あの長い真紅の長髪が、黒系の色になれば、かなり印象は違うはずだしね
 なんなら、三つ編みしちゃえばもっと印象変わるかもだしね
 取り敢えず、異世界ネットショッピングのレベルを上げるのにも一歩近づいたかな?

 リアは、ポンッと届いた、リゲン(スーパーブラック)を12箱が入ったダンボール箱の出現を確認し、タブレットの画面を確認する。

 異世界ネットショッピングレベル1
 現在の使用可能ポイント・2336060ポイント
(次のレベルまで、あと33661ポイント)new!
 使用可能なお店・スーパーユウヒ・コンビニナイン・ギョウムワン
        ・ホームセンターニャン・シロムラメエ
        ・異世界屋(買い取り専門店)

 あと、33661ポイントの買い物をすれば、レベルが2になるはず
 だからと言って、今の私は無駄金を使ったりしないわよっ
 そうは思っても、私って意思薄弱だからなぁ~……

 リアはそれ以上タブレットの画面を開けていると、再びスーパーユウヒやギョウムワンを開けて、買い食いできるモノを買ってしまう危険な誘惑に負けてしまうのを感じて、いそいでピッとスイッチを消した。

 黙ってリアの行動を見守っていたルリが、小首を傾げながら聞く。

 「リア、なにを買ったんだい?」

 ルリの質問に、リアは次元と空間を越えて、異世界の ホームセンターニャンから送られて来たモノを取り出して見せる。

 「コレよ……ほら、グレンが髪を隠せるようなモノが欲しいって言っていたじゃない……残念ながら、私が手に入れたモノの中に、姿を変えるような便利な魔道具はなかったのよ……だから、手っ取り早く、あの真紅の長髪の色を黒系に変えようと思ってね……髪の色が違うだけで、印象って驚くほど違うからね……ただ、グレンの髪にどのくらい必要かわからなかったから、あるだけ買ったのよねぇ………余ったら、私達も色を黒色に変えても良いかもね」

 そう言いながら、リアは取り出したリゲン(スーパーブラック)の使い方を確認する。

 う~ん……私自身が使ったコトないから、なんともいえないけど………
 どうやら、1液と2液を使うのねぇ……
 お母さんってば、こんな面倒なコトをよくやっていたわねぇ~……

 使い方を確認して、リアは頷く。

 「ふぅ~ん……髪色を変えるのかい? それも黒系ねぇ……あまり好まれる色では無いけど……グレンの真紅の長髪の色が黒系の色になるなら、かなり印象はかわるだろうねぇ……ねぇ…残ったら、アタシも黒色にしたいわねぇ………」

 ルリの言葉に、リアも頷いて答える。

 「うん…残ったらねぇ………グレンの髪の量だと、どのくらい使うかわからないからねぇ~……ルリの純白の髪も、黒紙に成ったらかなり印象ちがいそうだよねぇ~……」

 ちなみに、ユナの反応が無いのは、ナナが姿見の中へと入る時、ヒョイッと襟首を加えて入ったからだったりする。
 自分が子供達のコトもあって、姿見に入るのに、ユナが馬車の中に残るコトが許せなかったようだった。

 ユナの方も油断していたコトで、ナナにあっさりと捕まって、姿見の中である。
 ちなみに、リア達は知らないコトだが、ちゃっかりとしているナナは、自分の子供達3匹と、グリとレオの面倒をしっかりとユナに押し付けていたりするのだ。

 子供達に懐かれていたクインにアクアに、マリンにシアンは、残りのシャドウハウンド達との交流で、ちょっと離れていた。
 それが判っているユナは、グリとレオと共に3匹の子ウクダ達の面倒をみているのだった。

 姿見の中でそういうコトが行われていると知らないリアは、取り敢えずと、リゲン(スーパーブラック)が入っている箱を、馬車の中のスミへと置く。

 「取り敢えず、あの髪の色を変える方法は思い付いたけから、これでこっちはちょっと保留ね………あとは、異世界屋(買い取り専門店)に売るモノだけど……何が良いかしらねぇ?」

 私ってば、こっちでなにが売れるモノか全然分からないのよねぇ~……
 ここは、ちょこちょこと人族いる場所に紛れ込んでいたルリに聞いてみよう
 今は、グレンも御者をしながら、警戒しているしねぇ……

 リアの言葉に、ちょっと頬に指先をあてて考える仕草をしてから、ルリは答える。

 「だったら、最初はごく一般的なモノだね……買い取りの金額が、冒険者ギルドとどの程度違うか対比するのにちょうど良いからねぇ……飛びウサギの毛皮なんか良いかもねぇ……確か、取り敢えずで肉から剥がした生皮がまんま入っているだろう……あと…サンドウルフの生皮もあったはずだよ……マンマよりもちゃんと処理しているモノの方が高いからね………ライムに、剥がした皮に付着している、脂肪や血なんかを吸収させて、綺麗な状態にして、売ってみれば良いよ」

 ルリの建設的な意見に、リアは頷いて飛びウサギとサンドウルフの剥いだままの生皮を出して、馬車の中に広げて、ライムにお願いする。

 「ライム、この皮たちに付いている血や脂肪を綺麗にしてくれる?」

 リアの肩に張り付いていたライムは、小さくピッと鳴いて、ぴょんっと生皮の上に飛び降りると、ぴろぉぉぉぉ~んと伸びて、ぺったんこになり、生皮に付着している脂肪や血を吸収していく。

 ほんの短時間で消化吸収し、皮の内側を綺麗に乾燥させたライムは、器用に皮をひっくり返し、毛皮側の汚れなども吸収してしまう。
 ライムの分泌する特殊な消化液によって、余分な脂や汚れは消化吸収されて、皮は革へと変化していた。

 それこそ、一流の職人の手によってなめされたような極上品が出来上がっていた。
 ただし、飛びウサギの毛皮も、サンドウルフの毛皮もわりとありふれているモノなので、冒険者ギルドに持ち込まれて買い取られるときよりも、ちょっと良いかも程度の金額にしかならないのは確かなコトだった。

 「ふふふふ……取り敢えず、商品はできたということね……あとは、コレ(飛びウサギの毛皮とサンドウルフの毛皮)があのタブレットの中にある……異世界屋(買い取り専門店)に売るだけね……果たして、どのぐらいのポイントに変化するのかしらねぇ?」

 そう言って、リアがタブレットを出そうとしたところに、グレンから声がかかる。

 「ルリ、リア………少し前方に、騎馬と馬車の集団らしいモノが見える……どうする?」

 グレンの言葉に、リアは取り敢えずライムが処理して、ちゃんと毛皮となったモノを腕輪型アイテムボックスに放り込み、御者台の方に向かう。
 勿論、そんなリアをルリは長く太いふこふこの尻尾で包むように支えて、グレンの元に行く。

 「それで、グレン…集団って?」

 リアは、御者台の背後に立って聞く。
 当然、リアを自分の尻尾で包むように支えているルリも一緒に居るので、グレンが視認した集団を見て言う。

 「ありゃ~…冒険者じゃないねぇ……どこぞの正規の騎士団だね……馬も相当な訓練された立派な軍馬だねぇ………」










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