150 / 173
0149★アゼリア王国の未来の為に 流石に、飽きてきました
しおりを挟むリアは、ついつい前世の日本での生活を懐かしみつつ、理不尽だと思ったコトなどを思い出していた。
一番の名作ならぬ迷惑作品と言ったら、アライグマを自然に帰す、アレよねぇ
そのセイで、何を勘違いしたのか、前世の日本国内で飼育放棄個体のポイ捨てが横行したんだから
本当に信じられないぐらい、その辺中で猛然と繁殖していたわねぇ
お陰で、貴重な神社仏閣に棲み付いて、齧ったり引っ掻いたりしたあげくに、糞尿で汚すわ
そのセイで、国宝級のモノが見る影もないって状態になったりしていたわねぇ
そうそう……果実園や農園の被害なんかも、もの凄かったのよねぇ
齧られて売り物にならないどころか、作った努力が全てパーになることがほとんどだったし
なかには、貴重な在来固有種を食べちゃって、レッドリスト入りしている種も居たし
あとは、乳牛の乳首を食い千切っちゃって、搾乳できずに泣く泣く処分したって話しもあったわね
アライグマって三歳になると成体になって、野生に戻っちゃうのよねぇ
そうすると、もの凄く狂暴化するのに、その辺に放すなんて信じられないわ
一応、アニメは、本来の生息地へと戻すっていう主旨だったけどねぇ
何をはき違えたのやら……アライグマを、勝手に日本の国土に放すなんて………
天敵が一切居ないような場所に、危険動物を放すなんて、馬鹿のするコトよねぇ
なのに、規制とかちゃんとしておかないから、後々でもの凄い迷惑と被害を被るのよ
ほんとぉ~に…外来種って、迷惑極まりないわよねぇ~………
それこそ、昆虫から人族まで………ほんとぉ~に、迷惑千万よ
私が覚えている前世の日本じゃ、そりゃ~もう…手に負えないような犯罪が増えていたものねぇ
たぶん不法外人だと思うけど、大事に育てた家畜や果物や野菜などを盗んで、勝手に売り捌いて儲けて居たりしたしね……アライグマも真っ青よ
高級車なんかも全国あちこちで、盗んで売りさばいていたし
太陽光発電システム用のケーブから、果てには、マンホールや側溝のフタまで………
工事現場からは、どうやって運ぶのあの鉄板というモノまで……
そう言えば、トラクターから大型トラックやショベルカーなんかも盗まれていたわね
ああ…それでも、そんな治安が不穏な世界になっても、前世の日本が懐かしいわぁ~
世界を考えたら、それでも日本の治安は高水準だったもの
女子供が夜間のコンビニに買い物に行っても、大概は危険ないしねぇ
お巡りさんが見回りしているから、酔っ払いに絡まれるコトもほとんどないしね
お金さえ有れば、大概のモノはわりと簡単に手に入ったしねぇ……
私のパソコンやスマホや貯金、その他モロモロはどうなったかしらねぇ~…はぁ~…
リアが思考を飛ばしている間も、大神官長と神官達によって、次々と浄化を架す儀式を流れ作業のように執り行っていた。
勿論、ガウェイ王は、セシリアを攫って生贄とした現ハイドランジア女公爵とその夫と娘達及び親族の全てを捕らえて来るコトを命じていた。
当然、公爵家の中でも一番力のあるハイドランジア公爵家なので、既に浄化の魔道具を架した公爵や侯爵に、私兵を連れて行ってでも捕らえて来るコトを命じていた。
勿論、捕らえて来れなければ、身に付ける浄化の魔道具が増えるという、脅しのオマケ付きで。
そう、ハイドランジア一族が担う分を、連れて来れなかった者達に架すと。
そんな中、沈痛な面持ちの護衛騎士が講堂へと入って来る者が居た。
講堂の中には、既に浄化の魔道具を架せられ、浄化の為の詠唱がそこかしこで響いていたが、護衛騎士がガウェイ王と大神官長の前で跪き、報告の為の声を上げた瞬間に、ピタッと静かになっていた。
そんなシーンとなった静寂が降り立ったなかで、ガウェイ王と大神官長に向かって、セシリア公爵令嬢が見付かるコトは無いだろうと言うコトと、そうなった経緯を告げる声が響いた。
セシリアを助けに行かせたはずの護衛騎士達からの報告に、ガウェイ王と大神官長と神官達は、三国に戦争を何時吹っ掛けられてもおかしくない状況に、完全に陥った事実に呆然とするしかなかった。
ああ…やっと、私が砂漠で囮にされたコトが報告されたのねぇ………
これで、私を探すコトはしなくなるよねぇ…たぶん……探さないよね…
ってか、探さなくて良いから
それより、どうせなら、私の父親の国も口にして欲しかったなぁ
……じゃなくて、何時までコレを観てなきゃいけないんでしょうか? 時空神様?
リアが、目の前のコトを観せている時空神様へと意識を向けた。
その瞬間、フッとリアの意識が遠のいた。
32
お気に入りに追加
693
あなたにおすすめの小説
下剋上を始めます。これは私の復讐のお話
ハルイロ
恋愛
「ごめんね。きみとこのままではいられない。」そう言われて私は大好きな婚約者に捨てられた。
アルト子爵家の一人娘のリルメリアはその天才的な魔法の才能で幼少期から魔道具の開発に携わってきた。
彼女は優しい両親の下、様々な出会いを経て幸せな学生時代を過ごす。
しかし、行方不明だった元王女の子が見つかり、今までの生活は一変。
愛する婚約者は彼女から離れ、お姫様を選んだ。
「それなら私も貴方はいらない。」
リルメリアは圧倒的な才能と財力を駆使してこの世界の頂点「聖女」になることを決意する。
「待っていなさい。私が復讐を完遂するその日まで。」
頑張り屋の天才少女が濃いキャラ達に囲まれながら、ただひたすら上を目指すお話。
*他視点あり
二部構成です。
一部は幼少期編でほのぼのと進みます
二部は復讐編、本編です。
悪役令嬢は始祖竜の母となる
葉柚
ファンタジー
にゃんこ大好きな私はいつの間にか乙女ゲームの世界に転生していたようです。
しかも、なんと悪役令嬢として転生してしまったようです。
どうせ転生するのであればモブがよかったです。
この乙女ゲームでは精霊の卵を育てる必要があるんですが・・・。
精霊の卵が孵ったら悪役令嬢役の私は死んでしまうではないですか。
だって、悪役令嬢が育てた卵からは邪竜が孵るんですよ・・・?
あれ?
そう言えば邪竜が孵ったら、世界の人口が1/3まで減るんでした。
邪竜が生まれてこないようにするにはどうしたらいいんでしょう!?
魔力無しだと追放されたので、今後一切かかわりたくありません。魔力回復薬が欲しい?知りませんけど
富士とまと
ファンタジー
一緒に異世界に召喚された従妹は魔力が高く、私は魔力がゼロだそうだ。
「私は聖女になるかも、姉さんバイバイ」とイケメンを侍らせた従妹に手を振られ、私は王都を追放された。
魔力はないけれど、霊感は日本にいたころから強かったんだよね。そのおかげで「英霊」だとか「精霊」だとかに盲愛されています。
――いや、あの、精霊の指輪とかいらないんですけど、は、外れない?!
――ってか、イケメン幽霊が号泣って、私が悪いの?
私を追放した王都の人たちが困っている?従妹が大変な目にあってる?魔力ゼロを低級民と馬鹿にしてきた人たちが助けを求めているようですが……。
今更、魔力ゼロの人間にしか作れない特級魔力回復薬が欲しいとか言われてもね、こちらはあなたたちから何も欲しいわけじゃないのですけど。
重複投稿ですが、改稿してます
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
私公爵令嬢としてこの世界を楽しみます!
神桜
ファンタジー
小学生の子を事故から救った華倉愛里。本当は死ぬ予定じゃなかった華倉愛里を神が転生させて、愛し子にし家族や精霊、神に愛されて楽しく過ごす話!
『私公爵令嬢としてこの世界を楽しみます!』の番外編を『私公爵令嬢としてこの世界を楽しみます!番外編』においています!良かったら見てください!
投稿は1日おきか、毎日更新です。不規則です!宜しくお願いします!
子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
スキルが農業と豊穣だったので追放されました~辺境伯令嬢はおひとり様を満喫しています~
白雪の雫
ファンタジー
「アールマティ、当主の名において穀潰しのお前を追放する!」
マッスル王国のストロング辺境伯家は【軍神】【武神】【戦神】【剣聖】【剣豪】といった戦闘に関するスキルを神より授かるからなのか、代々優れた軍人・武人を輩出してきた家柄だ。
そんな家に産まれたからなのか、ストロング家の者は【力こそ正義】と言わんばかりに見事なまでに脳筋思考の持ち主だった。
だが、この世には例外というものがある。
ストロング家の次女であるアールマティだ。
実はアールマティ、日本人として生きていた前世の記憶を持っているのだが、その事を話せば病院に送られてしまうという恐怖があるからなのか誰にも打ち明けていない。
そんなアールマティが授かったスキルは【農業】と【豊穣】
戦いに役に立たないスキルという事で、アールマティは父からストロング家追放を宣告されたのだ。
「仰せのままに」
父の言葉に頭を下げた後、屋敷を出て行こうとしているアールマティを母と兄弟姉妹、そして家令と使用人達までもが嘲笑いながら罵っている。
「食糧と食料って人間の生命活動に置いて一番大事なことなのに・・・」
脳筋に何を言っても無駄だと子供の頃から悟っていたアールマティは他国へと亡命する。
アールマティが森の奥でおひとり様を満喫している頃
ストロング領は大飢饉となっていた。
農業系のゲームをやっていた時に思い付いた話です。
主人公のスキルはゲームがベースになっているので、作物が実るのに時間を要しないし、追放された後は現代的な暮らしをしているという実にご都合主義です。
短い話という理由で色々深く考えた話ではないからツッコミどころ満載です。
死に戻り公爵令嬢が嫁ぎ先の辺境で思い残したこと
Yapa
ファンタジー
ルーネ・ゼファニヤは公爵家の三女だが体が弱く、貧乏くじを押し付けられるように元戦奴で英雄の新米辺境伯ムソン・ペリシテに嫁ぐことに。 寒い地域であることが弱い体にたたり早逝してしまうが、ルーネは初夜に死に戻る。 もしもやり直せるなら、ルーネはしたいことがあったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる