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0035★取り敢えず、隠蔽結界を張ります
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グレンがレオとグリフォンの雛の面倒を見てくれると言うので、そちらを任せて馬車の側に戻る。
持って来た塊り肉を、テーブル代わりの木箱の上に置き、隠蔽結界の為に、手を洗い口をゆすいでから、隠蔽結界の中心付近に馬車が来るように、側に立って呼吸を整える。
うふふふ……ちょっと中二病てきな、呪文を唱えてみたかったのよねぇ
今側に居るのは、ルリだけだから、ちょっとやってみようかなぁ?
いや…隠蔽と結界、わけて唱えると、両立が物凄く難しいんだよね
だから、隠蔽結界としての呪文を作ったけど……試したコトないんだよね
あくまでも、理論上だし……混沌なんて…私の創造の神獣だから
けして、大陸のモノじゃないから……顔が無いのなんて…ムリ
やっぱり、神々しく美しい方が良いじゃない
マンガあるあるの…美しいほど強い……採用でね…
ほら…可愛いは正義と一緒………と、思考が飛ぶわね
アゼリア王国のすべての澱みや穢れの、浄化の器にされていた時
この身が、穢れ塗れで、息すらも苦しく、味も感じられなくなったあの時
救いを求めて考えた、安寧をえる為の、言霊を込めた詠唱を思い出すのよ
こころを落ち着けて、今の私の守りたい者達を包み込むようにイメージして
「東に すべての水を司る 青龍
西に すべての風を司る 白竜
南に すべての炎を司る 火竜
北に すべての地を司る 黒竜
天空には 始原の光 司りし 麒麟
大地には 原初の闇 司りし 混沌
悪しき こころ持ちし モノから
私の仲間 すべてを覆い隠し
守り給え 隠蔽結界」
セシリアの詠唱の終了と同時に、フワッとセシリアを真ん中にして、三角錐が現れる。
ふふふふ………ちょっと恥ずかしいけど、大成功ね
もし、すべてが視える人が居たら、8面体に視えるはずなんだよね
視えている三角錐を逆さまにしたモノが足元で結界を張っているコトを感じて、セシリアはご機嫌で微笑む。
「さて、隠蔽結界も張り終えたコトだし…みんなのご飯を作ろっと……」
ルンルンで、グレンが運び出した木箱に入れられた大きなナベやフライパンをだす。
そして、日持ちする根菜類を出して、木箱を椅子代わりにして皮を剥き始める。
ルリはといえば、セシリアのやったコトに唖然としていたりする。
どう考えても、ふつうの人族が扱えないような魔法を、なんのためらいもなく、さらりっとなんなく行使する姿に、思わず額に手をあてていた。
そんなルリの様子に気付くコトもなく、セシリアは前世のことを思いだしながら、ルンルン気分で調理を始めていた。
前世では、結構真面目に自炊していたのよねぇ……
外食に行くことなんて、ほとんどなかった気がする
今更だけど、かなり社畜化していた自覚はある
いや、仕事命的な感じではなかったけどね
どっちらかというと、典型的日本人の断れないだったから……
でも、ちゃんと残業代はくれるところだった気がするのよねぇ
食べるのに、苦労するような状態では無かったはずなんだけど
もっとも、マンガとかを大人買いしたりの無駄遣いしてたから………
それに、帰宅時間が帰宅時間だったから、食べられるモノが限られていたのよねぇ
そう、俗に言う、お金があっても、食べ物が無いってやつね
スーパーのお弁当どころか…コンビニ弁当すら買えなかったのよねぇ……
コンビニの話題になっているスイーツも、滅多に買えなかったのよねぇ…はぁ~…
一応全部網羅したつもりだけど……1回限りで2回は買えたコトなかったなぁ
……はぁ~…ちょっとわびしいきぶんだわ……と
あらあら……コレ、じゃがいもっぽいわねぇ……
取り敢えず、スープの具にしましょうか
そうだ、肉を剥がした骨は残っているのかしら?
グレンに、獲物の解体指示をしたのってルリだったよね
このまま根菜ばかり入れた、野菜の水煮はちょっとキツイわね
やっぱりダシは取らないと、味がさびしいわ
「ねぇルリ…お肉を剥がした骨って残っているかなぁ?」
セシリアの問いかけに、ルリはなんでソンナモノいるのという表情で、ちょっと首を傾げてから答える。
「グレンところの壷に取ってあるはずだよ……どうやったって喰えないところ以外は、取っておくように言ったからね」
ルリがそう言って取りに行こうと行動を起こす前に、ユナがテテテッと動く。
「ルリお姉ちゃんは、リアお姉ちゃんの側に居て、ユナが行ってて来るから……」
と、言ったときには、声だけが残り、その姿は少し離れたグレンのところに居た。
すぐさま、まだ肉と血がこびりついている骨を4本ほど持って戻って来る。
「リアお姉ちゃん、このぐらいで良いかな?」
「うん…ありがとうユナ…それじゃ、ちょっと浄化かけちゃうかね」
そう言って、ユナが差し出した両手ごと浄化をかける。
「浄化」
「そしたら、それを大きい方のナベに入れてくれる?」
と、指さされた大きなナベに、ユナは浄化した骨をゴロンゴロンと入れる。
「はい、浄化はしたけど、一応水洗いしようねぇ……」
そう言って、ユナの両手を水の玉を作って、水流で洗う。
「はい、おしまい」
そう言ってから、セシリアは骨を入れた大きなナベに8分目まで水を入れて軽く魔法で茹でる。
本当はちゃんとやったほうが良いんだけど、茹で零し1回で良いよね
今日は、みんなお腹空いてるはずろうし………
と、横着し骨を魔法で茹でた水を捨てようとしたら、馬達がざッと寄って来てちょうだいをする。
「えっ…この骨を茹でたお湯が欲しいの?」
持って来た塊り肉を、テーブル代わりの木箱の上に置き、隠蔽結界の為に、手を洗い口をゆすいでから、隠蔽結界の中心付近に馬車が来るように、側に立って呼吸を整える。
うふふふ……ちょっと中二病てきな、呪文を唱えてみたかったのよねぇ
今側に居るのは、ルリだけだから、ちょっとやってみようかなぁ?
いや…隠蔽と結界、わけて唱えると、両立が物凄く難しいんだよね
だから、隠蔽結界としての呪文を作ったけど……試したコトないんだよね
あくまでも、理論上だし……混沌なんて…私の創造の神獣だから
けして、大陸のモノじゃないから……顔が無いのなんて…ムリ
やっぱり、神々しく美しい方が良いじゃない
マンガあるあるの…美しいほど強い……採用でね…
ほら…可愛いは正義と一緒………と、思考が飛ぶわね
アゼリア王国のすべての澱みや穢れの、浄化の器にされていた時
この身が、穢れ塗れで、息すらも苦しく、味も感じられなくなったあの時
救いを求めて考えた、安寧をえる為の、言霊を込めた詠唱を思い出すのよ
こころを落ち着けて、今の私の守りたい者達を包み込むようにイメージして
「東に すべての水を司る 青龍
西に すべての風を司る 白竜
南に すべての炎を司る 火竜
北に すべての地を司る 黒竜
天空には 始原の光 司りし 麒麟
大地には 原初の闇 司りし 混沌
悪しき こころ持ちし モノから
私の仲間 すべてを覆い隠し
守り給え 隠蔽結界」
セシリアの詠唱の終了と同時に、フワッとセシリアを真ん中にして、三角錐が現れる。
ふふふふ………ちょっと恥ずかしいけど、大成功ね
もし、すべてが視える人が居たら、8面体に視えるはずなんだよね
視えている三角錐を逆さまにしたモノが足元で結界を張っているコトを感じて、セシリアはご機嫌で微笑む。
「さて、隠蔽結界も張り終えたコトだし…みんなのご飯を作ろっと……」
ルンルンで、グレンが運び出した木箱に入れられた大きなナベやフライパンをだす。
そして、日持ちする根菜類を出して、木箱を椅子代わりにして皮を剥き始める。
ルリはといえば、セシリアのやったコトに唖然としていたりする。
どう考えても、ふつうの人族が扱えないような魔法を、なんのためらいもなく、さらりっとなんなく行使する姿に、思わず額に手をあてていた。
そんなルリの様子に気付くコトもなく、セシリアは前世のことを思いだしながら、ルンルン気分で調理を始めていた。
前世では、結構真面目に自炊していたのよねぇ……
外食に行くことなんて、ほとんどなかった気がする
今更だけど、かなり社畜化していた自覚はある
いや、仕事命的な感じではなかったけどね
どっちらかというと、典型的日本人の断れないだったから……
でも、ちゃんと残業代はくれるところだった気がするのよねぇ
食べるのに、苦労するような状態では無かったはずなんだけど
もっとも、マンガとかを大人買いしたりの無駄遣いしてたから………
それに、帰宅時間が帰宅時間だったから、食べられるモノが限られていたのよねぇ
そう、俗に言う、お金があっても、食べ物が無いってやつね
スーパーのお弁当どころか…コンビニ弁当すら買えなかったのよねぇ……
コンビニの話題になっているスイーツも、滅多に買えなかったのよねぇ…はぁ~…
一応全部網羅したつもりだけど……1回限りで2回は買えたコトなかったなぁ
……はぁ~…ちょっとわびしいきぶんだわ……と
あらあら……コレ、じゃがいもっぽいわねぇ……
取り敢えず、スープの具にしましょうか
そうだ、肉を剥がした骨は残っているのかしら?
グレンに、獲物の解体指示をしたのってルリだったよね
このまま根菜ばかり入れた、野菜の水煮はちょっとキツイわね
やっぱりダシは取らないと、味がさびしいわ
「ねぇルリ…お肉を剥がした骨って残っているかなぁ?」
セシリアの問いかけに、ルリはなんでソンナモノいるのという表情で、ちょっと首を傾げてから答える。
「グレンところの壷に取ってあるはずだよ……どうやったって喰えないところ以外は、取っておくように言ったからね」
ルリがそう言って取りに行こうと行動を起こす前に、ユナがテテテッと動く。
「ルリお姉ちゃんは、リアお姉ちゃんの側に居て、ユナが行ってて来るから……」
と、言ったときには、声だけが残り、その姿は少し離れたグレンのところに居た。
すぐさま、まだ肉と血がこびりついている骨を4本ほど持って戻って来る。
「リアお姉ちゃん、このぐらいで良いかな?」
「うん…ありがとうユナ…それじゃ、ちょっと浄化かけちゃうかね」
そう言って、ユナが差し出した両手ごと浄化をかける。
「浄化」
「そしたら、それを大きい方のナベに入れてくれる?」
と、指さされた大きなナベに、ユナは浄化した骨をゴロンゴロンと入れる。
「はい、浄化はしたけど、一応水洗いしようねぇ……」
そう言って、ユナの両手を水の玉を作って、水流で洗う。
「はい、おしまい」
そう言ってから、セシリアは骨を入れた大きなナベに8分目まで水を入れて軽く魔法で茹でる。
本当はちゃんとやったほうが良いんだけど、茹で零し1回で良いよね
今日は、みんなお腹空いてるはずろうし………
と、横着し骨を魔法で茹でた水を捨てようとしたら、馬達がざッと寄って来てちょうだいをする。
「えっ…この骨を茹でたお湯が欲しいの?」
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