異世界喫茶店の黒い殺し屋

42神 零

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EPISODE 00・異世界へ来た殺し屋

Epilogue

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1996年09月28日 23:00
リーパーside


 ふぅ…取り敢えず間に合ったみたいだ。つってもあと少し遅れてたらリフィアが穢されていたところだったんで、内心ちょいとビクついたぜ全く。

 しかしまぁ、ぶっ殺しちゃったわけだけど…なんかヨトゥンがどうのこうのっつってたな。

 最後の最後まで他力本願たぁ救いようのねぇ馬鹿だなこいつ。

 まぁそれはともかく。リフィアについて色々聞きたいところだが…


「………」


 …気を失ってやがる。

 何されたのかまでは知らねぇが、こんな腐れ外道のところまで連れてかれたんだ。なんとなく察しは着く。

 だがこのまま放置したって後々面倒だ。拳銃も元に戻ったことだし、とっとと退散しますか。

 …と、その前にやることがひとつ。リフィアの他に捕まってる女奴隷の解放、だな。




・・・




・・









「よぉ、ただいま」

「ママ!!」


 やることを終えた俺は元のホームに戻ってみると、待機していた二人組に合流した。

 ガキは俺が背負ってるリフィアを見るなり、顔を真っ赤にしながら抱きついてきやがった。

 まぁ、怖かったよな。目の前で親が奪われる光景なんざガキにとっちゃトラウマのそれでしかない。


「無事だったか…!」

「まぁな。ただリフィアの状態が良くない。おっさん、どこか病院のような場所ってあるか?」

「安心してくれ。俺のツテにいい腕の医者がいる。そいつに頼んでみる」

「あぁ、任せた」


 背負っていたリフィアを引き渡すと、おっさんはもう一度感謝を述べてから足早とどこかへ飛んで行った。

 あのおっさんのことだ。預けても問題ねぇだろ。


「あ、あの…」

「あ?」


 これでゆっくりできると思ったら、ガキが俺に何か言いたそうな様子で見つめてきた。


「マ、ママを助けてくれてありがとうございます。よかったらまたウチに来てください」


 少し恥ずかしそうに言ったガキはそう言い残すと、おっさんの後を追う形で去っていった。

 …よかったらまたウチに来てください、ねぇ。


「…まぁ、気が向いたら来てやってもいいか」


 一人残された俺はホームのベンチに座り込み、蛍光灯が並んでいる天井を眺めながらボソリとそう呟いた…。




EPISODE・00
異世界へ来た殺し屋 END
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