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第2.5章 -王都学園入学まで 来るべき時に備える-
114.第2回試作会 in バジル家
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またまた大盛況に終わった第2回ピザパーティーの翌日、バジル家とポートマン家の兄弟達は料理長のザインを交え”ポートマンの名に相応しい料理作り”の会議を行っていた。
実際は会議とは名ばかりで、普通にティータイムなのだが。
ナーデルは話し合いそっちのけで、ザイン特製のザクザククッキーを美味しそうに食べている。
・・・つい小一時間前に朝食を食べたばかりなのに。お菓子は別腹みたいだ。
「う~~~ん、まずはテーマというか…どういうモノがいいのか意見を固めた方が作りやすいかもしれませんね?」
「そうですね。色々選択肢があると逆に難しいですし…ある程度目指すモノの形を固めた方が良い気がします。」
ザインが腕を組みながら提案し、リリーナもその意見に賛同する。
「確かに、前のマヨンの時みたいに元になるレシピがあるわけじゃないしね~。
ポートマンの名前を付けるんなら、ポートマン家の特徴と一致してる料理だとより親近感湧きそう!
ポートマン家って、国内外含めて交友範囲が広いからさ!どんな人でも楽しめる料理!とか?」
「エディお兄様の意見に賛成!僕もポートマン家の人達大好きだから、皆が大好きになる料理!」
エディとナーデルの意見に、セシルとグレンそれから2人のお付の者達も照れた様子だったが嬉しそうだ。
「ありがとう!二人共…!ん~、私は甘いデザートでも作ってみたかったんだけど、そうすると甘い物が好きじゃない人達は楽しめないわね?」
「ん~、確かに。それに僕達みたいな子どもが好きな料理と、お父様やお婆様とかが好きな料理ってちょっと違うよね。───何だか案外”万人に好まれる”料理って難しいね。」
漠然とした方向性は決まったものの、やはりそう簡単に思いつくはずもなく。
う~~~~んと子ども4人で腕を組みながら悩みこんでしまった。
まるで皆兄弟の様に似ているその様子に、リリーナとザインはクスクスっと笑ってしまう。
「でも、甘くて子どもも大人も好きな食材はありますよね?
”果物”だったら、ほとんどの人が好んで食べてるわ!甘い物苦手な人でも、果物の自然な甘さだったら気にならないでしょ?」
リリーナの言葉に、悩んでいた4人の表情がパァッと明るくなった。
「そうだ!!!確かに!!果物なら皆好きだよ!!父様だってあんまり甘い物食べないけど、果物のシャーベットは好きだし!それに果物と一緒にお酒飲んでたりするよ!」
「うん!父様もキースも、果物好きだよ!僕は苦手だけどレモン好きだよね!」
「そうね!確かに、お婆様達も果物好きだし甘すぎないからいいかも!デザート作れるのね!嬉しい!」
「確かに…果物は万人に受ける食材だね!あんまり手を加えない料理にしたら、簡単で美味しくて…色んな人達に親しんでくれそう!」
「流石グレン様、良い着眼点ですね。食材自体が良くても、作るのが難しかったり食材の本来の持ち味が無くなると広まり辛いですから。果物…ジャムにすると甘すぎて食べれない人も多いので、ジャムまで煮詰めない…果物の甘さを残したシロップ煮を作ってみましょうか?
それから、甘い物が苦手な大人向けにシロップじゃなくてお酒で煮たり…果物入りのお酒を作ってみるのもアリだな……よし!!!それで行きますか!とりあえず作ってみましょう!」
おぉ!!流石ザイン!!私が思ってたこと全部言ってくれた!!!
(なぁに?リリーも果物のシロップ煮?を作ろうとしてたの?)
そうだよ~、前世にはね”コンポート”っていう食べ物があってね?
良くあんまり熟してない果物だった時とか作ってたんだ~。あれ甘い物が苦手だった弟も好きだったからさ。懐かしいなぁ~。
そう、リリーナは”ポートマン”から前世で馴染みがあった”コンポート”を思い付いたのだ。
この世界には保存食としてジャムはある。まず…振り切った味の料理が多いこの世界には、”ちょうど良い”甘さや塩気の料理がまだまだ少ないのだ。
これを機に、色んな料理がザインとバジル領の手を介さなくても改善されることを期待したい。
最近はバジル領だけでなく南方地方はスパイス、広大な平野のある中部地方は乳製品、王都は料理の見た目が華やかに…などなど、とっても良い方向に食文化が花開きつつある。
是非ともこのまま、私が王都学園を卒業してどこぞに嫁ぐ時までには…どこに行っても美味しいご飯が食べられる状態であって欲しい。
その後、大分固まった案を早速実践しようと皆でコンポート試作会を開催した。
前にマヨン試作会を経験した者達は比較的テキパキと動けていたが、アンナに代わりグレンの従者となった青年がワタワタとしていたのが面白かった。
「えっ!!貴族の坊ちゃん方が、直々に料理を…?!?!そ、そんな…い、いいんですか??」
と初めて体験するバジル家のゆるゆる貴族っぷりに驚いていた。
ずーっとグレンの側に付いていたアンナは、何とマシュー様の所の執事に嫁がれたらしい。
しかもプレデビュタントの前のランチ会でアイリに付いてた、あの有能そうな彼だと。
何という繋がりだ…とちょっと驚いた。
そして、彼を気に入っていた様子だったアイリを思い出して、”ざまぁwww”と内心笑ってしまったのは秘密である。
◇
初参加したナーデルが途中で興奮疲れして眠ってしまうというトラブルもあったが、5人で意見を出し合い、満足のいく”コンポート”が出来た。
勿論、最後の調整はザインがしたが、”自分達の手で1から作り上げた”という体験に皆大満足であった。
因みに果物が主役のコンポートとは別に、サングリアの様なお酒メインのモノもいつの間にかザインが作っていた。成人した暁には是非ご相伴に預かりたい。
その日の夕飯に、本日の成果である”コンポート”と”サングリア擬き”が出された。
因みに名前だが、古語で”共に”という意味の「コン」とポートマンの「ポート」を付けて正式にコンポートと名付けられた。
「交友関係が広い、フレンドリーなポートマン家にとっても合う名前だよ!”ポートマンと共に”何て、皆ポートマン家と友達になったみたいに感じるね!」とエディお兄様も太鼓判を押していた。
食卓に出されたのはリンゴのコンポートそのままと、桃のコンポートを使ったタルトが出た。
甘い物が苦手なお父様達も、一口食べた後に「ほぅ、」と感心していたし桃のタルトを食べたチョウ様達はニコニコと嬉しそうだった。
ショーン様とお母様はサングリアが気に入ったようで、普段飲まないお母様も3杯おかわりしていた。
「これはいいな、ジャムみたいに甘すぎず果物の爽やかな甘みがそのまま残ってる。それに、この酒も旨いな。酒にしてはちと甘すぎるが、冬場に温めて飲むとよく眠れそうだ。」
「あら!!それはいいアイデアねガンディール!!私も、このコンポート凄く気に入ったけど1番はこのお酒かしらっ!あんまりお酒は好きじゃないけど、これは私でも飲みやすいわ!」
「確かに、こちらのお酒は女性受けが良さそうですわね。うちの人も好きみたいだから、男性でも好きな人はいるみたいですが…。
こちらのコンポート、そのままでも美味しいですがこの甘く煮た果物をデザートに使うと…2倍にも3倍にも美味しさが増すようです!!とっても美味しい…御紅茶にジャムを入れたりもしますし、こちらも合うかもしれませんわね。」
「美味い!!!良い甘さだ!!上品な味わいで、煮てるから食べやすいし…。こんな美味い料理に、”ポートマン”の名を付けれるなんて、光栄だ。
にしても────この酒美味いな!!!何杯でもイケるわ!!中に果物が何種類も入ってるから、果物と一緒に口に入れる度違う味になって飽きないし!!滅茶苦茶気に入ったわ!!
いや、本当ザインって言ったっけ??天才すぎ。もう本当、うちに欲しい…無理って分かってるから、お願いだから俺のところの料理人弟子にしてくれ…本当お願い…。」
ショーン様はもう酔っているようだ…。
しかし、大人達からも絶賛を受けて子ども達は鼻高々になった。
因みにサングリア擬きは”コンポート酒”と呼ばれるようになり、「ポートマンの当主が毎晩飲んでいる」「ポートマン家愛飲の酒」などと言われ、その名の由来が”ポートマンの一番の供”であるという噂が回る程、ショーン様の大のお気に入りとなった。
今回使用し最近南方で仕入れるようになった”シナモン”の大量発注が、ポートマン家からモレッツ商会とワグナー商会に来ててんやわんやとなるのは、一夜が明けてすぐ────。
実際は会議とは名ばかりで、普通にティータイムなのだが。
ナーデルは話し合いそっちのけで、ザイン特製のザクザククッキーを美味しそうに食べている。
・・・つい小一時間前に朝食を食べたばかりなのに。お菓子は別腹みたいだ。
「う~~~ん、まずはテーマというか…どういうモノがいいのか意見を固めた方が作りやすいかもしれませんね?」
「そうですね。色々選択肢があると逆に難しいですし…ある程度目指すモノの形を固めた方が良い気がします。」
ザインが腕を組みながら提案し、リリーナもその意見に賛同する。
「確かに、前のマヨンの時みたいに元になるレシピがあるわけじゃないしね~。
ポートマンの名前を付けるんなら、ポートマン家の特徴と一致してる料理だとより親近感湧きそう!
ポートマン家って、国内外含めて交友範囲が広いからさ!どんな人でも楽しめる料理!とか?」
「エディお兄様の意見に賛成!僕もポートマン家の人達大好きだから、皆が大好きになる料理!」
エディとナーデルの意見に、セシルとグレンそれから2人のお付の者達も照れた様子だったが嬉しそうだ。
「ありがとう!二人共…!ん~、私は甘いデザートでも作ってみたかったんだけど、そうすると甘い物が好きじゃない人達は楽しめないわね?」
「ん~、確かに。それに僕達みたいな子どもが好きな料理と、お父様やお婆様とかが好きな料理ってちょっと違うよね。───何だか案外”万人に好まれる”料理って難しいね。」
漠然とした方向性は決まったものの、やはりそう簡単に思いつくはずもなく。
う~~~~んと子ども4人で腕を組みながら悩みこんでしまった。
まるで皆兄弟の様に似ているその様子に、リリーナとザインはクスクスっと笑ってしまう。
「でも、甘くて子どもも大人も好きな食材はありますよね?
”果物”だったら、ほとんどの人が好んで食べてるわ!甘い物苦手な人でも、果物の自然な甘さだったら気にならないでしょ?」
リリーナの言葉に、悩んでいた4人の表情がパァッと明るくなった。
「そうだ!!!確かに!!果物なら皆好きだよ!!父様だってあんまり甘い物食べないけど、果物のシャーベットは好きだし!それに果物と一緒にお酒飲んでたりするよ!」
「うん!父様もキースも、果物好きだよ!僕は苦手だけどレモン好きだよね!」
「そうね!確かに、お婆様達も果物好きだし甘すぎないからいいかも!デザート作れるのね!嬉しい!」
「確かに…果物は万人に受ける食材だね!あんまり手を加えない料理にしたら、簡単で美味しくて…色んな人達に親しんでくれそう!」
「流石グレン様、良い着眼点ですね。食材自体が良くても、作るのが難しかったり食材の本来の持ち味が無くなると広まり辛いですから。果物…ジャムにすると甘すぎて食べれない人も多いので、ジャムまで煮詰めない…果物の甘さを残したシロップ煮を作ってみましょうか?
それから、甘い物が苦手な大人向けにシロップじゃなくてお酒で煮たり…果物入りのお酒を作ってみるのもアリだな……よし!!!それで行きますか!とりあえず作ってみましょう!」
おぉ!!流石ザイン!!私が思ってたこと全部言ってくれた!!!
(なぁに?リリーも果物のシロップ煮?を作ろうとしてたの?)
そうだよ~、前世にはね”コンポート”っていう食べ物があってね?
良くあんまり熟してない果物だった時とか作ってたんだ~。あれ甘い物が苦手だった弟も好きだったからさ。懐かしいなぁ~。
そう、リリーナは”ポートマン”から前世で馴染みがあった”コンポート”を思い付いたのだ。
この世界には保存食としてジャムはある。まず…振り切った味の料理が多いこの世界には、”ちょうど良い”甘さや塩気の料理がまだまだ少ないのだ。
これを機に、色んな料理がザインとバジル領の手を介さなくても改善されることを期待したい。
最近はバジル領だけでなく南方地方はスパイス、広大な平野のある中部地方は乳製品、王都は料理の見た目が華やかに…などなど、とっても良い方向に食文化が花開きつつある。
是非ともこのまま、私が王都学園を卒業してどこぞに嫁ぐ時までには…どこに行っても美味しいご飯が食べられる状態であって欲しい。
その後、大分固まった案を早速実践しようと皆でコンポート試作会を開催した。
前にマヨン試作会を経験した者達は比較的テキパキと動けていたが、アンナに代わりグレンの従者となった青年がワタワタとしていたのが面白かった。
「えっ!!貴族の坊ちゃん方が、直々に料理を…?!?!そ、そんな…い、いいんですか??」
と初めて体験するバジル家のゆるゆる貴族っぷりに驚いていた。
ずーっとグレンの側に付いていたアンナは、何とマシュー様の所の執事に嫁がれたらしい。
しかもプレデビュタントの前のランチ会でアイリに付いてた、あの有能そうな彼だと。
何という繋がりだ…とちょっと驚いた。
そして、彼を気に入っていた様子だったアイリを思い出して、”ざまぁwww”と内心笑ってしまったのは秘密である。
◇
初参加したナーデルが途中で興奮疲れして眠ってしまうというトラブルもあったが、5人で意見を出し合い、満足のいく”コンポート”が出来た。
勿論、最後の調整はザインがしたが、”自分達の手で1から作り上げた”という体験に皆大満足であった。
因みに果物が主役のコンポートとは別に、サングリアの様なお酒メインのモノもいつの間にかザインが作っていた。成人した暁には是非ご相伴に預かりたい。
その日の夕飯に、本日の成果である”コンポート”と”サングリア擬き”が出された。
因みに名前だが、古語で”共に”という意味の「コン」とポートマンの「ポート」を付けて正式にコンポートと名付けられた。
「交友関係が広い、フレンドリーなポートマン家にとっても合う名前だよ!”ポートマンと共に”何て、皆ポートマン家と友達になったみたいに感じるね!」とエディお兄様も太鼓判を押していた。
食卓に出されたのはリンゴのコンポートそのままと、桃のコンポートを使ったタルトが出た。
甘い物が苦手なお父様達も、一口食べた後に「ほぅ、」と感心していたし桃のタルトを食べたチョウ様達はニコニコと嬉しそうだった。
ショーン様とお母様はサングリアが気に入ったようで、普段飲まないお母様も3杯おかわりしていた。
「これはいいな、ジャムみたいに甘すぎず果物の爽やかな甘みがそのまま残ってる。それに、この酒も旨いな。酒にしてはちと甘すぎるが、冬場に温めて飲むとよく眠れそうだ。」
「あら!!それはいいアイデアねガンディール!!私も、このコンポート凄く気に入ったけど1番はこのお酒かしらっ!あんまりお酒は好きじゃないけど、これは私でも飲みやすいわ!」
「確かに、こちらのお酒は女性受けが良さそうですわね。うちの人も好きみたいだから、男性でも好きな人はいるみたいですが…。
こちらのコンポート、そのままでも美味しいですがこの甘く煮た果物をデザートに使うと…2倍にも3倍にも美味しさが増すようです!!とっても美味しい…御紅茶にジャムを入れたりもしますし、こちらも合うかもしれませんわね。」
「美味い!!!良い甘さだ!!上品な味わいで、煮てるから食べやすいし…。こんな美味い料理に、”ポートマン”の名を付けれるなんて、光栄だ。
にしても────この酒美味いな!!!何杯でもイケるわ!!中に果物が何種類も入ってるから、果物と一緒に口に入れる度違う味になって飽きないし!!滅茶苦茶気に入ったわ!!
いや、本当ザインって言ったっけ??天才すぎ。もう本当、うちに欲しい…無理って分かってるから、お願いだから俺のところの料理人弟子にしてくれ…本当お願い…。」
ショーン様はもう酔っているようだ…。
しかし、大人達からも絶賛を受けて子ども達は鼻高々になった。
因みにサングリア擬きは”コンポート酒”と呼ばれるようになり、「ポートマンの当主が毎晩飲んでいる」「ポートマン家愛飲の酒」などと言われ、その名の由来が”ポートマンの一番の供”であるという噂が回る程、ショーン様の大のお気に入りとなった。
今回使用し最近南方で仕入れるようになった”シナモン”の大量発注が、ポートマン家からモレッツ商会とワグナー商会に来ててんやわんやとなるのは、一夜が明けてすぐ────。
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