転生した復讐女のざまぁまでの道のり 天敵は自分で首を絞めていますが、更に絞めて差し上げます

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第2.5章 -王都学園入学まで 来るべき時に備える-

111.イーサンのお披露目

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 大盛況に終わったピザパーティーから一夜明けようやく、完全にバジル家が元の状態に戻り落ち着いてきた。
 いや…昨日のピザの衝撃が大きかったのか、一部まだ興奮冷めやらない様子ではあるが。


 やっと遠征から戻り、キースや報告を受ける側のお父様達も落ち着いてきたので、私の(未来の)魔法の先生でエルフのイーサンの紹介を秘密裏に行うことになった。

 今応接室にいるメンバーはお父様とお母様、そして昨日のピザパーティーにも参加していたお祖父様。エルフの末裔として、やはり欠かせないだろうと思い無理を承知で呼んでみたら、ちょうど拠点の移動が終わったらしく快く来てくれた。
 それから影長を始めとするダイスやハヤト等の影達数名、それからお父様の忠臣数名、あと勿論シャルとモレッツ商会のダラスさん、ダストンさんといったところ。

 本当に必要最低限の人数に抑えてもらった。
 何せ見た目からして古くから代々伝わる”神様”の風貌だ。万が一、情報が漏れたり不測の事態になったら…何が起こるか分からない。


 お父様に無理を言ってこんな厳重な会にしてもらったので、モレッツ商会の面々はとても驚いていた。
 それもそうだろう。たかが自分の商会で雇った者を、バジル家の皆に紹介するだけだとばかり思っていたのだから。それがなぜこの様な重々しい空気になるんだと疑問に思うのも無理はない。

 「あの……ガンディール様。本日は本当に、この”イーサン”の紹介だけの場なのでしょうか?何か別の…私共がいては出来ない話をされる予定があるのでは?そうであれば、また日を改めますが…?」

 疑問に耐えきれず、商会長であるダラスさんが恐る恐るお父様に申し出たが首を振られた。

 「いや、今日予定してるのは、その新しいモレッツ商会の護衛になった者の紹介だけだよ。
 皆もすまないな。だが───うちのお姫様の、たっての希望でね。分かるだろう?リリーの”おねだり”に弱いんだ、俺は。
 さて…皆揃った事だし、そろそろ自己紹介してくれないかな?」


 手を組み、ニヤリと笑いながら視線を寄こすお父様を見て、イーサンは少しずつ…容姿を隠す為厳重に着用していたショールやゴーグルを外していく。

 初めは然程興味が無さそうにしていた者達も、段々と目を見開いていくのが分かった。


 その視線の先に、───綺麗な曇りのない薄黄色の瞳に、透き通りそうな程輝く薄黄緑色の髪の間から横に尖った耳がある…とても色素の薄い美しい生き物が現れていた。


 その神々しささえ感じる美しさに、思わず部屋にいた者達は息を呑んだ。

 「え~~っと、初めまして。北大陸から来た、”エルフ”と呼ばれる一族のイーサンと申します。有難いことに、モレッツ商会に護衛として雇ってもらいました。

 その~~~~この通りこっちでは珍しい容姿をしてたんでなるべく隠してたんですが、故郷や北方地方と違ってこっちじゃ暑くて我慢できないので、リリーに頼み込んで信用できる皆さんに正体を明かしました。
 大丈夫そうだったら、バジル家周辺の人達全員にこの姿見せたいんですけど良いですかね?もう暑くて暑くて…俺もいい加減半そで着てアイスクリーム食べたいんです。

 あっ!!あと、リリーに魔法…というか精神統一?を教えに来ても良いですか?勿論モレッツ商会の護衛が無い時とか休みの時に!一応リリーからは許可貰ってるんだ。対価はここの料理長の料理!!
 いやぁ~、昨日初めて食べたけど滅茶苦茶美味しいね!!俺衝撃で目が飛び出るかと思った!!ピザ?っていう食べ物も美味しくて…!!もっと食べたかったのに、ゴーグルが邪魔で争奪戦に負けてさ!!あぁ、やっぱり余計なモノ全部脱いで過ごさないと!!!また食いっぱぐれちゃったら俺悔しくて暴走しちゃうから!!!」


 「「「「「「ちょ、ちょっと待て~~~~!!!!!!!」」」」」」


 その儚そうな容姿とは裏腹に、ペカーーーーッと能天気そうな笑みを浮かべ周囲を置いてけぼりにどんどん自分の言いたい事を言っていくイーサンに、影やモレッツ商会の2人を中心に待ったがかかる。


 「いや…え??エルフ??ナニソレ!!」「いや見た目とのギャップよ…」「魔法って、や、やっぱり神様?!」「滅茶苦茶綺麗…王族の方より色素が薄い人初めて見た」「人じゃないんじゃ?」「あ、そっか」「リリー様に?教える…?やはりリリー様は神に仕える天使だった??」「というかリリーお嬢様を呼び捨てにしても…いいのか?」「いや、アウトだろ。」「え、でも…」


 大混乱状態の周囲だが、一番騒ぎそう(失礼)だと思ったお祖父様が静かにイーサンを見つめていた。


 「貴方は…神様、ではなくエルフの一族と言ったか。───そのエルフ族はもしや、我等コアスの森の民のご先祖にあたる方々か?」

 
 そんなお祖父様の言葉に、お母様は「ハッ」となされてイーサンを凝視する。
 力強い光を瞳に宿し、真剣な眼差しでイーサンに問うお祖父様に、イーサンは軽く頷いた。


 「あ、そうだよ~。君達がコアスに住むエルフの末裔か!リリーからも話は聞いてるよ~!
 バジル領に来てすぐにコアスの森に行ってみたんだけど、全然見つからなくてさ!その時は諦めて帰ったんだけど…会えて嬉しいよ!」

 「そうか…そうなのか…。私も、会えて光栄です。ちょうど拠点を移動していた頃だったのでしょう。私が案内しますので、ぜひ我が一族達に会ってやってください。」

 「お!有難い!!ありがとう!ぜひお願いするよ!!──というか、俺がご先祖様な訳じゃないんだから、そんな改まった様に話さなくていいよ!アンタより全然ガキの35歳なんだから!!」


 「さ、30?!?!」「どう見ても10代後半だろ…」「やっぱ人間じゃないって!」「いやだからエルフ?だろ?」


 「ゔ、ゔぅんっ」

 お父様の咳払いでコソコソと話していた者達も、張本人のイーサンも注目した。


 「まず、”エルフ族”のイーサン。遠路はるばるようこそバジル領へ。歓迎するよ。
 君の希望は分かったが…その許可を出す前に、”詳しく”話を聞かせてくれないかな?君が好きなうちの料理長のお菓子もある。ゆっくり、お話しようじゃないか。」


 (次から次へと帰ってからも想定外の出来事が舞い込んで、大丈夫だろうかと思っていたが流石お父様!頼もしいわ!!)などとリリーナは尊敬の目でガンディールを見つめていた。

 
 ニッコリ笑うガンディールが、実は少し頭痛があることを見抜いたのはキースとエマだけだった。





 ◇




 
 その後、魔素や種族毎の魔素の影響から、なぜ旅に出たのかまで包み隠さずイーサンは説明した。

 あまりに新発見で、しかも世界の根幹にも関わる内容にすぐ様空気が変わった。
 貴族であるバジル家や子孫であるマロー、そして命をバジル家に懸ける忠臣達はまだしも…一介の商人に過ぎないモレッツ商会の2人は顔が青ざめていた。


 結論から言うと、イーサンの髪と耳は隠したままにすることになった。
 バジル家の屋敷内であっても、どこから漏れるか分からないので、特徴的な耳と確実に目に留まる髪は隠したままが良いだろうという判断になった。

 本当は目も含めてそのままの状態が良いと皆口をそろえて言ったのだが、イーサンが猛抗議した。

 「ちょっと!!!またパーティーとかで争奪戦負けちゃうじゃないか!!その時だけ外すのもダメなんだろ?!?!そしたら瞳はもう晒しちゃってた方が良いじゃないか!!
 しかもゴーグル越しだと、せっかく初めて見るモノがあるのに色とか鮮明度とか全っ然分かんないんだ!!!誰が何と言おうと!!絶対ゴーグルは外すから!!!!」

 興奮した様子で、威嚇として見せたかったのだろう…ブワァッ!!っとイーサンを中心に風が渦巻いた。

 リリーナは初めて魔法っぽいの見れた!!と興奮したが、周囲はその摩訶不思議な現象とソレを発動するイーサンへの警戒を高めた。


 一先ず、これ以上刺激しない様にゴーグルは外していい事にした。
 追加で全身を覆うショールも嫌だと強く主張した為、今後モレッツ商会で脱げにくい帽子やカツラを用意することになった。


 その後は厳重に箝口令を敷き、普段はしない血判状まで全員に書かせた。


 
 あまりにも話が壮大&重要な為、国王陛下には少なくとも話を通しておいた方が良いとガンディールは判断する。
 すぐにイーサンを国王陛下に会わせるべく、馬の獣人のブレッドを中心に最短で王宮まで行って帰ってきた。


 本当は王宮に行くのはイーサンが物凄く嫌がっていたのだが、この間まで王宮にガンディール達がいた為今なら王宮にいる者達を把握できているし、危険が無い事も確認出来る。
 辺境の地であるバジル領まで国王陛下が足を運べるようになるまでは…恐らくまだまだかかるだろう。

 ”3日…いや、2日で帰ることを約束する”と頼み込んで、渋々了承を得た。


 帰ってきたイーサンは「うっぷ…酔った…き、気持ち悪っ…。もう俺絶対アイツ等馬の獣人達に乗ってどっか行かない…う、うぇ」と満身創痍だった。

 聞いたところによると、行きも酔ったらしく国王陛下とまともに会話も出来なかったそう。
 ほぼお父様が代弁して終わったらしい。
 
 「行った意味あった??」と不満そうだったが、実際に”エルフ”という存在を見ないと、いくら信用しているガンディールが言っても真に信じられないだろう。
 イーサンの頑張りは、意味があったと言える。



 本当は国王陛下も色々と話したいことがあったみたいだが、イーサンの状態と2日というタイムリミットがあった為今回は本当に挨拶程度。
 次は国王陛下自ら、「側妃と共にバジル領に行くので、その時はもっと話をさせてくれ」と言葉をかけられたとのこと。


 


 「国王陛下が来るんだもの!その時は盛大にパーティーするよね?!?!」とキラキラ笑顔になっていたのを思い出し、リリーナはイーサンの顔を見つめため息を吐いた。


 「ん??リリー、集中集中!!他の事考えてたら心が乱れちゃうよ~!!」

 本日のおやつである、ザイン特製チーズスフレを美味しそうに味わいながら注意を飛ばす。



 何だかんだあったが、イーサンから希望通り修行を付けてもらえるようになった。

 ただ────暫くは、特玉が無くても大丈夫な様に”精神統一”のみの、だが。



 本当は空を飛んだり、治癒したり、攻撃魔法だったりをやりたい!!と思っていたが…お父様は勿論、キースもシャルもハヤトも猛反対だった。

 「お嬢様に万が一の事があったらどうするんですか?!」

 「”魔法”は凄いものかもしれませんが、護衛である俺達が制御やコントロール出来ないんです。危険すぎます。」

 「お嬢様がその様なモノを取得する必要がありますか?」

 「・・・うん。リリーにはまだ早いな!!!」



 と満場一致(私以外)で精神統一のみとなった。
 イーサン的には、ザインの料理が貰えるなら何でもいいらしく特に反論もなくアッサリ決まってしまった。

 「は、薄情者~~~!!!!魔法!!空飛ぶの夢だったのに~~!!!」

 「まぁまぁ、そう言わずに頑張ろう!精神統一は魔法の基本だからね!リリーの出来が良くて、周りの目が緩くなったらコッソリ教えてあげるからさ~。」

 「!!ほ、本当?!?!本当ね?!?!約束!約束よ!!────よ~し!頑張るぞ~~!!」

 (あらあら、素直に受け取っちゃって・・・。あのエルフ、鼻歌歌いながらティータイムしてるわよ?多分そんなに考えないで言ってるわよアイツ。・・・ねぇ、リリーったら!もぅ、集中したら全然声届かないんだからっ!もう知らないからねっ!)


 リベアの忠告は耳に入らず、素直に修行を続けるリリーナ。
 
 テーブルにあったリリーナの分のチーズスフレが、イーサンの口に入っていくことに全く気付かない程集中していた。


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