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第2章 -少女期 復讐の決意-
88.閑話 Sideレイナ 過去と脅迫
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先程までの穏やかな気持ちは塵となり、レイナの心は冷たい恐怖に怯えている。
抵抗虚しく扉を閉ざすことを憚れたレイナは顔を青ざめ俯き、ただただ目の前の対象と目が合わない様にすることで精一杯だった。
「おやおや、久々に会ったのに随分じゃないか。・・・子爵の僕を、まさか玄関先で突っ立ったまま対応しようなんて思ってないよね?」
ニヤリと意地の悪そうな笑みで優しく脅すこの男──レイナの元旦那であり、カヨの実父であるアセビ・ピラカンサ子爵の言葉にレイナは仕方なく近くの共同リビングへと案内した。
◇
「いやぁ、こんな辺境の地までの旅路は中々大変だったよ!山道もあるし整地されてない道もあるから、馬車に乗ってても尻が痛くてねぇ~。」
傲慢にソファに座り足を組みながら顎を上げるその姿は、苦い思い出しかない過去のモノと寸分も違わず…なぜ今更ゴミ屑の様に捨てた自分を訪ねてきたのか甚だ疑問だった。
「・・・一体、何の用ですか。貴方とは正式に離縁させていただきました。もう貴方とは赤の他人です。バジル領ならいざ知らず…バジル家の屋敷内にまで…!早くお帰り下さい!!」
震える手をギュっと握りしめながらも毅然とした態度のレイナを、どこか面白くなさそうにアセビ子爵は目を細める。
「ふん、まったく薄情な奴だね君は。特別美人でもない、何の利もない男爵の娘である君を、子爵家嫡男である僕がわざわざ結婚してあげたのに。僕はもっと感謝されてもいいと思うんだけどなぁ?」
冷え切った過去、毎日の様に向けられていた冷たい視線と交わってしまい、レイナはまた顔を俯き黙ってしまう。
そんな様子に満足した表情を浮かべ、立ち上がりながらリビングを見渡す。
「いやぁ、しかし立派なモノじゃないか。たかだか使用人の寮なのに、こんなに立派な建物で…
一昔前まではただの辺境田舎だったのに、最近は第2の都市と言っても過言ではない発展だ。
バジル領はいつも王都でも領地でも話題になってるよ。
──特に、バジル家とモレッツ商会の噂は耳にタコが出来るくらいさ。」
段々と声色が変化していく様子を耳にして、ゾワゾワと嫌な予感がレイナを襲う。
「比べて我がピラカンサ家は最近ちょっとした事件があってね。そのせいで今までの仕事が出来なくなりそうなんだよ。
全く困ったものだ、いきなり稼業が潰れそうなんて…これから我が家はどう暮らしていけばいいのか…。
ねぇレイナ、君もそう思うだろう?」
「・・・何が、仰いたいのですか?」
「全くせっかちだねぇ、でも君から聞いてくれて嬉しいよ。君にちょっとしたお願いがあってね?
なぁに、難しいことじゃないさ。家族である僕やピラカンサ家を助けると思えば、優しい君は喜んで引き受けてくれると確信してるくらいさ!」
ニヤリと笑みを浮かべたまま、今まで周囲に向いていた視線をレイナへ合わせ言葉を続ける。
「我がピラカンサ家とバジル家の仲介を頼みたいんだ。稼業が無くなった我が家は、今後バジル領の…モレッツ商会が運営するマヨンやシャボンを生産したくてね。でもこれらはモレッツ商会やバジル家と懇意なところしか携われないだろう?
幸い我がピラカンサ家は君という”バジル家と深い関りのある家族”がいるからね!早めに顔合わせをしたいと思って、今回は前触れも無く来てしまったんだよ。
──ね?全く無茶なお願いじゃないだろう?」
まるで引き受けることが当然とばかりの話し方に、唖然としてしまう。
しかも家族だと?どの面下げてこの男は言っているのか。
発明家である男爵の娘である自分を持参金目当てで結婚し、金を奪いまるで召使の様に扱い気に入らないことがあると暴力・暴言で傷つけ、平然と愛人を囲い愛人に虐められる自身を面白そうに見ていたこの男が…。
それを一緒に面白がり助けもせずむしろ煽っていた義家族が、影で笑い者にしていた使用人達が──今更”家族”だと??
自身の家族はカヨという娘だけだ。
例え憎き男との子でも、カヨがいたから私は生きようと最後まで頑張れた。
私の愛する、何物にも代えがたい家族は──昔からカヨただ一人だ。
「お断りします。」
気づけばハッキリと宣言していた。
この男共が破産しようが爵位が降格しようが知ったことではない。
なぜこんなクズみたいな者達を、自身の恩人であり優しい方達に紹介しなければいけないのか。
それにどうせ元々の稼業など後ろ暗いことをしていたに決まっている。
結婚して本妻という立場であったにも関わらず、家の事について一切教えられなかった。
愛人の方は知っていたようで、それについてもネチネチと嫌味を言われていた。
今となっては関わらずにすんで良かったと思っている。
そんなろくでもない事をしていた奴等なんぞ、破産や降格では生ぬるいが・・・どん底まで落ちればいいのだ。
内心”いい気味”だと思っていたレイナだったが、みるみる顔を歪めるアセビを見てビクッと震えてしまう。
「君は、結婚してやった恩があるのに、協力しないと言うのかい?結婚していた時もずっと思っていたが・・・君は本当に最低で最悪な人間だな。
やはり男爵と言えど元は庶民。母親もいないし、狡賢く非道な性根は治らないか。
今ハッキリと確信したよ、君と早々に離縁して正解だったとね。」
一番言われたくない相手に、汚い言葉を吐き捨てられ今度は怒りで手が震えた。
言い返したいことが沢山あるが…長年のトラウマからの恐怖と怒りから唇は震えるだけで言葉を発することは無かった。
「本当はゴミみたいな汚い性根の君とはもう話したくないんだけどね、今回は本当に仕方ないんだよ。
君の意志など関係ない。これは命令だ。僕たちとモレッツ商会ないしはバジル家の仲を取り持て。
いや…マヨンやシャボンの生産・販売権を絶対に許可させろ。
でないと──カヨと一緒に暮らせなくなっちゃうよ?」
一瞬意味が分からなかった。なぜ…カヨの事が出てくる?
まさか!!と思ったが今日カヨは本邸でリリーお嬢様のお側にいるはず。
近くにはシャルやハヤト等万全の守りがある為、誘拐など万が一にもないと確信出来る。
「勘違いしてるね?僕はそんなにバカじゃないよ、失礼しちゃうな。
いくら御当主のガンディール様やバジル家の守護神と名高いキース様がいらっしゃらないからと、バジル家本邸にちょっかいかけるなんてしないさ。
──忘れてるようだけど、僕はカヨの実父で、且つ子爵の位を持つ貴族さ。
僕はまだ子どもがいなくてね、後継ぎ問題が我が家のもう一つの悩みでもあるんだ。
愛人とは続いてるし、何なら増やしてもいるんだけどね?こればっかりは授かりものだからさぁ…
だから、もう面倒くさいなぁって!
──カヨを引き取って、婿養子でもとればいいかな、ってさ?」
話の途中から、”まさか”と悪い予感がしてレイナは立ってられない程ガクガクと足が震えた。
自分の生きがいであり、唯一の愛する子が奪われる恐怖に…レイナは倒れそうだ。
「そ、んなこと…!許さないっ!!あの子は私の娘です!!貴方達の様な卑劣な者達に渡すものですか!!!!」
「ははは、面白いこと言うね。カヨは私の娘でもあるし、僕たちが卑劣だって?
ガンディール様という上位貴族を盾に、娘を奪っていった君に言われたくないなぁ。
いやぁ、本当あの時はビックリしたけど…まぁプラマイゼロかな!結果僕たちの助けになるんだしね!
座り込んでしまったレイナを、上から面白そうに見つめ更に脅す。
「今中央も忙しそうだから、子どもの親権の申立てなんて小さいコト、面倒ですぐ判決が出るだろう。
たかが男爵の娘である君と、子爵家嫡男で跡取りとして引き取りたい僕では…書類を出すのも無駄なくらい結果が見えてるね?
君が頼ったガンディール様もいないし…子の親権という僕たち個人の問題なんて、いくら雇用主の妻であっても口出しできないね?
言ったでしょ?これは、命令だよ♪」
意地悪く光る瞳と、ニンマリと上がる口角を見てレイナは絶望した。
抵抗虚しく扉を閉ざすことを憚れたレイナは顔を青ざめ俯き、ただただ目の前の対象と目が合わない様にすることで精一杯だった。
「おやおや、久々に会ったのに随分じゃないか。・・・子爵の僕を、まさか玄関先で突っ立ったまま対応しようなんて思ってないよね?」
ニヤリと意地の悪そうな笑みで優しく脅すこの男──レイナの元旦那であり、カヨの実父であるアセビ・ピラカンサ子爵の言葉にレイナは仕方なく近くの共同リビングへと案内した。
◇
「いやぁ、こんな辺境の地までの旅路は中々大変だったよ!山道もあるし整地されてない道もあるから、馬車に乗ってても尻が痛くてねぇ~。」
傲慢にソファに座り足を組みながら顎を上げるその姿は、苦い思い出しかない過去のモノと寸分も違わず…なぜ今更ゴミ屑の様に捨てた自分を訪ねてきたのか甚だ疑問だった。
「・・・一体、何の用ですか。貴方とは正式に離縁させていただきました。もう貴方とは赤の他人です。バジル領ならいざ知らず…バジル家の屋敷内にまで…!早くお帰り下さい!!」
震える手をギュっと握りしめながらも毅然とした態度のレイナを、どこか面白くなさそうにアセビ子爵は目を細める。
「ふん、まったく薄情な奴だね君は。特別美人でもない、何の利もない男爵の娘である君を、子爵家嫡男である僕がわざわざ結婚してあげたのに。僕はもっと感謝されてもいいと思うんだけどなぁ?」
冷え切った過去、毎日の様に向けられていた冷たい視線と交わってしまい、レイナはまた顔を俯き黙ってしまう。
そんな様子に満足した表情を浮かべ、立ち上がりながらリビングを見渡す。
「いやぁ、しかし立派なモノじゃないか。たかだか使用人の寮なのに、こんなに立派な建物で…
一昔前まではただの辺境田舎だったのに、最近は第2の都市と言っても過言ではない発展だ。
バジル領はいつも王都でも領地でも話題になってるよ。
──特に、バジル家とモレッツ商会の噂は耳にタコが出来るくらいさ。」
段々と声色が変化していく様子を耳にして、ゾワゾワと嫌な予感がレイナを襲う。
「比べて我がピラカンサ家は最近ちょっとした事件があってね。そのせいで今までの仕事が出来なくなりそうなんだよ。
全く困ったものだ、いきなり稼業が潰れそうなんて…これから我が家はどう暮らしていけばいいのか…。
ねぇレイナ、君もそう思うだろう?」
「・・・何が、仰いたいのですか?」
「全くせっかちだねぇ、でも君から聞いてくれて嬉しいよ。君にちょっとしたお願いがあってね?
なぁに、難しいことじゃないさ。家族である僕やピラカンサ家を助けると思えば、優しい君は喜んで引き受けてくれると確信してるくらいさ!」
ニヤリと笑みを浮かべたまま、今まで周囲に向いていた視線をレイナへ合わせ言葉を続ける。
「我がピラカンサ家とバジル家の仲介を頼みたいんだ。稼業が無くなった我が家は、今後バジル領の…モレッツ商会が運営するマヨンやシャボンを生産したくてね。でもこれらはモレッツ商会やバジル家と懇意なところしか携われないだろう?
幸い我がピラカンサ家は君という”バジル家と深い関りのある家族”がいるからね!早めに顔合わせをしたいと思って、今回は前触れも無く来てしまったんだよ。
──ね?全く無茶なお願いじゃないだろう?」
まるで引き受けることが当然とばかりの話し方に、唖然としてしまう。
しかも家族だと?どの面下げてこの男は言っているのか。
発明家である男爵の娘である自分を持参金目当てで結婚し、金を奪いまるで召使の様に扱い気に入らないことがあると暴力・暴言で傷つけ、平然と愛人を囲い愛人に虐められる自身を面白そうに見ていたこの男が…。
それを一緒に面白がり助けもせずむしろ煽っていた義家族が、影で笑い者にしていた使用人達が──今更”家族”だと??
自身の家族はカヨという娘だけだ。
例え憎き男との子でも、カヨがいたから私は生きようと最後まで頑張れた。
私の愛する、何物にも代えがたい家族は──昔からカヨただ一人だ。
「お断りします。」
気づけばハッキリと宣言していた。
この男共が破産しようが爵位が降格しようが知ったことではない。
なぜこんなクズみたいな者達を、自身の恩人であり優しい方達に紹介しなければいけないのか。
それにどうせ元々の稼業など後ろ暗いことをしていたに決まっている。
結婚して本妻という立場であったにも関わらず、家の事について一切教えられなかった。
愛人の方は知っていたようで、それについてもネチネチと嫌味を言われていた。
今となっては関わらずにすんで良かったと思っている。
そんなろくでもない事をしていた奴等なんぞ、破産や降格では生ぬるいが・・・どん底まで落ちればいいのだ。
内心”いい気味”だと思っていたレイナだったが、みるみる顔を歪めるアセビを見てビクッと震えてしまう。
「君は、結婚してやった恩があるのに、協力しないと言うのかい?結婚していた時もずっと思っていたが・・・君は本当に最低で最悪な人間だな。
やはり男爵と言えど元は庶民。母親もいないし、狡賢く非道な性根は治らないか。
今ハッキリと確信したよ、君と早々に離縁して正解だったとね。」
一番言われたくない相手に、汚い言葉を吐き捨てられ今度は怒りで手が震えた。
言い返したいことが沢山あるが…長年のトラウマからの恐怖と怒りから唇は震えるだけで言葉を発することは無かった。
「本当はゴミみたいな汚い性根の君とはもう話したくないんだけどね、今回は本当に仕方ないんだよ。
君の意志など関係ない。これは命令だ。僕たちとモレッツ商会ないしはバジル家の仲を取り持て。
いや…マヨンやシャボンの生産・販売権を絶対に許可させろ。
でないと──カヨと一緒に暮らせなくなっちゃうよ?」
一瞬意味が分からなかった。なぜ…カヨの事が出てくる?
まさか!!と思ったが今日カヨは本邸でリリーお嬢様のお側にいるはず。
近くにはシャルやハヤト等万全の守りがある為、誘拐など万が一にもないと確信出来る。
「勘違いしてるね?僕はそんなにバカじゃないよ、失礼しちゃうな。
いくら御当主のガンディール様やバジル家の守護神と名高いキース様がいらっしゃらないからと、バジル家本邸にちょっかいかけるなんてしないさ。
──忘れてるようだけど、僕はカヨの実父で、且つ子爵の位を持つ貴族さ。
僕はまだ子どもがいなくてね、後継ぎ問題が我が家のもう一つの悩みでもあるんだ。
愛人とは続いてるし、何なら増やしてもいるんだけどね?こればっかりは授かりものだからさぁ…
だから、もう面倒くさいなぁって!
──カヨを引き取って、婿養子でもとればいいかな、ってさ?」
話の途中から、”まさか”と悪い予感がしてレイナは立ってられない程ガクガクと足が震えた。
自分の生きがいであり、唯一の愛する子が奪われる恐怖に…レイナは倒れそうだ。
「そ、んなこと…!許さないっ!!あの子は私の娘です!!貴方達の様な卑劣な者達に渡すものですか!!!!」
「ははは、面白いこと言うね。カヨは私の娘でもあるし、僕たちが卑劣だって?
ガンディール様という上位貴族を盾に、娘を奪っていった君に言われたくないなぁ。
いやぁ、本当あの時はビックリしたけど…まぁプラマイゼロかな!結果僕たちの助けになるんだしね!
座り込んでしまったレイナを、上から面白そうに見つめ更に脅す。
「今中央も忙しそうだから、子どもの親権の申立てなんて小さいコト、面倒ですぐ判決が出るだろう。
たかが男爵の娘である君と、子爵家嫡男で跡取りとして引き取りたい僕では…書類を出すのも無駄なくらい結果が見えてるね?
君が頼ったガンディール様もいないし…子の親権という僕たち個人の問題なんて、いくら雇用主の妻であっても口出しできないね?
言ったでしょ?これは、命令だよ♪」
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