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第2章 -少女期 復讐の決意-
78.閑話 Side天敵 アイリ的画策 -1-
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先日ヒューに他国へのレストラン展開について指示を出し、今日がその他国の従業員達との初お目見えだ。
本当はヒューだけ現地に行って、色々と準備や説明をする予定だったみたいだがちゃーんと阻止した。
(あっきれた!本当ヒューってばバカすぎ!!信者になる奴等に直接アイリの姿を見せないで計画勧めるなんて、何考えてるのかしら?アイリのこと知らないままだったら、王国が劣勢になった時にアイリまで助けられなくなっちゃうじゃない!何のためにクソ田舎に店出そうとしてるんだか、分かったもんじゃないわ。)
アイリは勝手に借りた、ステイン伯爵家の中でも中々の広さを持つ部屋のソファで「はぁっ」と大きくため息をついていた。
神様がお供になってくれたとはいえ、やはり現実的に完璧な従者が必要だと思案する。
どこか掴みどころのない雰囲気でそこそこ顔が良いから我慢していたが、こうも仕事が出来ないとは・・・と失望していた。
(こんな時にカイトがいれば・・・!!!カイトはあの性悪親父の手の中で今は動けないし・・・。あぁ!まさかカイトが私に辛く当たっていたのは、お父様に圧力をかけられていたからなんて・・・!!)
アイリは両手で顔を覆い、大げさに嘆いてみせた。
──────どうしてその様な結論に至ったかというと、神様・・・悪魔の囁きが原因だ。
****
「あんなクソみたいな意地悪親父が父親だったなんて!!カイトも今思えば生意気な態度で・・・!きっと虐げられてる私を下に見てたんだわ!!サイッテーね!!ちょっと神様!!!アイリの勢力拡大の話も大事だけど、あの男達を先にどうにかしてよ!アイリが馬鹿にされたままでいいの?!カイトもあの公爵も、地位も名誉も金もあの容姿も!!全部ギタギタにさせないと気が済まないわ!!」
様々な口八丁で騙し騙し鎮めたアイリの気性が、また復活したことに悪魔は飽き飽きしていた。
(≪・・・これじゃあ話が全然進まねぇ。もう既に面倒くさい・・・もうコイツ殺して帰ろうかな・・・。いや、でも今殺したらコスバ悪ぃもんなぁ・・・折角転生させてこんだけで終わらせるのは勿体ないか。≫)
初めはアイリの激高加減すら楽しめていたが、1日、2日、3日・・・と続くと全然楽しくない。
むしろムカつき度が上がって、殺そうと動く自分の手を抑えるのにいっぱいいっぱいだ。
(≪あ~ぁ、神の爺さんのお気に入りだったら、こんなに五月蠅くないんだろうなぁ。俺の事も”好き”とか言ってくれたらしいし~?・・・人間に”好き”なんて言われるなんて、滅多にないしなぁ~。≫)
悪魔が風の噂で聞いた、自分を好きだと言った酔狂な神のお気に入りのことを想っていると、自分の話が無視されていると思ったアイリが顔を真っ赤にして怒鳴り散らす。
「ちょっと!!!何か言ったらどうなの?!アンタ本当に神様なの?!そもそもアンタがちゃんとしてないから、アイリがこんなに困ってるんじゃないっ!!しっかり仕事しなさいよ?!次転生する時はぜーーーーったい担当変えてもらうからね?!上の神様にアンタのクレーム入れてやるんだからっ!異世界転生のこと、しっかり勉強しなおすのね!!とにかく!何でもいいからアイリが気に入らない奴等全員拷問して殺してよ!」
(≪おうおう、流石地獄行きが確定してるだけはあるわ~、コイツの曲がった性格は一回死んだくらいじゃ治んねぇなぁ。まさか死んだ後にテメェが拷問が可愛いくらいのものを受けるなんて、思ってもないだろうなぁ~≫)
これ以上無視してたら益々五月蠅くなるだろう。
やれやれ、と内心ため息を吐きながら仕方なしに口を開いてやることにした。
≪まぁまぁ、落ち着けって。確かにあの公爵は長年汚い手で金を儲けて色んな悪事に手を染めてるが、あの従者はお前を心底慕ってるんだぜ?許してやれよ。≫
「え・・・?カ、カイトが??ふっふんっ!そんなわけないわよっだって、地下牢に入れられた時だってアイリに会いに来もしなかったのよ?!アイリを好きなら、どんな所でも救いに来てくれるはずでしょ?!」
≪いやいや、アイツは主人である公爵に歯向かってお前に会いに来ようとしてたぜ?あの性悪公爵に阻止されてたがな?お前に辛く当たってたのも、公爵の非道さを知ってるから少しでも耐性をつけるためだったみたいだしな?・・・思い出してみろよ、あの屋敷の中で一番お前を世話してたやつは誰だ?我先に手を貸してきたのは?≫
「・・・カイト、カイトだわ。そう、そうだったのね・・・!可笑しいと思ってたけど、そんな理由が・・・!あぁ、可哀想なカイト!!大好きなアイリに、強く当たらないといけないなんてっ!きっと陰で苦しんでいるに違いないわ!あぁ、でもカイトの忠臣は本物ね!ここまで本人であるアイリに悟らせないなんて・・・!本物の従者だわ!」
さっきのマジギレ状態から、一気に夢見る乙女状態になり一人で妄想を始めた。
悪魔は”やれやれ、手間かけさせやがって”とでも言いそうな表情でアイリを見つめていた。
アイリは”容姿の整った男”が大好物なのだ。
そんなイケメンが実は自分の事を好きだったなんて言われれば、機嫌も直るだろう。
プライドが激しく高いアイリは、一度自分を侮辱したり名誉を穢す行為をされたら、いくらイケメンでも拒絶対象になるが・・・カイトはまだ許容範囲内だったらしい。
(≪ふぅ~、カイトって奴には悪いが俺様の為に犠牲になってもらったぜ、ありがとなぁ~≫)
今頃クシャミでもしてそうな、とばっちりを食らったカイトに向かって内心でお礼を言った。
****
そんなことから、カイトは”魔王に囚われたお姫様状態”だと認識しているアイリ。
魔王を討伐する為にも、優秀なパーティーを組まなければと意気込んでいた。
その為には、今日会う者達にアイリの神々しい美貌で圧倒してもらわねば。
”美食の女神”が、この腐った国にいるということを知らしめ、そして私は悲劇のヒロインになるのだ・・・!
あわよくば今回出す国の王族か貴族にヒーロー的イケメンがいればなお良し!!
ふっふっふ~ん♪初めはてっきりこの国にアイリの王子様がいると思ってたけど、まさか故郷が腐った国家だったとは思わなかったわ~。
でもそうよね、まだまだ子どもなんだもの!ラブラブで甘~いラブストーリーは、大概10代半ばからよね~♪
この国がサッサと崩壊しても全然良いし、しぶとく生き長らえても”王都学園”があるからそれはそれで楽しみだし~♪
どっちに転んでも大丈夫なように、今から準備してるアイリは何て頭が良いのかしら!
初めは胡散臭かったけど、神様が助けてくれたおかげねぇ♪
(≪・・・・あぁ、本当に能天気なバカだなぁ、コイツは♪≫)
ルンルンしながら他国の者達を待っているアイリを見下す悪魔。
段々とやれカイトを解放しろ、グレンを自分に夢中にされろ、イケメンを寄こせとうるさくなったのでアイリをヒロインに見立てた夢物語を語ってやったのだ。
悪政続く国家の中、清純な聖女が民衆を美味しい食べ物で癒している~と。
このネタで3日はアイリをコントロールするのに使えたんだ、結構な大作・・・傑作(笑)だ。
その後、そんなに待てない~だの王子が来るまでにアイリが虐待されたら~だのと五月蠅くなったので、”16になったら王都学園に各国のイケメン達が集まるから、そこでお前の王子様に会えるさ”と助言してやった。
まったく・・・イケメンでしかコントロール出来ないなんて、面倒くさい女だ。
地獄に来た時は”とびっきりの”ブサイク鬼共を付けてやる・・・と今からアイリが死んだ後の事を計画する。
アイリも悪魔もそれぞれ楽しみな妄想をしながら、しばらくの時を過ごす。
──────すると、コンコンコンッと扉がノックされた。
どうやら、ようやくヒュー達が来たみたいだ。
「遅いわよ!どんだけ待たせるのよ!!さっさと入りなさい!!」
(≪おいおい、今から会う奴等を魅了するんじゃなかったのかよ?コイツ生前の方が狡猾でそこんとこ上手くやってたと思うけど・・・退化しちゃったのかな?それとも自分が望んだ世界だから、世界で一番偉いとでも思っちゃってるのかな?・・・ほーんと、バカだなぁ~≫)
悪魔でさえ呆れるアイリの横柄な声かけ後、扉が開き待ちに待った者達が入室した。
本当はヒューだけ現地に行って、色々と準備や説明をする予定だったみたいだがちゃーんと阻止した。
(あっきれた!本当ヒューってばバカすぎ!!信者になる奴等に直接アイリの姿を見せないで計画勧めるなんて、何考えてるのかしら?アイリのこと知らないままだったら、王国が劣勢になった時にアイリまで助けられなくなっちゃうじゃない!何のためにクソ田舎に店出そうとしてるんだか、分かったもんじゃないわ。)
アイリは勝手に借りた、ステイン伯爵家の中でも中々の広さを持つ部屋のソファで「はぁっ」と大きくため息をついていた。
神様がお供になってくれたとはいえ、やはり現実的に完璧な従者が必要だと思案する。
どこか掴みどころのない雰囲気でそこそこ顔が良いから我慢していたが、こうも仕事が出来ないとは・・・と失望していた。
(こんな時にカイトがいれば・・・!!!カイトはあの性悪親父の手の中で今は動けないし・・・。あぁ!まさかカイトが私に辛く当たっていたのは、お父様に圧力をかけられていたからなんて・・・!!)
アイリは両手で顔を覆い、大げさに嘆いてみせた。
──────どうしてその様な結論に至ったかというと、神様・・・悪魔の囁きが原因だ。
****
「あんなクソみたいな意地悪親父が父親だったなんて!!カイトも今思えば生意気な態度で・・・!きっと虐げられてる私を下に見てたんだわ!!サイッテーね!!ちょっと神様!!!アイリの勢力拡大の話も大事だけど、あの男達を先にどうにかしてよ!アイリが馬鹿にされたままでいいの?!カイトもあの公爵も、地位も名誉も金もあの容姿も!!全部ギタギタにさせないと気が済まないわ!!」
様々な口八丁で騙し騙し鎮めたアイリの気性が、また復活したことに悪魔は飽き飽きしていた。
(≪・・・これじゃあ話が全然進まねぇ。もう既に面倒くさい・・・もうコイツ殺して帰ろうかな・・・。いや、でも今殺したらコスバ悪ぃもんなぁ・・・折角転生させてこんだけで終わらせるのは勿体ないか。≫)
初めはアイリの激高加減すら楽しめていたが、1日、2日、3日・・・と続くと全然楽しくない。
むしろムカつき度が上がって、殺そうと動く自分の手を抑えるのにいっぱいいっぱいだ。
(≪あ~ぁ、神の爺さんのお気に入りだったら、こんなに五月蠅くないんだろうなぁ。俺の事も”好き”とか言ってくれたらしいし~?・・・人間に”好き”なんて言われるなんて、滅多にないしなぁ~。≫)
悪魔が風の噂で聞いた、自分を好きだと言った酔狂な神のお気に入りのことを想っていると、自分の話が無視されていると思ったアイリが顔を真っ赤にして怒鳴り散らす。
「ちょっと!!!何か言ったらどうなの?!アンタ本当に神様なの?!そもそもアンタがちゃんとしてないから、アイリがこんなに困ってるんじゃないっ!!しっかり仕事しなさいよ?!次転生する時はぜーーーーったい担当変えてもらうからね?!上の神様にアンタのクレーム入れてやるんだからっ!異世界転生のこと、しっかり勉強しなおすのね!!とにかく!何でもいいからアイリが気に入らない奴等全員拷問して殺してよ!」
(≪おうおう、流石地獄行きが確定してるだけはあるわ~、コイツの曲がった性格は一回死んだくらいじゃ治んねぇなぁ。まさか死んだ後にテメェが拷問が可愛いくらいのものを受けるなんて、思ってもないだろうなぁ~≫)
これ以上無視してたら益々五月蠅くなるだろう。
やれやれ、と内心ため息を吐きながら仕方なしに口を開いてやることにした。
≪まぁまぁ、落ち着けって。確かにあの公爵は長年汚い手で金を儲けて色んな悪事に手を染めてるが、あの従者はお前を心底慕ってるんだぜ?許してやれよ。≫
「え・・・?カ、カイトが??ふっふんっ!そんなわけないわよっだって、地下牢に入れられた時だってアイリに会いに来もしなかったのよ?!アイリを好きなら、どんな所でも救いに来てくれるはずでしょ?!」
≪いやいや、アイツは主人である公爵に歯向かってお前に会いに来ようとしてたぜ?あの性悪公爵に阻止されてたがな?お前に辛く当たってたのも、公爵の非道さを知ってるから少しでも耐性をつけるためだったみたいだしな?・・・思い出してみろよ、あの屋敷の中で一番お前を世話してたやつは誰だ?我先に手を貸してきたのは?≫
「・・・カイト、カイトだわ。そう、そうだったのね・・・!可笑しいと思ってたけど、そんな理由が・・・!あぁ、可哀想なカイト!!大好きなアイリに、強く当たらないといけないなんてっ!きっと陰で苦しんでいるに違いないわ!あぁ、でもカイトの忠臣は本物ね!ここまで本人であるアイリに悟らせないなんて・・・!本物の従者だわ!」
さっきのマジギレ状態から、一気に夢見る乙女状態になり一人で妄想を始めた。
悪魔は”やれやれ、手間かけさせやがって”とでも言いそうな表情でアイリを見つめていた。
アイリは”容姿の整った男”が大好物なのだ。
そんなイケメンが実は自分の事を好きだったなんて言われれば、機嫌も直るだろう。
プライドが激しく高いアイリは、一度自分を侮辱したり名誉を穢す行為をされたら、いくらイケメンでも拒絶対象になるが・・・カイトはまだ許容範囲内だったらしい。
(≪ふぅ~、カイトって奴には悪いが俺様の為に犠牲になってもらったぜ、ありがとなぁ~≫)
今頃クシャミでもしてそうな、とばっちりを食らったカイトに向かって内心でお礼を言った。
****
そんなことから、カイトは”魔王に囚われたお姫様状態”だと認識しているアイリ。
魔王を討伐する為にも、優秀なパーティーを組まなければと意気込んでいた。
その為には、今日会う者達にアイリの神々しい美貌で圧倒してもらわねば。
”美食の女神”が、この腐った国にいるということを知らしめ、そして私は悲劇のヒロインになるのだ・・・!
あわよくば今回出す国の王族か貴族にヒーロー的イケメンがいればなお良し!!
ふっふっふ~ん♪初めはてっきりこの国にアイリの王子様がいると思ってたけど、まさか故郷が腐った国家だったとは思わなかったわ~。
でもそうよね、まだまだ子どもなんだもの!ラブラブで甘~いラブストーリーは、大概10代半ばからよね~♪
この国がサッサと崩壊しても全然良いし、しぶとく生き長らえても”王都学園”があるからそれはそれで楽しみだし~♪
どっちに転んでも大丈夫なように、今から準備してるアイリは何て頭が良いのかしら!
初めは胡散臭かったけど、神様が助けてくれたおかげねぇ♪
(≪・・・・あぁ、本当に能天気なバカだなぁ、コイツは♪≫)
ルンルンしながら他国の者達を待っているアイリを見下す悪魔。
段々とやれカイトを解放しろ、グレンを自分に夢中にされろ、イケメンを寄こせとうるさくなったのでアイリをヒロインに見立てた夢物語を語ってやったのだ。
悪政続く国家の中、清純な聖女が民衆を美味しい食べ物で癒している~と。
このネタで3日はアイリをコントロールするのに使えたんだ、結構な大作・・・傑作(笑)だ。
その後、そんなに待てない~だの王子が来るまでにアイリが虐待されたら~だのと五月蠅くなったので、”16になったら王都学園に各国のイケメン達が集まるから、そこでお前の王子様に会えるさ”と助言してやった。
まったく・・・イケメンでしかコントロール出来ないなんて、面倒くさい女だ。
地獄に来た時は”とびっきりの”ブサイク鬼共を付けてやる・・・と今からアイリが死んだ後の事を計画する。
アイリも悪魔もそれぞれ楽しみな妄想をしながら、しばらくの時を過ごす。
──────すると、コンコンコンッと扉がノックされた。
どうやら、ようやくヒュー達が来たみたいだ。
「遅いわよ!どんだけ待たせるのよ!!さっさと入りなさい!!」
(≪おいおい、今から会う奴等を魅了するんじゃなかったのかよ?コイツ生前の方が狡猾でそこんとこ上手くやってたと思うけど・・・退化しちゃったのかな?それとも自分が望んだ世界だから、世界で一番偉いとでも思っちゃってるのかな?・・・ほーんと、バカだなぁ~≫)
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