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第2章 -少女期 復讐の決意-
72.閑話 Side天敵 ステイン伯爵家では
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「これは一体どういうことですの?!お父様!!なぜっなぜこんな男達の釣書が?!しかもあの娘じゃなく、私の相手ですって?!私はマシュー様と既に結婚しております!!公爵夫人である私が、なぜこの様なレベルの低い男共の釣書を見なければいけないのですか?!」
プレデビュタントから暫くたったある日、ステイン伯爵家の一室でモリーは父親に対して喚き散らしていた。
その表情は青ざめ固く、そして憤りに満ちていた。
「お前は何も分かってないな…。つい先日、マーリン学長とタンジ家と懇意にしている有識者達から法務局へ”色素遺伝について”のレポートが提出された。その中身について詳しくは知らないが、”白髪赤目の様な色素が無い場合以外では、代々の血筋にある色素が受け継がれる”はずであるという内容だったらしい。」
「だったら!!何も問題ないじゃないですの!!あの様なおぞましい色彩の人間など、今まで誰一人として存在しなかったのですから!”遺伝”ではなく、”突然変異”によるものだと主張すればっ!」
「勿論そう主張するようにこちらで掌握している者には伝えた!!しかしっ…今回ばかりはそんな主張通りそうにない…!!」
モリーの父は苦々しく顔を歪めながらモリーに言い聞かせた。
「先方は見越していたのか…証拠不十分として却下された後、貴族の会合でまるで大勢に言い聞かせるようにアピールしていた…。俺が「もうそろそろ現実を見つめて前を見てください。娘や孫を、愛する努力を止めないでくれ」と下手に出て懇願してやったのに…!!奴は俺の寛大な心遣いを袖にしたんだ!!それだけでなく、トンデモナイことを口にした!!」
ガンッ!!と机を力いっぱい叩き、その時の羞恥や怒り…そして恐怖をごまかした。
「公爵は笑いながら「ははは、だからお宅のお孫さんは私の子じゃないんですよ。それに…王国内外の有数の有識者達の知識の結晶を袖にされましたが…”決定的な証拠”となるモノが出来るかもしれないんですよ。私の知り合いに西大陸をよく知るものがいましてね?何でも西大陸には血縁関係があるかどうか一発で分かる物があるみたいなんです。何でも血を一滴垂らすだけで分かるとか。国王から許可が出れば、今年の邪神の冬眠(デモニオソンノ)の時に船を出そうと思いましてね。早くて来年には決着がつきますよ。」などと…!!最悪だ!!!」
「それは…なぜです??逆にチャンスじゃないですか!!あの子がマシュー様の子だと証明されれば!公爵夫人として堂々と社交界に返り咲くことが出来るじゃないですの!!今までの仕打ちを考えたら…賠償も請求出来ましてよ??」
モリーの言葉を聞いた父は、ギラッと睨み上げ更に声を荒げた。
「お前は本当に公爵夫人か?!なぜ分からんっ!公爵は”あらゆる貴族が集まる”会合でその様な発言をしたんだぞ?!たった一滴で血縁関係が分かる代物があると!!なぜこの恐ろしさに分からない?!」
父親の叫びを聞いても、なぜそんなに責められるのか分からないといった表情を浮かべるモリーに、父は「チッ」と舌打ちをして説明し始めた。
「今法務局にはその会合に出席した貴族を中心に、お前との離縁を却下したことへの猛抗議が殺到している。”早く離縁させろ”とな。何故だか分かるか?…このまま公爵がお前と離縁出来なければ、”血縁関係”の確実性が証明されるようになってしまうからだ。この国の、いやこの大陸の貴族達全員がその肩書通りの出自だと思っているのか?そうだとしたらお前はとんだ脳内花畑のバカだ!!……もし当主の血ではないとバレたら?もしその一族の血が入ってないと判明したら?もし正室の子じゃなかったとしたら??今までは例え真実であろうがなかろうが、外見がそれっぽく主張すればまかり通っていたことが・・・通用しなくなってしまったら?公爵の言葉で肝が冷えた貴族はそれなりにいただろう。」
父の言葉に、ようやく考えが追い付いたモリーは顔を更に青ざめた。
その様子にいくらか落ち着きを取り戻した父は一度深くため息を吐き、精神を落ち着かせた。
「公爵のそんな恐ろしい奇行を止めようと、色々と刺客が秘密裏に放たれたそうだが全滅だ。……それはそうだ、あの筆頭公爵家に敵うわけがない。早々に考えを切り替えた者達は、そもそもの元凶であるお前との離縁を成立させようと今行動している。今まではチクチクと陰口を言われる程度で収まっていたが、今度はそうもいかん。名だたる貴族、商人、他国の要人からも法務局に訴えが集まっているのだ。もう離縁成立も時間の問題だろう。」
「そ、そんな……!!!わ、私は嫌です!認めません!!あの人の、マシュー様の妻はただ一人!!私だけです!タンジ公爵夫人は、このモリーしか務められるはずがない!!!」
「モリーよ、いつまでその様な世迷言を言うつもりだ??あの娘が確実に公爵家の血筋だとお前がいうから、無理を通して今までやってきたのに。いつの間にかお前に付けていた使用人達が消え、公爵家からも追い出され、成長していくあの娘は未だに公爵の面影も出てこない。お前の嘘はもうだいぶ前からバレているんだ。それでも公爵家との繋がりの為に頑張ってきたが、これでは我がステイン伯爵家は”不貞の子を堂々と公爵家の子と偽った蛮族”のレッテルが貼られる。今までの行動で我が家の面子は丸つぶれだ。どうしてもそれだけは避けなくては。……どっちみち離縁は確実だ、これからのことも考えて次の嫁ぎ先を決めねば。」
「いや、いやよ、私は公爵夫人なの…お茶会でバカにしてきた令嬢達よりも高貴で、尊い存在なのよっ!」
イヤイヤと首を振り、自分に言い聞かせるように呟くモリーに父はため息しか出ない。
そもそもこんな面倒なことになった件の子どもは、プレデビュタントで色々とヤラかして王宮の地下牢に入れられたと聞いた。
流石にショックを受けたのか、帰ってきてからは随分と大人しい。
離縁が決まったら、早々に裏商売を通じて西大陸へ売ってやろうと思っているので、その調子で大人しくしていて欲しい。
しかし……プレデビュタントで盛大にヤラカしたあの娘は、預かっている我がステイン伯爵家の名をそれはそれは汚して帰ってきた。
国王直々の書状にて、教育・監督不足と教育内容に関して著しい偏見教育が行われたのではと疑われている様な内容を見て、舌打ちが止まらなかった。
まったく、本当に余計なことしかしない…!!なぜ我がステイン伯爵家が非難されなければならないんだ。
それに偏った教育など、どの口が言うのか。何が”穏健派”だ。東大陸で一番の力を持つようになったこの王国がこれ程の力を持ったのは、色素の薄い尊い色を持った我らがいたからだ。
それを分かっているのに、なぜ下位の暗い色を持つ異民族や獣人達を対等に扱わねばならんのだ。
下々の支持を目当てに、体のいい言葉ばかり吐く王家に言われたくもない。
そんな教育をしているお前等の方がよっぽど偏見教育をしているだろうと言ってやりたかった。
十数年前は”あの”タンジ家と縁が結ばれて有頂天になっていたが、結果この有様だ。
社交界では胸を張って幅を利かせ、領の事業もそれなりに儲かるようになったのに…!!
娘と孫のせいで、公爵とは絶縁状態であることがバレると元よりも下に見られるようになった。
事業も上手くいかず、裏商売に手を付け始める程懐具合も窮屈になっていた。
何年か前に西大陸と海賊が掴まり、それから検問や奴隷対策が強化され新しい商品も入手できなくなってしまった。
西大陸から大量に買い付け、後で高値で売ろうとしていたショユーやミソンもいつの間にか王国中で安価に手に入るようになってしまった。
それでも妻も娘もアホの様に金を使ってしまう……このままでは本当に危ない。
我が家の為にも、モリーには金を持った奴と再婚してもらわねば。
離縁の際に賠償金を取れれば大丈夫だと思っていたが、今の状況だとそれは難しそうだ。
「ほら、モリー。お前も前を向け。お前は美しいから、子持ちでも多くの殿方からお話がきてるぞ。おっ!この子爵なんてどうだ??少し年が離れているが、ここの領地は他国や都市からの通り道だからな。関税のお陰で金に困らなそうだ。お前の好きなドレスも沢山買ってくれるぞ?」
そうしてモリーが見せられた子爵の釣書は、でっぷりとした風貌と変態趣味で有名な男のものであった。
そのことに気付いたモリーは、自分の未来が真っ暗になり発狂した。
「イヤっイヤアアアアァァッァァァァア!!!!こんな不細工な男!!耐えられないっ!!それに子爵ですって?!ステイン伯爵家よりも格下の、こんな親父と再婚だなんて・・・・!!!イヤ、イヤ、イヤよおおおおおおぉぉぉぉぉおおお!!!」
あまりの絶叫に父親は慌てて他の釣書を見せていくが、どれもこれも今までモリーが下に見て蔑んでいた部類の男しかおらず、更に発狂してしまったのであった。
プレデビュタントから暫くたったある日、ステイン伯爵家の一室でモリーは父親に対して喚き散らしていた。
その表情は青ざめ固く、そして憤りに満ちていた。
「お前は何も分かってないな…。つい先日、マーリン学長とタンジ家と懇意にしている有識者達から法務局へ”色素遺伝について”のレポートが提出された。その中身について詳しくは知らないが、”白髪赤目の様な色素が無い場合以外では、代々の血筋にある色素が受け継がれる”はずであるという内容だったらしい。」
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「勿論そう主張するようにこちらで掌握している者には伝えた!!しかしっ…今回ばかりはそんな主張通りそうにない…!!」
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「公爵は笑いながら「ははは、だからお宅のお孫さんは私の子じゃないんですよ。それに…王国内外の有数の有識者達の知識の結晶を袖にされましたが…”決定的な証拠”となるモノが出来るかもしれないんですよ。私の知り合いに西大陸をよく知るものがいましてね?何でも西大陸には血縁関係があるかどうか一発で分かる物があるみたいなんです。何でも血を一滴垂らすだけで分かるとか。国王から許可が出れば、今年の邪神の冬眠(デモニオソンノ)の時に船を出そうと思いましてね。早くて来年には決着がつきますよ。」などと…!!最悪だ!!!」
「それは…なぜです??逆にチャンスじゃないですか!!あの子がマシュー様の子だと証明されれば!公爵夫人として堂々と社交界に返り咲くことが出来るじゃないですの!!今までの仕打ちを考えたら…賠償も請求出来ましてよ??」
モリーの言葉を聞いた父は、ギラッと睨み上げ更に声を荒げた。
「お前は本当に公爵夫人か?!なぜ分からんっ!公爵は”あらゆる貴族が集まる”会合でその様な発言をしたんだぞ?!たった一滴で血縁関係が分かる代物があると!!なぜこの恐ろしさに分からない?!」
父親の叫びを聞いても、なぜそんなに責められるのか分からないといった表情を浮かべるモリーに、父は「チッ」と舌打ちをして説明し始めた。
「今法務局にはその会合に出席した貴族を中心に、お前との離縁を却下したことへの猛抗議が殺到している。”早く離縁させろ”とな。何故だか分かるか?…このまま公爵がお前と離縁出来なければ、”血縁関係”の確実性が証明されるようになってしまうからだ。この国の、いやこの大陸の貴族達全員がその肩書通りの出自だと思っているのか?そうだとしたらお前はとんだ脳内花畑のバカだ!!……もし当主の血ではないとバレたら?もしその一族の血が入ってないと判明したら?もし正室の子じゃなかったとしたら??今までは例え真実であろうがなかろうが、外見がそれっぽく主張すればまかり通っていたことが・・・通用しなくなってしまったら?公爵の言葉で肝が冷えた貴族はそれなりにいただろう。」
父の言葉に、ようやく考えが追い付いたモリーは顔を更に青ざめた。
その様子にいくらか落ち着きを取り戻した父は一度深くため息を吐き、精神を落ち着かせた。
「公爵のそんな恐ろしい奇行を止めようと、色々と刺客が秘密裏に放たれたそうだが全滅だ。……それはそうだ、あの筆頭公爵家に敵うわけがない。早々に考えを切り替えた者達は、そもそもの元凶であるお前との離縁を成立させようと今行動している。今まではチクチクと陰口を言われる程度で収まっていたが、今度はそうもいかん。名だたる貴族、商人、他国の要人からも法務局に訴えが集まっているのだ。もう離縁成立も時間の問題だろう。」
「そ、そんな……!!!わ、私は嫌です!認めません!!あの人の、マシュー様の妻はただ一人!!私だけです!タンジ公爵夫人は、このモリーしか務められるはずがない!!!」
「モリーよ、いつまでその様な世迷言を言うつもりだ??あの娘が確実に公爵家の血筋だとお前がいうから、無理を通して今までやってきたのに。いつの間にかお前に付けていた使用人達が消え、公爵家からも追い出され、成長していくあの娘は未だに公爵の面影も出てこない。お前の嘘はもうだいぶ前からバレているんだ。それでも公爵家との繋がりの為に頑張ってきたが、これでは我がステイン伯爵家は”不貞の子を堂々と公爵家の子と偽った蛮族”のレッテルが貼られる。今までの行動で我が家の面子は丸つぶれだ。どうしてもそれだけは避けなくては。……どっちみち離縁は確実だ、これからのことも考えて次の嫁ぎ先を決めねば。」
「いや、いやよ、私は公爵夫人なの…お茶会でバカにしてきた令嬢達よりも高貴で、尊い存在なのよっ!」
イヤイヤと首を振り、自分に言い聞かせるように呟くモリーに父はため息しか出ない。
そもそもこんな面倒なことになった件の子どもは、プレデビュタントで色々とヤラかして王宮の地下牢に入れられたと聞いた。
流石にショックを受けたのか、帰ってきてからは随分と大人しい。
離縁が決まったら、早々に裏商売を通じて西大陸へ売ってやろうと思っているので、その調子で大人しくしていて欲しい。
しかし……プレデビュタントで盛大にヤラカしたあの娘は、預かっている我がステイン伯爵家の名をそれはそれは汚して帰ってきた。
国王直々の書状にて、教育・監督不足と教育内容に関して著しい偏見教育が行われたのではと疑われている様な内容を見て、舌打ちが止まらなかった。
まったく、本当に余計なことしかしない…!!なぜ我がステイン伯爵家が非難されなければならないんだ。
それに偏った教育など、どの口が言うのか。何が”穏健派”だ。東大陸で一番の力を持つようになったこの王国がこれ程の力を持ったのは、色素の薄い尊い色を持った我らがいたからだ。
それを分かっているのに、なぜ下位の暗い色を持つ異民族や獣人達を対等に扱わねばならんのだ。
下々の支持を目当てに、体のいい言葉ばかり吐く王家に言われたくもない。
そんな教育をしているお前等の方がよっぽど偏見教育をしているだろうと言ってやりたかった。
十数年前は”あの”タンジ家と縁が結ばれて有頂天になっていたが、結果この有様だ。
社交界では胸を張って幅を利かせ、領の事業もそれなりに儲かるようになったのに…!!
娘と孫のせいで、公爵とは絶縁状態であることがバレると元よりも下に見られるようになった。
事業も上手くいかず、裏商売に手を付け始める程懐具合も窮屈になっていた。
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それでも妻も娘もアホの様に金を使ってしまう……このままでは本当に危ない。
我が家の為にも、モリーには金を持った奴と再婚してもらわねば。
離縁の際に賠償金を取れれば大丈夫だと思っていたが、今の状況だとそれは難しそうだ。
「ほら、モリー。お前も前を向け。お前は美しいから、子持ちでも多くの殿方からお話がきてるぞ。おっ!この子爵なんてどうだ??少し年が離れているが、ここの領地は他国や都市からの通り道だからな。関税のお陰で金に困らなそうだ。お前の好きなドレスも沢山買ってくれるぞ?」
そうしてモリーが見せられた子爵の釣書は、でっぷりとした風貌と変態趣味で有名な男のものであった。
そのことに気付いたモリーは、自分の未来が真っ暗になり発狂した。
「イヤっイヤアアアアァァッァァァァア!!!!こんな不細工な男!!耐えられないっ!!それに子爵ですって?!ステイン伯爵家よりも格下の、こんな親父と再婚だなんて・・・・!!!イヤ、イヤ、イヤよおおおおおおぉぉぉぉぉおおお!!!」
あまりの絶叫に父親は慌てて他の釣書を見せていくが、どれもこれも今までモリーが下に見て蔑んでいた部類の男しかおらず、更に発狂してしまったのであった。
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