誰かこの暴君を殴ってくれ!

木樫

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閑話 嫉妬×監禁×自堕落=最低カレシ

05(side三初)※微

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 どれほど擦っても平時より弾力がある程度にしか勃起しない御割の肉棒をクチュクチュと扱きながら、どこもかしこも熟れきった姿に、笑みを漏らした。

「仕方ねぇなぁ……」

 ちっとも起きやしない。ならば、勝手をしても文句は言えないだろう。

 勃起はしているものの出すものもない役立たずな肉棒から手を離し、ジーンズの裾を軽く捲った。

 ピストンバイブのスイッチを切り、ヌポ……、と御割の中から本体を引き抜く。

 御割は「ンぁ……」と微かに鳴いたが、目覚めた様子はない。

 拡がりきったアナルから異物が引き抜かれると、多量に孕ませたローションがネットリと糸を引いた。

 いくら御割の括約筋が優秀とはいえ、流石に一晩犯された後では、すぐに固く閉じることはできない。

 新種の生き物のようにヒクヒクと呼吸しながら、緩く開閉を繰り返す。
 これはなかなか、エロい光景だと思う。

「よっと」

 御割を軽く抱き上げて仰向けにひっくりかえすと、風呂フタがギシッ、と軋んで浴室内に反響した。

 拘束具のせいで背中側で両手足を短めの鎖で繋がれているため、ぐったりと胸を突き出すような体勢になる。

 ハリのある肌と筋肉がつくる凹凸が惜しげもなく晒され、勃起したものが丸みのある赤い亀頭から蜜を垂らすのがそそられた。

 目隠しに口枷、拘束具、全裸、浴室、機械責めの翌日で、フルコースを食らった恋人の姿がこちら。

「うーん。なかなかの仕上がり……」

 まさに連休フィーバーだ。
 しげしげと眺めてから、腕を組んでうんと頷いてしまう。

 ──あ、ええと、そうそう。まだ怒っている。うん。全然楽しんでなんかない。
 いやー悲しいなー。他の男にハジメテを持っていかれて悲しいなー。

「やー傷ついた傷ついた」

 風呂桶にお湯を入れ、石鹸水を作りながらも、適当な人の子アピールを欠かさない。

 石鹸水を作ると、アナル用ローションの容器である空のシリンジを持ち、その中にたっぷりと石鹸水を入れた。

 ウキウキ、じゃないや。ションボーリと御割に近づき、口枷を外す。
 それから頬をペチペチと叩いた。

「先輩、起きてください。ね? 起きないとまた、ケツをムチでぶちますよ?」
「ん、ん……、……っぁ、あ……?」

 何度か頬を叩いて呼びかけると、御割はようやく覚醒し、見えない視界にぼんやりと小首を傾げる。

 やっと目が覚めた。クセになる目玉。
 ニンマリと笑い、三初は途端に声を殺す。

「みはじめ……? おれ、は、っぁ……っ!」

 そして記憶と現状を繋ぎ合わせている御割の反応を待たずして、シリンジの先を後孔に埋め込み、ゆっくりと石鹸水を注入していった。

「なッ、や……ッ、三初、みはじめ、じゃねぇのか……っ? なんで、っ」

 体内に流し込まれる石鹸水に、御割は反射的にキツく入口を締めつけ、水を漏らさないように筋肉を強ばらせる。

 けれど内心で笑うくらいで、三初は返事のひとつも返してやらない。

 枷の鎖を鳴らして身じろぐことしかできない御割は、さぞ不安なことだろう。



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