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第五話 冬暴君とあれやそれ
06
しおりを挟むこのように事前申告のない調教ライフによって、俺はいつも抵抗ままならず、弄ばれるはめになる。
残業した上に両腕を縛られて身動きが取れない状態にされた挙句、下着とスラックスをひざ下まで下げられ剥き出しのモノを隠すこともできない哀れな姿だ。
ぐっ……! ああもうまた俺の望まないどこかしらが開発されんのか……!
アナルビーズってあれだろ。丸いのがなんか繋がった数珠的なやつだろ? どこがイイんだそれ。
いつかみたいに拳大のプラグ挿れられるより断然細っこくてマシだが、異物を突っ込まれるのは嫌だ。
こんなのあんまりじゃねぇかチクショウめ。脳内で散々罵倒する。
バリバリと包装のビニールを剥いでいる三初をグルル! と唸って威嚇したが、片手間に内ももをなでられ「御割犬、マテ。マテしてて」と適当にいなされた。誰が犬だ誰が。納得がいかず不貞腐れた気分が止まらない。
つかコイツオモチャ宣言してから好き勝手に俺で遊びやがるけどな……後始末考えてんのか?
もし俺がマジで帰ってこれない変態ボディになったとしたら、三初にフラレたあとどうやって満足すればいいんだよ。そのへん考えて開発しろよッ。
風俗店通いか自分でケツを弄るか、どっちにしろ悲惨じゃねぇか。責任取りやがれ。
俺の純潔を返せいろいろ。
フラれるかどうかは置いても散らしたくねぇもんがあんだろ、男には。
──ってのの三分の一もコイツにゃ伝わってる気がしねぇ……!
頭の中でグルグルと回る焦燥感と怒りの炎に、顔を赤くして身動ぐ。
腕だけを上げられ寝そべった状態の俺の足の間に、諸悪の根源が機嫌良さそうに冷たく硬いものを宛てがった。
「ヒ、ッ……!?」
グリッ、と挿入されたプラスチックのような感触のもの。先細りのそれが一息に奥まで侵入して、体が硬直する。
それから抵抗する間もなくその先端からドロドロとした冷ややかな粘液が吐き出され、思わず体を捻って丸くなろうと蠢くが、腕が縛られているので叶わない。
「う、ぁぁ……ッ冷てぇ、し、気色悪ィ……!」
「駄犬先輩、足閉じないでください」
「っく、な、なに挿れたテメェ、っ?」
「ローション」
「ンっ」
たっぷりと中に詰め込まれてからズルッと注入口が引き抜かれ、反射的に漏らしてしまわないようキツく口を締めた。
ほら、と自分の中に入っていた物を見せられて噛みつく勢いで睨む。その手にあったのは二百五十ミリリットルのペットボトルサイズの、針のない注射器だ。
中身は半透明なピンクの粘液を残すだけで、空である。
それすなわち、俺の中にはそれだけのローションが詰め込まれたというわけで。
ガッデム。
そんな優しいでしょ? って言いたそうな顔で小首を傾げても、お前はまごうことなき鬼畜暴君で、俺は断固異物挿入を拒否してるってんだよチクショウめッ。
「ふっ……ぐ、くそ……っ」
「そ。頑張って頑張って。ちゃんと栓してあげますから、おもらししちゃダメですよ」
幾分重くなった気がする下腹部に呻く俺をクスリと笑い、三初は空の注射器の代わりに数珠繋ぎのオモチャを目の前で揺らす。
大小様々な玉が持ち手のリングに近づくほど大きくなるそれは、一番大きなものでゴルフボールほどの直径があった。
端的に申し上げて、凶器である。
ツツ、と青ざめた頬に冷や汗が伝う。
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