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第四話 後輩たちの言い分
58※
しおりを挟むシャツから手を離し咥えたモノを舐めながら、触られたら気持ちいいところへ手を滑らせ、自ら弄る。
手は汗ばんだスウェットの下へ潜り込み、しっとりと火照った肌をなで、目的の場所へたどり着く。
キュ、と摘むと目じりがヒクついた。
潰しながらキツめに刺激するのが、こいつのやり方だったはず。
「あらら……乳首、大好きになっちゃいましたね」
「ん……ぅ、ん……ふ……」
触られた記憶を思い出しつつ自分の乳首を両手で愛撫し始めた俺を、三初はわざわざ言葉にして嬲った。
そのニヤケた美形顔から目を逸らしたいが、キツく前髪を掴み直されて、叶わない。チッ、見てンなよ。
じっと目を合わせたまま口を好き勝手に使われるなんて、羞恥が込み上げてならなかった。もう熱は下がったはずなのに耳まで赤くなる俺は、ただ意味なく睨む。
「くくく。男のしゃぶりながら自分で胸触ってヨガってんの、それね、変態って言うんですって。わかります? 先輩のことね」
「ん、ふぃあ、う」
「はっ……でも気持ちいいんでしょ、喉塞がれるの」
「っ……ううふぇ、ゲホッ……ぅぐ、ン」
「緩い口だなぁ……零してますよ、みっともない。ちゃんと飲まないと。ね」
「ンぐ、うッ……」
唇の端から飲みきれなかった透明な液体が、トロトロと顎を伝って襟ぐりを汚した。三初はそれを小馬鹿にしたように責めるので、丁寧に啜り、飲み下す。
「ンッ……ンッ……」
「そうそう、イイコ。上手だね、先輩。俺も気持ちいいですよ」
人の気も知らずにククク、とせせら笑う声が、一番質が悪い。
そんなこと言われたらなんというか、ムズムズと胸がざわついて、もっと褒めろと貪欲になっちまう。
もっと上手くやって満足させればこいつは俺を多少なりとも好意的に見て、優しくするんじゃないか、なんて気分になるのだ。
素直に甘えることができないので、不満を持って拗ねたように不機嫌を装っている。
本当のところ俺は、すっかりこの行為に夢中になっていた。たいへんに不本意だが。
「ぁっ……ん、ふ……ぅ……」
されて気持ちの良かった触り方。
三初の指を真似て、胸の突起を爪で強く抉ること。それと同時に気道を不規則に塞がれるのが、気持ちいい。
ゴクン、とすすった液体を飲み込んでから、舌を動かす。
激しく口内を犯されながら胸を両方触ると、なんだか喉まで気持ちいいように感じた。
それは錯覚だろうが、腰の根元が痺れて、俺は内ももを擦りあわせて刺激し、もどかしい快感を得ては耽る。
しばらく懸命に奉仕を繰り返すと、口の中のモノが一際大きくなり、ビクビクと震える。
「はっ……、先輩、今飲めますよね」
「ン……? う…ん、ン……」
「あはは、だろうな」
「ッぐ、ゔッ、ぅ、ッ!?」
一瞬なにを言われているのかわからず、返事とも取れない声を出す。
するとニンマリと機嫌よく笑う猫は勝手に納得して俺の頭を両手で固定し、補助程度であった腰の動きを激しくした。
わけもわからず揺さぶれる俺はただ喉を開いて歯を立てないようにするので精一杯。
「ン゛ッ……ッ!」
それほど間を置かず喉奥に濃厚な粘液がドク、ドク、と吐き出され、口端からこぼれた唾液により顎がグッショリと濡れた。
ゴク、ゴクン、と喉仏が上下する。
尋常じゃなく眉間のシワを深めて青筋を立てながらジト目で睨む俺の目元を、冷たい親指が褒めるように擦る。
よしわかった。受信しろ。
これを反射的に飲み込んだのは完全に不意打ちで好きで飲んだわけじゃねぇって、俺ぁ声を大にしてテレパスしてんだからよ。
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