191 / 462
第四話 ケダモノ王子と騒動こもごも
36※
しおりを挟む九蔵は両手でスカートを握りしめ、足を投げ出し、縛られているわけでもないのにお行儀よくシーツの上で突き上げられる。
「いいかい? 私が突くと、九蔵のここは濡れて糸を引く。限界が近づくと、白の混じったものが溢れるのだ。おもらしするように、トロトロと、今みたいにね」
「違、ぁう……っ」
言いざま、腰を掴んでいたニューイの手が白濁にまみれた肉茎を人差し指と中指の間に挟み、ヌルゥとなであげた。
九蔵は背筋をしならせ、ビクンッ、と弓なりに腰を浮かせた。痺れた足を真綿で擦られるような感覚。
「ふふ、かわいい、ふふふ。私の愛しい恋人の体だ。ちゃんと、お勉強をしよう」
「ひ、っ……! ひぃ、ぁ……っ」
尻尾でも振りそうな上機嫌のニューイは「私だって九蔵を抱きながら学んだのだ」と誇らしげにアピールする。
そしてそのまま節くれだった大きな手で、カリ首の下から会陰までをヌチュヌチュと扱き始めた。
(このっ……限界近いのわかってんなら触んのやめなさい……っ)
「今触ったら、ぁっ……っダ、ダメになるだろぉ……っ」
ニューイにこんなことをされると、また簡単にイってしまう。
陰茎を愛されるとともに淫蕩する体を突き上げられ、九蔵はヒィヒィと喉奥を引き攣らせて咽び泣く。
弾力のあるしこりをコリコリと抉りながら、ニューイは九蔵に自分の体の淫靡な箇所を教え込む。
「性器だけじゃないだろう?」
「あくっ……な、中……っ」
「九蔵はこうやって少し角度をつけて、入口から奥までを丁寧にこ削がれるのが好きじゃないか」
「うあ、あっ……っ」
そう言われながら手前から突き当たりまでを根こそぎ摩擦されると、直腸の襞は甘美なうねりと圧力を生み、キュウ……っ、と健気に絡みついた。
「ひ、ぐ……っ、うっ……うっ……」
ヒクヒクと腹筋が痙攣する。
自分を弄ぶケダモノに肉が粘っこくまとわりついている。
白濁混じりの蜜をこぼして充血する肉棒を扱かれるのが気持ちいい。グリュグリュとかき混ぜられるのが気持ちいい。
それがよくわかって、泣きたいくらい恥ずかしい。スカートを握る手が震える。
羞恥に焼かれて思わず一際キツく収斂すると、ニューイが「ふっ」と熱の篭った息を漏らして、一瞬顔を伏せた。
「九蔵の中は甘えん坊だから、波打つようにうねって絶妙に絞るのだが、……悦すぎると私が困る」
「はっ……こ、まる……?」
困ったように囁かれたセリフに、九蔵の胸はキュンと高鳴った。
余裕そうに先生役をしておいて、本当は余裕なんてなかったのだ。
人間の何倍も長生きする悪魔様の余裕をはがせたかと思うと、妙に興奮する。
とりわけ今の自分は女生徒で、ニューイはイケない先生なのだから、夜の実技講座らしくいこうじゃないか。
「じゃあ、俺、優秀な生徒だろ……? もっと困ってくださいな……ニューイセンセ」
「っ……あぁ、もう」
九蔵は喉を鳴らし、汗ばんだ熱い足をニューイの腰に絡みつけた。
ついでに握りしめていたスカートを軽く上げて、腰をユル、と浮かせてもみる。
羞恥心が無くなったわけじゃない。
ニューイの我慢をひっぺがしてやりたい喜悦に上塗りされただけだ。
中に入っていたニューイがグッと質量を増した気がしたが、もともと大きいのであまり違いはわからない。
眉根を寄せたニューイが「九蔵、そういうところだ」と渋い声を上げ、一度強く九蔵を突き上げた。
「私だって男なのに、わざと誘惑するのは酷いである……!」
「あっ……ふ、冗談だって、んっ……」
誘惑は大成功したらしい。
本当は心臓バクバクだ。秘密である。
九蔵は見事、セーラー服で誘うやり方を覚えたわけだが──取らなければいけない責任も、付随してくるもので。
「初めてプレイに変化を持たせるから手加減したのもあるが、私の気分が盛り上がる気しかしなかったからなのだぞっ? それを煽るなんて、九蔵は悪い生徒であるっ」
「へっ……?」
「愛のムチ、だっ」
「ンぁっ……あっ、ひっ……!」
顔を真っ赤にして仕返しを決めたニューイは、九蔵の腰を片手で固定させ、本格的に律動を送り込み始めた。
10
お気に入りに追加
283
あなたにおすすめの小説
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
都合の良いすれ違い
7ズ
BL
冒険者ギルドには、日夜依頼が舞い込んでくる。その中で難易度の高い依頼はずっと掲示板に残っている。規定の期間内に誰も達成できない依頼は、期限切れとなり掲示板から無くなる。
しかし、高難易度の依頼は国に被害が及ぶ物も多く重要度も高い。ただ取り下げるだけでは問題は片付かない。
そういった残り物を一掃する『掃討人』を冒険者ギルドは最低でも一名所属させている。
メルデンディア王国の掃討人・スレーブはとある悪魔と交わした契約の対価の為に大金を稼いでいる。
足りない分は身体を求められる。
悪魔は知らない。
スレーブにとってその補填行為が心の慰めになっている事を。
ーーーーーーーーーーーーー
心すれ違う人間と悪魔の異種間BL
美形の万能悪魔×歴戦の中年拳闘士
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。※
朝目覚めたら横に悪魔がいたんだが・・・告白されても困る!
渋川宙
BL
目覚めたら横に悪魔がいた!
しかもそいつは自分に惚れたと言いだし、悪魔になれと囁いてくる!さらに魔界で結婚しようと言い出す!!
至って普通の大学生だったというのに、一体どうなってしまうんだ!?
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
過去を見据える観測者
不来方しい
BL
──独占したいほど、大好きな友達に出会った。
クラスにやってきた転校生は、大人びていてどこか浮き世離れした印象だった。クラスの視線をものともせず、水瀬葵の視線を独占したのは目立たない存在の佐藤鈴弥だった。
探偵クラブを設立し、孤独に依頼を待つ日々が続いていたが、最初の依頼人になってくれたのは、転校生の葵だった。
徐々に仲良くなりたいと願っていたはずなのに、遠慮を知らない葵は親友として、ときには勘違いしそうなほど恋人として接してくる。そんな葵にはとんでもない秘密があった。
──リン、俺はね、違う世界線からやってきた。リンに会いたくて、死に向かって進んでいるリンを止めたくてキミの元に来た。
突拍子もないことを言い始める葵に、鈴弥は唖然とするしかなかった……。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
有能社長秘書のマンションでテレワークすることになった平社員の俺
高菜あやめ
BL
【マイペース美形社長秘書×平凡新人営業マン】会社の方針で社員全員リモートワークを義務付けられたが、中途入社二年目の営業・野宮は困っていた。なぜならアパートのインターネットは遅すぎて仕事にならないから。なんとか出社を許可して欲しいと上司に直談判したら、社長の呼び出しをくらってしまい、なりゆきで社長秘書・入江のマンションに居候することに。少し冷たそうでマイペースな入江と、ちょっとビビりな野宮はうまく同居できるだろうか? のんびりほのぼのテレワークしてるリーマンのラブコメディです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる