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閑話 男気番長は甘やかしたい

06※微

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 ──アゼルはここからは俺のターンだとばかりに、体位を変え、趣向を変え、浮かれ気分でシャルを抱いた。

 まずは紐なんかだと痕が残ったり痛すぎたりすると良くないので、魔力でつくったリングを根元にはめてやる。

 そして散々後ろから犯し、背中中に噛み跡を残して、本能のままに情欲をぶつけた。

 快感に弱い体へと仕込まれているのに、シャルは我慢強く射精できない状態を耐える。

 その表情や溶けそうな瞳、切なげな鳴き声につい興奮して、アゼルが達するまで一度も出させてあげなかったが、代わりに中でたっぷり絶頂させた。

 それから凶暴な欲が落ち着くと、ピクン、ピクンと痙攣してぐったりとシーツに沈むシャルに、気がつく。

 快感がオーバーフローして、一時的にトリップしているのだろう。

 オロオロと焦ったし、バツも悪くなって、行動の謝罪として溜めた熱を一番イイ時に出させてやった。

 ちなみにアゼルなりに考えた一番いい時とは、桃色雑誌のおすすめ詰め合わせだ。

 いわゆる〝ぼくのかんがえたさいきょうのえっち〟である。

 リューオからの入れ知恵であるこの文言。
 しょうがくせいという職業の男児が考えそうなものらしい。

 両肩に足を乗せさせ正面から抱きながらシャルの鼻をつまみ、キスで呼吸を奪い、同時に指で乳首を交互に攻め、もう場所を心得ている前立腺を突き破りそうなほど抉って、これでもかと快楽漬けにする。

 そしてシャルが呼吸ができず限界になり、無意識にアゼルの舌に噛みついたあたりで、魔力を散らせ戒めを解いた。

 足先を丸めて硬直した途端、とめどなく溢れた白濁液でシャルの胸元はドロドロになったが、非常にいい眺めだった。

 肺いっぱいに空気を吸い込みながらも「あっひっ…はぁっ、ああぁぁ……ッ」と喘ぎ、食いちぎられそうなほど収縮する襞に、仕掛けておいて耐えられなかったほどだ。

 アゼルにすればたった二回のセックスだが、昼間は真面目に先生をこなしていたシャルが、若者に見える自分の腕の中で責められ乱れ狂う様は、切り取って繰り返し見つめたいくらいの絶景だった。

 それに、いつもならあんまり焦らしたりすると懇願してくるシャルは、今日ばかりは様子が違う。

 やはり未成年相手であるのような錯覚があるのか、甘んじて受け入れ、いいかげんにしろと叱ることもなく慈愛の眼差しで付き合ってくれた。

 はじめて子ども扱いを喜んだ瞬間だ。
 尻尾があれば、ちぎれんばかりに振りしきっていた。

 甘やかしに味をしめた今は、肉欲のためではなくただ好きなだけ独占して触れ合うことを目的に、ゆっくりとしたストロークで交わっている。

「んん……そこに歯型は、近頃暖かいから透けるとまずい……、ん、ふ」
「うぐ、よさそうなインナー買ってきてやるから、我慢しろ」
「ぅあ……ん、仕方ないな……」

 胸の突起を周りの肉ごと甘噛みしていると歯型をつけるのはだめだと言われ、諸問題を知らんふりする。

 手遅れなぐらい全身歯型とキスマークだらけだが、乳首に歯型は確かにエロい。

 アゼルはそこから血を飲みたい衝動にかられたが、そこは我慢した。
 せっかく鎮めたのに、また火がついてしまう。

 シャルはアゼルのわがままをあっさりと許し、自分の胸で遊ぶアゼルの髪を優しく梳いてくれる。

 こういう穏やかな時間も、好きだ。
 シャルと過ごす時間はなんでも好きだ。



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