614 / 901
閑話 男気番長は甘やかしたい
06※微
しおりを挟む──アゼルはここからは俺のターンだとばかりに、体位を変え、趣向を変え、浮かれ気分でシャルを抱いた。
まずは紐なんかだと痕が残ったり痛すぎたりすると良くないので、魔力でつくったリングを根元にはめてやる。
そして散々後ろから犯し、背中中に噛み跡を残して、本能のままに情欲をぶつけた。
快感に弱い体へと仕込まれているのに、シャルは我慢強く射精できない状態を耐える。
その表情や溶けそうな瞳、切なげな鳴き声につい興奮して、アゼルが達するまで一度も出させてあげなかったが、代わりに中でたっぷり絶頂させた。
それから凶暴な欲が落ち着くと、ピクン、ピクンと痙攣してぐったりとシーツに沈むシャルに、気がつく。
快感がオーバーフローして、一時的にトリップしているのだろう。
オロオロと焦ったし、バツも悪くなって、行動の謝罪として溜めた熱を一番イイ時に出させてやった。
ちなみにアゼルなりに考えた一番いい時とは、桃色雑誌のおすすめ詰め合わせだ。
いわゆる〝ぼくのかんがえたさいきょうのえっち〟である。
リューオからの入れ知恵であるこの文言。
しょうがくせいという職業の男児が考えそうなものらしい。
両肩に足を乗せさせ正面から抱きながらシャルの鼻をつまみ、キスで呼吸を奪い、同時に指で乳首を交互に攻め、もう場所を心得ている前立腺を突き破りそうなほど抉って、これでもかと快楽漬けにする。
そしてシャルが呼吸ができず限界になり、無意識にアゼルの舌に噛みついたあたりで、魔力を散らせ戒めを解いた。
足先を丸めて硬直した途端、とめどなく溢れた白濁液でシャルの胸元はドロドロになったが、非常にいい眺めだった。
肺いっぱいに空気を吸い込みながらも「あっひっ…はぁっ、ああぁぁ……ッ」と喘ぎ、食いちぎられそうなほど収縮する襞に、仕掛けておいて耐えられなかったほどだ。
アゼルにすればたった二回のセックスだが、昼間は真面目に先生をこなしていたシャルが、若者に見える自分の腕の中で責められ乱れ狂う様は、切り取って繰り返し見つめたいくらいの絶景だった。
それに、いつもならあんまり焦らしたりすると懇願してくるシャルは、今日ばかりは様子が違う。
やはり未成年相手であるのような錯覚があるのか、甘んじて受け入れ、いいかげんにしろと叱ることもなく慈愛の眼差しで付き合ってくれた。
はじめて子ども扱いを喜んだ瞬間だ。
尻尾があれば、ちぎれんばかりに振りしきっていた。
甘やかしに味をしめた今は、肉欲のためではなくただ好きなだけ独占して触れ合うことを目的に、ゆっくりとしたストロークで交わっている。
「んん……そこに歯型は、近頃暖かいから透けるとまずい……、ん、ふ」
「うぐ、よさそうなインナー買ってきてやるから、我慢しろ」
「ぅあ……ん、仕方ないな……」
胸の突起を周りの肉ごと甘噛みしていると歯型をつけるのはだめだと言われ、諸問題を知らんふりする。
手遅れなぐらい全身歯型とキスマークだらけだが、乳首に歯型は確かにエロい。
アゼルはそこから血を飲みたい衝動にかられたが、そこは我慢した。
せっかく鎮めたのに、また火がついてしまう。
シャルはアゼルのわがままをあっさりと許し、自分の胸で遊ぶアゼルの髪を優しく梳いてくれる。
こういう穏やかな時間も、好きだ。
シャルと過ごす時間はなんでも好きだ。
44
お気に入りに追加
2,669
あなたにおすすめの小説
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる