347 / 901
六皿目 純情変態桃色魔王
33(sideアゼル)
しおりを挟むそれより聞いてくれよ。
エロ雑誌の体験談で見つけてから俺のやってみたかったことランキングトップファイブだった、シックスナインもやったんだ。
俺はホクホクしながらそう言って、ほう、と満たされた吐息を吐き出す。
「しかもよ、夜中までシテたらシャルが力尽きたからな。無理させるのもよくねぇだろ? 泣く泣く終わらせたら、眠そうにしながら『お前の好きなタイプはどんなのだ? 俺で大丈夫か?』って」
「へぇ。言ったんですか? ドスケベなお妃様におねだりされたいんですって」
「アホかっ言うかよっ! ふふん、そもそもアイツはあのままで十分エロいぜ」
「ほう。じゃあなんて答えたんです」
「! そっ、そ、そんな恥ずかしいこと言えねぇぜ馬鹿野郎ッ聞くな!」
「いえ、ものの数秒前に猥談してた魔王様がなにをカマトトぶってるんですか。気になるんで吐いてください」
相変わらず無表情のゼオが俺の机から書類を抱えて、ローテーブルにドン、と置きながらズバッと急かした。
俺は頬を若干赤らめて、ツンと顔を逸らす。
(ふん、なに言わせんだよ。はっ、恥ずかしいだろ、アホか。部下になんで嫁への告白教えないといけねぇんだ。俺の告白はシャルだけのものだぜ馬鹿野郎共め……!)
俺の顔から思考を読み取ったライゼンが「羞恥心の在り処が違う……」と遠い目をした。
けれど昨日俺の暴挙を目撃して石化したので、それ以上はなにも言わない。ゼオと違って懸命な男だ。
話を誤魔化そうとサインをした報告書をガドに突き返すと、ガドはニヤリと笑ってマイペースに書類を受け取った。
「んま、シャルに朝会ったから昨日どうだったかって聞いたんだけど──〝好みもなにも俺はお前にしか恋したことねぇんだから、見た目も中身もお前が好みってことだろ〟だったっけなァ?」
「!?」
なっなんで言ったんだシャル!!
くそッいつも取り敢えずガドに報告するのはやめやがれ!!
耳まで赤くなった勢いで机に突っ伏して、ガンッ! と額を強打した。
当然傷がついたのは机のほうだ。
悪いな机、俺は魔王だぜ。
そんな、浮かれた最高権力者の惚気を茶化すだけの魔界軍男子会。
たまたま俺の執務室に集まった俺、ライゼン、ガド、ゼオが仕事をしながら、面白おかしく囃したてる。
そしてそのメンツにプラス、今にも死にそうなチャラ男が一人いた。
「うんうん、ラブラブでよかったねぇ~。王の下半身が満たされて、俺っちは超ハッピーさ。だから……これ外してくれません「ほざけ」アギャンッ!」
そしてその男から、グチャッ! とトマトが潰れるような音がする。
氷で下半身を固められソファーに拘束されていたマルガンの頭が、冷たすぎる声のゼオによって裏拳一発で弾けとんだのだ。
41
お気に入りに追加
2,669
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる