上 下
345 / 901
六皿目 純情変態桃色魔王

31※

しおりを挟む


「あっ、あ、擦れ、て、っひう、あ…ッ」
「ふふん、手が止まってるぜ。俺が手伝ってやる」
「やぁ、だ、ダメだ、や、ふぁ……っ」

 中を犯される快感に溺れて自身を慰める手が止まっていると、アゼルは嬉々として俺の手の上から手を添え、一緒くたに扱いた。

「ヒ、ッ…ん、んぅ…っそんなこと、した、っあぁ……っすぐ、い、っひ、イくか、らっ…っ」

 泣き出しそうな声を上げて首を緩く左右に振るが、アゼルの手は止まらない。

 粘膜が擦れ合う水音と共に肌が触れ合う破裂音が響き、俺の甘ったるい嬌声と混ざり合って室内にから回る。

「あぇ、あッ、だめ、だめ、だ、っ、っん、ぁぁ……っ!」
「っ……、く」

 呼吸もままならない容赦のない責めに、ついに限界まで張り詰めた屹立からビュク、と白濁液が迸った。

 ドク、ドク、と手の動きに合わせて、数度濃厚な精液がシーツに吐き出される。
 喉を逸らせ、足先をきゅっと丸め、痙攣と共にギュゥ……ッ、とキツく内部を締め付けた。

 両方をあやされながら達するのは、気持ちがいい。
 ほんの一瞬、意識が落ちそうになる。

「は……ッシャル、もうちょっとだけ、だめになれ……っ」
「ッひ、あっ、っ、や、あぜ、る……っ」

 しかし熱に浮かされた脳が歓喜するが、俺を犯すアゼルの動きは止まらず、ビクビクと蠢動する肉襞を絶妙に擦り続ける。

 ギリギリまで引き抜かれるたびに反り返りが襞の一枚一枚を扱き、腫れたしこりを押しつぶす。

 そして自分では決して届かない最奥まで突き刺し、俺の中を限界まで拡げて我が物顔で押し入るのだ。

 その余裕のない責め方が気持ちよくてたまらない。
 横倒しの無理な体勢で強いられる蹂躙が、俺を求める切望だと体で理解できる。

 言葉を失ってただ欲望のままに食われ、俺はアゼルの名前を呼び、最奥で弾けた熱い精を、余すことなく受け入れた。

 濃厚な精液が体内に注がれ、ドク、ドク、と脈打つモノを感じながら、抱き寄せられる。

「はぁぁ~……ダメダメなシャル、かわいい。最高だ。全然足りねぇ、もっと欲しい。ふ、んぅ」
「んっ……ふ、ぁ……あぜる、なか、だめ……ん、ん……っ」

 俺の意識を快感で溶かした時は比較的素直な言葉を贈るアゼルは、俺の唇に吸い付き、舌を絡め、嬉し気に首元へキスマークを量産した。

 ゴキゲンすぎて、耳と尻尾が見えそうなくらいだ。
 今日会ったマオと似ていると思って、思わず口元に笑みを浮かべてしまった。

 アゼルはそれに気が付き、笑いごと食いつくすように再度口づける。

「ん、お前の体液は唾液でもうまい。いい匂いだ。全部、俺のものだ」
「ぁ……ッ」

 もちろん。これで終わるわけがないのが、アゼルである。

 うちの魔王様は、一度始めたら骨までしゃぶるまで食事をやめない。
 そして俺は、そんな魔王様専用のディナー。

(うぅん……コツはつかめたが、いまいちちゃんと練習できなかった気がするぞ……)

 ラウンドツーを受け入れながら、頭の片隅で勉強の成果を思い返す。

 近いうちにもう一度おさらいしたいなと思いながら、人のことを言えない俺はアゼルの背に腕を回して抱き着いた。

 俺もたぶん、立派な変態さんなのだろう。



しおりを挟む
感想 215

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

俺の義兄弟が凄いんだが

kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・ 初投稿です。感想などお待ちしています。

処理中です...