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終章 本日のディナーは勇者さんです。
第一部・あとがき
しおりを挟むはじめまして皆様、そしてよう兄弟。
軽率さには定評がありますが、殴られることも辞さない構えで待機しておりますとも。
このたびは拙作「本日のディナーは勇者さんです。」を最後までお読みいただき本当にありがとうございます。
作者の木樫と申します。
心持ち猫をかぶって話しています。
長かったでしょう。
番外編を除くと百八十七頁。文字数は約二十五万文字。
なのにあとがきまで読んでくださる方がいるというのは奇跡的で、限られた大切な時間を晩ご飯勇者(略称)に頂けたのが、木樫は本当に、本当に嬉しい。
もっとわかりやすく伝えたいだす。
言い換えると私は貴重な読者の時間をたくさん奪える極悪作品を書けたのかと、ほくそ笑んでおるのだな。どうして言い換えた。
この作品は木樫にとって、思い入れが深い作品です。
それを紙本にするために完全版に加筆修正した上で、「てやんでいもっと努力じゃい! 臆するなゴリラ! いざ新天地へ!」という気持ちでアルファポリスさんにやってきました。
もっとあけすけに言えば友人に「アルファポリスいいよ。お金ちょこっともらえるよ」と聞いて、「むっ三十円でいいから欲しいぞ。美味しいものを食べたい。たまにちょっとイイコンビニスウィーツが食べたいんやで」という下心が半分です。
だからなぜ言い換えた。
なぜ自分の恥をさらすんだ。
小説は馬鹿みたいに真面目に必死に勉強もしつつ書いているのですが、性根がコメディ。
かっこつけた理由を言うとふざけないと死ぬのに真面目なあとがきを書いていると照れてくるとかそんなことはおいておけこのファッキン作者!
ちゃんと自分で失言を処理できるイイコな作者、木樫ですぞ。
どうぞ覚えていってくだされ。
ぜひ「黒髪短髪男前に天然、お人好し、堅物、その他光属性をプラスしたらなんていい世界なんだ視界がステキ」と(作者名は忘れてください)
ゴホン。
すみません。照れ屋なんです。よし、ちゃんとお話するぞ。
加筆修正作業というのは、執筆するよりも孤独で淡々とした作業です。
けれど集中力は使うし、なかったシーンを入れるとズレがないようにも気にしなければならない。
新規執筆くらい大変で疲れる。
そんな地道な作業の中、いつも皆様の一閲覧一コメ一しおり一お気に入り、すべてが私に活力をもたらしてくれました。
何度も唸りながら転げ回りましたとも。
発作なので。ふふん。
コメントに個別に返して、こう一覧でタブで見れるなんて知らなかったものだから、疲れた時に見ると愉快な人が多くてニヤァとしたりもした(※笑顔の擬音が汚い系作者)
私はとても嬉しかった。
三章のシリアスなんて日々ハラハラドキドキしてくださって、心苦しかった。
ごめんやで。国王はサクッとどうにかするので忘れてください。
そうそう、その後の終章。
〝シャルが恩人でも、勇者でもない〟という最後のタイトル全否定オチはもともとそれが書きたくて書いていたのです。
が、彼のメンタルが強すぎて「どうやったらもう許してくれ、苦しい、辛い、誰か助けてくれと周りに頼るようになるのだろうか」と半ば意地でダブルコンボをキメました。
非常に心苦しかった(卒倒)
私は自分の作品のキャラはみんな大好きなので痛めつけるのは大変で、特に男前受け好きだともうこれは辛い。
聞いてくれよ。
男前って強いんだ(強いんだ)。
基本戦うコマンドだしいじめられても泣き寝入りしないし、そういうのをへし折るのが性癖とは言えシャルはどうして大声出して泣き喚いて「オラああああ俺を慰めろおおおおおおッ!」って言わないのか本当にもう本当にちくしょうわかったよ作者が幸せにしてやるよもう(敗北)
そうやって長く書いていると、彼らが私の予定通りには動いてくれないんです。
キャラクター生きてくる。
言葉にするのは難しいんですが……本当なんやで。
二章ラスト、シャルは告白しないはずだったんです。
体だけでも貰って、アゼルはそれから初めての恋に戸惑いながらも目が離せなくなる予定だったんです。
シャルがアゼルを好きすぎました。
この一途攻め溺愛天然エロリストめ。
三章ラスト、アゼルは付き合ってない予定だったしもう少し迷って、処刑直前ぐらいにようやく追いついてシャルが自分にとっての掛け値なしの宝物だと気が付く予定だったのにな。
たくさん愛されて愛して、シャルがいなくなった途端即覚醒で追いかけてしまいました。
犬丸出しでした。
泣きながら追いかけるお馬鹿ワンコでした。
そして終章、結婚する予定なかったです(本当になかったです)。
結婚しました。
なんでだ。
いつだってキャラクターは意思と感情をもつものですね。
作者の想像なんて軽く飛び越えて、お互いを愛してしまうこの二人が私は大好きです。
でもまさか結婚なんて早いぞ、もう少し色々ネタがあったのに結婚したから潰えた。
どうしてお前たちはそんなにお互いしか見えてないんだ?
想像以上に好きすぎるだろう。
さて、長々とお話させていただき申し訳ない。
ここまでお付き合いくださり、本当にありがとうございます。
晩ご飯勇者の第一部(通称・無印)はここで完結。
ですが、明日から(クールタイムなしだすぞ、褒めてくだされ)
第二部「本日のディナーは勇者さんです。おかわり。」と言うネクストステージが始まりますぞ。
この作品にそのまま追加して連載していくので、結果的にはあまり変わらない気がしまする。
結婚その後のドタバタを基本ほのぼの甘々ラブコメディ、たまにドシリアス稀にエロの構成でお届けしていくので、気が向いたらご覧いただきたい所存。
ここで閉じても問題なし。
生涯愛し合う二人の新たな一幕としてよければお楽しみいただきたいです。
ごめんなさい、見栄を張りました。
まだ先はすごく長いし、木樫は四苦八苦しつつせっせと日々執筆しておりますので、すっごく読んで欲しい。欲望丸出し。
こんな作者です。
本当に、最後まで読んでいただきありがとうございました。
大切な読者さんの読書タイムに触れられたこと、ハッピーなんやで。
木樫
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