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終章 本日のディナーは勇者さんです。
16※
しおりを挟む「っぅ、ふ、ぁ……ッ」
容量を超えた水が入れ物から溢れ出すような感覚の後、ビクッ、ビク、と数度体が痙攣する。
膝に押さえ込まれた布地の中で熱い液体が弾ける感覚。
手足の先がきゅう……っと丸まった。
自分の腹にねっとりと粘液がまとわりつくのが気持ち悪くて、アゼルの口内にうまくできない呼吸を奪われながら強く目を瞑る。
やはり漏らしたような気分だ。
いけないことをした背徳感が齎された。閉じたまぶたが羞恥で震えている。
「目ぇつぶんな、シャル。こっち見ろ、ちゃんと俺のこと見ろよ」
「んっ、あっ! あ……っも……もう、それやめ……あ、くっ」
「ここ、全然萎えてない。そんなに俺の毒は効くのか?」
まだ微かにイっているのにそのままグリグリと股座を膝で擦られ、俺は背をしならせて悶えた。
下着の中で粘液と混ぜられ、芯を失わない陰茎がぐちゃぐちゃに嬲られる。
反射的に目を開けると満足そうに無邪気な笑顔に魅せられて、うぐっと言葉に詰まった。
ドクドクとうるさい胸の中。俺はもう限界。だから、ダメなんだ。
「っも、もう、ちゃんと触ってくれっ……頼む、アゼル……っ触って……」
「くく、あぁもう、やべぇ……かわいい。ちゃんとするから、拗ねんな」
もっと触れてほしくて我慢できなくなった俺は、眉根を寄せて情けなく懇願した。
頬にキスを落とされ、アゼルの体が離れていく。離れるのは嫌だ。解けていく両腕を火照らせたまま伸ばす。
「ん…はっ……アゼル……」
「あぁ、俺だぜ? お前の俺はいつまでだってここにいる……ククク」
まったくご機嫌だな。
俺は熱くておかしくなりそうなのに、懇願する俺の姿が、アゼルにはたまらなく愛らしいものに見えているらしい。
喉を震わせるアゼルは伸ばされた手に頬擦りしてから俺の両足を抱えて、膝立ちに座る自分の腰に巻きつけさせた。
そんな体勢にされると下半身が浮き、アゼルに白濁で濡れた恥部を見せつけるような形になる。
俺は自分の腕で口元と額を覆い視界を狭め、情けない表情を隠した。
すごく恥ずかしい格好なのに、毒の回っていやらしいことを求める頭は愛撫される期待にふわふわと浮かれている。そんな自分がはしたなくて焦げつきそうだ。ズクン、ズクン、と下腹部が疼いた。
「っ……これは、困る、な……」
「よく見えるだろ? この体勢。ほら……ぐちゃぐちゃ」
「おっ俺は脱がせてくれって……!」
留め具を外され、きっちりと締めていた下衣がくつろげられる。
下着を指先で引っ張られると、隙間からとろりと濃い白濁液が溢れ、重力に従って俺のへそのあたりまで垂れてきた。
白濁が絡みつつもゆるく勃起したままのものがよく見えて、泣きそうになる。
両足をまとめて抱え上げられ、汗と精液で湿った服がするりと剥かれた。
しっとりと汗ばむ素足がむき出しになり、それを抱えるアゼルの手の温かさにも感じてしまい「ん……っ」と吐息を漏らして震える。
「シャル、足、自分で持ってろ。俺に全部見えるように」
「っ、変態だな……ん、ぅ」
「なっ、俺変態かっ? 特殊プレイはしてねえぞ、なあ、おい、なあって」
抱えた足を持っていろとそのまま押しつけられたので膝裏に手を当てて自分で抱えながら揶揄ってみると、アゼルは焦り、自己弁護し始めた。
こんな格好させておいて自覚がないのか? もしやこれがノーマルなのか、魔族は。だとしたら体が持たないかもしれない。
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