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第四章
手紙
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「ヒデさ~ん。見つかりました~?」
「うるせー!」
何時聞けばきがすむだよ⋯⋯
多少の苦労はしたものの現在66階層。
と言ってもデカイモンスター以外は順調に倒せている。
久しぶりに冒険者に会ったが、いつぞやの冒険者だった。名前なんだっけ?
まぁ、ゴツい冒険者には興味がないので、軽く挨拶をして別れた。
話すならやっぱり可愛い冒険者に限る。
「元気にやってるか? 今度飲みにでもいこうや!」
と、話しかけられても
「あ、はぁ。」
以外の言葉なんて出てきやしないよ。
ユキが向こうのパーティーから話しかけられていたときに、こっちに助けを求める目で見てきたので、ダッシュで離れた。
だって、うけるっ。と思うだろう?
普段強気なユキが助けを求めるとかさ。
まぁ、ダッシュで追いかけられてケツを蹴られたのは致し方ないかもしれないな。
そんなこんなで66階の少し開けた場所で、昼飯を食いながら休憩をし始めた。
「ねぇ、ヒデさん?」
「なんだい?」
「ヒデさんはどんな所に隠していると思うんですか?」
「そうさな。隠し部屋は塔なら絶対に無理だから。何かに隠すのが一番セオリーかな。」
「何かって?」
「岩の中か、階段の下か、あえてのモンスターに食わせているか」
あれからも色々考えて見たけど、それくらいしか思い浮かばなかった。
階段の下はテレビの企画で良く見るし、モンスターの腹の中って言うのは汚いからな。
そうすると岩の中とかワンチャンありそうだな。
「ヒデさん。岩っていうならこの寄り掛かってる岩とかどうですか?」
「無くは無いじゃない。ありえないって事はありえない。って名言があるくらいだし」
「なんですかそれ? まぁいいです」
ズドン!と、喋りながら岩に思いっきりジャンプ蹴りを入れるユキ。
コイツに女性らしさと言うのはないのか?
「あっ! ヒデさん!」
なんだよ。自分の攻撃力にビックリでもしたか?
ユキが蹴った所を見ると、岩の中に木箱が見える。
おいおい、マジかよ⋯⋯
「とりあえず開けてみますね」
「あぁ、罠かも知れないから一応は気を付けろよ」
ユキがそんなことはお構い無いしに木箱を開けると、一枚の紙が入っていた。
『君は異世界人かな? 日本人かな? だとすれば文字は読めるよね?』
そんな言葉で始まっていた。
久しぶりに見る日本語だった為、一瞬わからなかったが、紛れもない日本語で書かれていた。
死に迫った時とは違うけれど、体の震えが止まらなかった。
「うるせー!」
何時聞けばきがすむだよ⋯⋯
多少の苦労はしたものの現在66階層。
と言ってもデカイモンスター以外は順調に倒せている。
久しぶりに冒険者に会ったが、いつぞやの冒険者だった。名前なんだっけ?
まぁ、ゴツい冒険者には興味がないので、軽く挨拶をして別れた。
話すならやっぱり可愛い冒険者に限る。
「元気にやってるか? 今度飲みにでもいこうや!」
と、話しかけられても
「あ、はぁ。」
以外の言葉なんて出てきやしないよ。
ユキが向こうのパーティーから話しかけられていたときに、こっちに助けを求める目で見てきたので、ダッシュで離れた。
だって、うけるっ。と思うだろう?
普段強気なユキが助けを求めるとかさ。
まぁ、ダッシュで追いかけられてケツを蹴られたのは致し方ないかもしれないな。
そんなこんなで66階の少し開けた場所で、昼飯を食いながら休憩をし始めた。
「ねぇ、ヒデさん?」
「なんだい?」
「ヒデさんはどんな所に隠していると思うんですか?」
「そうさな。隠し部屋は塔なら絶対に無理だから。何かに隠すのが一番セオリーかな。」
「何かって?」
「岩の中か、階段の下か、あえてのモンスターに食わせているか」
あれからも色々考えて見たけど、それくらいしか思い浮かばなかった。
階段の下はテレビの企画で良く見るし、モンスターの腹の中って言うのは汚いからな。
そうすると岩の中とかワンチャンありそうだな。
「ヒデさん。岩っていうならこの寄り掛かってる岩とかどうですか?」
「無くは無いじゃない。ありえないって事はありえない。って名言があるくらいだし」
「なんですかそれ? まぁいいです」
ズドン!と、喋りながら岩に思いっきりジャンプ蹴りを入れるユキ。
コイツに女性らしさと言うのはないのか?
「あっ! ヒデさん!」
なんだよ。自分の攻撃力にビックリでもしたか?
ユキが蹴った所を見ると、岩の中に木箱が見える。
おいおい、マジかよ⋯⋯
「とりあえず開けてみますね」
「あぁ、罠かも知れないから一応は気を付けろよ」
ユキがそんなことはお構い無いしに木箱を開けると、一枚の紙が入っていた。
『君は異世界人かな? 日本人かな? だとすれば文字は読めるよね?』
そんな言葉で始まっていた。
久しぶりに見る日本語だった為、一瞬わからなかったが、紛れもない日本語で書かれていた。
死に迫った時とは違うけれど、体の震えが止まらなかった。
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