31 / 96
第二章
癒しの風景
しおりを挟む
昼前には、ラゴーデンスに着いた。
ついて思った事を率直に言うなら、《綺麗な町》だ。小川に掛かる石橋とか初めて見たけど、ワクワクした。スマホあったら絶対に撮ってる。
町の中に、二本の小川が流れていて、大小様々な石橋が掛かっていた。小川では子供たちが水遊びをしている。こういうの好きだな、俺は。
「なんですぐにニヤニヤするんですか? 気持ちわるっ」
「ニヤニヤしてねーよ! 微笑んでるんだよ。言わせんな恥ずかしい」
「ヒデさんの場合、違いがよくわかりませんけど」
この子俺の事どう思ってんだろう。
「⋯⋯。そーいや町についたら聞こうと思ってたんだけど、なんで昨日はあと一日で着くってわかったんだ? 同じコンパス見ながら歩いてただけたのに。目印になるようなもんあった? それとも、俺が知らないだけで分かる方法が用意されているのか?」
は~。っと、ため息をつき
「前にも言いましたがマナーですよ⋯⋯。まー、ヒデさんの場合なにも知らないので仕方ないですけど、私のスキルでわかったんでよ。他の人には喋らないで下さい」
なんだろうね。軽くバカにされてる感じ。
だからだろうな。
素直な君の方が素敵だ。と、イケメンを装ってしまったのは。
⋯。
⋯⋯。
ビンタを食らった。痛い⋯⋯冗談が通じないのか?
確実に俺の方がダメージが大きいのに、ユキは無言で歩き始めた。仕方なく後ろをついていく。
絶対に理不尽!
***
無言でユキについて行きながら回りを観察すると心がなごむ。小川っていいね!
やって来たのは宿屋。アイテムも売ってる、混合店舗みたいだ。とりあえずカウンターでそれぞれ別の部屋を一泊取る。一泊30kとサクビラと同額だった。宿屋は一律の金額なのかね?
「そーいえば、この町にはギルドはないのか?」
「無いですよ。どこの町にもある訳じゃないです」
やっと口を開いたと思えばぶっきらぼうに返ってきた。理不尽だ。
「明日はここに、10時に待ち合わせします。では」
と、スタスタと部屋へと向かっていった。
ここからは俺のターン!ポーションを購入を選択。近場で狩りに向かう!
こんな早い時間だ。ポーションを買えさえすれば余裕だ。ギルドも無いのであれば周辺にはたいしたモンスターもいないのだろう。
東の方にうっすら見える林とか超それっぽいし、ポーションを購入し終えて、意気揚々と林へと繰り出した――――
いい加減、大人になることを覚えるべきだったと後悔している。
ついて思った事を率直に言うなら、《綺麗な町》だ。小川に掛かる石橋とか初めて見たけど、ワクワクした。スマホあったら絶対に撮ってる。
町の中に、二本の小川が流れていて、大小様々な石橋が掛かっていた。小川では子供たちが水遊びをしている。こういうの好きだな、俺は。
「なんですぐにニヤニヤするんですか? 気持ちわるっ」
「ニヤニヤしてねーよ! 微笑んでるんだよ。言わせんな恥ずかしい」
「ヒデさんの場合、違いがよくわかりませんけど」
この子俺の事どう思ってんだろう。
「⋯⋯。そーいや町についたら聞こうと思ってたんだけど、なんで昨日はあと一日で着くってわかったんだ? 同じコンパス見ながら歩いてただけたのに。目印になるようなもんあった? それとも、俺が知らないだけで分かる方法が用意されているのか?」
は~。っと、ため息をつき
「前にも言いましたがマナーですよ⋯⋯。まー、ヒデさんの場合なにも知らないので仕方ないですけど、私のスキルでわかったんでよ。他の人には喋らないで下さい」
なんだろうね。軽くバカにされてる感じ。
だからだろうな。
素直な君の方が素敵だ。と、イケメンを装ってしまったのは。
⋯。
⋯⋯。
ビンタを食らった。痛い⋯⋯冗談が通じないのか?
確実に俺の方がダメージが大きいのに、ユキは無言で歩き始めた。仕方なく後ろをついていく。
絶対に理不尽!
***
無言でユキについて行きながら回りを観察すると心がなごむ。小川っていいね!
やって来たのは宿屋。アイテムも売ってる、混合店舗みたいだ。とりあえずカウンターでそれぞれ別の部屋を一泊取る。一泊30kとサクビラと同額だった。宿屋は一律の金額なのかね?
「そーいえば、この町にはギルドはないのか?」
「無いですよ。どこの町にもある訳じゃないです」
やっと口を開いたと思えばぶっきらぼうに返ってきた。理不尽だ。
「明日はここに、10時に待ち合わせします。では」
と、スタスタと部屋へと向かっていった。
ここからは俺のターン!ポーションを購入を選択。近場で狩りに向かう!
こんな早い時間だ。ポーションを買えさえすれば余裕だ。ギルドも無いのであれば周辺にはたいしたモンスターもいないのだろう。
東の方にうっすら見える林とか超それっぽいし、ポーションを購入し終えて、意気揚々と林へと繰り出した――――
いい加減、大人になることを覚えるべきだったと後悔している。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )

【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~
みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】
事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。
神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。
作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。
「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。
※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。


異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる