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第一章

色の違い

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 目覚めてからギルドに向かう前に昨日ユキから習ったことを復讐しておく。

 ・薬草は飲むもんじゃなく塗るもの。
 ・スキルは身に付けられないものは何度やっても身に付かない
 ・自分とスキルには相性があり、覚えやすいものと覚えにくいものがある
 ・お金はギルドへ預けられ、どの町でもギルドを通しておろせる
 ・武器は注文することも出来るが、低ランクはお店で買うのが普通
 ・モンスターを集中してみると、かすかに光が見えて色によって強さがわかる。
 白→青→緑→赤→黒
 白なら雑魚。青なら普通に勝てる。緑で同等。赤ならヤバい。黒なら死ぬ。
 また、色の濃さもあるとの事。

 特にモンスターによって色が違うのは冒険者じゃなくても当たり前の事だとか。今度ウサギを見つけたら確認してみようと思う。最弱と言われているコブウサギが黒だったら冒険者を諦めてスノーボードのインストラクターを目指す。雪山があればの話しだけど。

 いつも通りに顔を洗い、いつも通りにベックさんに挨拶をし、いつも通りの道でギルドへ向かう。
 いつもと違うのは、ユキにビンタをされたことだ。⋯⋯なぜだ?

「何で勝手に帰るんですか?  心配するじゃないですか!?」
「いや、花を採取するためだけなら、銅を集める俺より絶対に早く終わるだろ?  だったら先に帰ったと思うでしょ」
 うん。俺は間違っていない。

「はー⋯⋯⋯。花の採取と言えば100個は最低でも集めるのは常識ですよ」


 知らねーよ!!

「いや、そーいうの知らないし」

「ヒデさんもギルドで依頼を受けてるなら絶対に見てるはずですよ」

 花とか乙女じゃん。俺は男じゃん?見ねーよ!とは、言ったらダメな気がするので素直に謝る。
 その後は少しだけ話しをして、また機会があればと言って別れた。

 二日連続でビンタされたので、痛い思いをこれ以上したくなかったので、町中で出来るクエストをスキルをフル活用して行い50k稼ぐことが出来た。
 帰りにギルド依頼を見ると、花集めクエストは100~200個で、報酬は20k位。効率が良いのか悪いのかはわからないが、スキルに結び付きそうも無いし、俺は男だし絶対にやらないだろうなと思った。

 100個も200個も集めていたら絶対に飽きるし、飽きたら想像ゲームが始まる。
 花を集めながらニヤニヤしてたら、取り返しのつかない事になるのは目に見えている。


 改めて冒険者は大変な仕事なんだなと実感した日でもあった。
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