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第一章
クエスト再開
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なんだよ。薬草は飲むんじゃないのか?
漢方とかだって飲むもんだろ。
今更だが、俺はこの世界の常識を知らなすぎてはいないだろうか⋯⋯そんなに多くの漫画を読んできたわけではないが、大抵はその世界の常識を勝手に理解してるもんじゃないのかね?
無知とは恐怖だ。
既に全ての薬草を飲んでしまった俺だったが、女の子が気を効かせて薬草をくれた。言われた通りに薬草を揉み揉みして、それぞれの足に塗ると一瞬にして痛みが消え治った。薬草って超有能じゃん!
薬草をくれたこと。薬草の使い方を教えてくれたことに感謝の気持ちを伝え、今度こそ調子にのらないと心に誓い山頂を目指す。知識が身に付く事は気分が良い!
しかし、一つだけ気になる事がある。それは、後方2m程に先程の女の子が着いてきていることだ。かれこれ30分ほど―――
女の子に声を自分からかけるなど、俺にはハードルが高すぎるが、流石に30分も付いてこられたらやるしかない。
「あ、あの何でついてくるの?」
「えっ、あ、その。頂上に用があって。道が同じだし、で、でも男の人に声をかけるとか。なんていうか、ハードルが高いと言うか、恥ずかしいと言うか」
「え? でもさっきは普通とは言えないけど、話してたじゃん」
「あれは、あなたが気持ち悪い人だと思ったからですよ! 気持ち悪い人に異性とか関係ないじゃ無いですか。ただの気持ち悪い物体くらいなイメージです!」
30分たってから再度ダメージを追わせるとは、コイツは一流の戦士に違いない。
死にたい⋯⋯⋯
***
こうなっては恥も何も無い。自分から自己紹介をして一緒に山頂に向かうことにした。
《ランク》F
《名前》ユキ
《年齢》16歳
《装備》軽装
《武器》短剣
《職業》シーフ
何でも、山頂に咲く花を採取してくるクエストを進行中。単独のツノウサギなら余裕との事だ。
人が常に見ている環境から、想像の世界に行くことも。調子に乗る事もなく。無事に頂上に着く事が出来た。
頂上に着いてからはそれぞれの依頼が有るため別れた。
俺は頂上にある岩肌から【銅】を採取するために、そこら辺に落ちてる石でガシガシやりながら袋一杯に銅を積めた。10kgほど重さだ。
銅を集め終われば用は無いし、帰りはスキルを発動させダッシュで武器屋に向かい、おばさんに袋ごと渡した。
おばさんからは約束のロングソードと、ビンタを貰った。ダガーを無くした結果がこれだ。
まぁでも遂に自分の武器を手に入れたのだ。今日はゆっくり休むとして、明日からはモンスター退治クエストも受けて行こうと思う。
ベッドに入りながら思い出したが、ユキはどうなったんだろう?俺は何も言わずに帰ったから、次にあったらビンタされるのかな。でも、花を採取する方があきらかに早いだろうし、そんな事があってたまるか。
おやすみなさいZzz
漢方とかだって飲むもんだろ。
今更だが、俺はこの世界の常識を知らなすぎてはいないだろうか⋯⋯そんなに多くの漫画を読んできたわけではないが、大抵はその世界の常識を勝手に理解してるもんじゃないのかね?
無知とは恐怖だ。
既に全ての薬草を飲んでしまった俺だったが、女の子が気を効かせて薬草をくれた。言われた通りに薬草を揉み揉みして、それぞれの足に塗ると一瞬にして痛みが消え治った。薬草って超有能じゃん!
薬草をくれたこと。薬草の使い方を教えてくれたことに感謝の気持ちを伝え、今度こそ調子にのらないと心に誓い山頂を目指す。知識が身に付く事は気分が良い!
しかし、一つだけ気になる事がある。それは、後方2m程に先程の女の子が着いてきていることだ。かれこれ30分ほど―――
女の子に声を自分からかけるなど、俺にはハードルが高すぎるが、流石に30分も付いてこられたらやるしかない。
「あ、あの何でついてくるの?」
「えっ、あ、その。頂上に用があって。道が同じだし、で、でも男の人に声をかけるとか。なんていうか、ハードルが高いと言うか、恥ずかしいと言うか」
「え? でもさっきは普通とは言えないけど、話してたじゃん」
「あれは、あなたが気持ち悪い人だと思ったからですよ! 気持ち悪い人に異性とか関係ないじゃ無いですか。ただの気持ち悪い物体くらいなイメージです!」
30分たってから再度ダメージを追わせるとは、コイツは一流の戦士に違いない。
死にたい⋯⋯⋯
***
こうなっては恥も何も無い。自分から自己紹介をして一緒に山頂に向かうことにした。
《ランク》F
《名前》ユキ
《年齢》16歳
《装備》軽装
《武器》短剣
《職業》シーフ
何でも、山頂に咲く花を採取してくるクエストを進行中。単独のツノウサギなら余裕との事だ。
人が常に見ている環境から、想像の世界に行くことも。調子に乗る事もなく。無事に頂上に着く事が出来た。
頂上に着いてからはそれぞれの依頼が有るため別れた。
俺は頂上にある岩肌から【銅】を採取するために、そこら辺に落ちてる石でガシガシやりながら袋一杯に銅を積めた。10kgほど重さだ。
銅を集め終われば用は無いし、帰りはスキルを発動させダッシュで武器屋に向かい、おばさんに袋ごと渡した。
おばさんからは約束のロングソードと、ビンタを貰った。ダガーを無くした結果がこれだ。
まぁでも遂に自分の武器を手に入れたのだ。今日はゆっくり休むとして、明日からはモンスター退治クエストも受けて行こうと思う。
ベッドに入りながら思い出したが、ユキはどうなったんだろう?俺は何も言わずに帰ったから、次にあったらビンタされるのかな。でも、花を採取する方があきらかに早いだろうし、そんな事があってたまるか。
おやすみなさいZzz
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