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第五章『魔王(仮)』
エピローグ
しおりを挟むハーレィとも別れたその帰り道。
インベルが懐かポケットに手を突っ込むやさぐれた青年のように城下に帰還すると、城門前にソーセージのケーキ巻きみたいに両腕を包帯でぐるぐる巻きにされたロキがいた。
青白い肌色だが、気迫に力強く満ちた眼光。まさしく若き魔王たる雄々しい出立ちに、くるみを溶かしたような優しい色の長髪がオールバックに撫でつけられて背を流れている。
魔族を象徴する尖った耳は惜しげもなく外気に晒され、松明の明かりが周囲をぼんやりと切り取る中に、あらゆる意味で鍛え抜かれたその痩躯を明々と照らしていた。
彼もまたその仕草が、目つきが、振る舞い、距離の取り方一つ……どこかやさぐれている。
やはり、似た者同士なのだろう。
二人の世界観を育てた現実は過酷さを極め、かつ冷たいものだった。
言ってしまえば、誰だって生きていれば哀しいことや辛いことの一つや二つくらいはあるものだろうが、二人に襲いかかったそれらはいつだって、決して普通と断じられるものではなかったはずだ。
そうした環境で強く、鋭く研ぎ澄まされた反面、その指先、目の動きや関係の築き方、それら挙動の随所に言いようもない寂しさが滲んで映る。
孤独を知る者の、それゆえの臆病なやり方だった。
通りがかり、罰の悪そうな一瞥をよこして、彼は言った。
「苦労をかける……いつもながら」
「別にいいわ。私がやりたいからやってるだけ」
「それでもだ——」
ロキは城壁に背を預けたまま、松明の明かりを見上げた。
思い出していた。
笑える日常に至るまでの、哀しき道中の数々を。
——五年前。
極北の雪煙る帝都の法廷にて。
「ちょおっとまったぁ!」
そう言って裁判長の主文読み上げを遮って、インベルはロキの暗黒を払うかのように扉を開き、姿を表すや、真っ直ぐ通路を突き進んで奥の裁判官たちに無数の紙束を提出した。
黒い外套を羽織ったものがその陰から尋ねた。
「これは?」
「署名です。人類軍衛士たちの」
「署名……?」
「そう——俺たちと共に戦い、闇の王エーデルガルドを討ち倒した救世主の一人、ロキを殺すなって」
裁判官、陪審員たちがざわめいた。
インベルはその場で振り返り、傍聴席含め、室内のみなに語りかけた。
「私たちが英雄や救世主だと称されるなら、彼もまた同じように讃えられるべき。そうでしょ? みんな」
インベルの開けた戸からは、多くの人々がこぞって入ってきていた。甲冑を脱いで町民と変わりない服装に身をやつしているが、皆、戦場で血みどろになって死線を潜り抜けた騎士たちである。
それが口々に教会に不平を叫び、訴えながら、押し寄せていた。
「彼は魔王の息子だが、俺たちと戦ってくれた! 新時代を切り開いた!」
「今、ここで彼を殺せば、あの国の未来は永遠に閉ざされることになる! なんでそれが判らないんだ!」
裁判官はしかし、顔を見合わせ、すでに決定された書類を前に狼狽える。
「しかしですね……これから築きあげる平和の世を思えばこそ、かの者の力には脅威がある。そしてエーデルガルドの血を引いているとなれば……消去すべきが妥当との判断を下したのです……それを例え一軍隊を率いてやってこられても……この場に居合わせれば相当数にも見えるかもしれませんが、そんなのはごくごく一部のことで、この街には——そして世界には、これからも守っていかねばならないその何百倍、何千倍ものか弱い人民がいる」
整然と、その裁判官は唱えた。
「その若き魔王の種子が、やがて悪の華に芽吹き、これら人民に牙を剥いた時……あなた方にその責任が取れるのですか?」
「それは全ての事象に等しく言えることだわ。何も魔王の息子に限ったことじゃない」
「可能性の濃淡の話をしています。悪しき環境で育ったものは、それだけやはり悪に傾きやすいのです。でなければ教育の全てに根拠がなくなります」
「人類に牙を剥く可能性……あるいは剥いたとしても安心できるだけの根拠があればいいってこと?」
「そうなりますが……先に述べた通り、彼は魔王エーデルガルドの息子。それが敵になったとして、安心できることなど……」
すると、インベルはその場で〈ドルグリーヴァ〉を抜いてみせた。裁判官がその席の上で身を引いて、動じた。
「きゅ、救世主インベル! いったい何を——!」
一方で被告人席のほうでは、すでに解放のための動きが進められていた。どっちにしろ、これから行う儀式にはロキ本人も必要である。
元人類軍兵士たちに庇われるように囲われ、ロキのその顔を覆う黒い布が取り払われたとき、目の前にはメルキオールがいた。
そしてその横に、小さなバルタザール、カスパールも。
インベルは場内に聴こえるように言った。
「これからロキの力を封印する。この場の全ての人に立会人兼証人になってもらうわ」
「な……!」
メルキオールはロキに微笑みかけてからその場で立ち上がると、彼女もまた慎ましく、清廉な声で場内全体に語りかけた。
「その人はあらゆるものから忌み嫌われ、産まれ落ち、様々な困難、苦痛、絶望を味わいながらも、決してめげずに愛を信じ続け、そして恐るべき暴力と闇の魔王と戦い抜いたのです。というのも、子供たちがみな子供らしくいられる新時代の世のため——私たち、娘の未来のために……」
「メルキオール……」
縛り上げられた縄を解かれながら、ロキはその清廉としたメルキオールの姿を見上げ、呟いていた。
「理屈が全てというなら、二つの事実があります。一つには数字や結果だけを追いかければ人は必ず単純化されたメソッドの考えぬ奴隷と化するということ。もう一つに、ここで決断を過たれば、ようやく芽吹き始めた未知なる可能性が永遠に失われてしまうということ」
メルキオールは訴えかけた。
「生まれや育ちの良さで得たパラメータがそのままその人を決するというのなら、なぜ滅ぶ王族や国があるのでしょう。なぜ独裁者は絶えない? 理論や理屈は現象を説明するためのものであって、それ自体が現象を規定するものではありません。理屈で善し悪し、強弱、生き方は決まりません。例え濃淡だとして、なら、もっと一つ一つをきちんと見てください! 大勢が支持したものを正義、少数派を下等と断じて、狭窄に斬り捨てればよいと無責任に宣うあなたたち一人一人の"ない"心の中にこそ、魔王エーデルガルドの悪しき思想がある! 手前勝手な条件をつけて、それを満たせばこの人はこういう人だ……なんて言論、果てしなくばかげてるわ。我々はそんな簡単な生き物じゃないでしょう。何のためにその人生はあったのか、と問いたくなります。考えることをやめ、すでに放たれた別の誰かの意見に寄り始めたとき、その人はもう死んでるんです。そこにいる意味がない。そうした亡者の数値に則する意見が満たされた世界に、生きた人は育ちません。それは皆、隣で自分と同じように従うだけの、ホムンクルスにも劣るブリキの真似事にすぎないからです。それは難しいことかもしれない。パターンで推し量れない未知を自分の意思に従って決定すること。間違って見えても信じ貫くこと。周りと違うことをすること。勇気がいります。しかし、その勇気こそが、私たち人類の生きる意味……人類を続ける意味ではないでしょうか。生きた証になるのではありませんか? そして、ここにいる人たちは確かに全体から見たらちっぽけかもしれない……けれど、その一人一人が、恥じることなく勇気をもって生き、恐るべき魔王と戦い抜いた紛れもない勇者たちです。名もなき英雄たち。その勇気一つで私たちはここまでやってきた! あなた方は隣の人の意見に合わせて、今、芽吹こうというこの命と愛の未知なる可能性を摘もうとしている。今一度、胸に手を当て考えてみてください。雰囲気や数値の大きさに惑わされないで。そんなものに価値はない。大切なのは——ゼロから一を産み出せる、人と違ったことをできる——勇気です。それだけが他人の心に届く最大の魔法。あなたの心に聴いています。頭の中の悪魔? それとも天使? もしくはそれらを覆す第三、第四の……そうして、あなたを動かす論理は、なんですか?」
見た目はそれこそ幾許もない年頃の、魔族の娘の演説に、気付けば誰もが静観し、聴き入っていた。
それは十代の娘の唱える感情論に過ぎないかもしれない。——では、理屈が全てにおいて正しいと言えるだろうか。
私たちは常に感情で動いている。
それは希望と同義で、それを動かすのは数字の多寡や理屈ではない。
ゼロを一に変えうる想像力と可能性なのだ。
私たちの頭の中にこそ地獄があり、そしてそうであるならば、そこに天国も必ずあるはずだ。
戸惑いながらも、傍聴人の中には拍手で応える者もいた。その中に——、
「素晴らしい!」
一人、席を立ち上がり、一際強く手のひらを打つ男がいた。
インベルはその男を知っている。ミロスのかつての同僚にして、腰の逸物と出会ったその時、その場にいた一人だ。
黒くよどんだおかっぱ頭。糸のように細い目つきに軽妙極まる風来坊のごとき立ち居振る舞い。
本心のまるで窺い知れない一方で周囲には判り易いエモーション(この場合は歓喜の涙)を浮かべながら、その人間の男——ノエル・クレイル・ハルキュリムは傍聴席に一人、立ち上がっていた。
「我が子の未来を想うように戦った若に、親のように慕い、連れ添い、その延命を願い乞いし娘たち。血のつながりこそ薄くとも、俺は感動したよっ! 彼女らには血という大衆向けの指標などなくとも、間違いなく家族愛があると俺は思う! ブラボー! これだから傍聴はやめられない!」
「……静粛に。静粛に! まだ裁判の途中です」
咳払いひとつして、裁判官の一人がそれを宥めたが、その男に圧されるように周りの人々も拍手を続け、すぐにそれは喝采となった。
メルキオールはそれら観衆に律儀に礼をして応え返すと、裁判官席から降りてきたインベルに、あらためて向き直った。
「始めてください。私たちはいつでも、若とともにあります」
「……いいのね」
「待ちなさい。まだ判決が覆ると決まったわけではありませんよ!」
内容からすればそれはもう慈悲だ。
裁判官の一人の女性が立ち上がって二人に声をかけていた。
「あなた方が儀式をしたところで、それを公に示したところで……魔王の嫡子ロキの死刑は覆らないかもしれない。つまり……余計に無意味になるかも……」
「それでも……」
インベルにもその女性の意気が解って、言いかけたとき——メルキオールがすでに被せるように口にしていた。
「それでも、私たちの心はもう決まっているのです。若と共にいくと。いずれ誰でも死ぬ。生きることが全てではない。何のために、この限りある命を使えたか、が大切なのです。周囲には余計に見えたとしても、死んだとしても、私たちにはそれは無意味なことではないのです。ありがとう」
インベルは被告人席を回り込むと、ロキにも確認をとった。
魔力はその人の気質そのもの。それを移すことはすなわち魂の交換にも等しい。
容易に変えることはできず、身に余る魔力は己の肉体を滅ぼすこともあるばかりか、それを戻すとき、器となった者は必ず死に至る。
こうして魔力の移し替えが叶うのも、彼女らが人の姿をしたスピリチュアル体、ホムンクルスだからであった。
「メルキオール、バルタザール、カスパール」
幼き姉妹二人もまたロキの手を取り、首肯した。カスパールはひっそりと微笑みかけ、バルタザールはロキの手を抱きしめた。
そののち、インベルは〈ドルグリーヴァ〉を振るった。
あらゆる狭間を取り除き、自在につなげ賜う天衣無縫の生きた魔剣。
ロキの身体から眩く輝く黄金の魔力が吸い出され、苦しみに喘ぎながら、それは吸い込まれるように小さな三姉妹に配分されていく。
背中にイレズミのごとく紋章を刻んで。
その日から、ロキと三姉妹は切っても切れぬ間柄となり、血ならぬ魂を分けた存在となった。
〈ナルガディア〉の教会も判決を取り直し、力を失ったロキにかつての魔王ほどの脅威は認められず、また姉妹のうち二人を〈ナルガディア〉本国の寄宿学校に住まわせ、半ば監視下に置くことで、この件は保留扱いとなったのだった。
その日、そのあと、裁判場から外に出たロキを、人類軍の兵士たちが取り囲んだ。
肩を組み、まるで笑いながら泣くように、ほとんど全員にはたきまわされた後で、泥だらけのロキにインベルが言った。
「私にできるのはここまで。あとはあんたが、その生き様で見せつけてやるしかない。——そうね。とりあえず前代とは違うって、アホでも判るスローガンでも掲げて、それに精一杯になってみればいいんじゃない。例えば——」
——たとえばそう。
"みんなに好かれる優しい魔王になる"——とかね。
——以上のことを振り返り、ロキは城門通路にて力を抜きながら一つ、白い息を吐いて言った。
「無理難題を、なんて容易そうに吹っかける女なんだと思ったよ。だって、そうだろう? 誰かに優しくするということは、誰かに優しくしないということだ。誰かに好かれるということは、誰かに嫌われるということだ。それを"みんなに"なんて、すでに矛盾している。……しかし、不可能ではないかもしれないとも思ったんだ。目の前に、それを体現しているような奴がいたからな」
インベルは照れくさそうに頭を掻いた。
「いつもお前のことを考えた。メルキオールに嗜められながら。この道はお前に続いている? 何が正しいか、わからなくとも、進むしかないんだ。それを信じて、やってみせるしかない。世界中を旅して回るお前の耳に、いつか俺の、そんな名声が届くようにと」
ロキは、認められたかった。
他の誰でもない、インベル、その人に。
それは彼の甘えだった。
ロキはインベルに甘えるように言った。
「俺は、なれただろうか。お前の……」
「日和んな」
インベルは遮って、にべもなく告げる。
「まだ道中でしょ。あんたの真価はこれからだ」
ロキの真意を知ってか知らずか——。ロキは陰に視線を逃しながら言った。
「……厳しい救世主だ」
「それよりもあんたは、近くにもっと感謝しなきゃいけない人がいるでしょ」
「はぁ?」
「メルキオール! ずっと世話になってんでしょ?」
「しているさ。だが、メルキオールは……」
「もっと! もっとしなさい! 私のことなんか二の次でいいから」
「貴様には言われるほど関係ないだろう」
「あーっ! そうやって!」
なんだかんだと言い合いながら通りすがる二人の一部始終を眺めながら、門番は平静を装いながらすぅーと息を吸い、
(あれ……おれ、ヤバいこと聴いちゃったんじゃね? 魔王と秘書と救世主の……いや守秘義務守秘義務)
そんな風に思い、その日も変わらず夜番を務め上げるのだった。
続いている? この道は。
わからない。わからないけれど、
今は進むしかない。
例えたどり着いた先が、描いたとおりの天国じゃなかったとしても……。
1パーセントの可能性にかけて。
メルキオールは遠く、城のテラスから"第三の目"を通じてそれを盗み見て、ため息をもらすと、城内に戻るのだった。
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