陽性変異 Vol.2

白雛

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第十四変『とある機動隊員の災難と事後処理・前』

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 からんっ——と、金属音を立てて、足元で大きなガラス片が跳ねた。部屋中を這い回る薔薇の蔓が、その先端で掴み、狼男の口腔を引き裂く凶器に利用したものだ。
 その薔薇を操ったのは、天だった。
 しゃがみこんだ私の傍らに立ち、催涙ガスを受けて、目を真っ赤に充血させながら、狼男の末路を見守っていた。
 すると、狼男の身体が、次第に崩れ出した。
 バレンタインに使う固形チョコのように、ぺりぺりと薄皮が剥がれていくにつれ、中の空洞が浮き彫りになり……そして、そこからすっぱだかの男性が姿を現した。
 大きな狼男の、文字通り、化けの皮が剥がれて、中から出てきたのは真太郎だった。
 私ことみよちんは面食らう。私は、こいつの恋愛遍歴をさえ知っている。
 川島 慎太郎しんたろう
 兄——吉野 美汐の親友だ。
「……マタロウって……ほんとに……」
 それから、天の横顔をいぶかしく見た。
 この女は、なんでこんな奴と、こんな時間に、こんなところにいたのか。混乱が乗じて、ムカっ腹まで立ってきた。
「天……あんた……」
「後にしよ。みよちん。今は——」
 そんな私の憤りを皐月が抑えた直後、薔薇の蔓に食い止められていた機動隊員が入ってきた。

 ◇

 突入部隊A班の小隊長は、まだ気分が優れない様子で、壁に横からもたれ、頭を振りながら言った。
「いったい……前代未聞の不始末だ……何が起きた?」
「はっ……突入直後、突如として薔薇の蔓と思われるものが伸び、踏み込んだ隊員たちのマスクを外しました。先んじて、催涙弾を放っていたのが災いして、彼らはその直撃を受け、その隙に……」
「信じられん……」
 互いに身体を支え合いながら、部屋を退出していく隊員たちを通し、それをわき目に、小隊長に付き添いの隊員が続けた。
「……負傷者は一階で手当てを受けさせます。御原みはらさんも早く一階へ回って……」
 御原と呼ばれた小隊長は、そんな隊員の気遣いを手を出して制すると、自分の脚で立ち上がり、
「なんなのだ、これは……どうしたら、こうなる?」
 改めて室内を眺めて、愕然とした。
 内装は、廃ホテルのようにボロボロだった。
 その大部分を埋め尽くしているのが、薔薇の蔓。中心となるベッドルームの向こう側には、窓があったが、今は大きく破られており、そこと、開け放たれた入り口の二重ドアから、外気が絶えず流れ込んでくるものの、匂いだけはとても華やかなのが、かえって不可解な現場を演出している。
 そして、中で倒れていた三人の男女。内一人は突入直後に、すでに心停止状態だったのが確認されている。直前までの情報で、想定されていたのは、ホテルの従業員から確認した、この部屋の利用者の二名……二人だった。
 しかし、蓋を開けてみれば、ここには三人の人間がいて、一面がこの有様……。そして、一人は死んでいる……。
 男が裸体だったのは、場所を踏まえれば大したことではないが、問題は他の二人が未成年と思われることだった。一人は身元も不明。その方でも捜査を要する、複合的な事件が、連想される事態だった。
 小隊長は言葉にならず、息遣いのみで遺憾を示して、
「……俺は下に行き、現状を報告してくる。マスコミへの対応もせにゃならん。じきに警視庁からも応援が来る。飯島、ここはお前に任せるからな」
「了解」
 飯島いいじまと呼ばれた隊員は、素早く敬礼して、御原を見送ると、部屋の中央に残った死体を観察した。
 友達の二人はまだ生きていたので優先させてもらい、この子の分のストレッチャーを、今、同僚が下から運び入れているところだ。
 しかし、飯島は血の気の失せたその少女の肌を見て、ぞっとする。
 これは……死後数分なんてものではない。
 すでに腐敗しているようじゃないか。
 全身もドロのような血にまみれていて、凄惨な事件であったことは疑いようがない。
 それから部屋の隅から隅へ見渡し、薔薇のほかに、壁にいくつかある傷を注意深く眺めて、この部屋で起きた事態を想像しようとするも、まるでうまくいかない。まったく正気の沙汰ではない。
(それに……この傷跡も、明らかに人間の仕業じゃない……)
 薔薇、腐敗した未成年者の遺体、裸身の男、そして、猛獣の痕跡……。考えれば考えるほど、一層、つながりが見えなくなるようだ。
(……どうなっているんだ?)
 とにかく、この少女のむくろはきちんと親御さんに返してやらなければ……。
「……テーピングくらいはしとくか」
 そうして、少女の遺体を振り返ったときである。
 飯島は、奇妙な違和感を覚えた。
 彼は、目を見張って、その場を注視する。
 さながら間違い探しのようなものだったが、本職の人間の観察眼を持ってすれば造作もなく、その謎は紐解けた。
(位置が……)
 そう、少女の、腐敗した遺体は部屋の真ん中、ベッドの真下にうつ伏せになって倒れていた。しかし、今はそれが、少しだけ、窓際に近づいているのだ。
(…………)
 唇を固く結び、飯島は携帯している小銃のグリップを握りしめて、再度死体に近づいた。
 少女は、片腕を前にうつ伏せて、固く目を閉じ、眠りについている。
 こうしてみれば、腐敗した死体のくせに、その顔は不自然なほど綺麗だった。それが、一段と不気味である。まるで今の今まで生きていたのが、スイッチを切り替えるみたいに、突然腐り果てたかのようだ。
「おい」
 飯島は少女を眼下に据えたまま、他の部屋に呼びかけた。まだ室内の捜査を続ける隊員が残っている。それが、バスルームのほうから顔を出した。
「はい?」
「誰か、この子を動かしたか?」
「はぇ? 何言ってんですか? ベッドルームは飯島さんの担当でしょ?」
「……だよな。担架、まだかな」
「じきに来ますよ」
 ありがとう。戻ってくれ。飯島がそう言うと、その隊員はバスルームに引っ込んでいく。
 再び、部屋に一人になった。
 たとえ……だ。それが警察の仕事だと言われても、実際の心境として、十代……それも半ばの、少女の遺体をじろじろと眺め回すのは、気が引ける。
 彼女の衣装はカジュアルなものだった。それも、今は夏まっさかりというのもあって、上から下まで全身が薄手の軽装である。観察するにも角度を考えなければ、単なる変態のようではないか。
 しかし……。
(奴の言ったことは確かだ……この部屋には俺しかいない……今の瞬間、ベッドルームに誰も入ってきていないことはこの俺自身が見ている……しかし。もしも、この部屋にもう一人、誰かがいる、とすれば——)
 事象を正しく整理していくと、飯島の頭には一つの疑念が浮かぶのだった。むしろ、目の前の現象を説明できる唯一が、この一つしかないと言えた。
(——それが、この子本人だ。まさか……動かしたのではなく、自発的に動いた? そうとしか、説明ができない……)
 飯島は、周囲を見渡したのち、フルフェイスのマスクを脱いだ。きらめく汗を飛び散らせて、三十前後の利発そうな青年の顔が現れる。頭髪は色の薄い短髪だが、自然のものである。
 夏場のマスクは地獄だ。クーラーが効いていない野晒しの部屋であっても、飯島はそれだけで涼しげだった。
 改めて、彼は、少女の遺体を注視する。
 仮死状態とはまではいかなくても、脈拍だけならいくらでも誤魔化す方法はある——。
 飯島は、その場に屈むと、うつ伏せた少女の背に向かって十字を切り、次の瞬間、思い切って、服をめくった。
 まさかとは思ったものの、本などが挟まれていて、それが心音を隠した、ということはなさそうだ。
 もちろん、服の上からでもある程度はわかる。わかるが、それこそ"ある程度"レベルにすぎない。実際に確かめてみるまではわからない。
 飯島は、心の中で言い訳するようにそう言って、捜査を続ける。
 今度は、ゆっくりと少女の背に耳を当てた。
 しかし、やはり、鼓動は伝わってこない。
 この少女の心臓は、確実に、止まっている。
 氷のような鋭い冷たさと腐敗臭だけが、青年の頬と鼻を通して伝わってくる。うっとうしいくらいのバラの香りで室内が満ち満ちていようと、ここまで近づけば、その堪えがたい臭いは、青年の鼻をついた。
「くっさ……」
 彼は鼻をすすって呟く。
「しかし……ひっでぇ臭いだな。便所みてえ。何したら、人間、こうなるんだ……」
 そして、何をしているのだ、俺は……。
 とっさに、そんなバカげた物言いが頭をついて浮いてきて、彼を冷静にさせた。
 飯島は咳払いし、グローブに厚く覆われた手で鼻をつまみながら即座に起き上がると、改めて室内を見回し、誰も見ていないのを確認しつつ、近くのキャビネットに置いておいたマスクをとった。
 しかし、実質バカげているのは、そんなことにいちいち恥じらう俺の方ではないのか? 捜査のためなのだ。それを、二十九にもなって、一回り以上も歳が下の少女(それも、腐敗した遺体)に何を意識している。
 もしも、彼女が本当に息を吹き返したり、していたら? 早く救助隊の下に連れて行かねば取り返しのつかないことになるかも……だが、しかし。
 世間の目は、それを考慮しない。
 考えなしに親切を働いても、世間が認めうる正式な手続き・・・・・・がとれてなければ、それは、ただ単にそれを口実として、性的な目的で、もはや動くことができない少女の遺体に頬を当てていたと見做みなされるのがオチだ。
 本来味方であるはずの同僚たちの間でさえ、疑いの眼差しは悪戯に広まり、偏見は拭い去れないものとなるやもしれない。
 それでも、追求しつづけていれば、真実は判明したかもしれない。しかし、飯島、彼にも、失うことのできない今の生活があった。紳士的な動機による追求の手は、諦めざるを得なかった。
「……ストレッチャー、まだかな」
 そうしてじれったそうに呟きながら、再びマスクを装着し、振り返ったところ、飯島はおもわず頭を抱えたくなった。
 また、動いてる……。
 少女の遺体の位置が、また、ズレているのである。
 彼は、まさに苦虫を噛み潰すような心地で、マスクの下の顔をものすごくすっぱくした。
 もう、何これ? どうしろっていうの? 俺なんかした?
 しかし、もう間違いがなかった。
 今度は十五センチ以上も動いている。この少女は確実に、徐々に窓際に近づいていっているのだ。どうやって、かはわからない。
 念のため素早く屈み、脇の下等も調べてみた。ボールでも挟んでいるではないかと思ったのだが、それは手首の静脈の音を聞こえなくする方法だったし、そもそも少女は腕を広げている。これではただ単に少女の遺体が動けないのをいいことに、脇の下を覗いた変態のようにしか思われない。
 四面楚歌しめんそか。全方位に神経をつかい、飯島も痺れを切らしつつあった。
(わかった。そっちがその気なら……)
 飯島は少女に背中を向けると、防護ベストの小ポケットから細長い手鏡を取り出して、顔の前に構えた。
 これは、もし壁越しの激しい銃撃戦になったら……という場合に備えて、入隊したての頃から実に五年以上も忍ばせてあったものだ。まさか、こんな時に役に立つことになるとはまったく思いもしなかったが。
 とにかく、初陣である。飯島は手鏡の角度を調節して、背面の少女の姿が写るようにし、じっとした。
 すると、少しして、もぞもぞと少女が動き出した。
 もしやと思ってそうしたものの、にわかには信じられない光景だった。と、その反面、飯島は安心した。これで何かあっても、俺にロリコンの嫌疑はかけられずに済む。
 ふと思いついて、飯島は振り返ってみた。
 はたと、鏡の中の少女の動きが制止するのが見え、飯島が振り返った頃には、元の動かぬ遺体に戻っている。
 飯島はまた少女に背を向ける。鏡の中の少女が、またこちらの様子を伺って、動き出す。
 だるまさんがころんだのような奇妙な時間だった。幼い頃の飯島は、これがけっこう好きだった。動かないことよりも、ルールで動けないのをいいことに、好き勝手するのが好きだった。
 再び振り返る。
 少女は死体のふりをする。
 その必死ぶりに思わず笑いだしそうになるのを、飯島は堪えた。そして、今度はすぐには背を向けず、しばらくその様を眺めてやることにする。
 この瞬間がいいのだ。今、少女の頭の中はどんな事態になっていることやら、くくく……って、違う違う。俺は絶対、違う。そうじゃない。子供の頃の話だ。今はそんな趣味は微塵もない。今は、そう、仕事に戻らねば。
 飯島は再三、少女に背を向けた。
 鏡に注視する。
 すると、少女がまた腹這いになって動き出し、窓際まであと二、三歩の距離……と、そこまで来たとき、ふいに少女が立ち上がった。
 飯島は見逃さない。
 数年の勤務で鍛え上げた反射神経をもって、即座に身を翻すと、少女の肩に手を伸ばした。しかし、どこへ逃げようというのか? ここは四階だぞ。
 すんでのところで少女を後ろから取り押さえると、少女はうめくように言った。
「……離してっ!」
 飯島は背後から声を張り上げ、少女を振り向かせた。
「死ぬ気か! このバカ!」
 少女は驚いたように、マスク越しに飯島の顔を見た。同様に飯島も少女の顔を見た。
 が、泣いている。
 見ている端から大粒の涙が、ポロポロと落ちてくる。
 飯島はそれに面食らって、一瞬、思考が停止した。
 繊細そうな顔立ちにポニーテール。決して美人ではないけれど、目鼻がしっかりぱっちししていて、妙に惹きつけられるものがある。女より男友達が多そうな印象だった。
 隔てているのは黒いマスクのみ。
 すぐ近くに互いの顔がある。
 少女はばっと顔を逸らして、大人しくなった。……かと思いきや、震える声で呟いた。
「くさくてすみませんでした……」
「え……」
 飯島が、ぽかんとして返すなり、少女は光の通わない真っ黒な目をかっと見開いて声を張り上げた。
「くさくてすみませんでしたねっ! ええ、そうですよ? (この臭いの)犯人は私ですよ。だって、私はぐざっているんだもの! あますところなく全・身・がっ! あは……あはははっ! けれど……けれどね、私だって……私だっで、なりたくて、ごうなっだんじゃないんだがらあっ!」
「…………」
 飯島はますます言葉を失って、数秒、彼女の顔を見つめたまま、真っ白になっていた。
 彼は、それから手の力を緩めると、慰めの言葉をかけた。
「何があったかほんとうに知らないけど……体臭、で……えっと……死ぬようなことじゃないって……ワキガ強い女の人もいるし……」
「医者以外の男性で、初めて衣服を剥がれた挙句、そこに鼻を押し当てて嗅いでおいて『くっさ』なんて感想が出てきたら! 女の子にとってそれはもうッ! 致命傷なんですっ! オーバーキルにも程があるっ……! 男がガチの音程で女の人に『きっも……』って言われたらどうなります?! それとおんなじだっ!」
「あ……あぁ、そ、その……ごめんね? まさか、こんな状態で生きてる人間がいるとは思わなくて……あと、嗅いでない! 臭ったんだ!」
「……っ!」
 少女は、地獄の底から響くような苦悶に満ちた金切音をもらすや、きつく飯島を睨み、別れ話を告げられた恋人のようにその手を払いのけ、勢いよく飛び出してしまった。
「うそだろ!」
 冗談みたいな間隙をつかれた……。
 少女はビルの間に落ちていく。
 すぐに耳を塞ぎたくなるような音が階下から響いた。
 直後、耳を塞ぎたくなるような沈黙が、部屋に満ちる。
「飯島さん! どうしたんですか? なんすか、今の……」
 バスルームから同僚が慌てて出てきていた。
 飯島は、また頭を抱えたくなったが、すぐマスクのマイクをオンにして、告げた。
「救助隊、遺体と見られていた少女が落ちた。ビルの裏路地だ。重要参考人と思われる。ストレッチャーはそちらに急がせろ」





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