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第181話:トーヤ、助けられる
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それからはいつも通りに仕事をこなしていった。
ただ、時折商業ギルドの中を窺い見る者がおり、彼らが最高品質のポーション作成者を探っていることは誰の目にも明らかだった。
ジェンナの部屋に向かう者をチェックしているのか、誰彼構わずメモを取っており、あとから声を掛ける算段なのだろうとトーヤは内心でため息を吐く。
そして、このような状況では他の職員に迷惑を掛けてしまうと不安を抱いてしまう。
(うーん、どうしたものでしょうか?)
自分が作成者だと名乗り出ることができればどれだけ楽だろうか。
しかし、それをしてしまえば自分を守ろうとしてくれているジェンナやブロンの気持ちを無下にしてしまうため、それだけはできない。
きちんと仕事をこなしながらも、頭の中ではどうしたらいいかと考えてしまう。
「あら? 今日も来てくださったんですね、ラディス様」
お昼を過ぎた頃、そう口にしたのはリリアーナだった。
「やあ、リリアーナちゃん。まだ姉さんと話をすることがあってね。部屋にいるかな?」
「待っていたわ、ラディス」
するとジェンナもラディスの来訪に気づいたからか、部屋から出てきてわざわざ二階から声を掛けた。
「まったく。人使いが荒いんだよ、姉さんは」
「相手があなただからよ。ほら、さっさと上がっていらっしゃい。注目の的なのだからね」
「あー……それもそうだね」
ジェンナはあえて大きな声で「注目の的」と口にし、ラディスもニヤリと笑いながら歩きだす。
商業ギルドを窺い見ている者たちは、最高品質のポーション作成者を見つけるために集まっており、魔導具作成者を探しているわけではない。
不思議に思ったトーヤだったが、ここでとある可能性に気がついた。
(……もしや、私という存在を隠すために、ラディス様も協力してくれたのでしょうか?)
もしもラディスが最高品質のポーションを持ち込んでいるとなれば、その制作者は王都にいると思うかもしれないと、トーヤは考えた。
何せラディスは王都商業ギルドのギルドマスターだからだ。
もしもそうなれば、制作者を見つけ出すには王都まで足を運ばなければならない。
さらに、見つけ出せたとしても相手は王都の人間であり、王都の大商会の人間かもしれない。
自らの商会に引き込むとなればそれなりの条件を提示しなければならなくなり、勧誘に失敗すれば完全なる無駄足となる。
損得で動くことがほとんどの商人にあって、そこまでして制作者を探し出すなど、トーヤには想像もつかない。
「――なんだよ、王都の調合師か」
「――俺たちが引き抜くなんて、無理無理」
「――諦めて今あるポーションを良くしましょう」
一人、また一人と、商業ギルドを窺い見ていた者が去っていく。
その姿を見て、トーヤは内心でホッと胸を撫で下ろしていた。
「なんか、静かになったわね」
「そ、そうですね、フェリ先輩」
そんなトーヤの横でフェリがそう口にし、彼はやや表情を引きつらせながら答えた。
(これは、ラディス様にもお礼を伝えなければなりませんね)
その後の商業ギルドはいつもの光景を取り戻し、穏やかな時間が過ぎていった。
そして、終業後。
トーヤは営業中、ラディスが姿を見せたらこっそりと声を掛けてお礼を伝えようと考えていたのだが、結局のところ二階に上がってから戻ってくることがなかった。
(ずっとジェンナ様のお部屋にいらっしゃるのでしょうか?)
そんな疑問を浮かべながら二階の踊り場を見つめていると、そこにジェンナが顔を出す。
「トーヤ、ちょっといいかしら?」
「は、はい!」
まさかいきなりジェンナが現れ、さらに声を掛けられるとは思わず、反射的に返事をしていたトーヤ。
終業後の書類整理はすでに終わっていたので、やや早足で二階へと上がり、ジェンナの部屋へ向かう。
「お、お待たせいたしました、ジェンナ様。それに、ラディス様も」
部屋の中には予想通り、ラディスも待っていた。
彼は笑顔を浮かべながら手を振ってくれ、トーヤは安堵の表情で会釈をする。
「お疲れ様、トーヤ君」
「お疲れ様です。あの、ラディス様。午前中はありがとうございました」
早速トーヤがお礼を口にすると、ラディスは顔の前で右手を左右に振りながら口を開く。
「あぁ、あれかい? 気にしないでくれ。あれは姉さんからの無茶ぶりだったんだからね」
「ですが、その無茶ぶりを快諾してくれたのはラディス様です。本当にありがとうございました」
ラディスが気にするなと口にしても、トーヤはお礼を伝えなければ気が済まない。
そんな彼を見たラディスは肩を竦めながら、横目にジェンナを見る。
「本当に、姉さんの言った通りの子なんだね」
「……と、言いますと?」
「トーヤ。ラディスには本当のことを伝えているかどうか、まだ定かではなかったでしょう?」
「……あー……えっと…………はい」
トーヤはてっきり、ジェンナからラディスにポーションの件で話がされていると思っていた。
しかし、それはあくまでもトーヤの推測であり、確証を得られて物ではなかった。
ジェンナはそのことでトーヤに呆れ顔を向けていたのだ。
「まあ、確かにラディスには協力してもらう手前、ある程度の話をしているわ。だけれど、そのことを確認もせずに話をするのは、どうかと思うわよ?」
「……仰る通りです、すみませんでした」
ジェンナも意地悪をしているわけではない。トーヤを守りたいからこそ、このように騙すようなことをしているのだ。
そのことをトーヤも理解しているからこそ、申し訳なく思ってしまう。
「まあまあ、姉さん。トーヤ君も分かっていることだろうし、そこまで怒らないでよ」
そこにラディスが口を挟み、ジェンナも小さく息を吐くだけでこの話は終わった。
(……私は本当に、守られているのですね。もっと気を引き締めなければなりません)
内心で落ち込みながらも、トーヤはそんなことを考えていた。
ただ、時折商業ギルドの中を窺い見る者がおり、彼らが最高品質のポーション作成者を探っていることは誰の目にも明らかだった。
ジェンナの部屋に向かう者をチェックしているのか、誰彼構わずメモを取っており、あとから声を掛ける算段なのだろうとトーヤは内心でため息を吐く。
そして、このような状況では他の職員に迷惑を掛けてしまうと不安を抱いてしまう。
(うーん、どうしたものでしょうか?)
自分が作成者だと名乗り出ることができればどれだけ楽だろうか。
しかし、それをしてしまえば自分を守ろうとしてくれているジェンナやブロンの気持ちを無下にしてしまうため、それだけはできない。
きちんと仕事をこなしながらも、頭の中ではどうしたらいいかと考えてしまう。
「あら? 今日も来てくださったんですね、ラディス様」
お昼を過ぎた頃、そう口にしたのはリリアーナだった。
「やあ、リリアーナちゃん。まだ姉さんと話をすることがあってね。部屋にいるかな?」
「待っていたわ、ラディス」
するとジェンナもラディスの来訪に気づいたからか、部屋から出てきてわざわざ二階から声を掛けた。
「まったく。人使いが荒いんだよ、姉さんは」
「相手があなただからよ。ほら、さっさと上がっていらっしゃい。注目の的なのだからね」
「あー……それもそうだね」
ジェンナはあえて大きな声で「注目の的」と口にし、ラディスもニヤリと笑いながら歩きだす。
商業ギルドを窺い見ている者たちは、最高品質のポーション作成者を見つけるために集まっており、魔導具作成者を探しているわけではない。
不思議に思ったトーヤだったが、ここでとある可能性に気がついた。
(……もしや、私という存在を隠すために、ラディス様も協力してくれたのでしょうか?)
もしもラディスが最高品質のポーションを持ち込んでいるとなれば、その制作者は王都にいると思うかもしれないと、トーヤは考えた。
何せラディスは王都商業ギルドのギルドマスターだからだ。
もしもそうなれば、制作者を見つけ出すには王都まで足を運ばなければならない。
さらに、見つけ出せたとしても相手は王都の人間であり、王都の大商会の人間かもしれない。
自らの商会に引き込むとなればそれなりの条件を提示しなければならなくなり、勧誘に失敗すれば完全なる無駄足となる。
損得で動くことがほとんどの商人にあって、そこまでして制作者を探し出すなど、トーヤには想像もつかない。
「――なんだよ、王都の調合師か」
「――俺たちが引き抜くなんて、無理無理」
「――諦めて今あるポーションを良くしましょう」
一人、また一人と、商業ギルドを窺い見ていた者が去っていく。
その姿を見て、トーヤは内心でホッと胸を撫で下ろしていた。
「なんか、静かになったわね」
「そ、そうですね、フェリ先輩」
そんなトーヤの横でフェリがそう口にし、彼はやや表情を引きつらせながら答えた。
(これは、ラディス様にもお礼を伝えなければなりませんね)
その後の商業ギルドはいつもの光景を取り戻し、穏やかな時間が過ぎていった。
そして、終業後。
トーヤは営業中、ラディスが姿を見せたらこっそりと声を掛けてお礼を伝えようと考えていたのだが、結局のところ二階に上がってから戻ってくることがなかった。
(ずっとジェンナ様のお部屋にいらっしゃるのでしょうか?)
そんな疑問を浮かべながら二階の踊り場を見つめていると、そこにジェンナが顔を出す。
「トーヤ、ちょっといいかしら?」
「は、はい!」
まさかいきなりジェンナが現れ、さらに声を掛けられるとは思わず、反射的に返事をしていたトーヤ。
終業後の書類整理はすでに終わっていたので、やや早足で二階へと上がり、ジェンナの部屋へ向かう。
「お、お待たせいたしました、ジェンナ様。それに、ラディス様も」
部屋の中には予想通り、ラディスも待っていた。
彼は笑顔を浮かべながら手を振ってくれ、トーヤは安堵の表情で会釈をする。
「お疲れ様、トーヤ君」
「お疲れ様です。あの、ラディス様。午前中はありがとうございました」
早速トーヤがお礼を口にすると、ラディスは顔の前で右手を左右に振りながら口を開く。
「あぁ、あれかい? 気にしないでくれ。あれは姉さんからの無茶ぶりだったんだからね」
「ですが、その無茶ぶりを快諾してくれたのはラディス様です。本当にありがとうございました」
ラディスが気にするなと口にしても、トーヤはお礼を伝えなければ気が済まない。
そんな彼を見たラディスは肩を竦めながら、横目にジェンナを見る。
「本当に、姉さんの言った通りの子なんだね」
「……と、言いますと?」
「トーヤ。ラディスには本当のことを伝えているかどうか、まだ定かではなかったでしょう?」
「……あー……えっと…………はい」
トーヤはてっきり、ジェンナからラディスにポーションの件で話がされていると思っていた。
しかし、それはあくまでもトーヤの推測であり、確証を得られて物ではなかった。
ジェンナはそのことでトーヤに呆れ顔を向けていたのだ。
「まあ、確かにラディスには協力してもらう手前、ある程度の話をしているわ。だけれど、そのことを確認もせずに話をするのは、どうかと思うわよ?」
「……仰る通りです、すみませんでした」
ジェンナも意地悪をしているわけではない。トーヤを守りたいからこそ、このように騙すようなことをしているのだ。
そのことをトーヤも理解しているからこそ、申し訳なく思ってしまう。
「まあまあ、姉さん。トーヤ君も分かっていることだろうし、そこまで怒らないでよ」
そこにラディスが口を挟み、ジェンナも小さく息を吐くだけでこの話は終わった。
(……私は本当に、守られているのですね。もっと気を引き締めなければなりません)
内心で落ち込みながらも、トーヤはそんなことを考えていた。
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