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第164話:トーヤ、魔導具に指摘する
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「では……こちらの指輪タイプの魔導具ですが、炎を放つことができる、攻撃系の魔導具、ということでよろしいですか?」
トーヤは鑑定結果に視線を落として読み上げながら、アリアナへ確認を取っていく。
「その通りだ」
「魔導具に注ぐ魔力量によって威力が変わり、過度な魔力消費を防ぐ安全対策も取られている、ですよね?」
「その通りだとも! 安全に扱える魔導具でなければ、意味がないからね!」
自信満々な態度のアリアナを見て、なるほどとトーヤは納得顔で頷く。
「ほうほう、だからこの魔導具の完成度は九〇パーセントなのですね」
「それはどういうことだい! トーヤ少年!」
「はいはい、落ち着いてくださいね、アリアナさーん」
「……レミちゃん、ここに来てから本当に私への態度が冷たくなっていないかい?」
「それでですね、レミさん」
「トーヤ少年までレミちゃんに声を掛けるのかい!?」
二人とのやり取りの場合、主にレミとやり取りをした方が話が上手く進むと判断したトーヤも、最終的には彼女に声を掛けることにした。
「……この魔導具、今お伝えした内容に関しては全く問題ないようなのです」
「それなのに九〇パーセントなのですよね?」
「はい。その理由は、炎を放つ時の熱波が使用者にも届いてしまうこと、らしいのですよ」
トーヤがあえて『らしい』と口にしたのは、自分では魔導具が発動する時のイメージができないからだ。
イメージできないから、鑑定結果として出てきている内容だとしても、はっきり口にできなかった。
しかし、アリアナとレミには『熱波が使用者にも届いてしまう』というイメージが明確にできており、ハッとした表情でお互いを見合っていた。
「……確かに、そこに関しては見落としていました」
「ぐぬぬ! やはり研究所が変われば、確認作業の方法も変わると言うことだね!」
「確認作業の方法も変わる、ですか?」
納得している二人とは異なり、トーヤはアリアナの発言が気になり問い掛けた。
「魔導具開発局には、実際に魔導具を発動させ、動作確認をする専用の部屋があるんです。そこは今回のような戦闘用魔導具の発動も許可されているんですが、ここではさすがにできないので」
「その通り! 商業ギルドの外とはいっても都市の中だ、戦闘用魔導具を発動させるわけにはいかないだろう? だからと言って、私たちだけで都市の外に出るのは危険なのさ」
「なるほど。だから、理論では完成していると思われていたものが、実際に使ってみると不安な部分もあった、というわけですか」
そう口にしたトーヤは、納得顔で最初の二つの魔導具に目を向ける。
こちらも指輪タイプの魔導具なのだが、その使用用途は戦闘用ではなく、防御用の魔導具と言えるものだ。
一つは以前にトーヤが雑貨屋で見つけた、風の盾を顕現させる防御用の魔導具を、アリアナなりに改良した魔導具。
使い捨てではなく、さらに発動速度が風の盾よりも早くなっている。
瞬時の判断が必要とされる場面での活躍が期待できる魔導具と言えるだろう。
そして二つ目の魔導具は、自動発動タイプの魔導具だ。
ただし、発動するのは攻撃魔法に対してのみで、物理攻撃には発動しない。
用途分けされていると言えばいいのだろう、アリアナは物理攻撃に対応した自動発動魔導具の開発にも着手しようと考えている。
とはいえ、今は戦闘用魔導具についての話だ。
最初の二つに関しては防御用魔導具だったということもあり、部屋の中でも使用した時の状況を確認することができていたため、完成度は一〇〇パーセントになっていた。
「自動発動タイプの防御用魔導具は、どのようにして使用確認をしたのですか?」
「とっっっっても小さな魔法で実際に攻撃してみたわ!」
「それ、危険じゃないですか?」
「当たったとしても、小石が当たったかな程度の魔法だったので、そこは大丈夫ですよ」
トーヤが心配そうに問い掛けると、レミが笑顔で答えてくれた。
「とはいえ、やはり威力を上げての確認も必要になる戦闘用魔導具の確認はできなかった、というわけさ」
「都市の中で確かめることができればいいんですが、さすがに無理ですよね」
そして、最終的に無理だと行きついてしまったアリアナとレミは、同時に腕組みをして考え込んでしまう。
「……そうだ! 冒険者ギルドに声を掛けてみてはどうでしょうか!」
「「……冒険者ギルド?」」
そこでトーヤが一つの提案を口にすると、アリアナとレミはコテンと首を傾げてしまう。
「都市から遠く離れるのでなければ、誰かしら護衛依頼を受けてくれる人がいるのではないですか?」
「だが、そこに費用を割くくらいなら、魔導具の研究費に充てたいのだよ、私は」
「使用確認も大事な魔導具の研究ではないですか、アリアナさん?」
「うぐっ!? ……それはまあ、そうなのだが」
「それでは早速、冒険者ギルドに行ってみましょう、アリアナさん!」
「い、行く気満々だね、レミちゃんは」
トーヤに続いてレミまでが行く気満々な態度を見せたことで、アリアナも諦めた。
「……だがまあ、トーヤ少年の言う通りか。それでは、私たちは冒険者ギルドに行ってみるよ」
「トーヤさんはいつもの業務に戻ってくださって大丈夫ですよ」
「え? 私も行かなくていいのですか?」
「「……え?」」
まさか二人だけで行くとは思わず、トーヤは念のため確認を取ってみる。
「冒険者ギルドの場所はご存じでしょうか? あと、私から冒険者ギルドのギルドマスターであるギグリオさんに紹介もできますけど、必要ありませんか?」
トーヤがそこまで説明すると、アリアナとレミは一度顔を見合わせたあと、勢いよく振り返り口を開く。
「「い、一緒に行ってくれると助かります!!」」
「……ふふ、かしこまりました」
二人の反応が可愛く見えたトーヤは少しだけ笑みを浮かべ、そして一緒に冒険者ギルドへ向かうことを約束した。
トーヤは鑑定結果に視線を落として読み上げながら、アリアナへ確認を取っていく。
「その通りだ」
「魔導具に注ぐ魔力量によって威力が変わり、過度な魔力消費を防ぐ安全対策も取られている、ですよね?」
「その通りだとも! 安全に扱える魔導具でなければ、意味がないからね!」
自信満々な態度のアリアナを見て、なるほどとトーヤは納得顔で頷く。
「ほうほう、だからこの魔導具の完成度は九〇パーセントなのですね」
「それはどういうことだい! トーヤ少年!」
「はいはい、落ち着いてくださいね、アリアナさーん」
「……レミちゃん、ここに来てから本当に私への態度が冷たくなっていないかい?」
「それでですね、レミさん」
「トーヤ少年までレミちゃんに声を掛けるのかい!?」
二人とのやり取りの場合、主にレミとやり取りをした方が話が上手く進むと判断したトーヤも、最終的には彼女に声を掛けることにした。
「……この魔導具、今お伝えした内容に関しては全く問題ないようなのです」
「それなのに九〇パーセントなのですよね?」
「はい。その理由は、炎を放つ時の熱波が使用者にも届いてしまうこと、らしいのですよ」
トーヤがあえて『らしい』と口にしたのは、自分では魔導具が発動する時のイメージができないからだ。
イメージできないから、鑑定結果として出てきている内容だとしても、はっきり口にできなかった。
しかし、アリアナとレミには『熱波が使用者にも届いてしまう』というイメージが明確にできており、ハッとした表情でお互いを見合っていた。
「……確かに、そこに関しては見落としていました」
「ぐぬぬ! やはり研究所が変われば、確認作業の方法も変わると言うことだね!」
「確認作業の方法も変わる、ですか?」
納得している二人とは異なり、トーヤはアリアナの発言が気になり問い掛けた。
「魔導具開発局には、実際に魔導具を発動させ、動作確認をする専用の部屋があるんです。そこは今回のような戦闘用魔導具の発動も許可されているんですが、ここではさすがにできないので」
「その通り! 商業ギルドの外とはいっても都市の中だ、戦闘用魔導具を発動させるわけにはいかないだろう? だからと言って、私たちだけで都市の外に出るのは危険なのさ」
「なるほど。だから、理論では完成していると思われていたものが、実際に使ってみると不安な部分もあった、というわけですか」
そう口にしたトーヤは、納得顔で最初の二つの魔導具に目を向ける。
こちらも指輪タイプの魔導具なのだが、その使用用途は戦闘用ではなく、防御用の魔導具と言えるものだ。
一つは以前にトーヤが雑貨屋で見つけた、風の盾を顕現させる防御用の魔導具を、アリアナなりに改良した魔導具。
使い捨てではなく、さらに発動速度が風の盾よりも早くなっている。
瞬時の判断が必要とされる場面での活躍が期待できる魔導具と言えるだろう。
そして二つ目の魔導具は、自動発動タイプの魔導具だ。
ただし、発動するのは攻撃魔法に対してのみで、物理攻撃には発動しない。
用途分けされていると言えばいいのだろう、アリアナは物理攻撃に対応した自動発動魔導具の開発にも着手しようと考えている。
とはいえ、今は戦闘用魔導具についての話だ。
最初の二つに関しては防御用魔導具だったということもあり、部屋の中でも使用した時の状況を確認することができていたため、完成度は一〇〇パーセントになっていた。
「自動発動タイプの防御用魔導具は、どのようにして使用確認をしたのですか?」
「とっっっっても小さな魔法で実際に攻撃してみたわ!」
「それ、危険じゃないですか?」
「当たったとしても、小石が当たったかな程度の魔法だったので、そこは大丈夫ですよ」
トーヤが心配そうに問い掛けると、レミが笑顔で答えてくれた。
「とはいえ、やはり威力を上げての確認も必要になる戦闘用魔導具の確認はできなかった、というわけさ」
「都市の中で確かめることができればいいんですが、さすがに無理ですよね」
そして、最終的に無理だと行きついてしまったアリアナとレミは、同時に腕組みをして考え込んでしまう。
「……そうだ! 冒険者ギルドに声を掛けてみてはどうでしょうか!」
「「……冒険者ギルド?」」
そこでトーヤが一つの提案を口にすると、アリアナとレミはコテンと首を傾げてしまう。
「都市から遠く離れるのでなければ、誰かしら護衛依頼を受けてくれる人がいるのではないですか?」
「だが、そこに費用を割くくらいなら、魔導具の研究費に充てたいのだよ、私は」
「使用確認も大事な魔導具の研究ではないですか、アリアナさん?」
「うぐっ!? ……それはまあ、そうなのだが」
「それでは早速、冒険者ギルドに行ってみましょう、アリアナさん!」
「い、行く気満々だね、レミちゃんは」
トーヤに続いてレミまでが行く気満々な態度を見せたことで、アリアナも諦めた。
「……だがまあ、トーヤ少年の言う通りか。それでは、私たちは冒険者ギルドに行ってみるよ」
「トーヤさんはいつもの業務に戻ってくださって大丈夫ですよ」
「え? 私も行かなくていいのですか?」
「「……え?」」
まさか二人だけで行くとは思わず、トーヤは念のため確認を取ってみる。
「冒険者ギルドの場所はご存じでしょうか? あと、私から冒険者ギルドのギルドマスターであるギグリオさんに紹介もできますけど、必要ありませんか?」
トーヤがそこまで説明すると、アリアナとレミは一度顔を見合わせたあと、勢いよく振り返り口を開く。
「「い、一緒に行ってくれると助かります!!」」
「……ふふ、かしこまりました」
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