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第163話:トーヤ、魔導具の鑑定を行う
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「――トーヤ少年! 来てくれるかな!」
会計処理の引継ぎが許可されてから三日後、トーヤはついにアリアナから呼び出された。
トーヤはすぐにアグリに声を掛け、手元にあった会計書類を手渡した。
「よろしくお願いいたします、アグリ君」
「任せろ!」
この時にはアグリも自信を取り戻しており、力強く胸を叩いて見せた。
次にトーヤはフェリにも声を掛け、鑑定カウンターをお願いする。
「フェリ先輩も、よろしくお願いいたします。もし鑑定できない品が持ち込まれましたら、遠慮なく声を掛けてくださいね」
「任せてちょうだい」
姉弟から『任せて』と言われたトーヤは自然と笑みを返し、その足でアリアナが待っているだろう部屋へ向かう。
ノックをしてから中に入ると、そこにはレミもいて、二人してトーヤの到着を待っていた。
「待っていたよ、トーヤ少年!」
「声を掛けたのが先ほどなんですから、全然待っていないじゃないですか」
「……そういうことは言わないでくれよ、レミちゃん」
アリアナの言い回しにジト目を向けながらレミが返すと、アリアナは苦笑いしながら言い返す。
そんな二人のやり取りを見ながら、トーヤは早速本題へと入っていく。
「私が呼ばれたということは、魔導具の鑑定ということですよね?」
「その通りだよ、トーヤ少年! 古代の魔導具はまだまだ時間が掛かりそうなのだが、他にも開発中の魔導具があってね! それを鑑定してもらいたいのだよ!」
「鑑定してもらいたい魔導具は三つでして、テーブルに置いてあるこれらになります」
興奮しているアリアナに変わり、レミが落ち着いた様子でトーヤに説明していく。
「かしこまりました。それでは、早速鑑定していきます」
アリアナとしては今までの仕事もハイテンションでこなしていたのかもしれないが、トーヤはそうではない。
仕事は仕事でしっかりと働かなければいけないと思っているので、アリアナのハイテンションには取り合わず、レミとのやり取りで魔導具の鑑定を始めていく。
「……二人とも、冷たいなぁ」
そんなトーヤとレミを見て、アリアナは一人寂しそうに呟いたが、それでもどちらも取り合おうとはしなかった。
「……すごいですね、アリアナさん、レミさん」
鑑定を始めて数分後、トーヤは驚きと共にそう口にした。
「何かありましたか、トーヤさん?」
「あちらとこちらの魔導具ですが、完成度はどちらも一〇〇パーセントになっております!」
「そうだろうとも! 私としても最高の状態でトーヤ少年に見てもらいたいと思って……って、二つだけなのかい?」
トーヤの鑑定結果を聞いたアリアナは、興奮から一転して一気に冷静な声を漏らした。
「そうですね。最後の三つ目、そちらの魔導具に関しては九〇パーセントと出ております」
「……な……なななな! なんだってええええぇぇええぇぇっ!?」
「うわあっ!?」
アリアナとしては全ての魔導具の完成度が一〇〇パーセントだと思い、トーヤを呼んでいた。
そのため、まさか九〇パーセントだと言われるとは思わず、大声を上げて驚いてしまった。
「す、すみませんでした、トーヤさん!」
「い、いえ、私の方こそ声を上げてしまし、失礼いたしました」
「もう! アリアナさんはすぐに大きな声を上げる癖を直してくださいね!」
アリアナの大声にトーヤが驚いたことで、レミが謝罪を口にするとともに、アリアナを注意した。
「だ、だが、レミちゃん! 九〇パーセントだよ、九〇パーセント! 一〇〇パーセントではないのだよ!?」
「話を聞いていたんですから、分かっていますよ!」
「トーヤ少年! 何かの間違いではないのか! 本当に九〇パーセントなのか!!」
「はい。私の鑑定結果に間違いがなければ、九〇パーセントですね」
「なんてこったああああぁぁああぁぁっ!?」
「だからうるさいんですってば! アリアナさん!!」
「…………ひゃい」
何度確認をしても九〇パーセントとしか答えないトーヤを前に、アリアナは頭を抱えながら再び大声を上げた。
ついにはレミが怒声を響かせ、ようやくアリアナは静かになった。
「本当にすみませんでした!」
「レ、レミさんが謝ることではないので、お気になさらず」
「ほら、アリアナさんも!」
「しゅ、しゅみましぇんでした」
「……は、はい。本当にお気になさらず」
言葉がはっきりしなくなっているアリアナに対して、トーヤは苦笑しながら返した。
「それで、トーヤさん。九〇パーセントの魔導具ですけど、一〇〇パーセントではない理由とかは分かりますか?」
「それだ! どうだい、トーヤ少年!」
レミが冷静に問い掛けると、アリアナは思い出したかのようにハッとした表情となり、いつもの調子を取り戻した。
「その理由も分かりますが、お伝えしてもいいのでしょうか?」
言葉通り、トーヤには九〇パーセントの理由が鑑定結果として見えていた。
しかし、研究者というのは稀に自らで原因を見つけたいという人物もいるとトーヤは考えており、すぐに伝えるのを躊躇していたのだ。
「もちろんだとも! 早く完成した魔導具を愛でたいのだからね、私は!」
だが、トーヤの心配は杞憂に終わり、アリアナは呼吸を荒くしながら、早く教えてくれと言わんばかりに彼を見つめながらそう叫んだ。
◆◇◆◇
【2巻!紙&電子同時刊行!】
本日07/22(月)となり、本作2巻の紙&電子が同時刊行となりました!
そして、レンタルの方もすでに開始されております!
これもひとえに皆様の応援のおかげでございます、誠にありがとうございます!
書籍版をまだお手に取っていない読者様がいらっしゃいましたら、【コミカライズ企画進行中!】の本作をお手に取っていただけると幸いです!
▼タイトル
・ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした 2
▼イラスト
・たく先生
▼ISBN
・978-4-434-34191-5
今後とも何卒、渡琉兎と『ファンタジーは知らないけれど~』をよろしくお願いいたします!
以上、発売日特別更新CMでした!(笑)
◆◇◆◇
会計処理の引継ぎが許可されてから三日後、トーヤはついにアリアナから呼び出された。
トーヤはすぐにアグリに声を掛け、手元にあった会計書類を手渡した。
「よろしくお願いいたします、アグリ君」
「任せろ!」
この時にはアグリも自信を取り戻しており、力強く胸を叩いて見せた。
次にトーヤはフェリにも声を掛け、鑑定カウンターをお願いする。
「フェリ先輩も、よろしくお願いいたします。もし鑑定できない品が持ち込まれましたら、遠慮なく声を掛けてくださいね」
「任せてちょうだい」
姉弟から『任せて』と言われたトーヤは自然と笑みを返し、その足でアリアナが待っているだろう部屋へ向かう。
ノックをしてから中に入ると、そこにはレミもいて、二人してトーヤの到着を待っていた。
「待っていたよ、トーヤ少年!」
「声を掛けたのが先ほどなんですから、全然待っていないじゃないですか」
「……そういうことは言わないでくれよ、レミちゃん」
アリアナの言い回しにジト目を向けながらレミが返すと、アリアナは苦笑いしながら言い返す。
そんな二人のやり取りを見ながら、トーヤは早速本題へと入っていく。
「私が呼ばれたということは、魔導具の鑑定ということですよね?」
「その通りだよ、トーヤ少年! 古代の魔導具はまだまだ時間が掛かりそうなのだが、他にも開発中の魔導具があってね! それを鑑定してもらいたいのだよ!」
「鑑定してもらいたい魔導具は三つでして、テーブルに置いてあるこれらになります」
興奮しているアリアナに変わり、レミが落ち着いた様子でトーヤに説明していく。
「かしこまりました。それでは、早速鑑定していきます」
アリアナとしては今までの仕事もハイテンションでこなしていたのかもしれないが、トーヤはそうではない。
仕事は仕事でしっかりと働かなければいけないと思っているので、アリアナのハイテンションには取り合わず、レミとのやり取りで魔導具の鑑定を始めていく。
「……二人とも、冷たいなぁ」
そんなトーヤとレミを見て、アリアナは一人寂しそうに呟いたが、それでもどちらも取り合おうとはしなかった。
「……すごいですね、アリアナさん、レミさん」
鑑定を始めて数分後、トーヤは驚きと共にそう口にした。
「何かありましたか、トーヤさん?」
「あちらとこちらの魔導具ですが、完成度はどちらも一〇〇パーセントになっております!」
「そうだろうとも! 私としても最高の状態でトーヤ少年に見てもらいたいと思って……って、二つだけなのかい?」
トーヤの鑑定結果を聞いたアリアナは、興奮から一転して一気に冷静な声を漏らした。
「そうですね。最後の三つ目、そちらの魔導具に関しては九〇パーセントと出ております」
「……な……なななな! なんだってええええぇぇええぇぇっ!?」
「うわあっ!?」
アリアナとしては全ての魔導具の完成度が一〇〇パーセントだと思い、トーヤを呼んでいた。
そのため、まさか九〇パーセントだと言われるとは思わず、大声を上げて驚いてしまった。
「す、すみませんでした、トーヤさん!」
「い、いえ、私の方こそ声を上げてしまし、失礼いたしました」
「もう! アリアナさんはすぐに大きな声を上げる癖を直してくださいね!」
アリアナの大声にトーヤが驚いたことで、レミが謝罪を口にするとともに、アリアナを注意した。
「だ、だが、レミちゃん! 九〇パーセントだよ、九〇パーセント! 一〇〇パーセントではないのだよ!?」
「話を聞いていたんですから、分かっていますよ!」
「トーヤ少年! 何かの間違いではないのか! 本当に九〇パーセントなのか!!」
「はい。私の鑑定結果に間違いがなければ、九〇パーセントですね」
「なんてこったああああぁぁああぁぁっ!?」
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「…………ひゃい」
何度確認をしても九〇パーセントとしか答えないトーヤを前に、アリアナは頭を抱えながら再び大声を上げた。
ついにはレミが怒声を響かせ、ようやくアリアナは静かになった。
「本当にすみませんでした!」
「レ、レミさんが謝ることではないので、お気になさらず」
「ほら、アリアナさんも!」
「しゅ、しゅみましぇんでした」
「……は、はい。本当にお気になさらず」
言葉がはっきりしなくなっているアリアナに対して、トーヤは苦笑しながら返した。
「それで、トーヤさん。九〇パーセントの魔導具ですけど、一〇〇パーセントではない理由とかは分かりますか?」
「それだ! どうだい、トーヤ少年!」
レミが冷静に問い掛けると、アリアナは思い出したかのようにハッとした表情となり、いつもの調子を取り戻した。
「その理由も分かりますが、お伝えしてもいいのでしょうか?」
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しかし、研究者というのは稀に自らで原因を見つけたいという人物もいるとトーヤは考えており、すぐに伝えるのを躊躇していたのだ。
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◆◇◆◇
【2巻!紙&電子同時刊行!】
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そして、レンタルの方もすでに開始されております!
これもひとえに皆様の応援のおかげでございます、誠にありがとうございます!
書籍版をまだお手に取っていない読者様がいらっしゃいましたら、【コミカライズ企画進行中!】の本作をお手に取っていただけると幸いです!
▼タイトル
・ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした 2
▼イラスト
・たく先生
▼ISBN
・978-4-434-34191-5
今後とも何卒、渡琉兎と『ファンタジーは知らないけれど~』をよろしくお願いいたします!
以上、発売日特別更新CMでした!(笑)
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