54 / 120
連載
第154話:トーヤ、魔力を見る
しおりを挟む
「トーヤも鑑定スキルを使う時、魔力を使っているだろう?」
トーヤが困惑しているのを察したブロンが聞いてみると、彼はさらにコテンと首を横に倒してしまう。
「鑑定スキルを使う時ですか? ……うーん、魔力を使うと意識したことがなかったので、実際のところは分からないのですよ」
「そうなのかい? うーん、それは困ったねぇ」
そこまで話をしたブロンは、とあることを思いついてポンと手を叩いた。
「……ならば、こうしよう。今回はわしが調合を行うから、トーヤは聖者の瞳で魔力の流れを見てみなさい」
「魔力の流れをですか?」
「うむ。そのあとにわしが魔力の使い方を教えてあげよう。トーヤは可視化して見ることができるから、覚えるのもきっと早いはずさ」
「それならいいのですが……分かりました、やってみます!」
できるという確証なないが、それでもブロンができると言ってくれたのだから、信じてみることにした。
「では、見ていてくれ」
「はい!」
そう口にしたブロンは、沸騰した水にコンナの実と朝焼けの葉っぱを混ぜた材料を投入する。
続けて、銀色のおたまを手に取ると、そこで口を開いた。
「これは魔力を通しやすいミスリルで作られたおたまだ。ここに魔力を注ぐから、しっかり見ておくんだよ」
ブロンの言葉を受けて、トーヤは聖者の瞳を発動させながら頷く。
「……それじゃあ、始めるよ」
「はい」
トーヤの返事を受けて、ブロンはミスリルのおたまに魔力を注ぎ込んでいく。
(……ブロンさんの魔力は、温かい白の光をしているのですね)
可視化されたブロンの魔力を見つめながら、トーヤはそんなことを考えていた。
すると、魔力を注がれたおたまが水の中に入れられると、自らもブロンと同じ白い光が淡く輝きだした。
「……すごい光景ですね」
「わしも一度でいいから、お目に掛かってみたいものだよ」
「あっ! し、失礼いたしました」
「いいや、構わんよ。トーヤの世界は、わしやその他の人よりもたくさんのものを見れるものだからね。誇りなさい」
柔和な笑みを浮かべながらそう口にしたブロンは、視線を寸胴鍋に戻してゆっくりとかき混ぜていく。
ブロンから流れていた白い光は、寸胴鍋の水の光を徐々に強く輝かせていく。
淡く輝いていた水は、三〇分ほどが経つと、ブロンが帯びている光と同じ輝きを放つようになっていた。
「……これで完成だね」
「なんと! 素晴らしいですね、ブロンさん!」
「ほほほ。まあ、いつもやっていることだからね」
トーヤが手放しに誉めると、ブロンは少しだけ恥ずかしそうにしながらそう答えた。
「いえいえ! 下級ポーションでも最高品質だと出ていますよ!」
「……な、なんだって?」
「……え?」
聖者の瞳を発動させていたせいもあり、トーヤは出来上がったポーションをそのまま鑑定していた。
その結果がウインドウに表示されており、その内容が先ほど口にした『最高品質』だったのだ。
「……はて、そのような調合をした覚えはないのだがねぇ?」
「そういわれましても……私の鑑定が間違えているのかも?」
「それはさすがにないだろうね。何せ聖者の瞳だ。下級ポーションの鑑定を間違えるはずがない」
「そうなのですか。でも、良い品質で出来上がるのは、いいことなのではないですか?」
調合のことについては全くの素人であるトーヤは、何が起きたのかさっぱり分からない。むしろ、良い品質で出来上がったのだからいいのではないかと、安易に考えているくらいだ。
「そうすると、他のお店から苦情が来るんだよ」
「苦情ですか?」
「あぁ。品質によって決められた値段があるんだ。良い品質のものを格安で売ってしまうと、価格破壊につながってしまうからね」
前世でもそういうことがあったなと、トーヤは思い出す。
それは食べ物でも、自身の技術でもそうだ。安易に安売りしていては、同業者から睨まれてしまう。
「……え? となると、もしかしてこれは売れないのですか!?」
「いや、そういうことではないさ。だが、店頭に並べている他のポーションよりは高くしなければいけないかな」
「そうなのですね。……もしかして、私のせいでしょうか?」
ブロンはいつも通りに作っていたはずだ。
ならば他に違いがあるとすれば、それはトーヤがいたことしか思いつかない。
自分のせいで本来の品質で作れなかったと考えると、トーヤは落ち込んでしまう。
「トーヤが落ち込むことはないだろう」
「ですが……」
「ポーションの在庫はまだあるんだ。それに、良い品質でできたのはいいことだよ?」
「そうかもしれませんが……」
「全く、トーヤは頑固だね」
柔和な声でそう口にしたブロンは、優しくトーヤの頭を撫でた。
「……ブロンさん?」
「トーヤはもう少し、自分に自信を持った方がいいかもね」
そう口にしながら、ブロンは用意していた瓶にポーションを注ぎ始めた。
「これはこれで、品質の良いポーションとして並べればいいだけさ。もしかすると、なんでも屋の名物商品になるかもしれないよ?」
微笑みながらそう口にしてくれたブロンを見て、トーヤもなんとか笑みを浮かべることができた。
「……そうなるよう、私も頑張りますね!」
「頑張るのは、商業ギルドの仕事だろう?」
「お手伝いも全力です!」
「トーヤは本当に、仕事が好きなんだね。フェリちゃんの言う通りだよ」
「フェリ先輩が何か仰っていましたか?」
ブロンは以前、トーヤが王都に行っている時に、代わりで商業ギルドの鑑定カウンターに立ってくれていた。
その時にフェリから何か聞かされたのだと思い問い掛けてみたのだが、ブロンは微笑むだけで教えてくれない。
「ふふ、気にすることじゃないよ。さて、それじゃあこれを詰め終わったら、今日は休もうかね」
「……? 分かりました」
ちょっとした疑問は残ったものの、トーヤはもう落ち込んではいなかった。
自分にできることがあるかもしれないと思えば、そこを全力で頑張るだけだと思考を切り替えたからだ。
こうしてトーヤは、初めての調合を終えたのだった。
トーヤが困惑しているのを察したブロンが聞いてみると、彼はさらにコテンと首を横に倒してしまう。
「鑑定スキルを使う時ですか? ……うーん、魔力を使うと意識したことがなかったので、実際のところは分からないのですよ」
「そうなのかい? うーん、それは困ったねぇ」
そこまで話をしたブロンは、とあることを思いついてポンと手を叩いた。
「……ならば、こうしよう。今回はわしが調合を行うから、トーヤは聖者の瞳で魔力の流れを見てみなさい」
「魔力の流れをですか?」
「うむ。そのあとにわしが魔力の使い方を教えてあげよう。トーヤは可視化して見ることができるから、覚えるのもきっと早いはずさ」
「それならいいのですが……分かりました、やってみます!」
できるという確証なないが、それでもブロンができると言ってくれたのだから、信じてみることにした。
「では、見ていてくれ」
「はい!」
そう口にしたブロンは、沸騰した水にコンナの実と朝焼けの葉っぱを混ぜた材料を投入する。
続けて、銀色のおたまを手に取ると、そこで口を開いた。
「これは魔力を通しやすいミスリルで作られたおたまだ。ここに魔力を注ぐから、しっかり見ておくんだよ」
ブロンの言葉を受けて、トーヤは聖者の瞳を発動させながら頷く。
「……それじゃあ、始めるよ」
「はい」
トーヤの返事を受けて、ブロンはミスリルのおたまに魔力を注ぎ込んでいく。
(……ブロンさんの魔力は、温かい白の光をしているのですね)
可視化されたブロンの魔力を見つめながら、トーヤはそんなことを考えていた。
すると、魔力を注がれたおたまが水の中に入れられると、自らもブロンと同じ白い光が淡く輝きだした。
「……すごい光景ですね」
「わしも一度でいいから、お目に掛かってみたいものだよ」
「あっ! し、失礼いたしました」
「いいや、構わんよ。トーヤの世界は、わしやその他の人よりもたくさんのものを見れるものだからね。誇りなさい」
柔和な笑みを浮かべながらそう口にしたブロンは、視線を寸胴鍋に戻してゆっくりとかき混ぜていく。
ブロンから流れていた白い光は、寸胴鍋の水の光を徐々に強く輝かせていく。
淡く輝いていた水は、三〇分ほどが経つと、ブロンが帯びている光と同じ輝きを放つようになっていた。
「……これで完成だね」
「なんと! 素晴らしいですね、ブロンさん!」
「ほほほ。まあ、いつもやっていることだからね」
トーヤが手放しに誉めると、ブロンは少しだけ恥ずかしそうにしながらそう答えた。
「いえいえ! 下級ポーションでも最高品質だと出ていますよ!」
「……な、なんだって?」
「……え?」
聖者の瞳を発動させていたせいもあり、トーヤは出来上がったポーションをそのまま鑑定していた。
その結果がウインドウに表示されており、その内容が先ほど口にした『最高品質』だったのだ。
「……はて、そのような調合をした覚えはないのだがねぇ?」
「そういわれましても……私の鑑定が間違えているのかも?」
「それはさすがにないだろうね。何せ聖者の瞳だ。下級ポーションの鑑定を間違えるはずがない」
「そうなのですか。でも、良い品質で出来上がるのは、いいことなのではないですか?」
調合のことについては全くの素人であるトーヤは、何が起きたのかさっぱり分からない。むしろ、良い品質で出来上がったのだからいいのではないかと、安易に考えているくらいだ。
「そうすると、他のお店から苦情が来るんだよ」
「苦情ですか?」
「あぁ。品質によって決められた値段があるんだ。良い品質のものを格安で売ってしまうと、価格破壊につながってしまうからね」
前世でもそういうことがあったなと、トーヤは思い出す。
それは食べ物でも、自身の技術でもそうだ。安易に安売りしていては、同業者から睨まれてしまう。
「……え? となると、もしかしてこれは売れないのですか!?」
「いや、そういうことではないさ。だが、店頭に並べている他のポーションよりは高くしなければいけないかな」
「そうなのですね。……もしかして、私のせいでしょうか?」
ブロンはいつも通りに作っていたはずだ。
ならば他に違いがあるとすれば、それはトーヤがいたことしか思いつかない。
自分のせいで本来の品質で作れなかったと考えると、トーヤは落ち込んでしまう。
「トーヤが落ち込むことはないだろう」
「ですが……」
「ポーションの在庫はまだあるんだ。それに、良い品質でできたのはいいことだよ?」
「そうかもしれませんが……」
「全く、トーヤは頑固だね」
柔和な声でそう口にしたブロンは、優しくトーヤの頭を撫でた。
「……ブロンさん?」
「トーヤはもう少し、自分に自信を持った方がいいかもね」
そう口にしながら、ブロンは用意していた瓶にポーションを注ぎ始めた。
「これはこれで、品質の良いポーションとして並べればいいだけさ。もしかすると、なんでも屋の名物商品になるかもしれないよ?」
微笑みながらそう口にしてくれたブロンを見て、トーヤもなんとか笑みを浮かべることができた。
「……そうなるよう、私も頑張りますね!」
「頑張るのは、商業ギルドの仕事だろう?」
「お手伝いも全力です!」
「トーヤは本当に、仕事が好きなんだね。フェリちゃんの言う通りだよ」
「フェリ先輩が何か仰っていましたか?」
ブロンは以前、トーヤが王都に行っている時に、代わりで商業ギルドの鑑定カウンターに立ってくれていた。
その時にフェリから何か聞かされたのだと思い問い掛けてみたのだが、ブロンは微笑むだけで教えてくれない。
「ふふ、気にすることじゃないよ。さて、それじゃあこれを詰め終わったら、今日は休もうかね」
「……? 分かりました」
ちょっとした疑問は残ったものの、トーヤはもう落ち込んではいなかった。
自分にできることがあるかもしれないと思えば、そこを全力で頑張るだけだと思考を切り替えたからだ。
こうしてトーヤは、初めての調合を終えたのだった。
978
お気に入りに追加
6,023
あなたにおすすめの小説
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。

婚約破棄を告げた瞬間に主神を祀る大聖堂が倒壊しました〜神様はお怒りのようです〜
和歌
ファンタジー
「アリシア・フィルハーリス、君の犯した罪はあまりに醜い。今日この場をもって私レオン・ウル・ゴルドとアリシア・フィルハーリスの婚約破棄を宣言する──」
王宮の夜会で王太子が声高に告げた直後に、凄まじい地響きと揺れが広間を襲った。
※恋愛要素が薄すぎる気がするので、恋愛→ファンタジーにカテゴリを変更しました(11/27)
※感想コメントありがとうございます。ネタバレせずに返信するのが難しい為、返信しておりませんが、色々予想しながら読んでいただけるのを励みにしております。

【 完 結 】スキル無しで婚約破棄されたけれど、実は特殊スキル持ちですから!
しずもり
ファンタジー
この国オーガスタの国民は6歳になると女神様からスキルを授かる。
けれど、第一王子レオンハルト殿下の婚約者であるマリエッタ・ルーデンブルグ公爵令嬢は『スキル無し』判定を受けたと言われ、第一王子の婚約者という妬みや僻みもあり嘲笑されている。
そしてある理由で第一王子から蔑ろにされている事も令嬢たちから見下される原因にもなっていた。
そして王家主催の夜会で事は起こった。
第一王子が『スキル無し』を理由に婚約破棄を婚約者に言い渡したのだ。
そして彼は8歳の頃に出会い、学園で再会したという初恋の人ルナティアと婚約するのだと宣言した。
しかし『スキル無し』の筈のマリエッタは本当はスキル持ちであり、実は彼女のスキルは、、、、。
全12話
ご都合主義のゆるゆる設定です。
言葉遣いや言葉は現代風の部分もあります。
登場人物へのざまぁはほぼ無いです。
魔法、スキルの内容については独自設定になっています。
誤字脱字、言葉間違いなどあると思います。見つかり次第、修正していますがご容赦下さいませ。

ぬいぐるみばかり作っていたら実家を追い出された件〜だけど作ったぬいぐるみが意志を持ったので何も不自由してません〜
望月かれん
ファンタジー
中流貴族シーラ・カロンは、ある日勘当された。理由はぬいぐるみ作りしかしないから。
戸惑いながらも少量の荷物と作りかけのぬいぐるみ1つを持って家を出たシーラは1番近い町を目指すが、その日のうちに辿り着けず野宿をすることに。
暇だったので、ぬいぐるみを完成させようと意気込み、ついに夜更けに完成させる。
疲れから眠りこけていると聞き慣れない低い声。
なんと、ぬいぐるみが喋っていた。
しかもぬいぐるみには帰りたい場所があるようで……。
天真爛漫娘✕ワケアリぬいぐるみのドタバタ冒険ファンタジー。
※この作品は小説家になろう・ノベルアップ+にも掲載しています。

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
小型オンリーテイマーの辺境開拓スローライフ 小さいからって何もできないわけじゃない!
渡琉兎
ファンタジー
◆『第4回次世代ファンタジーカップ』にて優秀賞受賞!
◇2025年02月18日に1巻発売!
◆05/22 18:00 ~ 05/28 09:00 HOTランキングで1位になりました!5日間と15時間の維持、皆様の応援のおかげです!ありがとうございます!!
誰もが神から授かったスキルを活かして生活する世界。
スキルを尊重する、という教えなのだが、年々その教えは損なわれていき、いつしかスキルの強弱でその人を判断する者が多くなってきた。
テイマー一家のリドル・ブリードに転生した元日本人の六井吾郎(むついごろう)は、領主として名を馳せているブリード家の嫡男だった。
リドルもブリード家の例に漏れることなくテイマーのスキルを授かったのだが、その特性に問題があった。
小型オンリーテイム。
大型の魔獣が強い、役に立つと言われる時代となり、小型魔獣しかテイムできないリドルは、家族からも、領民からも、侮られる存在になってしまう。
嫡男でありながら次期当主にはなれないと宣言されたリドルは、それだけではなくブリード家の領地の中でも開拓が進んでいない辺境の地を開拓するよう言い渡されてしまう。
しかしリドルに不安はなかった。
「いこうか。レオ、ルナ」
「ガウ!」
「ミー!」
アイスフェンリルの赤ちゃん、レオ。
フレイムパンサーの赤ちゃん、ルナ。
実は伝説級の存在である二匹の赤ちゃん魔獣と共に、リドルは様々な小型魔獣と、前世で得た知識を駆使して、辺境の地を開拓していく!

押し付けられた仕事は致しません。
章槻雅希
ファンタジー
婚約者に自分の仕事を押し付けて遊びまくる王太子。王太子の婚約破棄茶番によって新たな婚約者となった大公令嬢はそれをきっぱり拒否する。『わたくしの仕事ではありませんので、お断りいたします』と。
書きたいことを書いたら、まとまりのない文章になってしまいました。勿体ない精神で投稿します。
『小説家になろう』『Pixiv』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。
結界師、パーティ追放されたら五秒でざまぁ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「こっちは上を目指してんだよ! 遊びじゃねえんだ!」
「ってわけでな、おまえとはここでお別れだ。ついてくんなよ、邪魔だから」
「ま、まってくださ……!」
「誰が待つかよバーーーーーカ!」
「そっちは危な……っあ」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。