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ダンジョン攻略・オレノオキニイリ
晩餐会
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この日の晩餐には招待客がいる。
その招待客だが──とても恐縮した表情でテーブルに並ぶ料理だけを見つめていた。
「……ちょっと、お父さん! 私達、どうしてこんなところに呼ばれているのよ!」
「……わ、儂に聞くんじゃない! 儂の方が聞きたいんじゃ!」
招待客の正体はクラスタとヴォルグである。
アークスが仲直りできたということで廻がクラスタを呼びたいと二杉に頼み込み、それならばと父親であるヴォルグも一緒にと呼ばれたのだった。
「そこまで緊張されなくて大丈夫ですよ」
「そ、そうは言いますがラスティン様。儂らはフタスギ様の屋敷に呼ばれるような身分じゃないんじゃよ」
「そ、そうですよ! 私まで呼ばれちゃってますし、それに……」
言い淀んだクラスタの視線の先にいるのは、アークスが移住したジーエフの経営者である廻だ。
クラスタとしては経営者だと知らなかったとはいえ無礼な態度と取ってしまったことに変わりはなく、呼ばれた理由が何かしら罰を言い渡されるのではないかとヒヤヒヤしていた。
そして、クラスタが見ていることに気がついた廻はニコリと笑みを浮かべたのだが、クラスタから見ると不敵な笑みに見えてしまいすぐに視線を逸らせてしまう。
「……お、お父さん、私、追放されるかも!」
「……あー、あの経営者に限っては大丈夫じゃと思うぞ」
「あの経営者って……お父さんはあの女の子が経営者だって知っていたの?」
「アークスが紹介してくれたからな。まあ、儂もいきなり経営者と二人きりにされた時はどうしようかと思ったがのう」
「……うわー、そんなところに居たくないわね」
ヴォルグが陥った状況を思い浮かべたクラスタは明らかに嫌そうな表情を浮かべていた。
「──すまん、待たせたな。それでは晩餐を始めようか」
遅れて現れたのは屋敷の主人であり、オレノオキニイリの経営者でもある二杉だ。
当然ながら緊張しているクラスタとヴォルグを見て、二杉は苦笑しながら二人に声を掛けた。
「緊張しなくてもいいぞ。今日は無礼講だからな」
「「……は、はぁ」」
まさか二杉から無礼講という発言が出てくるとは思っていなかった二人は気の抜けた声を漏らしてしまう。
その様子を見ていた廻とアークスは笑みを浮かべていた。
「今日の料理は三葉に教えてもらった俺の故郷のレシピで作っている。味には自信があるのでしっかりと堪能してくれ」
「うわー! 美味しそうですね!」
「それをレシピを教えてくれた三葉が言うのか?」
「だって、私はレシピを知っていても作れませんから」
「そっちにはニーナがいただろう」
「ニーナさんの料理も美味しいので、私が口出しする必要はないんですよ」
経営者同士の会話ならこれが普通なのだろう。そう思っていたクラスタとヴォルグなのだが、まさかそこに別の人物が加わるとは思ってもいなかった。
「確かにニーナさんの料理も美味しいですよね」
「僕も好きですよ」
「だよねー! 二人も分かってるよねー!」
「……えっ、アークスもあの男の子も、普通に話してる?」
「……ジーエフの住民は、全員があのような感じらしいぞ」
ロンドの人となりは知らないまでも、アークスまでが経営者と普通に話をしていることに驚きを隠せない。
ただ、クラスタの家でも普通に話をしていたわけなので予想できたはずなのだが、今のクラスタにはそのことを思い出せるだけの余裕がなかった。
晩餐は二人の緊張をよそに順調に時間を経過させていき、最後にはデザートとコーヒーが全員の前に並べられる。
そして、クラスタとヴォルグはようやくこの場に呼ばれた理由を知ることになった。
「さて、それでは本題に入ろうか」
「まずは本人の意思を確認しましょう──クラスタさん」
「は、はい!」
突然名前を呼ばれたことで、クラスタはドキドキしながら声を裏返させてしまう。
「緊張しないでください。私はただ、クラスタさんの意思を確認したいだけなんです」
「意思、ですか?」
「はい。アークスさんとクラスタさんが仲直りできたのに、ジーエフとオレノオキニイリで離ればなれになるのはかわいそうだなって」
「……ま、まさか!」
「そのまさかだ。今回の本題は、クラスタ・ガルウィンの移住についてだ」
「わ、私の、移住?」
「はい。だからこそ、父親であるヴォルグさんもお呼びしたんです」
「……」
驚きの声を漏らすクラスタと、無言のまま腕組みしているヴォルグ。
二人の意思、話し合いの結果によっては移住するかしないかを決めようというのだ。
「クラスタ。俺は、君と一緒にいたい。だけど、俺は俺の意思でオレノオキニイリを出てジーエフに無理やり移住したんだ。そんな俺を受け入れてくれたジーエフから、自分勝手にまたオレノオキニイリに戻ることは義理に反すると思っている」
「……そう、だね」
「だから、俺はクラスタにジーエフへ来てほしいと思っているんだ」
クラスタの移住をアークスは願っている。
だが、それはアークスの願い一つで実現するものではない。クラスタも願い、そして二杉の許可があって初めて叶うことなのだ。
「俺は、クラスタが願うなら移住の許可を出すつもりだ」
「……フタスギ様」
「だが、それにはクラスタが移住を願わなければならん。さらにヴォルグが認める必要もな」
「……お父さん」
「……儂は……」
無言を貫いていたヴォルグは、ゆっくりと口を開いた。
「儂は、別に構わんぞ」
「……いいの?」
「ふん! お前も一人前の大人じゃろう。いちいち親に意見を求める必要もないし、やりたいことは自分で決めるべきじゃ。それに、アークスならお前を任せてもいいと思っているからのう」
「師匠……」
ヴォルグの言葉にアークスは思わず言葉をこぼす。
「それに、ジーエフの経営者様も面白い人のようじゃからのう」
「面白いって、私への評価だけおかしくないですか!」
「「妥当だと思います」」
「ぐぬぬ、二人とも酷いよぉ」
ロンドとアークスの言葉に廻はテーブルに突っ伏してしまった。
「それで、クラスタはどうしたいんだ?」
二杉からの問い掛けに、クラスタはヴォルグとアークスを交互に見ていた。
アークスと共に生きていきたいも思いながらも、父親を一人残してオレノオキニイリを離れていいのかとも考えてしまう。
二人で移住、というのは無理だろうとクラスタも理解している。
だからこそ自分で決めなければならないのだ。
しばらくの間、食堂には無言の時間が流れていく。そして──クラスタが口を開いた。
「……私は、ジーエフへ移住したい思います」
「クラスタ!」
クラスタの選択にアークスは歓喜の声をあげ、ヴォルグは大きく頷いていた。
「これで断っておったら、儂がぶん殴るところだったぞ」
「お父さん、そんなこと言わないでよ」
「儂は一流の職人じゃから一人でも大丈夫じゃ。なんだ、信用できんのか?」
冗談っぽく口にしたことで、クラスタからようやく笑みがこぼれた。
他の面々もホッとした表情を浮かべており、特に廻が両手を上げて喜んでいる。
そこに声を掛けてきたのはラスティンだった。
「それではミツバ様。当初お話ししていた簪の件、よろしいですかな?」
「もちろんです! 二杉さん、ラスティンさん、本当にありがとうございます!」
「お礼を言うのはこちらかもしれんがな」
何のことだか分かっていないクラスタとヴォルグが顔を見合わせて首を傾げている中で、クラスタの移住については滞りなく進んでいくのだった。
その招待客だが──とても恐縮した表情でテーブルに並ぶ料理だけを見つめていた。
「……ちょっと、お父さん! 私達、どうしてこんなところに呼ばれているのよ!」
「……わ、儂に聞くんじゃない! 儂の方が聞きたいんじゃ!」
招待客の正体はクラスタとヴォルグである。
アークスが仲直りできたということで廻がクラスタを呼びたいと二杉に頼み込み、それならばと父親であるヴォルグも一緒にと呼ばれたのだった。
「そこまで緊張されなくて大丈夫ですよ」
「そ、そうは言いますがラスティン様。儂らはフタスギ様の屋敷に呼ばれるような身分じゃないんじゃよ」
「そ、そうですよ! 私まで呼ばれちゃってますし、それに……」
言い淀んだクラスタの視線の先にいるのは、アークスが移住したジーエフの経営者である廻だ。
クラスタとしては経営者だと知らなかったとはいえ無礼な態度と取ってしまったことに変わりはなく、呼ばれた理由が何かしら罰を言い渡されるのではないかとヒヤヒヤしていた。
そして、クラスタが見ていることに気がついた廻はニコリと笑みを浮かべたのだが、クラスタから見ると不敵な笑みに見えてしまいすぐに視線を逸らせてしまう。
「……お、お父さん、私、追放されるかも!」
「……あー、あの経営者に限っては大丈夫じゃと思うぞ」
「あの経営者って……お父さんはあの女の子が経営者だって知っていたの?」
「アークスが紹介してくれたからな。まあ、儂もいきなり経営者と二人きりにされた時はどうしようかと思ったがのう」
「……うわー、そんなところに居たくないわね」
ヴォルグが陥った状況を思い浮かべたクラスタは明らかに嫌そうな表情を浮かべていた。
「──すまん、待たせたな。それでは晩餐を始めようか」
遅れて現れたのは屋敷の主人であり、オレノオキニイリの経営者でもある二杉だ。
当然ながら緊張しているクラスタとヴォルグを見て、二杉は苦笑しながら二人に声を掛けた。
「緊張しなくてもいいぞ。今日は無礼講だからな」
「「……は、はぁ」」
まさか二杉から無礼講という発言が出てくるとは思っていなかった二人は気の抜けた声を漏らしてしまう。
その様子を見ていた廻とアークスは笑みを浮かべていた。
「今日の料理は三葉に教えてもらった俺の故郷のレシピで作っている。味には自信があるのでしっかりと堪能してくれ」
「うわー! 美味しそうですね!」
「それをレシピを教えてくれた三葉が言うのか?」
「だって、私はレシピを知っていても作れませんから」
「そっちにはニーナがいただろう」
「ニーナさんの料理も美味しいので、私が口出しする必要はないんですよ」
経営者同士の会話ならこれが普通なのだろう。そう思っていたクラスタとヴォルグなのだが、まさかそこに別の人物が加わるとは思ってもいなかった。
「確かにニーナさんの料理も美味しいですよね」
「僕も好きですよ」
「だよねー! 二人も分かってるよねー!」
「……えっ、アークスもあの男の子も、普通に話してる?」
「……ジーエフの住民は、全員があのような感じらしいぞ」
ロンドの人となりは知らないまでも、アークスまでが経営者と普通に話をしていることに驚きを隠せない。
ただ、クラスタの家でも普通に話をしていたわけなので予想できたはずなのだが、今のクラスタにはそのことを思い出せるだけの余裕がなかった。
晩餐は二人の緊張をよそに順調に時間を経過させていき、最後にはデザートとコーヒーが全員の前に並べられる。
そして、クラスタとヴォルグはようやくこの場に呼ばれた理由を知ることになった。
「さて、それでは本題に入ろうか」
「まずは本人の意思を確認しましょう──クラスタさん」
「は、はい!」
突然名前を呼ばれたことで、クラスタはドキドキしながら声を裏返させてしまう。
「緊張しないでください。私はただ、クラスタさんの意思を確認したいだけなんです」
「意思、ですか?」
「はい。アークスさんとクラスタさんが仲直りできたのに、ジーエフとオレノオキニイリで離ればなれになるのはかわいそうだなって」
「……ま、まさか!」
「そのまさかだ。今回の本題は、クラスタ・ガルウィンの移住についてだ」
「わ、私の、移住?」
「はい。だからこそ、父親であるヴォルグさんもお呼びしたんです」
「……」
驚きの声を漏らすクラスタと、無言のまま腕組みしているヴォルグ。
二人の意思、話し合いの結果によっては移住するかしないかを決めようというのだ。
「クラスタ。俺は、君と一緒にいたい。だけど、俺は俺の意思でオレノオキニイリを出てジーエフに無理やり移住したんだ。そんな俺を受け入れてくれたジーエフから、自分勝手にまたオレノオキニイリに戻ることは義理に反すると思っている」
「……そう、だね」
「だから、俺はクラスタにジーエフへ来てほしいと思っているんだ」
クラスタの移住をアークスは願っている。
だが、それはアークスの願い一つで実現するものではない。クラスタも願い、そして二杉の許可があって初めて叶うことなのだ。
「俺は、クラスタが願うなら移住の許可を出すつもりだ」
「……フタスギ様」
「だが、それにはクラスタが移住を願わなければならん。さらにヴォルグが認める必要もな」
「……お父さん」
「……儂は……」
無言を貫いていたヴォルグは、ゆっくりと口を開いた。
「儂は、別に構わんぞ」
「……いいの?」
「ふん! お前も一人前の大人じゃろう。いちいち親に意見を求める必要もないし、やりたいことは自分で決めるべきじゃ。それに、アークスならお前を任せてもいいと思っているからのう」
「師匠……」
ヴォルグの言葉にアークスは思わず言葉をこぼす。
「それに、ジーエフの経営者様も面白い人のようじゃからのう」
「面白いって、私への評価だけおかしくないですか!」
「「妥当だと思います」」
「ぐぬぬ、二人とも酷いよぉ」
ロンドとアークスの言葉に廻はテーブルに突っ伏してしまった。
「それで、クラスタはどうしたいんだ?」
二杉からの問い掛けに、クラスタはヴォルグとアークスを交互に見ていた。
アークスと共に生きていきたいも思いながらも、父親を一人残してオレノオキニイリを離れていいのかとも考えてしまう。
二人で移住、というのは無理だろうとクラスタも理解している。
だからこそ自分で決めなければならないのだ。
しばらくの間、食堂には無言の時間が流れていく。そして──クラスタが口を開いた。
「……私は、ジーエフへ移住したい思います」
「クラスタ!」
クラスタの選択にアークスは歓喜の声をあげ、ヴォルグは大きく頷いていた。
「これで断っておったら、儂がぶん殴るところだったぞ」
「お父さん、そんなこと言わないでよ」
「儂は一流の職人じゃから一人でも大丈夫じゃ。なんだ、信用できんのか?」
冗談っぽく口にしたことで、クラスタからようやく笑みがこぼれた。
他の面々もホッとした表情を浮かべており、特に廻が両手を上げて喜んでいる。
そこに声を掛けてきたのはラスティンだった。
「それではミツバ様。当初お話ししていた簪の件、よろしいですかな?」
「もちろんです! 二杉さん、ラスティンさん、本当にありがとうございます!」
「お礼を言うのはこちらかもしれんがな」
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