42 / 183
第2章:新たな出会い
こんなはずでは
しおりを挟む
一時の大忙しが過ぎ去ると、ジーエフには再び過疎期が訪れた。
できたばかりのダンジョン。という言葉は宣伝文句としては絶大なのだが、一度訪れた冒険者が何度も潜るかと言われると、それはダンジョンの出来がどうしても関わってきてしまう。
現状、レア度に問題を抱えるジーエフだと継続して潜り続けようとする中級、及び上級の冒険者は少なかった。
そして、悲しいことにレア度が低い割には手応えがあるため新人冒険者が潜るにも難易度が高いダンジョンになってしまっている。
当初はうまくいったと喜んでいた廻なのだが、今現在では──
「あぁー、あれは大失敗だったのかー」
と、宿屋の食堂にある机で突っ伏していた。
「おやおや、相当お疲れのようですね」
「ニーナさーん。ダンジョンが中途半端に難しくなっちゃったよー」
「そうなのですか? それは大変ですね」
両手を伸ばして頬を机にだらしなくくっつけたまま、廻は意味のない嘆きをニーナへぶつけている。
そこに現れたのはアルバスだ。
「だったらもっとモンスターの配置を考えろ!」
「だってー。レアガチャが引けないんじゃあ、レア度の低いモンスターを組み合わせるしかないし、それで現状なんですよ? もうどうしたらいいのか分かりませんよー」
「て、てめえなぁ……はぁ、もういいわ」
ああ言えばこう言う廻に、アルバスも溜息を隠すことをしない。
実際のところアルバスも暇なのだ。だからこそ廻にどうにかするようにと言いに来たのだが、自身もどうするべきか答えを持ち合わせていないため詰め寄ることができなかった。
「神様からの特典で見た目は少しだけマシになったけど……」
「まあ、見た目を良くして人が増えたら苦労はしねえよな」
初めてのダンジョン侵入特典や来訪者数特典、五階層攻略特典などいくつかの特典を手に入れていた廻は、オブジェクトの設置を行っている。
特典の中にガチャ券がなかったのは残念だが、それでも設置する時は楽しく設置していたのだ。それもあり当時はダンジョン経営が上手くいっていると思っていた。
まさか、出だし好調でいきなり人が来なくなるとは夢にも思っていなかった。
「私がダンジョンに潜ってモンスターのレベルを上げる手助けができたらいいんだけどなぁ」
「まあ、小娘なら一瞬で殺されるだろうな。しかもオートのゴブリンに」
「酷い! いや、事実だけどもっと優しく言ってくださいよ!」
「死に直結することを優しくなんて言えるか!」
ごもっともな意見に廻はしゅんと萎れて再び机に突っ伏してしまう。
「あー、どうじよー!」
「……俺がダンジョンに潜れたら早いんだがなぁ」
「うぅぅ、でもアルバスさんには換金所の仕事がありますから、仕方ないですよぉ」
冒険者が来ていなかった前までならアルバスがダンジョンに潜っていても問題はなかったが、今は多少なりとも冒険者が訪れている。
戻ってきた時に換金所が使えないというのが一番あってはならないことなのだ。
「かといってロンド君一人だと心配だしなぁ」
「今の小僧ならジーエフの五階層くらい攻略できそうだがな」
「アルバスさんはそう言いますけど、やっぱり心配なんですよ! 何かあってからじゃ遅いんですからね!」
「道具屋の小娘はどうしたんだ?」
「ポポイさんはそもそも冒険者じゃありません! アルバスさんがいない中でダンジョンに潜らせるなんてできませんよ!」
それもそうかと納得したアルバスは何も言わなかった。
結局、モンスターを昇華や進化させるにもレベルアップが必要だが、それに必要な冒険者がポツポツとしか来てくれなくなっている。
ロンド一人で潜ろうとしても廻が心配してしまい一階層までしか潜らせてくれない。
過保護と言われればそれまでなのだが、アルバスが言う通り死に直結することなのだから過保護になってもいいではないかと廻は思っていた。
「ところで、その小僧はどうしたんだ? いつもなら俺達よりも先に来てるはずだろう?」
「うーん、私も見てないんですよね。ニーナさん、今日ロンド君を見ましたか?」
朝が早いロンドは、二人が食堂を訪れるといつも先に食事を摂っているので気になったのだろう。アルバスの疑問の答えを、廻はニーナに求めた。
「ロンド君ですか? 彼なら普段よりも早い時間に朝食を摂って、そのまま出かけましたよ」
「何処に行くか言ってましたか?」
「いいえ。聞いていませんけど、この辺りには行くところなんてないですからダンジョンに潜っているのではないでしょうか?」
「えっ! ……ま、まさかぁ」
廻はロンドが単独で潜る時には必ず許可を取るようにと言い含めている。それを破るとは思えないのだが──
「小僧ならやりそうだな」
「そうですか? ロンド君ですよ?」
廻の感想とは異なり、アルバスの感想は『やりそう』である。
真面目な性格のロンドが何故言いつけを破ってまでダンジョンに潜るのだろうか。
「この状況をどうにかしたいと小僧なりに考えているんだろう。だったら、モンスターのレベル上げの為に内緒で潜るってのもあるんじゃないか?」
そこまで言われると、廻もあり得るんじゃないかと思い始めてしまう。
「……ちょっと経営者の部屋に戻ります! ア、アルバスさんはここにいてくださいね!」
慌てた様子で目の前から消えてしまった廻を見て、アルバスは深い溜息を漏らす。
「うふふ、アルバスさんも大変ですね」
「……茶化してるんですか? 俺は子守なんてまっぴらごめんなんですけどね」
「それでも放ってはおけないのでしょう?」
心の確信を突くようなニーナの発言に、アルバスは黙ったまま頭を掻いている。
いかに腕っぷしが強いアルバスでも、言葉ではニーナにも廻にも勝てないのだ。
「アルバスさんでできないことは私が受け持ちますから、色々と相談してくださいね」
「……助かる」
性根は優しい性格のアルバスである。言葉は悪くても子供姿の廻やロンド、それに新人冒険者のカナタ達のことは気になっていた。
だからこそ助けたし、これからも手助けしたいと思っているのだが、上手く言葉にできないことが多い分、誤解されることもまた多い。
そんなアルバスを見つめながらニーナが微笑んでいると、廻が食堂に戻ってきた——慌てた表情のまま。
「アルバスさん! い、今すぐにダンジョンに行ってください!」
アルバスの予想通り、ロンドは一人でダンジョンに潜っていたようだ。
「それはいいが、換金所はどうするんだ? 冒険者が少ないとは言っても、いないわけじゃないんだぞ?」
「えっと、それは、あー……あー! 私が受付します!」
「小娘が? できるのか?」
「なんとかします!」
鼻息荒く言い張る廻に苦笑するアルバスは、ダンジョンに移動しながら話を聞いていく。
「小僧は苦戦でもしていたのか?」
「知りません! ただダンジョンにいたから慌てて戻ってきたんですよ!」
「だったら急ぐ必要はなさそうだな」
「なんでですかー!」
両手をブンブンと振りながら大声を上げる廻を気にすることなくアルバスは大股で進んでいく。
「何処まで潜っていたんだ?」
「よ、四階層、です!」
「なんだ、凄いじゃないか」
「凄いですけど、一人で、行き過ぎです! って、アルバスさん速い!」
「なんだ、急いで行ってほしいんだろう?」
「ぐ、ぐぬぬぬぬっ!」
いつもの調子で廻をからかいながらも、普段から背負っている愛剣の柄を撫でながらダンジョンの入り口に到着した。
「もし分からないことがあったら、三〇分以内にアルバスが戻ってくるからって言って待たせておけ」
「えっ! 三〇分ですか?」
驚きの声を上げる廻に対して、アルバスはニヤリと笑って告げる。
「本気を出せば、五階層でレア度2までしかいないダンジョンなんてそんなもんだ」
そう言いながら、アルバスはいつもの大股でダンジョンへと潜っていった。
できたばかりのダンジョン。という言葉は宣伝文句としては絶大なのだが、一度訪れた冒険者が何度も潜るかと言われると、それはダンジョンの出来がどうしても関わってきてしまう。
現状、レア度に問題を抱えるジーエフだと継続して潜り続けようとする中級、及び上級の冒険者は少なかった。
そして、悲しいことにレア度が低い割には手応えがあるため新人冒険者が潜るにも難易度が高いダンジョンになってしまっている。
当初はうまくいったと喜んでいた廻なのだが、今現在では──
「あぁー、あれは大失敗だったのかー」
と、宿屋の食堂にある机で突っ伏していた。
「おやおや、相当お疲れのようですね」
「ニーナさーん。ダンジョンが中途半端に難しくなっちゃったよー」
「そうなのですか? それは大変ですね」
両手を伸ばして頬を机にだらしなくくっつけたまま、廻は意味のない嘆きをニーナへぶつけている。
そこに現れたのはアルバスだ。
「だったらもっとモンスターの配置を考えろ!」
「だってー。レアガチャが引けないんじゃあ、レア度の低いモンスターを組み合わせるしかないし、それで現状なんですよ? もうどうしたらいいのか分かりませんよー」
「て、てめえなぁ……はぁ、もういいわ」
ああ言えばこう言う廻に、アルバスも溜息を隠すことをしない。
実際のところアルバスも暇なのだ。だからこそ廻にどうにかするようにと言いに来たのだが、自身もどうするべきか答えを持ち合わせていないため詰め寄ることができなかった。
「神様からの特典で見た目は少しだけマシになったけど……」
「まあ、見た目を良くして人が増えたら苦労はしねえよな」
初めてのダンジョン侵入特典や来訪者数特典、五階層攻略特典などいくつかの特典を手に入れていた廻は、オブジェクトの設置を行っている。
特典の中にガチャ券がなかったのは残念だが、それでも設置する時は楽しく設置していたのだ。それもあり当時はダンジョン経営が上手くいっていると思っていた。
まさか、出だし好調でいきなり人が来なくなるとは夢にも思っていなかった。
「私がダンジョンに潜ってモンスターのレベルを上げる手助けができたらいいんだけどなぁ」
「まあ、小娘なら一瞬で殺されるだろうな。しかもオートのゴブリンに」
「酷い! いや、事実だけどもっと優しく言ってくださいよ!」
「死に直結することを優しくなんて言えるか!」
ごもっともな意見に廻はしゅんと萎れて再び机に突っ伏してしまう。
「あー、どうじよー!」
「……俺がダンジョンに潜れたら早いんだがなぁ」
「うぅぅ、でもアルバスさんには換金所の仕事がありますから、仕方ないですよぉ」
冒険者が来ていなかった前までならアルバスがダンジョンに潜っていても問題はなかったが、今は多少なりとも冒険者が訪れている。
戻ってきた時に換金所が使えないというのが一番あってはならないことなのだ。
「かといってロンド君一人だと心配だしなぁ」
「今の小僧ならジーエフの五階層くらい攻略できそうだがな」
「アルバスさんはそう言いますけど、やっぱり心配なんですよ! 何かあってからじゃ遅いんですからね!」
「道具屋の小娘はどうしたんだ?」
「ポポイさんはそもそも冒険者じゃありません! アルバスさんがいない中でダンジョンに潜らせるなんてできませんよ!」
それもそうかと納得したアルバスは何も言わなかった。
結局、モンスターを昇華や進化させるにもレベルアップが必要だが、それに必要な冒険者がポツポツとしか来てくれなくなっている。
ロンド一人で潜ろうとしても廻が心配してしまい一階層までしか潜らせてくれない。
過保護と言われればそれまでなのだが、アルバスが言う通り死に直結することなのだから過保護になってもいいではないかと廻は思っていた。
「ところで、その小僧はどうしたんだ? いつもなら俺達よりも先に来てるはずだろう?」
「うーん、私も見てないんですよね。ニーナさん、今日ロンド君を見ましたか?」
朝が早いロンドは、二人が食堂を訪れるといつも先に食事を摂っているので気になったのだろう。アルバスの疑問の答えを、廻はニーナに求めた。
「ロンド君ですか? 彼なら普段よりも早い時間に朝食を摂って、そのまま出かけましたよ」
「何処に行くか言ってましたか?」
「いいえ。聞いていませんけど、この辺りには行くところなんてないですからダンジョンに潜っているのではないでしょうか?」
「えっ! ……ま、まさかぁ」
廻はロンドが単独で潜る時には必ず許可を取るようにと言い含めている。それを破るとは思えないのだが──
「小僧ならやりそうだな」
「そうですか? ロンド君ですよ?」
廻の感想とは異なり、アルバスの感想は『やりそう』である。
真面目な性格のロンドが何故言いつけを破ってまでダンジョンに潜るのだろうか。
「この状況をどうにかしたいと小僧なりに考えているんだろう。だったら、モンスターのレベル上げの為に内緒で潜るってのもあるんじゃないか?」
そこまで言われると、廻もあり得るんじゃないかと思い始めてしまう。
「……ちょっと経営者の部屋に戻ります! ア、アルバスさんはここにいてくださいね!」
慌てた様子で目の前から消えてしまった廻を見て、アルバスは深い溜息を漏らす。
「うふふ、アルバスさんも大変ですね」
「……茶化してるんですか? 俺は子守なんてまっぴらごめんなんですけどね」
「それでも放ってはおけないのでしょう?」
心の確信を突くようなニーナの発言に、アルバスは黙ったまま頭を掻いている。
いかに腕っぷしが強いアルバスでも、言葉ではニーナにも廻にも勝てないのだ。
「アルバスさんでできないことは私が受け持ちますから、色々と相談してくださいね」
「……助かる」
性根は優しい性格のアルバスである。言葉は悪くても子供姿の廻やロンド、それに新人冒険者のカナタ達のことは気になっていた。
だからこそ助けたし、これからも手助けしたいと思っているのだが、上手く言葉にできないことが多い分、誤解されることもまた多い。
そんなアルバスを見つめながらニーナが微笑んでいると、廻が食堂に戻ってきた——慌てた表情のまま。
「アルバスさん! い、今すぐにダンジョンに行ってください!」
アルバスの予想通り、ロンドは一人でダンジョンに潜っていたようだ。
「それはいいが、換金所はどうするんだ? 冒険者が少ないとは言っても、いないわけじゃないんだぞ?」
「えっと、それは、あー……あー! 私が受付します!」
「小娘が? できるのか?」
「なんとかします!」
鼻息荒く言い張る廻に苦笑するアルバスは、ダンジョンに移動しながら話を聞いていく。
「小僧は苦戦でもしていたのか?」
「知りません! ただダンジョンにいたから慌てて戻ってきたんですよ!」
「だったら急ぐ必要はなさそうだな」
「なんでですかー!」
両手をブンブンと振りながら大声を上げる廻を気にすることなくアルバスは大股で進んでいく。
「何処まで潜っていたんだ?」
「よ、四階層、です!」
「なんだ、凄いじゃないか」
「凄いですけど、一人で、行き過ぎです! って、アルバスさん速い!」
「なんだ、急いで行ってほしいんだろう?」
「ぐ、ぐぬぬぬぬっ!」
いつもの調子で廻をからかいながらも、普段から背負っている愛剣の柄を撫でながらダンジョンの入り口に到着した。
「もし分からないことがあったら、三〇分以内にアルバスが戻ってくるからって言って待たせておけ」
「えっ! 三〇分ですか?」
驚きの声を上げる廻に対して、アルバスはニヤリと笑って告げる。
「本気を出せば、五階層でレア度2までしかいないダンジョンなんてそんなもんだ」
そう言いながら、アルバスはいつもの大股でダンジョンへと潜っていった。
10
お気に入りに追加
253
あなたにおすすめの小説
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。
最強の職業は付与魔術師かもしれない
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界から異世界に召喚された5人の勇者。彼等は同じ高校のクラスメイト同士であり、彼等を召喚したのはバルトロス帝国の3代目の国王だった。彼の話によると現在こちらの世界では魔王軍と呼ばれる組織が世界各地に出現し、数多くの人々に被害を与えている事を伝える。そんな魔王軍に対抗するために帝国に代々伝わる召喚魔法によって異世界から勇者になれる素質を持つ人間を呼びだしたらしいが、たった一人だけ巻き込まれて召喚された人間がいた。
召喚された勇者の中でも小柄であり、他の4人には存在するはずの「女神の加護」と呼ばれる恩恵が存在しなかった。他の勇者に巻き込まれて召喚された「一般人」と判断された彼は魔王軍に対抗できないと見下され、召喚を実行したはずの帝国の人間から追い出される。彼は普通の魔術師ではなく、攻撃魔法は覚えられない「付与魔術師」の職業だったため、この職業の人間は他者を支援するような魔法しか覚えられず、強力な魔法を扱えないため、最初から戦力外と判断されてしまった。
しかし、彼は付与魔術師の本当の力を見抜き、付与魔法を極めて独自の戦闘方法を見出す。後に「聖天魔導士」と名付けられる「霧崎レナ」の物語が始まる――
※今月は毎日10時に投稿します。
遥かなる物語
うなぎ太郎
ファンタジー
スラーレン帝国の首都、エラルトはこの世界最大の都市。この街に貴族の令息や令嬢達が通う学園、スラーレン中央学園があった。
この学園にある一人の男子生徒がいた。彼の名は、シャルル・ベルタン。ノア・ベルタン伯爵の息子だ。
彼と友人達はこの学園で、様々なことを学び、成長していく。
だが彼が帝国の歴史を変える英雄になろうとは、誰も想像もしていなかったのであった…彼は日々動き続ける世界で何を失い、何を手に入れるのか?
ーーーーーーーー
序盤はほのぼのとした学園小説にしようと思います。中盤以降は戦闘や魔法、政争がメインで異世界ファンタジー的要素も強いです。
※作者独自の世界観です。
※甘々ご都合主義では無いですが、一応ハッピーエンドです。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる