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第1章:異世界転生
スキル選択
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さて、今回は先走ることなくしっかりと手に入れられるスキルを見極めないとな。
最初から自分のステータスを見ていれば、こんなに落ち込むこともなかっただろうし。
「スキルポイントは5ある。それで手に入れられるものはっと……」
今すぐに役立つものとしては、料理、野営、狩人、鑑定くらいかな。
料理は初めての食材でも調理の仕方が分かるスキル。
野営は外での生活をより豊かにすることができるスキル。
狩人は動物を狩り捌くことができるようになるスキル。
鑑定はアイテムだけではなく野草などもすぐに分かるようになるスキル。
先を見据えると魔力向上のような実戦的なスキルもあるのだが、今を生き残らなければ意味がないのだ。
「うーん、料理と野営はしばらく必要になるけど、狩人はでか兎を捌くのに必要だよな。ただ、鑑定かぁ……」
鑑定は今すぐにでも必要だが、先を見据えた場合でも同じこと。
「鑑定を獲得するのは必須として、残りのスキルだけど……鑑定を習得するには3ポイント必要なんだよなぁ」
そうなると残り2ポイント。
料理と野営はそれぞれ1ポイントで習得できるが、狩人は2ポイント。
「……狩人、かな」
目先のことでいうとでか兎を捌くことだが、動物を狩ることができれば貴重なたんぱく源を確保することも可能となるだろう。
鑑定で野草を見つけて食べることができれば、栄養バランスも申し分なしなのだ!
「……さて、こんなところかな」
スキル欄から鑑定と狩人を選択して習得……っと。
「うーん、何か変わったのか?」
選択しただけではよく分からないな。
とりあえず……でか兎でも鑑定してみるか。
「おぉ、鑑定したいと思って見つめればそれが何なのか分かるってことか」
……へぇ、でか兎って魔族じゃなかったのか。普通に動物だったのか。
それならレベルが1しか上がらなかったのも理解できるけど、あれで動物だってんなら魔族はどんだけヤバいんだよ。
だけどまあ、動物なら……よし、食べられるな。そして狩人のスキルで捌き方も分かる。
さらに狩人には予想外の能力まであって助かった。
「捌いた後の食べ方まで分かるのか!」
これなら料理スキルがなくてもしばらくは問題なさそうだな。
「しかし、やっぱりでか兎は生食には適さないみたいだな。焼くことが一番なんだけど、火種がなぁ」
火種、火種、火種……そういえば、鑑定スキルを使って火種になりそうなものがあるか見つけられないかな。
「ま、またでか兎みたいなのが出てきたらどうするか。もうナイフもないわけだし……そういえば、あのナイフってなんだったんだろう」
いまだに突き刺さっている刃に鑑定をっと……あ、あれ? 何も、出てこない?
「……もしかして、鑑定スキルのレベルに見合ったものじゃないってことか?」
習得したばかりの鑑定スキルのレベルは1。
でか兎はレベル1でも問題はなかったけど、こいつはダメってことか。
「レベルが上がったら分かるのかな。というか、これってそんなにすごいナイフなのか?」
さっさと捨ててしまうのも考えてたけど、これは残していた方が良さげだな。
まあ、こいつの件は後回しだな。
「とりあえず、森に入ってみるか。動物なら、狩人のスキルで狩れるかもしれないし」
確実ではないが、これもさっき森に入った時と同じ理由だ。
留まっていても何も始まらないってことだ。
それに、もし動物を狩ってレベルが上がれば他のスキルを習得できるわけだしな。
俺は森の奥を見つめながら、一度大きく深呼吸をして足を踏み入れた。
そして、俺は狩人の能力の一端をさらに垣間見ることができた。
「……あっちは、危なさそうだな」
そう、危険察知能力を得ていたのだ。
これは動物に限ることなのか、それとも魔族にも当てはまるのかは分からないが、今のところは問題なさそうだな。
「おっ! これは火種になりそうだな」
名前はまさしく、火炎草。
大量に圧縮して衝撃を与えると相当すごい爆弾を作れるようで、これが少量ならまさしく火種として活用できる。
そして、火炎草以外にも色々な野草を手に入れることができた。
栄養抜群の七養草、食用としても用いられている米花に香花、そして強度と伸縮度に優れたゴムの蔦。
これらがあればしばらくの食事は問題なさそうだ。
特にゴムの蔦は狩人として罠を作るのに重宝しそうだな。
「そして、これだ」
研磨石。
武器としても、でか兎を捌くためにも錆びたナイフを復活させる必要がある。
狩人スキルのおかげで簡単な武器の手入れ方法は理解できているんだ。
「とりあえず、これくらいかな」
これ以上は持てそうもないので一度湖に戻るか。
うーん、ものを入れる鞄が欲しいな。スキルの中に裁縫スキル的なものがあったはずだから、もう一度能力を確認してみるか。
……ぐぐっ、研磨石が、重い。
最初から自分のステータスを見ていれば、こんなに落ち込むこともなかっただろうし。
「スキルポイントは5ある。それで手に入れられるものはっと……」
今すぐに役立つものとしては、料理、野営、狩人、鑑定くらいかな。
料理は初めての食材でも調理の仕方が分かるスキル。
野営は外での生活をより豊かにすることができるスキル。
狩人は動物を狩り捌くことができるようになるスキル。
鑑定はアイテムだけではなく野草などもすぐに分かるようになるスキル。
先を見据えると魔力向上のような実戦的なスキルもあるのだが、今を生き残らなければ意味がないのだ。
「うーん、料理と野営はしばらく必要になるけど、狩人はでか兎を捌くのに必要だよな。ただ、鑑定かぁ……」
鑑定は今すぐにでも必要だが、先を見据えた場合でも同じこと。
「鑑定を獲得するのは必須として、残りのスキルだけど……鑑定を習得するには3ポイント必要なんだよなぁ」
そうなると残り2ポイント。
料理と野営はそれぞれ1ポイントで習得できるが、狩人は2ポイント。
「……狩人、かな」
目先のことでいうとでか兎を捌くことだが、動物を狩ることができれば貴重なたんぱく源を確保することも可能となるだろう。
鑑定で野草を見つけて食べることができれば、栄養バランスも申し分なしなのだ!
「……さて、こんなところかな」
スキル欄から鑑定と狩人を選択して習得……っと。
「うーん、何か変わったのか?」
選択しただけではよく分からないな。
とりあえず……でか兎でも鑑定してみるか。
「おぉ、鑑定したいと思って見つめればそれが何なのか分かるってことか」
……へぇ、でか兎って魔族じゃなかったのか。普通に動物だったのか。
それならレベルが1しか上がらなかったのも理解できるけど、あれで動物だってんなら魔族はどんだけヤバいんだよ。
だけどまあ、動物なら……よし、食べられるな。そして狩人のスキルで捌き方も分かる。
さらに狩人には予想外の能力まであって助かった。
「捌いた後の食べ方まで分かるのか!」
これなら料理スキルがなくてもしばらくは問題なさそうだな。
「しかし、やっぱりでか兎は生食には適さないみたいだな。焼くことが一番なんだけど、火種がなぁ」
火種、火種、火種……そういえば、鑑定スキルを使って火種になりそうなものがあるか見つけられないかな。
「ま、またでか兎みたいなのが出てきたらどうするか。もうナイフもないわけだし……そういえば、あのナイフってなんだったんだろう」
いまだに突き刺さっている刃に鑑定をっと……あ、あれ? 何も、出てこない?
「……もしかして、鑑定スキルのレベルに見合ったものじゃないってことか?」
習得したばかりの鑑定スキルのレベルは1。
でか兎はレベル1でも問題はなかったけど、こいつはダメってことか。
「レベルが上がったら分かるのかな。というか、これってそんなにすごいナイフなのか?」
さっさと捨ててしまうのも考えてたけど、これは残していた方が良さげだな。
まあ、こいつの件は後回しだな。
「とりあえず、森に入ってみるか。動物なら、狩人のスキルで狩れるかもしれないし」
確実ではないが、これもさっき森に入った時と同じ理由だ。
留まっていても何も始まらないってことだ。
それに、もし動物を狩ってレベルが上がれば他のスキルを習得できるわけだしな。
俺は森の奥を見つめながら、一度大きく深呼吸をして足を踏み入れた。
そして、俺は狩人の能力の一端をさらに垣間見ることができた。
「……あっちは、危なさそうだな」
そう、危険察知能力を得ていたのだ。
これは動物に限ることなのか、それとも魔族にも当てはまるのかは分からないが、今のところは問題なさそうだな。
「おっ! これは火種になりそうだな」
名前はまさしく、火炎草。
大量に圧縮して衝撃を与えると相当すごい爆弾を作れるようで、これが少量ならまさしく火種として活用できる。
そして、火炎草以外にも色々な野草を手に入れることができた。
栄養抜群の七養草、食用としても用いられている米花に香花、そして強度と伸縮度に優れたゴムの蔦。
これらがあればしばらくの食事は問題なさそうだ。
特にゴムの蔦は狩人として罠を作るのに重宝しそうだな。
「そして、これだ」
研磨石。
武器としても、でか兎を捌くためにも錆びたナイフを復活させる必要がある。
狩人スキルのおかげで簡単な武器の手入れ方法は理解できているんだ。
「とりあえず、これくらいかな」
これ以上は持てそうもないので一度湖に戻るか。
うーん、ものを入れる鞄が欲しいな。スキルの中に裁縫スキル的なものがあったはずだから、もう一度能力を確認してみるか。
……ぐぐっ、研磨石が、重い。
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