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第40話:ギルドからの報告
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襲撃があった日は話し合いのあと、すぐに休みことにした。
さすがに全員が疲労困憊であり、必要なことだけの確認を行った感じだ。
そして翌日となり、俺たちは予定外の呼び出しを受けることになった。
「……ギルマスからの呼び出し?」
「はい。大変お手数ですが、冒険者ギルドまで足を運んでいただけますでしょうか?」
宿の職員が俺の部屋を訪ねてきたので、俺は一階の受付へ移動した。
するとそこにはミスティが待っていたのだ。
昨日だけでゴブリンクイーンと襲撃者との激闘を繰り広げている。
正直、今日は丸一日を掛けて休むつもりだったんだが……だけど、ミスティが直接呼びに来たくらいだ、おそらく急用なのだろう。
「分かった。準備ができ次第向かうよ。俺だけでいいのか?」
「はい。……その、ガゼルヴィード領に関係があるかもしれないことなので」
「……ガゼルヴィード領?」
俺はすでにガゼルヴィードの人間ではないし、ガゼルヴィード領を出てからのことは何も知らないんだが……あの親父、いったい何をやらかしたんだ?
「……それじゃあ、俺だけで向かいます」
「申し訳ございません。よろしくお願いいたします」
頭を下げてそう口にしたミスティを見送った俺は、すぐに自分の部屋へ戻っていく。
「どうされたのですか?」
部屋に戻ると、同室のバズズさんから声を掛けられた。
「ギルマスからの呼び出しです。ガゼルヴィード領に関係することらしいんですけど、なんのことで呼び出されたのかは行ってから聞いてみます」
「そうですか。私たちも行った方が?」
「聞かれて困ることはないと思うんですが、とりあえずは俺だけで行ってみます」
俺がそう答えると、バズズさんはすぐに頷いてくれる。
「かしこまりました。それでは、そのことは私からレミティア様とリディアに伝えておきます」
「助かります。それじゃあ、いってきますね」
「お気をつけて、アリウス殿」
バズズさんに見送られながら部屋を出た俺は、そのまま宿をあとにして冒険者ギルドへ向かう。
途中の屋台で朝食を購入し、道の端を歩きながら食事を済ませる。
昨日あれだけ動いたあとだ、食事はしっかりと取っておきたい。
そんなことを考えながら食事を終えると、すぐに冒険者ギルドへ到着した。
「お待ちしておりました、アリウス様」
「うわあっ!? ……えっと、ミスティ? まさか、ずっと入口で待っていたのか?」
「いいえ。アリウス様の気配がしたので、待っておりました」
気配って、街中でも気配に気を配っているのかよ、ミスティは。
「マスターの部屋へご案内いたします」
「あ、ありがとうございます」
少しの時間も惜しいのか、ミスティはすぐに俺を二階へと促し、そのままギルマスの部屋に通された。
「昨日の今日でごめんなさいね、アリウス君」
「いいえ、俺は大丈夫です。それで、ガゼルヴィード領についてって聞いたんですけど?」
急用だろうと思っていた俺は、すぐに本題に入ろうと声を掛けた。
「えぇ。昨日の報告にあったゴブリンクイーン、そしてキングがいるかもしれない、という話なのだけれど……そのゴブリンクイーンとキングが、ガゼルヴィード領からこっちに流れてきた魔獣の可能性が浮上してきたの」
……え? マジかよ、それは?
「ど、どういうことですか?」
「まずはこれを見てほしいの」
そう言ってギルマスがテーブルに広げたのは、ラクスウェイン領を中心に描かれた地図だ。
ラクスウェイン領にある都市だけではなく、他領にも名前が知られている土地の名称が記されており、隣接する領地についても簡単にだが書かれていた。
「ここがラグザリアで、アリウス君たちがゴブリンクイーンと対峙した洞窟がこの辺りよ。なんとなく分かるかしら?」
「分かります。だけど、この場所のゴブリンクイーンがどうしてガゼルヴィード領から流れて来たって断定できるんですか?」
俺にとってはすでに、ガゼルヴィード領は関係のない場所だが、ゴブリンクイーンが流れてきたということは、まだ俺がナリゴサ村にいた頃かもしれない。
そうだとすれば、俺がかかわっている可能性もゼロではないので、どうして断定に至ったのか、それが知りたかった。
「今回のゴブリンの巣の壊滅の依頼なのだけど、洞窟の近くにある村から出された依頼だったの。だけれど、その村というのは少し前にできたばかりの村なのよ」
「そうなんですか?」
「えぇ。そして、その村ができた経緯というのが――ガゼルヴィード領から逃げてきた、元ガゼルヴィード領民が造った村なのよ」
……おいおい、マジかよ。
「ということは、ガゼルヴィード領から逃げてきた領民を追い掛けてきたゴブリンが洞窟に住み着いて、そこでクイーンやキングまで成長したってことですか?」
「あくまで推測なのだけどね。アリウス君たちが帰ったあと、私なりに村から依頼された過去の依頼を洗い出してみたのだけど、一番最初の依頼がゴブリン討伐だったのよ」
なるほど。これはギルマスがガゼルヴィード領がかかわっていると疑いたくもなる内容だ。
そして、それが事実だとすれば、ラグザリアから……いいや、ラクスウェイン領から、ガゼルヴィード領へ抗議することもできるだろう。
「……あっ!」
そこで俺は思い出してしまった。
ナリゴサ村にいた頃で、ゴブリンに関する、忘れてしまっていたことを。
さすがに全員が疲労困憊であり、必要なことだけの確認を行った感じだ。
そして翌日となり、俺たちは予定外の呼び出しを受けることになった。
「……ギルマスからの呼び出し?」
「はい。大変お手数ですが、冒険者ギルドまで足を運んでいただけますでしょうか?」
宿の職員が俺の部屋を訪ねてきたので、俺は一階の受付へ移動した。
するとそこにはミスティが待っていたのだ。
昨日だけでゴブリンクイーンと襲撃者との激闘を繰り広げている。
正直、今日は丸一日を掛けて休むつもりだったんだが……だけど、ミスティが直接呼びに来たくらいだ、おそらく急用なのだろう。
「分かった。準備ができ次第向かうよ。俺だけでいいのか?」
「はい。……その、ガゼルヴィード領に関係があるかもしれないことなので」
「……ガゼルヴィード領?」
俺はすでにガゼルヴィードの人間ではないし、ガゼルヴィード領を出てからのことは何も知らないんだが……あの親父、いったい何をやらかしたんだ?
「……それじゃあ、俺だけで向かいます」
「申し訳ございません。よろしくお願いいたします」
頭を下げてそう口にしたミスティを見送った俺は、すぐに自分の部屋へ戻っていく。
「どうされたのですか?」
部屋に戻ると、同室のバズズさんから声を掛けられた。
「ギルマスからの呼び出しです。ガゼルヴィード領に関係することらしいんですけど、なんのことで呼び出されたのかは行ってから聞いてみます」
「そうですか。私たちも行った方が?」
「聞かれて困ることはないと思うんですが、とりあえずは俺だけで行ってみます」
俺がそう答えると、バズズさんはすぐに頷いてくれる。
「かしこまりました。それでは、そのことは私からレミティア様とリディアに伝えておきます」
「助かります。それじゃあ、いってきますね」
「お気をつけて、アリウス殿」
バズズさんに見送られながら部屋を出た俺は、そのまま宿をあとにして冒険者ギルドへ向かう。
途中の屋台で朝食を購入し、道の端を歩きながら食事を済ませる。
昨日あれだけ動いたあとだ、食事はしっかりと取っておきたい。
そんなことを考えながら食事を終えると、すぐに冒険者ギルドへ到着した。
「お待ちしておりました、アリウス様」
「うわあっ!? ……えっと、ミスティ? まさか、ずっと入口で待っていたのか?」
「いいえ。アリウス様の気配がしたので、待っておりました」
気配って、街中でも気配に気を配っているのかよ、ミスティは。
「マスターの部屋へご案内いたします」
「あ、ありがとうございます」
少しの時間も惜しいのか、ミスティはすぐに俺を二階へと促し、そのままギルマスの部屋に通された。
「昨日の今日でごめんなさいね、アリウス君」
「いいえ、俺は大丈夫です。それで、ガゼルヴィード領についてって聞いたんですけど?」
急用だろうと思っていた俺は、すぐに本題に入ろうと声を掛けた。
「えぇ。昨日の報告にあったゴブリンクイーン、そしてキングがいるかもしれない、という話なのだけれど……そのゴブリンクイーンとキングが、ガゼルヴィード領からこっちに流れてきた魔獣の可能性が浮上してきたの」
……え? マジかよ、それは?
「ど、どういうことですか?」
「まずはこれを見てほしいの」
そう言ってギルマスがテーブルに広げたのは、ラクスウェイン領を中心に描かれた地図だ。
ラクスウェイン領にある都市だけではなく、他領にも名前が知られている土地の名称が記されており、隣接する領地についても簡単にだが書かれていた。
「ここがラグザリアで、アリウス君たちがゴブリンクイーンと対峙した洞窟がこの辺りよ。なんとなく分かるかしら?」
「分かります。だけど、この場所のゴブリンクイーンがどうしてガゼルヴィード領から流れて来たって断定できるんですか?」
俺にとってはすでに、ガゼルヴィード領は関係のない場所だが、ゴブリンクイーンが流れてきたということは、まだ俺がナリゴサ村にいた頃かもしれない。
そうだとすれば、俺がかかわっている可能性もゼロではないので、どうして断定に至ったのか、それが知りたかった。
「今回のゴブリンの巣の壊滅の依頼なのだけど、洞窟の近くにある村から出された依頼だったの。だけれど、その村というのは少し前にできたばかりの村なのよ」
「そうなんですか?」
「えぇ。そして、その村ができた経緯というのが――ガゼルヴィード領から逃げてきた、元ガゼルヴィード領民が造った村なのよ」
……おいおい、マジかよ。
「ということは、ガゼルヴィード領から逃げてきた領民を追い掛けてきたゴブリンが洞窟に住み着いて、そこでクイーンやキングまで成長したってことですか?」
「あくまで推測なのだけどね。アリウス君たちが帰ったあと、私なりに村から依頼された過去の依頼を洗い出してみたのだけど、一番最初の依頼がゴブリン討伐だったのよ」
なるほど。これはギルマスがガゼルヴィード領がかかわっていると疑いたくもなる内容だ。
そして、それが事実だとすれば、ラグザリアから……いいや、ラクスウェイン領から、ガゼルヴィード領へ抗議することもできるだろう。
「……あっ!」
そこで俺は思い出してしまった。
ナリゴサ村にいた頃で、ゴブリンに関する、忘れてしまっていたことを。
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