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こぼれ話 良妻すぎる俺の嫁
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《sideランベルト》
「なぁタスク…お前…楽したいんじゃなかったのか…?」
「え?…今絶賛楽してるけど…」
「……規格外だな…楽…楽とは…」
1ヶ月ほど前に、俺の正式な伴侶となったタスク。
俺の可愛い可愛いタスクは自身のモットーに楽と言う言葉を選ぶ程、自由にのびのび過ごせる空間を俺に求めていたはずなのだ…が……
「もー…そんな怖い顔してるとあげないよ?」
「あぁ…すまん貰う貰う…!」
…目の前に出された料理人顔負けの食事…これを…タスクが1から作ったと聞かされている…それに…
「本当に…凄いな…」
肉魚…俺が普段食べているような豪快な飯の他に、タスクから聞かされていた和食らしきものもまで…
「はい…あ~ん。」
「ん…あぁ……」
どーぞと差し出されたのは丸まった肉の塊…まずはかかっているソースの味にびっくりした、初めてだったんだ…こんなに美味しい味…
それに…何の肉なんだこの肉は…柔らかくて…美味い…
あぁ…語彙が足りん己が憎い…でも…これは美味い…
「…おいし?」
「あぁ…美味しいなんてものではない…それより…もっと上の言葉はないのか…?」
「へへ…大袈裟じゃん…」
「なんだ?嬉しいくせに」
「んふー…ばれた?」
タスクの姉上であるナギサからタスクは天才だと聞いていたがこれ程までとは…それに…タスクは料理だけでは無い…
そういえばこの間も…
…
……
…
『ランベルトさん…どしたの…?悩み事?』
俺が隊服を派手に汚した時も…
『その位なら俺できるよ…ほら脱いで』
と言って小一時間で綺麗になって返ってきたり…
『…遠征に行く時に持って行くハンカチ?へ~聖騎士っておもしろいことするね…』
団の中でお守りとして伝わるハンカチの刺繍を頼んだら…
『…へへ…どう?ランベルトさん…家紋…炎の鳥だって…バルドルトに聞いたから……』
なんて…モジモジしながら隅から隅まで丁寧に縫われたハンカチを渡されたり…
…
……
…
「…なぁタスク…もし大変な事があれば遠慮なく嫌だと言って良いんだぞ…?俺はもう少ししか遠征で屋敷に居れない…甘えたって良いんだ…」
その行為全部が旦那である俺にとってはタスクを感じれて喜ばしい事ではあるのだが…タスクが無理して倒れたりでもしたら…
「…ランベルトさん…もしかして嫌だった…?」
「嫌な訳あるか…!最愛であるお前にされて嫌な事など無い…!」
いや…浮気とかは嫌だが…まぁタスクがするはずも無いが……
「ランベルトさんが…お仕事してる時は俺…屋敷で暇になっちゃうでしょ…?それもそれで味気ないし…その…」
…その?
「…そ…の……俺…会いたくなっちゃう…から…紛らわせる為に……」
「…タスク…」
なんだそれ可愛すぎか…?俺に会いたくて…俺の為に…料理やら…刺繍やらを……?
「……無理…まって…今見ないで…恥ずかしい…」
「ダメだ…もったいない……!その可愛い顔を見せてくれ…」
うるうると揺れる黒の瞳が、赤く染まった純白の肌が…
「…タスク…お前は可愛い奴だな…本当に……」
可愛いくて…美人で…時折格好良い、最高な俺の嫁…。
「あ…遠征の時は…寂しくない様に…ねぇさんの所にお邪魔するから…」
「え……?」
「なぁタスク…お前…楽したいんじゃなかったのか…?」
「え?…今絶賛楽してるけど…」
「……規格外だな…楽…楽とは…」
1ヶ月ほど前に、俺の正式な伴侶となったタスク。
俺の可愛い可愛いタスクは自身のモットーに楽と言う言葉を選ぶ程、自由にのびのび過ごせる空間を俺に求めていたはずなのだ…が……
「もー…そんな怖い顔してるとあげないよ?」
「あぁ…すまん貰う貰う…!」
…目の前に出された料理人顔負けの食事…これを…タスクが1から作ったと聞かされている…それに…
「本当に…凄いな…」
肉魚…俺が普段食べているような豪快な飯の他に、タスクから聞かされていた和食らしきものもまで…
「はい…あ~ん。」
「ん…あぁ……」
どーぞと差し出されたのは丸まった肉の塊…まずはかかっているソースの味にびっくりした、初めてだったんだ…こんなに美味しい味…
それに…何の肉なんだこの肉は…柔らかくて…美味い…
あぁ…語彙が足りん己が憎い…でも…これは美味い…
「…おいし?」
「あぁ…美味しいなんてものではない…それより…もっと上の言葉はないのか…?」
「へへ…大袈裟じゃん…」
「なんだ?嬉しいくせに」
「んふー…ばれた?」
タスクの姉上であるナギサからタスクは天才だと聞いていたがこれ程までとは…それに…タスクは料理だけでは無い…
そういえばこの間も…
…
……
…
『ランベルトさん…どしたの…?悩み事?』
俺が隊服を派手に汚した時も…
『その位なら俺できるよ…ほら脱いで』
と言って小一時間で綺麗になって返ってきたり…
『…遠征に行く時に持って行くハンカチ?へ~聖騎士っておもしろいことするね…』
団の中でお守りとして伝わるハンカチの刺繍を頼んだら…
『…へへ…どう?ランベルトさん…家紋…炎の鳥だって…バルドルトに聞いたから……』
なんて…モジモジしながら隅から隅まで丁寧に縫われたハンカチを渡されたり…
…
……
…
「…なぁタスク…もし大変な事があれば遠慮なく嫌だと言って良いんだぞ…?俺はもう少ししか遠征で屋敷に居れない…甘えたって良いんだ…」
その行為全部が旦那である俺にとってはタスクを感じれて喜ばしい事ではあるのだが…タスクが無理して倒れたりでもしたら…
「…ランベルトさん…もしかして嫌だった…?」
「嫌な訳あるか…!最愛であるお前にされて嫌な事など無い…!」
いや…浮気とかは嫌だが…まぁタスクがするはずも無いが……
「ランベルトさんが…お仕事してる時は俺…屋敷で暇になっちゃうでしょ…?それもそれで味気ないし…その…」
…その?
「…そ…の……俺…会いたくなっちゃう…から…紛らわせる為に……」
「…タスク…」
なんだそれ可愛すぎか…?俺に会いたくて…俺の為に…料理やら…刺繍やらを……?
「……無理…まって…今見ないで…恥ずかしい…」
「ダメだ…もったいない……!その可愛い顔を見せてくれ…」
うるうると揺れる黒の瞳が、赤く染まった純白の肌が…
「…タスク…お前は可愛い奴だな…本当に……」
可愛いくて…美人で…時折格好良い、最高な俺の嫁…。
「あ…遠征の時は…寂しくない様に…ねぇさんの所にお邪魔するから…」
「え……?」
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HALU様
わ〜…!ご感想ありがとうございます!!
現在優馬編構想をぼちぼち考えているのでしばしお待ちください…!
まだまだ書けるお話があるので、こぼれ話として更新して行く予定です!!