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東の国で…
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「団長!第二から緊急要請です!」
「第二…?なら南の森か…よし俺が行く。ブラットお前も来るか?」
「はいッ!」
卒業後俺たちは無事に東の国、クライヴに引っ越した。
俺は21歳の時こうして魔法騎士団、最年少団長として一躍時の人になったり…セシルも同じく21で魔法局の上層に手を付けたり…
まぁ忙しい日も多かったけど、今が楽しいからよし。
今はセシルの叔母様の家にお世話になってて、俺の金が溜まったらドカンと家を買うつもり。
「…うえっ…」
「あれ…ブラットお前移動魔法酔いするタイプだったっけ?」
「いえ…多分私と団長の相性が最悪なだけで…うっぷ…」
「あ~…なんかごめんね?」
団長としての責任とか、まだまだこんな怠慢な俺には務まらない所をやってくれるのがこの男、副団長ブラット。
金髪金目、傍から見たら王子様系の良い奴、いっつもなにかに怯えててずーっと青い炎ポカポカさせてる奴だけど、まぁ良い奴。
「ニック!よく来たな!!」
「うわ…暑苦しっ…んで、何?」
俺の肩を暑苦しく組んでくるのが、第二騎士団の団長ベン、今回俺を呼んだ奴だ。
「いやぁ飛龍が出てよォ?第二には遠距離向きの奴がいねぇからお前らに依頼したってワケ!!」
「軽く言うな、俺は残業したくない。」
「愛するセシルに会いたいもんなぁ~」
「お前がセシルの名前を口に出すな。」
っチッ…!飛龍ごときで呼びやがって…後でしっかり請求しよう…
「ブラット、お前右から行け、俺は左から行く。黒糖!」
『なんだ?あるじ。』
「ブラットの援護頼めるか?」
『りょうかいした。』
ちなみに黒糖は変化の魔獣だった。
猫の姿が1番過ごしやすいらしく、普段は猫だけど、龍にもドラゴンにもミミズにもなれるらしい。魔力が好物だったのもそれが理由なんだそう。
まぁ、俺からしたらただの従魔…もといペットなんだけどね。
そうこう考えてると、飛龍を引き付けていたブラットが俺に合図をよこした。
「団長!!」
「はぁーい」
ドカンドカン!!
飛龍には充分過ぎるほどの炎魔法をくれてやる。
元々俺の魔法は全部独学だ、だから一人でやる方がやりやすい。
「……う…げほッ…ゲホっ!団長~…抑え目でって言いましたよね私!!」
「慣れろブラット、俺の部下だろ宿命だ宿命。」
「歳は上なんですよ…労ってください…!」
んな事言われたってこれが通常運転なんだ困る。
「っぁー…帰るか。」
「…うぅ…はぃ…」
まぁ…そんなこんなで俺は東での生活に慣れて…満足していた。
「第二…?なら南の森か…よし俺が行く。ブラットお前も来るか?」
「はいッ!」
卒業後俺たちは無事に東の国、クライヴに引っ越した。
俺は21歳の時こうして魔法騎士団、最年少団長として一躍時の人になったり…セシルも同じく21で魔法局の上層に手を付けたり…
まぁ忙しい日も多かったけど、今が楽しいからよし。
今はセシルの叔母様の家にお世話になってて、俺の金が溜まったらドカンと家を買うつもり。
「…うえっ…」
「あれ…ブラットお前移動魔法酔いするタイプだったっけ?」
「いえ…多分私と団長の相性が最悪なだけで…うっぷ…」
「あ~…なんかごめんね?」
団長としての責任とか、まだまだこんな怠慢な俺には務まらない所をやってくれるのがこの男、副団長ブラット。
金髪金目、傍から見たら王子様系の良い奴、いっつもなにかに怯えててずーっと青い炎ポカポカさせてる奴だけど、まぁ良い奴。
「ニック!よく来たな!!」
「うわ…暑苦しっ…んで、何?」
俺の肩を暑苦しく組んでくるのが、第二騎士団の団長ベン、今回俺を呼んだ奴だ。
「いやぁ飛龍が出てよォ?第二には遠距離向きの奴がいねぇからお前らに依頼したってワケ!!」
「軽く言うな、俺は残業したくない。」
「愛するセシルに会いたいもんなぁ~」
「お前がセシルの名前を口に出すな。」
っチッ…!飛龍ごときで呼びやがって…後でしっかり請求しよう…
「ブラット、お前右から行け、俺は左から行く。黒糖!」
『なんだ?あるじ。』
「ブラットの援護頼めるか?」
『りょうかいした。』
ちなみに黒糖は変化の魔獣だった。
猫の姿が1番過ごしやすいらしく、普段は猫だけど、龍にもドラゴンにもミミズにもなれるらしい。魔力が好物だったのもそれが理由なんだそう。
まぁ、俺からしたらただの従魔…もといペットなんだけどね。
そうこう考えてると、飛龍を引き付けていたブラットが俺に合図をよこした。
「団長!!」
「はぁーい」
ドカンドカン!!
飛龍には充分過ぎるほどの炎魔法をくれてやる。
元々俺の魔法は全部独学だ、だから一人でやる方がやりやすい。
「……う…げほッ…ゲホっ!団長~…抑え目でって言いましたよね私!!」
「慣れろブラット、俺の部下だろ宿命だ宿命。」
「歳は上なんですよ…労ってください…!」
んな事言われたってこれが通常運転なんだ困る。
「っぁー…帰るか。」
「…うぅ…はぃ…」
まぁ…そんなこんなで俺は東での生活に慣れて…満足していた。
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