2 / 9
婚約者
しおりを挟む
伯爵家…すなわち実家の…俺に与えられた自室で、ふつーに魔導書を見てたらいきなり母さんが凸してきた。
その内容というのも…
俺の婚約者に関することだった。
まぁ女関係失敗済みの俺からしたらまぁーじでヤなんだけど…
母さんの話は聞かないと終わらないしね…
「ぇ…俺婚約者とかいらねぇんだけど…」
「貴方はいらないかも知れないけどねぇ…レイフの事も考えて…」
「あ~…兄ちゃんもう継ぐの?」
「ニック…貴方ももう婚約者くらい作りなさい…16なのよ!?」
わぁぉ…うるさいなぁ…そんなの俺が1番わかってるよ…
「自分の息子だから私もあんまり言えないけど…貴方すごくモテモテなんだからね?」
「えぇ…俺結構ヤバい奴の自覚あるよ?」
「貴方ねぇ?なんて言われてるか知ってる?漆黒の天才魔道士よ?」
「え…クッソ厨二…」
それは普通に嫌だなぁ…特に漆黒辺り…
「…あー…まぁ大丈夫…兄ちゃんが継ぐ辺りで俺家出るよ」
「それは無理よ…」
「なんで…?」
「当たり前じゃない…貴方凄いのよ?もう魔道局からも魔法騎士団からも推薦が来てるの…!卒業前だから早いって言ってもよ…?」
……魔法は好きだし…好きでやった事が実を結ぶのは嬉しいけど…そこまで期待されてもなぁ…生きて行ければなんだって良いのに…
「私も貴方に厳しくこんな風に言いたく無いわ…できる限り頑張るから…ニック…貴方も少しずつ考えてちょうだい…」
青い光…母さん…めちゃくちゃ心配してんだなぁ…
「……うん、俺も頑張るよ。」
「ありがとう…ニック、人と違うのはいい事よ、貴方がエバンズ伯爵家の子なら貴方なりの力で上手くやりなさい。」
ふは…こんな良い家の恥にはなれないな…
『
エバンズ伯爵家…黒の獅子…
代々魔導師を輩出してきた名門家。
黒の髪に黒の目、まさに名の通りの黒い家で、闇魔法と水魔法を得意とする者が多い。
現当主のポール伯爵は水魔法の師とも言われる水魔法の大名手である。
次期当主レイフ・エバンズも父ポールの跡を継ぐにふさわしい魔力と才能を持ち合わせている。
そしてエバンズ伯爵家第2子に当たるニック・エバンズは幼少に炎魔法上級をマスターした天才魔導師…現在は魔法科に通われていて今後の成長に期待…
』
「…だからって期待されてもなぁ…新聞読んだ事ねぇから知らなかったけど…こんなの書かれてんの?」
自分の将来探しに、俺が初めに見たのは地元新聞。
エバンズ伯爵家には領地があるからね、そこの新聞だよ。
「……それに兄ちゃんは俺みたいな堕落した人間じゃない…ちゃんとした努力型だし…」
「へぇ…それが弟様の本音かぁ…嬉しいこと言うじゃん。」
「に…兄ちゃん…!?」
俺の後ろでニンマリ頬を上げながら腕を組んで立っていたのは俺の兄、レイフ・エバンズ…長い黒髪を後ろで縛ってて…175の俺よりちょっと高い兄貴…あとはさっきの紹介通り…
「……母さんから色々聞いたよ、大変だなぁお前も…」
「…本当に…兄ちゃんみたいに上手くやれれば良いんだけどね…」
「俺は選ばれた立場だからなぁ…」
「へぇ~」
兄ちゃんと話すのも久しぶりな感じ…そういえば兄ちゃんは魔道騎士団に入ったんだっけ…?
「…試しに学校ちゃんと行ってみたら?」
「…………分かった。」
その内容というのも…
俺の婚約者に関することだった。
まぁ女関係失敗済みの俺からしたらまぁーじでヤなんだけど…
母さんの話は聞かないと終わらないしね…
「ぇ…俺婚約者とかいらねぇんだけど…」
「貴方はいらないかも知れないけどねぇ…レイフの事も考えて…」
「あ~…兄ちゃんもう継ぐの?」
「ニック…貴方ももう婚約者くらい作りなさい…16なのよ!?」
わぁぉ…うるさいなぁ…そんなの俺が1番わかってるよ…
「自分の息子だから私もあんまり言えないけど…貴方すごくモテモテなんだからね?」
「えぇ…俺結構ヤバい奴の自覚あるよ?」
「貴方ねぇ?なんて言われてるか知ってる?漆黒の天才魔道士よ?」
「え…クッソ厨二…」
それは普通に嫌だなぁ…特に漆黒辺り…
「…あー…まぁ大丈夫…兄ちゃんが継ぐ辺りで俺家出るよ」
「それは無理よ…」
「なんで…?」
「当たり前じゃない…貴方凄いのよ?もう魔道局からも魔法騎士団からも推薦が来てるの…!卒業前だから早いって言ってもよ…?」
……魔法は好きだし…好きでやった事が実を結ぶのは嬉しいけど…そこまで期待されてもなぁ…生きて行ければなんだって良いのに…
「私も貴方に厳しくこんな風に言いたく無いわ…できる限り頑張るから…ニック…貴方も少しずつ考えてちょうだい…」
青い光…母さん…めちゃくちゃ心配してんだなぁ…
「……うん、俺も頑張るよ。」
「ありがとう…ニック、人と違うのはいい事よ、貴方がエバンズ伯爵家の子なら貴方なりの力で上手くやりなさい。」
ふは…こんな良い家の恥にはなれないな…
『
エバンズ伯爵家…黒の獅子…
代々魔導師を輩出してきた名門家。
黒の髪に黒の目、まさに名の通りの黒い家で、闇魔法と水魔法を得意とする者が多い。
現当主のポール伯爵は水魔法の師とも言われる水魔法の大名手である。
次期当主レイフ・エバンズも父ポールの跡を継ぐにふさわしい魔力と才能を持ち合わせている。
そしてエバンズ伯爵家第2子に当たるニック・エバンズは幼少に炎魔法上級をマスターした天才魔導師…現在は魔法科に通われていて今後の成長に期待…
』
「…だからって期待されてもなぁ…新聞読んだ事ねぇから知らなかったけど…こんなの書かれてんの?」
自分の将来探しに、俺が初めに見たのは地元新聞。
エバンズ伯爵家には領地があるからね、そこの新聞だよ。
「……それに兄ちゃんは俺みたいな堕落した人間じゃない…ちゃんとした努力型だし…」
「へぇ…それが弟様の本音かぁ…嬉しいこと言うじゃん。」
「に…兄ちゃん…!?」
俺の後ろでニンマリ頬を上げながら腕を組んで立っていたのは俺の兄、レイフ・エバンズ…長い黒髪を後ろで縛ってて…175の俺よりちょっと高い兄貴…あとはさっきの紹介通り…
「……母さんから色々聞いたよ、大変だなぁお前も…」
「…本当に…兄ちゃんみたいに上手くやれれば良いんだけどね…」
「俺は選ばれた立場だからなぁ…」
「へぇ~」
兄ちゃんと話すのも久しぶりな感じ…そういえば兄ちゃんは魔道騎士団に入ったんだっけ…?
「…試しに学校ちゃんと行ってみたら?」
「…………分かった。」
295
お気に入りに追加
646
あなたにおすすめの小説

悪役令息に転生したので、断罪後の生活のために研究を頑張ったら、旦那様に溺愛されました
犬派だんぜん
BL
【完結】
私は、7歳の時に前世の理系女子として生きた記憶を取り戻した。その時気付いたのだ。ここが姉が好きだったBLゲーム『きみこい』の舞台で、自分が主人公をいじめたと断罪される悪役令息だということに。
話の内容を知らないので、断罪を回避する方法が分からない。ならば、断罪後に平穏な生活が送れるように、追放された時に誰か領地にこっそり住まわせてくれるように、得意分野で領に貢献しよう。
そしてストーリーの通り、卒業パーティーで王子から「婚約を破棄する!」と宣言された。さあ、ここからが勝負だ。
元理系が理屈っぽく頑張ります。ハッピーエンドです。(※全26話。視点が入れ代わります)
他サイトにも掲載。

悪役令息、皇子殿下(7歳)に転生する
めろ
BL
皇子殿下(7歳)に転生したっぽいけど、何も分からない。
侍従(8歳)と仲良くするように言われたけど、無表情すぎて何を考えてるのか分からない。
分からないことばかりの中、どうにか日々を過ごしていくうちに
主人公・イリヤはとある事件に巻き込まれて……?
思い出せない前世の死と
戸惑いながらも歩み始めた今世の生の狭間で、
ほんのりシリアスな主従ファンタジーBL開幕!
.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
HOTランキング入りしました😭🙌
♡もエールもありがとうございます…!!
※第1話からプチ改稿中
(内容ほとんど変わりませんが、
サブタイトルがついている話は改稿済みになります)
大変お待たせしました!連載再開いたします…!

【完結】婚約破棄された僕はギルドのドSリーダー様に溺愛されています
八神紫音
BL
魔道士はひ弱そうだからいらない。
そういう理由で国の姫から婚約破棄されて追放された僕は、隣国のギルドの町へとたどり着く。
そこでドSなギルドリーダー様に拾われて、
ギルドのみんなに可愛いとちやほやされることに……。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

買われた悪役令息は攻略対象に異常なくらい愛でられてます
瑳来
BL
元は純日本人の俺は不慮な事故にあい死んでしまった。そんな俺の第2の人生は死ぬ前に姉がやっていた乙女ゲームの悪役令息だった。悪役令息の役割を全うしていた俺はついに天罰がくらい捕らえられて人身売買のオークションに出品されていた。
そこで俺を落札したのは俺を破滅へと追い込んだ王家の第1王子でありゲームの攻略対象だった。
そんな落ちぶれた俺と俺を買った何考えてるかわかんない王子との生活がはじまった。


田舎育ちの天然令息、姉様の嫌がった婚約を押し付けられるも同性との婚約に困惑。その上性別は絶対バレちゃいけないのに、即行でバレた!?
下菊みこと
BL
髪色が呪われた黒であったことから両親から疎まれ、隠居した父方の祖父母のいる田舎で育ったアリスティア・ベレニス・カサンドル。カサンドル侯爵家のご令息として恥ずかしくない教養を祖父母の教えの元身につけた…のだが、農作業の手伝いの方が貴族として過ごすより好き。
そんなアリスティア十八歳に急な婚約が持ち上がった。アリスティアの双子の姉、アナイス・セレスト・カサンドル。アリスティアとは違い金の御髪の彼女は侯爵家で大変かわいがられていた。そんなアナイスに、とある同盟国の公爵家の当主との婚約が持ちかけられたのだが、アナイスは婿を取ってカサンドル家を継ぎたいからと男であるアリスティアに婚約を押し付けてしまう。アリスティアとアナイスは髪色以外は見た目がそっくりで、アリスティアは田舎に引っ込んでいたためいけてしまった。
アリスは自分の性別がバレたらどうなるか、また自分の呪われた黒を見て相手はどう思うかと心配になった。そして顔合わせすることになったが、なんと公爵家の執事長に性別が即行でバレた。
公爵家には公爵と歳の離れた腹違いの弟がいる。前公爵の正妻との唯一の子である。公爵は、正当な継承権を持つ正妻の息子があまりにも幼く家を継げないため、妾腹でありながら爵位を継承したのだ。なので公爵の後を継ぐのはこの弟と決まっている。そのため公爵に必要なのは同盟国の有力貴族との縁のみ。嫁が子供を産む必要はない。
アリスティアが男であることがバレたら捨てられると思いきや、公爵の弟に懐かれたアリスティアは公爵に「家同士の婚姻という事実だけがあれば良い」と言われてそのまま公爵家で暮らすことになる。
一方婚約者、二十五歳のクロヴィス・シリル・ドナシアンは嫁に来たのが男で困惑。しかし可愛い弟と仲良くなるのが早かったのと弟について黙って結婚しようとしていた負い目でアリスティアを追い出す気になれず婚約を結ぶことに。
これはそんなクロヴィスとアリスティアが少しずつ近づいていき、本物の夫婦になるまでの記録である。
小説家になろう様でも2023年 03月07日 15時11分から投稿しています。

転生したけどやり直す前に終わった【加筆版】
リトルグラス
BL
人生を無気力に無意味に生きた、負け組男がナーロッパ的世界観に転生した。
転生モノ小説を読みながら「俺だってやり直せるなら、今度こそ頑張るのにな」と、思いながら最期を迎えた前世を思い出し「今度は人生を成功させる」と転生した男、アイザックは子供時代から努力を重ねた。
しかし、アイザックは成人の直前で家族を処刑され、平民落ちにされ、すべてを失った状態で追放された。
ろくなチートもなく、あるのは子供時代の努力の結果だけ。ともに追放された子ども達を抱えてアイザックは南の港町を目指す──
***
第11回BL小説大賞にエントリーするために修正と加筆を加え、作者のつぶやきは削除しました。(23'10'20)
**
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる