おれのふたごの妹はひとりだが6人いる

るみえーる

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第四章 月曜日は普通じゃない(裏)

4-3話 茶道部って、なんかこう、ゆるい人たちが集まって、ゆるい話をするイメージがあるじゃん

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 生徒会副会長の樋裏聖(ひうらせい)先輩は「倒せるかな、君たちに茶道部部長を」と言っただけで、「倒してこい」とは言っていないんだけど、そもそもどうやって、何の勝負で戦うというのか。

「おお、闘茶勝負だね! やってやろうじゃないの。うちは全国大会の常連校だよ」

 茶道部の全国大会というのは、流派ごとの交流会みたいなものです。

 じゃあ準備するから、外の雪景色でも見ていて、と、時尾摩殊(ときおまこと)先輩は、出入り口の脇のところにある小部屋にもらった薬草をしまって(ちょっと覗いてみたら、半乾燥状態のハーブが積み上げられていて、十分に乾燥したと思われるものは数十個のガラス瓶に入れて保存してあった)、別のところから座布団と折りたたみ式の和机を出してきた。

 しょうがないので、乾燥芋とかポテトチップを食べて、お湯を飲んでおれたちは待った。

 時尾先輩は、ハーブ庫からいろいろなハーブを出したり、冷蔵庫からいろいろな色の液体を出したり、それらを混ぜてフラスコで温めたりして、うきうきと謎のお茶を作っていた。

「茶道部って、なんかこう、ゆるい人たちが集まって、ゆるい話をするイメージがあるじゃん」

 そうなのか。

「でもそれだったらただのお茶同好会でよくね? あたしは戦いたいんだよ! 熱き血と情熱を、部活に捧げたいんだよ!」

 おれは早く帰って妹のためにロールキャベツを作りたいです。

 雪はだんだん小降りになって来て、数分待っているうちに、暖かそうではあるが茶道部が出しそうにはどう見ても思えない飲み物(仮)が出てきた。4種類、8つのティーカップ、と言いたいところだがどちらかというとビーカーの容器が並んだ。

 青、焦げ茶色、下から黒・オレンジ色・白の3色に分かれたもの、それに濃紺だ。

「これはねぇ、みんなからなんとなく感じる、これだ、って感じの色にしてみたんだよ。きれいでしょ。あっ、この濃紺の奴はねえ、こうやってレモンの汁をかけるとピンク色になるんだよ。マロウブルー」

 ちょっと感心した。

「でもって、このお茶を飲んで死んだほうが負け」
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