ある日の絶望。

早坂 悠

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最終章 ある日の絶望(全24話+番外編7話)

ある日の絶望。

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 夏休みの軽井沢別荘の旅行を終えてななえの日常は普段の変わり映えのしない普通のものに戻った。もうバイトはこりごりなので他の休みは夏休みの宿題をしたり、同級生と近所のプールに行ったりして遊んだ。普通の高校生の夏休みを送るとユウヤたちとセックスした思い出が夢だったのではないか?と思ってしまう。

 淫らになってみんなでお互いの体を貪った、あの夏の思い出。ユウヤや直樹、朔真さくまだけでなく、当日に会っただけの運転手の佐々木にまでななえは自らの意志で愛液を垂れ流し膣の中に大人の男性のちんこをズブズブと入れられて悶えてしまった。そんな夏の思い出。

 自分の部屋で夏休みの宿題をやりながら、ふとした瞬間に取っ替え引っ替えまぐわったことを思い出して、ななえは学習机の下にある椅子の上に乗っている自分の陰部に手を入れてクリトリスを弄り、「はぁはぁ…はぁはぁ…イクッイクッイクッ……ユウヤさん……」と言ってガクガク体を震わせては1人でオナニーをすることもあった。

 また妊娠の可能性が高くなる排卵日は避けての旅行だったが、避妊してない以上、妊娠の可能性がゼロとはならない”中出し”をたくさんしていてたので、帰宅した数日後にななえに生理が訪れて安堵した。

 ユウヤともし恋人同士になれるなら、こう言った話もしやすい気がする。ユウヤが彼氏という絶対的な存在なら避妊して欲しいと言いやすいのでは?とななえは思うが…本当ならみんなで行う乱交セックスでも避妊して欲しいと言えたらいいのに雰囲気に負けてなかなか言い出せない。これにはななえにも責任があると思った。

 夏休みが明けて次の生理が来るか来ないか?という時期を見計らって再びユウヤからななえに連絡がきた。お馴染みの『生理は来た?』という確認事項と『生理がもうすぐ来るのならその前にまたみんなでセックスしよう』という連絡だった。

 ななえは旅行を終えてたらというもの、自分でやるオナニーの快感に限界を感じていた。自分で自分を慰めてもセックスのあの快感に程遠い。セックスしたい。膣の疼きを解消したいと思う一方でななえは………

 もう複数人でやるセックスではなくユウヤとだけのセックスを望んでいた。LINEの返信に少し悩みつつ、ななえは思い切って……

 『みんなでやるセックスをやめにしたいです。でもユウヤさんとはしたいです。ユウヤさんが好きです。恋人のように2人だけの時間を過ごすことはできませんか?』

 と長い文面をユウヤに送った。すぐに既読はついたがなかなか返事は来なかった。やっぱりそういう関係をユウヤは望んでないのか……と思った矢先にユウヤから返事が来たのは2日後だった。


 『そうしよう。ななえちゃんは俺の彼女だもんね。これからは2人だけの時間を一緒に過ごそう。じゃあ今度、駅前のビジネスホテルで会えるかな?もちろん俺とななえちゃんの2人きりで。その日を2人の記念日にしよう』


 とLINEで送られてきてななえは飛び跳ねて喜んだ。ユウヤさんの彼女だって!嬉しいっ!と胸がドキドキした。すぐにななえは返事を送り返す。

 『嬉しいです。これからもよろしくお願いします』と。

ーーーーーーーーーー

 ビジネスホテルでの記念日デート当日にユウヤからLINEが来て、『すでにホテルに着いてるから312号室に来てほしい』と連絡があった。この日はユウヤのためにお洒落めのワンピースを選び、足の指にもペディキュアを塗った。髪も整えた。

 指定されたビジネスホテルの受付を通り抜け、ななえは3階の312号室のドアをノックした。「どうぞ。ドアを開けて中に入って」とユウヤの声が部屋の中から聞こえ、ななえはドキドキしながらドアを開ける。

 今まで何度、ユウヤに抱かれても愛されている実感のようなものは少なかった。でもこれからは違う。今日からはユウヤの彼女としてユウヤと2人きりで会えると思うと胸の鼓動が止まらなかった。

 ドキドキしながらドアを開けて、室内を見るとダブルベッドが真ん中にあり、ユウヤの姿は見当たらなかった。「ユウヤさん?」さっき室内からユウヤの声は聞こえたのだ。どこかに隠れてる?驚かせようとしてるんだろうか?などと考えている時に

 ななえは後ろから頭をペシンッと叩かれた。思いっきり何者かに頭を叩かれ、脳内が揺れてそのままダブルベッドの上に投げ飛ばされる。

 「痛っ!あっ……」と思った時、そこにユウヤの姿はどこにもないことに気づく。目の前にはレイプした時と同じように直樹とそして朔真の2人がニタニタしながら、ななえに覆いかぶさってきて、

 「ユウヤはこねぇよ。今日は俺と朔真さくまでなぶることになってんから」と直樹が言い。

 「今日で最後にしてやるよ。でもまんこが壊れないといいけどな!」と朔真はいいながら、ななえのワンピースを捲し上げ、下着を剥ぎ取りななえを素っ裸にさせると……まだ濡れていないななえの膣に勃起したちんこをねじ込んできた。

 ななえは状況が理解できず「あっちょっと…ちょっと待って下さいっ!やめっ……やめてぇっ!ヤダヤダヤダ!……入れないでっ!入れないで下さいっ!痛っ!痛いですって!あっ!あっん!あっ!ま!待って!ゆ、ユウヤさんは……?あっ!やめて!やめて!」と身を捩って抵抗しても直樹が上からななえの腕を押さえつけてきて身動きが取れず、

 ななえの膣に朔真のちんこがメリメリと入ってきて、
ななえは「あっ!あああーっ!!」と叫ぶことしか出来なかった。

 上から直樹が抑え込む形ではあるが、正常位で朔真の性器はななえに入り、ななえは膣の鈍い痛みに涙目になってしまう。

 そんなななえに向かって直樹は
「ユウヤはこねぇよ。あの声はスマホの録音。アイツはもう来ない。ななえちゃんをズタズタにしてって頼まれたんだわ」と直樹はどこか嬉しそうに言って上からななえの唇に直樹のちんこを押しつけてきた。

 「しゃぶれよ」と言われ「あっ……嫌……」と答えるななえ。

 それは5月のある日のあの絶望と同じレイプを彷彿とさせるセリフだった。
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