魂を殺された女

早坂 悠

文字の大きさ
上 下
50 / 52

強引なセックス

しおりを挟む
「ハルカ?無理すんな。まだ寝てなって。起きなくていい。」と勇太がハルカの上半身を支え、再びベットに寝かせようとするが、ハルカはそれをやんわり制止して起き上がった。

「勇太。私、死のうとしたの。」

「うん。知ってる。俺が発見したんだ。」

「勇太を残して死を選んだの。」

「うん。そうだな。」

「お願い。私と別れて。」

「それは断る。俺はハルカとは別れないよ。」

「もう勇太を私の過去に巻き込むのが嫌なの。辛いの、今だってまだみずきに言わられたことで、死にたいと思ってる。私ね、まだ死にたいのよ。勇太に助けてもらったのに。もう死にたい、何も考えたくない。これから先の未来で、どんなに幸せになっても、私はその幸せをずっとずっと集団レイプされた運命の延長線上の幸せだと思って生きなきゃいけない!!!そんな生き方が辛いのっ……うっ……もう、私は幸せになるのも嫌っ!何もかも嫌なのっ!!!お願いっ!死なせて!別れて!別れさせてっ!!」

 目から涙を流しながら訴えかけるハルカに、勇太はそっと手を伸ばしハルカの手を握りながらこう言った。

「ハルカ。俺とした『死にたくなったらどうするか?』の約束覚えてるか?」

「や、約束?」

「セックスさせて欲しいって頼んだだろ?やりに行こう?死にたいんだろう?死ぬ前に俺と激しいセックスしてから死なないか?」

「え?!」

 ハルカは勇太の発言に驚いた。確かにそんな約束をハルカは勇太とした覚えがある。でも本当にするのか?どうせ死ぬならその前にもう一度セックスを???しかも激しいセックスと言っている……そんな細かいプレイまでの約束はしてない気もするが………。

 勇太の発言の意図がいまいち分からない。でもハルカはもうこの人を自分の人生に巻き込みたくなかった。

 勇太が好きだ。でも、もうここまでだと思った。あんなに幸せにしてくれたのにハルカは、その幸せを裏切るような形で死を選んだ。

 勇太がハルカをあの集団レイプした男たちと同じようにハルカを性的な道具として扱うなら、それを最後の勇太との思い出にして、ハルカはまた死のうと思った。

ーーーーーーーー

 ハルカの希死念慮は強かったが即日退院できたのは、勇太が病院関係者を納得させたからだ。『自分がついているから平気です。よく薬を飲みすぎて倒れてしまうことがあるんです。もう大丈夫です。』と言いくるめ、ハルカは点滴が終わると退院となった。

 そのまま勇太とハルカはタクシーで同棲しているアパートに戻る。ハルカを発見した時、救急車を呼んで勇太も一緒に乗ったので車では来なかった。

 ハルカを倒れているのを発見したのは夜の10時。アパートに戻ってきたのは深夜1時を過ぎていた。

 部屋に入るなりハルカは勇太に体を持ち上げられて、暗闇のベットの上に放り出された。「あっ」と声を出すと暗闇の中で勇太が覆いかぶさってきた。

 上半身の服を脱がされ、ブラジャーも剥ぎ取られる。ハルカをベッドの上に押し倒し勇太は強引に胸をもんだ。胸を揉み、乳首を摘み、乳首に吸い付いて……はぁはぁ……と勇太の荒い呼吸が聞こえてくる。

 胸をしゃぶられながら勇太は空いてる手でハルカの下半身の服と下着を荒々しく脱がし、そのままハルカの陰部をまさぐり、クリトリスをこねるようにグリグリ刺激する。

 勇太は一度、手を離すと自分も服を脱いで全裸になり、ハルカの両足の間に勇太の体がはいってくると、勇太は

「ハルカが好きだ。絶対に別れないし絶対に死なせない。」

 と言いながら勇太はズボッとハルカの膣に男性器を挿入した。ハルカの膣はぐっちょりと濡れていて、勇太の性器を拒むことはなかった。

 膣奥まで一度男性器をグッと入れるとそれが合図にでもなったかのように、火蓋を切っていきなり激しく腰を打ちつけはじめた。

 勇太の性器がハルカの膣の中で暴れまるような激しさにベッドがギシギシと揺れ、ハルカと勇太の接合部分からはパンッ!パンッ!パンッ!という肉と肉の打ちつけ合う音が聞こえる。

「あっ。ハルカっ!きもちっ!ハルカの中、すげぇ!気持ちぃぃっ!はぁはぁ……っ!もっと!もっと!したい!あっ!あっ!あっ!あああっ!」

 今までのセックスではなく狂ったようなピストンの激しい動きに、勇太もいつもはあまり言わないようなセリフをはいた。

「今日は寝かせない。ハルカとずっとセックスする。ハルカ、覚悟しておいて……あっ!あっ!あっ!」

 暗闇のベッドの上であの日のレイプを彷彿とさせるような勇太の荒々しいセックスに、ハルカが感じてるのは恐怖ではなくーーーー

快感だった。
しおりを挟む
作者の早坂悠です。よろしくお願いします。すでにこの作品は完結まで書き終わってます。
感想 0

あなたにおすすめの小説

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて

アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。 二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――

腹黒上司が実は激甘だった件について。

あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。 彼はヤバいです。 サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。 まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。 本当に厳しいんだから。 ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。 マジで? 意味不明なんだけど。 めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。 素直に甘えたいとさえ思った。 だけど、私はその想いに応えられないよ。 どうしたらいいかわからない…。 ********** この作品は、他のサイトにも掲載しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。

松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。 そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。 しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。

【1/23取り下げ予定】愛されない妃ですので。

ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。 国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。 「僕はきみを愛していない」 はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。 『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。 (ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?) そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。 しかも、別の人間になっている? なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。 *年齢制限を18→15に変更しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...