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フラッシュバック
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バイトを終えて家に着くのは16時半過ぎ。12月の暮れの時期では周囲は薄暗くなりはじめて夜が近づいていた。
もうすぐ夜になるのに勇太と2人きりでどこかに出かける?どこに?今からどこかに出かけるのは、ハルカは怖くて無理だと思った。
「公園までの散歩なら……」
と答えて歩いて5分ほどの公園に、勇太と散歩することになった。
ハルカと並んで歩く勇太は180cmの身長で鍛えてるのかガタイもいい、ハルカは昔は感じたことのなかった圧迫感を感じていた。圧迫感……というかやはり怖いのだ。
幼なじみの昔からよく知る男性が怖いだなんて……ハルカは自分が自分でなんだか悲しくなってしまった。
勇太はハルカをレイプした男たちとは違う。まったくの他人だ。それに勇太が女性に対してあんなに暴力的になるとは想像が出来ない。
それなのに勇太が女性を犯す想像は出来ないのに勇太も”あの男たちと同じ男性だ”と思うと怖くて怖くて怖くて、気持ち悪くて、気持ち悪くて、気持ち悪くて、仕方ない。
今まで意識したことなかったのに、ハルカは勇太の股間に意識が向いてしまう。あの中には女性の裸体に反応して、固くて棒状の禍々しい男性器があると思うと勇太であっても、拒絶反応を示したくなる。
「ハルカ?仕事で疲れた?」
「……。あ。違うよ。大丈夫。」
ハルカの顔色が悪かったのだろうか。勇太はハルカの様子に気にかけてくれている。それなのにハルカは男性というだけで今までは存在しなかった見えない壁のようなものに遮られているような気がする。その見えない壁を作っているのはハルカ自身だと分かっていても、体の寒気が止まらなかった。
集団レイプされてからというもの、男性はハルカの知らない別の生き物になってしまった。今までハルカの知ってた男性はなんだったのか。性的な興奮を抑えきれない顔を浮かべ、自分の欲望のままハルカの服を切り裂き、笑いながら蹴られ殴られ、それすらも性的な興奮の糧にされた。
殺されてしまうのかもしれないという恐怖を抱えたまま、ずっとレイプされていた。生きた心地など1ミリもなかった。いやあの時間、ハルカは確かに死んでいたのかもしれない。
そんなことを考えていると目的地の公園に到着した。
冬休みだからか年の暮れだからか、夕方という時間が関係あるのか、住宅街の中にある公園には人っ子1人居なかった。はじにあるベンチに座りハルカと勇太は並んで腰をかけた。
「ええーーっと久しぶり。なんかさっきは仕事中に話しかけちまってごめんな。ハルカがいると思ってなかったからビックリしちまった。家に帰ってから親にハルカに会ったこと言ったら……まぁ……なんかよく分かんけど怒られた。
何か事情があって田舎に戻ってきたんじゃないかって。チャラチャラした感じで話しかけるなつーうことを言われたわ。だからごめん。何か気に触るようなこと言っちまっていたら悪かったわ。」
ハルカはなんと答えていいのか悩んだ。確かにハルカには大きな事情があった。でもそこには触れられたくなかった。
「気にしないで。私も気にしてないから」
と曖昧に答える。
「そうか。なら良かった」
と勇太は言って……お互い少し沈黙した。何か話すべきなのか。ハルカも勇太に話をふるべきなのか。少し肌寒い風が公園の中をピューとかけめぐり、地面の落ち葉をふわりと撫でていく。
「俺も戻ってきたんだよね。昨日。」
と勇太が少し気まずいそうに言い始めた。なんだろう?意図がハルカには読めない。これは話をきいてもらいたいのか?お嫁さんとケンカでもしたんだろうか?
「そう。おかえり。」
とハルカが言うと「ちょ、ちょっとぐらい興味持とう?な?幼なじみじゃんか?少しぐらい俺のこと気にしてよ~」
と勇太は言い始めてベンチからスッと立ち上がって、ハルカの方に向きながら、
「嫁がさ。他に男作って逃げて離婚したんだわ。」
「え?」
「アハハ。あんな大袈裟な大恋愛したのにこれよ。俺、捨てられてやんの。そんで俺は田舎におずおずと帰ってきたんだわ。なさけねぇーよな。あっ!ハルカは別に情けなくねーよ。俺みたいな失敗はしてないだろうし。まぁアレだよ。俺も戻ってきてみんなから腫れ物に触るように扱われてるワケ!ちょー辛いの!
だから!なんつーか、その、別にあれだよ!おまえも何も気にすんなよ!ハルカに何があったか聞く気はないけど、話したくなったら遠慮せずに言えよ。そんだけ!さぁ帰るぞ!」
と捲し立てるように勇太は一気に話し終えた。勇太が離婚した。しかも田舎とか親とか全部を置き去りにするような大恋愛だった。それなのに他に男を作って……勇太には勇太なりの辛い過去を背負って田舎に帰ってきたのか。
その勇太がハルカを励まそうとしていた。きっとスーパーでの勇太の発言は勇太自身が”言われたくないこと”だったに違いないのに、ハルカにも何か事情があって田舎にいるという配慮にかけてしまったと後悔していたのかもしれない。
嬉しいような嬉しくないような……なんだか複雑な気持ちがした。それはやっぱり勇太が男性だからなのか。ハルカは2人でいるのがとにかく落ち着かなかった。地面に足をつけて立っているはずなのに地面がグラグラ揺れているような感覚にとらわれる。不安定な気持ち。不安定な足もと。
そんな展開にはなりえないが、勇太に今ここで抱きつかれでもしたら、ハルカはきっと失神してしまうだろうと思った。少し深呼吸して気持ちを落ち着かせてから
「よく分からないけど、ありがとう勇太」
と答えてハルカもベンチから立ち上がり帰ることにした。勇太には勇太なりにハルカのことを心配してるのかもしれない。その気持ちは無碍には出来ない。
勇太の横に再び並び、歩いて帰ろうとした。その時だった。勇太がハルカに振り向き、ハルカの頭の上に手をポンポン置いた。
「それにしても髪の毛、バッサリ切ったなーすっかりボーイッシュじゃねーか。まぁ!ハルカは短くても可愛いけどな。田舎に出戻り組同士、仲良くやろーぜ!」
と言いながら、
撫でるようにハルカの頭を手でポンポンしたのだ。
「……ハルカ?」
「……い……いや……イヤーーーーーっ!」
「わ!ハルカ?!どうした?!ハルカ?!えっ?!ちょっと??ちょっと?!ちょっと待ってろ!!!おばさん呼んでくるからーーーー!」
ハルカは勇太に頭を触られたことで咄嗟に頭を抱えて、その場にしゃがみ込んでしまった。怖くて動けない。
体はガクガクに震え上がり、口の中で歯を力一杯噛み締めて、それなのに体の震えの振動も口の中に伝わって歯もガクガクと音を立てていた。
一瞬のフラッシュバックだった。
勇太に頭をポンポンされた瞬間、あの大きい手。ゴツゴツした男の人の手。あの手を頭の上に乗せられて、ハルカは何人もの男たちがあの手でハルカの頭を押さえつけて、男性器をハルカの口の中に無理矢理、挿入された感触が蘇ってしまった。
笑いながら男性器をハルカの口の中に押し入れ、頭を手で押さえつけて腰を何度も動かされハルカの口の中は棒状の固い異物が喉奥まで出し入れされた残像。
そしてそして……あの遺物の先端からは……生温かい精液が出てきて……飲まないと殴られるから必死で飲んだのだ……あの不味い液体を……ハルカが男たちに汚されて得た、男たちの快感の最終目的地である射精という行いを……ハルカは頭を押さえつけられながら何度も……口の中で……
「あ……はひぃ………ひぃ…や…めて…た…すけ…」
「ハルカ!」
「ハルカちゃん!大丈夫?立てる?」
ハルカの母親の声が微かに聞こえた。
勇太が飛び出すように公園から出てハルカの母親を呼んできたのだ。それでも上手く自分で立てそうにない。勇太もそばにいるのだろうか。それもよく分からない。
気づくとハルカは自分の部屋のベッドで寝ていた。
見覚えのある天井がハルカに落ち着きを取り戻させる。ゆっくりと起きてリビングにいた母親に「さっきはごめんね」と言うとハルカの母は「あなたが謝る必要はないのよ。」
と優しく微笑んでくれた。勇太は大丈夫だっただろうか。驚かせてしまったかもしれない。勇太が頭を触ったことで恐怖の記憶が蘇ってしまったが、勇太も悪いことなんてしてないのだ。
ハルカをレイプしイラマチオしたのは勇太ではないのだ。
そう思っていてもハルカは勇太の男性としての性別が怖くて仕方なかった。次会った時、上手く話せるだろうか……そう思うと勇太と次に会うのが少し億劫に感じるハルカだった。
もうすぐ夜になるのに勇太と2人きりでどこかに出かける?どこに?今からどこかに出かけるのは、ハルカは怖くて無理だと思った。
「公園までの散歩なら……」
と答えて歩いて5分ほどの公園に、勇太と散歩することになった。
ハルカと並んで歩く勇太は180cmの身長で鍛えてるのかガタイもいい、ハルカは昔は感じたことのなかった圧迫感を感じていた。圧迫感……というかやはり怖いのだ。
幼なじみの昔からよく知る男性が怖いだなんて……ハルカは自分が自分でなんだか悲しくなってしまった。
勇太はハルカをレイプした男たちとは違う。まったくの他人だ。それに勇太が女性に対してあんなに暴力的になるとは想像が出来ない。
それなのに勇太が女性を犯す想像は出来ないのに勇太も”あの男たちと同じ男性だ”と思うと怖くて怖くて怖くて、気持ち悪くて、気持ち悪くて、気持ち悪くて、仕方ない。
今まで意識したことなかったのに、ハルカは勇太の股間に意識が向いてしまう。あの中には女性の裸体に反応して、固くて棒状の禍々しい男性器があると思うと勇太であっても、拒絶反応を示したくなる。
「ハルカ?仕事で疲れた?」
「……。あ。違うよ。大丈夫。」
ハルカの顔色が悪かったのだろうか。勇太はハルカの様子に気にかけてくれている。それなのにハルカは男性というだけで今までは存在しなかった見えない壁のようなものに遮られているような気がする。その見えない壁を作っているのはハルカ自身だと分かっていても、体の寒気が止まらなかった。
集団レイプされてからというもの、男性はハルカの知らない別の生き物になってしまった。今までハルカの知ってた男性はなんだったのか。性的な興奮を抑えきれない顔を浮かべ、自分の欲望のままハルカの服を切り裂き、笑いながら蹴られ殴られ、それすらも性的な興奮の糧にされた。
殺されてしまうのかもしれないという恐怖を抱えたまま、ずっとレイプされていた。生きた心地など1ミリもなかった。いやあの時間、ハルカは確かに死んでいたのかもしれない。
そんなことを考えていると目的地の公園に到着した。
冬休みだからか年の暮れだからか、夕方という時間が関係あるのか、住宅街の中にある公園には人っ子1人居なかった。はじにあるベンチに座りハルカと勇太は並んで腰をかけた。
「ええーーっと久しぶり。なんかさっきは仕事中に話しかけちまってごめんな。ハルカがいると思ってなかったからビックリしちまった。家に帰ってから親にハルカに会ったこと言ったら……まぁ……なんかよく分かんけど怒られた。
何か事情があって田舎に戻ってきたんじゃないかって。チャラチャラした感じで話しかけるなつーうことを言われたわ。だからごめん。何か気に触るようなこと言っちまっていたら悪かったわ。」
ハルカはなんと答えていいのか悩んだ。確かにハルカには大きな事情があった。でもそこには触れられたくなかった。
「気にしないで。私も気にしてないから」
と曖昧に答える。
「そうか。なら良かった」
と勇太は言って……お互い少し沈黙した。何か話すべきなのか。ハルカも勇太に話をふるべきなのか。少し肌寒い風が公園の中をピューとかけめぐり、地面の落ち葉をふわりと撫でていく。
「俺も戻ってきたんだよね。昨日。」
と勇太が少し気まずいそうに言い始めた。なんだろう?意図がハルカには読めない。これは話をきいてもらいたいのか?お嫁さんとケンカでもしたんだろうか?
「そう。おかえり。」
とハルカが言うと「ちょ、ちょっとぐらい興味持とう?な?幼なじみじゃんか?少しぐらい俺のこと気にしてよ~」
と勇太は言い始めてベンチからスッと立ち上がって、ハルカの方に向きながら、
「嫁がさ。他に男作って逃げて離婚したんだわ。」
「え?」
「アハハ。あんな大袈裟な大恋愛したのにこれよ。俺、捨てられてやんの。そんで俺は田舎におずおずと帰ってきたんだわ。なさけねぇーよな。あっ!ハルカは別に情けなくねーよ。俺みたいな失敗はしてないだろうし。まぁアレだよ。俺も戻ってきてみんなから腫れ物に触るように扱われてるワケ!ちょー辛いの!
だから!なんつーか、その、別にあれだよ!おまえも何も気にすんなよ!ハルカに何があったか聞く気はないけど、話したくなったら遠慮せずに言えよ。そんだけ!さぁ帰るぞ!」
と捲し立てるように勇太は一気に話し終えた。勇太が離婚した。しかも田舎とか親とか全部を置き去りにするような大恋愛だった。それなのに他に男を作って……勇太には勇太なりの辛い過去を背負って田舎に帰ってきたのか。
その勇太がハルカを励まそうとしていた。きっとスーパーでの勇太の発言は勇太自身が”言われたくないこと”だったに違いないのに、ハルカにも何か事情があって田舎にいるという配慮にかけてしまったと後悔していたのかもしれない。
嬉しいような嬉しくないような……なんだか複雑な気持ちがした。それはやっぱり勇太が男性だからなのか。ハルカは2人でいるのがとにかく落ち着かなかった。地面に足をつけて立っているはずなのに地面がグラグラ揺れているような感覚にとらわれる。不安定な気持ち。不安定な足もと。
そんな展開にはなりえないが、勇太に今ここで抱きつかれでもしたら、ハルカはきっと失神してしまうだろうと思った。少し深呼吸して気持ちを落ち着かせてから
「よく分からないけど、ありがとう勇太」
と答えてハルカもベンチから立ち上がり帰ることにした。勇太には勇太なりにハルカのことを心配してるのかもしれない。その気持ちは無碍には出来ない。
勇太の横に再び並び、歩いて帰ろうとした。その時だった。勇太がハルカに振り向き、ハルカの頭の上に手をポンポン置いた。
「それにしても髪の毛、バッサリ切ったなーすっかりボーイッシュじゃねーか。まぁ!ハルカは短くても可愛いけどな。田舎に出戻り組同士、仲良くやろーぜ!」
と言いながら、
撫でるようにハルカの頭を手でポンポンしたのだ。
「……ハルカ?」
「……い……いや……イヤーーーーーっ!」
「わ!ハルカ?!どうした?!ハルカ?!えっ?!ちょっと??ちょっと?!ちょっと待ってろ!!!おばさん呼んでくるからーーーー!」
ハルカは勇太に頭を触られたことで咄嗟に頭を抱えて、その場にしゃがみ込んでしまった。怖くて動けない。
体はガクガクに震え上がり、口の中で歯を力一杯噛み締めて、それなのに体の震えの振動も口の中に伝わって歯もガクガクと音を立てていた。
一瞬のフラッシュバックだった。
勇太に頭をポンポンされた瞬間、あの大きい手。ゴツゴツした男の人の手。あの手を頭の上に乗せられて、ハルカは何人もの男たちがあの手でハルカの頭を押さえつけて、男性器をハルカの口の中に無理矢理、挿入された感触が蘇ってしまった。
笑いながら男性器をハルカの口の中に押し入れ、頭を手で押さえつけて腰を何度も動かされハルカの口の中は棒状の固い異物が喉奥まで出し入れされた残像。
そしてそして……あの遺物の先端からは……生温かい精液が出てきて……飲まないと殴られるから必死で飲んだのだ……あの不味い液体を……ハルカが男たちに汚されて得た、男たちの快感の最終目的地である射精という行いを……ハルカは頭を押さえつけられながら何度も……口の中で……
「あ……はひぃ………ひぃ…や…めて…た…すけ…」
「ハルカ!」
「ハルカちゃん!大丈夫?立てる?」
ハルカの母親の声が微かに聞こえた。
勇太が飛び出すように公園から出てハルカの母親を呼んできたのだ。それでも上手く自分で立てそうにない。勇太もそばにいるのだろうか。それもよく分からない。
気づくとハルカは自分の部屋のベッドで寝ていた。
見覚えのある天井がハルカに落ち着きを取り戻させる。ゆっくりと起きてリビングにいた母親に「さっきはごめんね」と言うとハルカの母は「あなたが謝る必要はないのよ。」
と優しく微笑んでくれた。勇太は大丈夫だっただろうか。驚かせてしまったかもしれない。勇太が頭を触ったことで恐怖の記憶が蘇ってしまったが、勇太も悪いことなんてしてないのだ。
ハルカをレイプしイラマチオしたのは勇太ではないのだ。
そう思っていてもハルカは勇太の男性としての性別が怖くて仕方なかった。次会った時、上手く話せるだろうか……そう思うと勇太と次に会うのが少し億劫に感じるハルカだった。
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作者の早坂悠です。よろしくお願いします。すでにこの作品は完結まで書き終わってます。
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