2 / 4
2、最初の謎解き
しおりを挟む
「『開くと見えない、閉じると見える』……今度の謎はエニグマ系ね」
ぼそっと呟いたその咲葉の言葉に東子が首を傾げた。
「絵に熊?」
「あ、コメンナサイ。英語で〈ナゾナゾ〉って意味よ」
「なるほど。ほんとだ、まさに、謎々だよねー、開けると見えない、閉じると見える……〈瞼の裏〉とか? それはないか。ン、待てよ?」
「あ!」
二人は同時にハッとして顔を見合わせた。それから、ゆっくりと首を巡らせる。
二人が見つめているのは、部室の扉だ。引き戸のそれは最初から全開だった。さながら入部希望の二人を招くみたいに。
「『開くと見えない、閉じると見える』……」
つぶやきながら東子と咲葉は二人一緒に扉を引っ張った。スルスル……
滑るように動いて扉は閉まった。
その扉の内側、そこに貼られていたのは――
〈 大当たり!よくやった! ここまでは褒めてやろう。
さあ、最後の謎だ。
この謎には私の居場所が暗示してある。
これを解いて私のもとへおいで!
君たちに会えるのを私は待っているよ! 〉
それは今まで以上にフシギな伝言だった。
〈 祝! 入学。
さて、今は春だけど、君たちの
おすきなふくは?
1・0・3/4・0・2・1・0 〉
「えー、好きな服? やっぱ、私はジーンズとTシャツかな」
「私はワンピースが好き。――って、でも、そんなことじゃないわよね? これ、暗号系の謎だわ」
今回こそ難問中の難問。最大級の謎。どんなに時間がかかることやら。とても今日中には解けそうもない――
と、いきなり、東子が叫んだ。
「私、解けたかもしれない!」
「凄い! 東子ちゃん! ぜひ教えて!」
思わず身を乗り出す咲葉。ひとつ咳払いをしてから、東子は話し始めた。
「私の家ね、ちっちゃな酒屋――蔵元なんだ。兄貴が三人もいて……ミステリマニアの長男、合気道をやってる次男、ブラスバンド部の三男だよ。私が紅一点の末娘。父は一滴もお酒を飲めない婿養子で」
ここでいったん息を継ぐ。
「ふぅ、やっと核心にたどり着いた! 跡取り娘の母親の趣味がお花なの。生け花の免状も持ってる。だから、いつも側にくっついていた私も花のことには詳しいんだ」
「でも、この暗号は〈服〉よ。〈花〉じゃないわよ?」
少々不安げに尋ねる咲葉に東子はニヤリとした。
「いや、〈花〉なんだよ。この『おすきなふくは?』は〈秋の七草〉を憶えるための伝承言葉なんだ!」
「えー、そうなの? 私、全然知らなかった! 日本文化って奥深いのねぇ」
「ヘヘッ、他の諺はうろ覚えでも、この花の名のコトワザには自信があるっ」
「おみそれしました!」
改めて深々と頭を下げる咲葉だった。
「いいからいいから。あ、これからも私の諺、間違ってたら訂正ヨロシク!」
爽やかに笑って東子は伝言に目を戻した。
「私が思うに――最初に書いてある『今は春だけど』は、ヒントだよ。〈秋の七草〉を導き出すためのね」
胸ポケットから真新しい生徒手帳を取りだすと東子は書いて行く。
お → おみなえし
す → すすき
き → ききょう
な → なでしこ
ふ → ふじばかま
く → くず
は → はぎ
「一緒に記されている数字は何かしら?」
「多分、マークするひらがなの順番じゃないかな?」
「なるほど! 0はその言葉には無いという意味で、この3/4は同じ言葉の中に3と4、二つあるって意味?」
さっそく二人は当てはめてみた。現れた言葉は……
〈1〉 お → おみなえし
〈0〉 す → すすき
〈3、4〉 き → ききょう
〈0〉 な → なでしこ
〈2〉 ふ → ふじばかま
〈1〉 く → くず
〈0〉 は → はぎ
「お・く・じ・よ・う……」
「屋上!?」
推理部部室のすぐ前にある階段を上へ駆けあがる。
4階は屋上だ。周囲を高いフェンスで囲んだその場所に、その人はいた。
春日台中学・推理部顧問、阿久虫涼先生。
ユラリ、座っていたパイプ椅子から立ち上がる。
「素晴らしい! 大正解です! ようこそ推理部へ……!」
ウェーブのかかった栗色の髪と、シフォンのスカートをなびかせて、先生は二人に歩み寄った。
「私が新卒の国語教師としてこの春日台中学に赴任して今年で3年になります。でも、あの謎を解いたのはあなたたちが初めてよ」
ここでペロッと舌を出す。
「――というか、そもそも推理部入部希望者は、あなたたちが初めてなんだけどネ」
心から悲しそうに推理部顧問は言った。
「この3年というもの、入学式後の数日間を私はどれほど虚しく過ごしてきたことでしょう。屋上――まさにここで謎を解いた新入部員がやって来るのを今か今かと待ち続けたのよ。もちろん、時間つぶしにミステリを読みながら」
「えーーーーーーーっ!」
東子も、そして咲葉も! これ以上出ないというくらいの大声を上げていた。
それにしても、どっちに驚くべき? 入部希望者が、自分たちが初めてってこと? それとも、いかにも妖しげで怖そうな名前の阿久虫涼センセイが、こんなに若くて綺麗な女の人だということ?
多分、その両方……!
これが東子と咲葉と阿久虫涼先生の出会いだった。
*
「ホント、あの時は吃驚しちゃったな!」
「私もよ」
あの日から、どれほど楽しい時間を先生とともに過ごして来たことだろう!
謎解きの旅もした。昨年の夏休み、〈宮沢賢治の一本の花は何?〉という阿久虫先生の出した謎とともに、先生も一緒に一泊二日で東北を巡った。あれは本当に素晴らしい思い出だ。
「だけど、残念だよね。結局、推理部は私たち二人だけだった……」
そうなのだ。翌年も、翌々年も、入部希望者は0人だった!
そして今、東子と咲葉の二人は卒業式を一週間後に控えた最後の部活の日を迎えたのだ。
「それにしても、阿久虫先生、遅いなーー」
「うん、まぁ、この時期は先生、忙しいんだよ」
阿久虫先生は、現在一年二組の担任をしている。期末テストの準備、卒業式のバックアップなどやることがいっぱいあるのだろう。一方、卒業当事者、三年生の東子と咲葉だが、二人ともすでに第一志望の私立高校に合格しているので暢気なものだ。と、ここで二人はハッとして同時に顔を見合わせた。
「咲葉!」
「東子ちゃん!」
目の前の全開の扉。初めてここへやって来た日と重なる――
「まさか……」
ぼそっと呟いたその咲葉の言葉に東子が首を傾げた。
「絵に熊?」
「あ、コメンナサイ。英語で〈ナゾナゾ〉って意味よ」
「なるほど。ほんとだ、まさに、謎々だよねー、開けると見えない、閉じると見える……〈瞼の裏〉とか? それはないか。ン、待てよ?」
「あ!」
二人は同時にハッとして顔を見合わせた。それから、ゆっくりと首を巡らせる。
二人が見つめているのは、部室の扉だ。引き戸のそれは最初から全開だった。さながら入部希望の二人を招くみたいに。
「『開くと見えない、閉じると見える』……」
つぶやきながら東子と咲葉は二人一緒に扉を引っ張った。スルスル……
滑るように動いて扉は閉まった。
その扉の内側、そこに貼られていたのは――
〈 大当たり!よくやった! ここまでは褒めてやろう。
さあ、最後の謎だ。
この謎には私の居場所が暗示してある。
これを解いて私のもとへおいで!
君たちに会えるのを私は待っているよ! 〉
それは今まで以上にフシギな伝言だった。
〈 祝! 入学。
さて、今は春だけど、君たちの
おすきなふくは?
1・0・3/4・0・2・1・0 〉
「えー、好きな服? やっぱ、私はジーンズとTシャツかな」
「私はワンピースが好き。――って、でも、そんなことじゃないわよね? これ、暗号系の謎だわ」
今回こそ難問中の難問。最大級の謎。どんなに時間がかかることやら。とても今日中には解けそうもない――
と、いきなり、東子が叫んだ。
「私、解けたかもしれない!」
「凄い! 東子ちゃん! ぜひ教えて!」
思わず身を乗り出す咲葉。ひとつ咳払いをしてから、東子は話し始めた。
「私の家ね、ちっちゃな酒屋――蔵元なんだ。兄貴が三人もいて……ミステリマニアの長男、合気道をやってる次男、ブラスバンド部の三男だよ。私が紅一点の末娘。父は一滴もお酒を飲めない婿養子で」
ここでいったん息を継ぐ。
「ふぅ、やっと核心にたどり着いた! 跡取り娘の母親の趣味がお花なの。生け花の免状も持ってる。だから、いつも側にくっついていた私も花のことには詳しいんだ」
「でも、この暗号は〈服〉よ。〈花〉じゃないわよ?」
少々不安げに尋ねる咲葉に東子はニヤリとした。
「いや、〈花〉なんだよ。この『おすきなふくは?』は〈秋の七草〉を憶えるための伝承言葉なんだ!」
「えー、そうなの? 私、全然知らなかった! 日本文化って奥深いのねぇ」
「ヘヘッ、他の諺はうろ覚えでも、この花の名のコトワザには自信があるっ」
「おみそれしました!」
改めて深々と頭を下げる咲葉だった。
「いいからいいから。あ、これからも私の諺、間違ってたら訂正ヨロシク!」
爽やかに笑って東子は伝言に目を戻した。
「私が思うに――最初に書いてある『今は春だけど』は、ヒントだよ。〈秋の七草〉を導き出すためのね」
胸ポケットから真新しい生徒手帳を取りだすと東子は書いて行く。
お → おみなえし
す → すすき
き → ききょう
な → なでしこ
ふ → ふじばかま
く → くず
は → はぎ
「一緒に記されている数字は何かしら?」
「多分、マークするひらがなの順番じゃないかな?」
「なるほど! 0はその言葉には無いという意味で、この3/4は同じ言葉の中に3と4、二つあるって意味?」
さっそく二人は当てはめてみた。現れた言葉は……
〈1〉 お → おみなえし
〈0〉 す → すすき
〈3、4〉 き → ききょう
〈0〉 な → なでしこ
〈2〉 ふ → ふじばかま
〈1〉 く → くず
〈0〉 は → はぎ
「お・く・じ・よ・う……」
「屋上!?」
推理部部室のすぐ前にある階段を上へ駆けあがる。
4階は屋上だ。周囲を高いフェンスで囲んだその場所に、その人はいた。
春日台中学・推理部顧問、阿久虫涼先生。
ユラリ、座っていたパイプ椅子から立ち上がる。
「素晴らしい! 大正解です! ようこそ推理部へ……!」
ウェーブのかかった栗色の髪と、シフォンのスカートをなびかせて、先生は二人に歩み寄った。
「私が新卒の国語教師としてこの春日台中学に赴任して今年で3年になります。でも、あの謎を解いたのはあなたたちが初めてよ」
ここでペロッと舌を出す。
「――というか、そもそも推理部入部希望者は、あなたたちが初めてなんだけどネ」
心から悲しそうに推理部顧問は言った。
「この3年というもの、入学式後の数日間を私はどれほど虚しく過ごしてきたことでしょう。屋上――まさにここで謎を解いた新入部員がやって来るのを今か今かと待ち続けたのよ。もちろん、時間つぶしにミステリを読みながら」
「えーーーーーーーっ!」
東子も、そして咲葉も! これ以上出ないというくらいの大声を上げていた。
それにしても、どっちに驚くべき? 入部希望者が、自分たちが初めてってこと? それとも、いかにも妖しげで怖そうな名前の阿久虫涼センセイが、こんなに若くて綺麗な女の人だということ?
多分、その両方……!
これが東子と咲葉と阿久虫涼先生の出会いだった。
*
「ホント、あの時は吃驚しちゃったな!」
「私もよ」
あの日から、どれほど楽しい時間を先生とともに過ごして来たことだろう!
謎解きの旅もした。昨年の夏休み、〈宮沢賢治の一本の花は何?〉という阿久虫先生の出した謎とともに、先生も一緒に一泊二日で東北を巡った。あれは本当に素晴らしい思い出だ。
「だけど、残念だよね。結局、推理部は私たち二人だけだった……」
そうなのだ。翌年も、翌々年も、入部希望者は0人だった!
そして今、東子と咲葉の二人は卒業式を一週間後に控えた最後の部活の日を迎えたのだ。
「それにしても、阿久虫先生、遅いなーー」
「うん、まぁ、この時期は先生、忙しいんだよ」
阿久虫先生は、現在一年二組の担任をしている。期末テストの準備、卒業式のバックアップなどやることがいっぱいあるのだろう。一方、卒業当事者、三年生の東子と咲葉だが、二人ともすでに第一志望の私立高校に合格しているので暢気なものだ。と、ここで二人はハッとして同時に顔を見合わせた。
「咲葉!」
「東子ちゃん!」
目の前の全開の扉。初めてここへやって来た日と重なる――
「まさか……」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
幽子さんの謎解きレポート~しんいち君と霊感少女幽子さんの実話を元にした本格心霊ミステリー~
しんいち
キャラ文芸
オカルト好きの少年、「しんいち」は、小学生の時、彼が通う合気道の道場でお婆さんにつれられてきた不思議な少女と出会う。
のちに「幽子」と呼ばれる事になる少女との始めての出会いだった。
彼女には「霊感」と言われる、人の目には見えない物を感じ取る能力を秘めていた。しんいちはそんな彼女と友達になることを決意する。
そして高校生になった二人は、様々な怪奇でミステリアスな事件に関わっていくことになる。 事件を通じて出会う人々や経験は、彼らの成長を促し、友情を深めていく。
しかし、幽子にはしんいちにも秘密にしている一つの「想い」があった。
その想いとは一体何なのか?物語が進むにつれて、彼女の心の奥に秘められた真実が明らかになっていく。
友情と成長、そして幽子の隠された想いが交錯するミステリアスな物語。あなたも、しんいちと幽子の冒険に心を躍らせてみませんか?

夜に駆ける乙女は今日も明日も明後日も仕事です
ぺきぺき
キャラ文芸
東京のとある会社でOLとして働く常盤卯の(ときわ・うの)は仕事も早くて有能で、おまけに美人なできる女である。しかし、定時と共に退社し、会社の飲み会にも決して参加しない。そのプライベートは謎に包まれている。
相思相愛の恋人と同棲中?門限に厳しい実家住まい?実は古くから日本を支えてきた名家のお嬢様?
同僚たちが毎日のように噂をするが、その実は…。
彼氏なし28歳独身で二匹の猫を飼い、親友とルームシェアをしながら、夜は不思議の術を駆使して人々を襲う怪異と戦う国家公務員であった。
ーーーー
章をかき上げれたら追加していくつもりですが、とりあえず第一章大東京で爆走編をお届けします。
全6話。
第一章終了後、一度完結表記にします。
第二章の内容は決まっていますが、まだ書いていないのでいつになることやら…。
放課後の約束と秘密 ~温もり重ねる二人の時間~
楠富 つかさ
恋愛
中学二年生の佑奈は、母子家庭で家事をこなしながら日々を過ごしていた。友達はいるが、特別に誰かと深く関わることはなく、学校と家を行き来するだけの平凡な毎日。そんな佑奈に、同じクラスの大波多佳子が積極的に距離を縮めてくる。
佳子は華やかで、成績も良く、家は裕福。けれど両親は海外赴任中で、一人暮らしをしている。人懐っこい笑顔の裏で、彼女が抱えているのは、誰にも言えない「寂しさ」だった。
「ねぇ、明日から私の部屋で勉強しない?」
放課後、二人は図書室ではなく、佳子の部屋で過ごすようになる。最初は勉強のためだったはずが、いつの間にか、それはただ一緒にいる時間になり、互いにとってかけがえのないものになっていく。
――けれど、佑奈は思う。
「私なんかが、佳子ちゃんの隣にいていいの?」
特別になりたい。でも、特別になるのが怖い。
放課後、少しずつ距離を縮める二人の、静かであたたかな日々の物語。
幻想プラシーボの治療〜坊主頭の奇妙な校則〜
蜂峰 文助
キャラ文芸
〈髪型を選ぶ権利を自由と言うのなら、選ぶことのできない人間は不自由だとでも言うのかしら? だとしたら、それは不平等じゃないですか、世界は平等であるべきなんです〉
薄池高校には、奇妙な校則があった。
それは『当校に関わる者は、一人の例外なく坊主頭にすべし』というものだ。
不思議なことに薄池高校では、この奇妙な校則に、生徒たちどころか、教師たち、事務員の人間までもが大人しく従っているのだ。
坊主頭の人間ばかりの校内は異様な雰囲気に包まれている。
その要因は……【幻想プラシーボ】という病によるものだ。
【幻想プラシーボ】――――人間の思い込みを、現実にしてしまう病。
病である以上、治療しなくてはならない。
『幻想現象対策部隊』に所属している、白宮 龍正《しろみや りゅうせい》 は、その病を治療するべく、薄池高校へ潜入捜査をすることとなる。
転校生――喜田 博利《きた ひろとし》。
不登校生――赤神 円《あかがみ まどか》。
相棒――木ノ下 凛子《きのした りんこ》達と共に、問題解決へ向けてスタートを切る。
①『幻想プラシーボ』の感染源を見つけだすこと。
②『幻想プラシーボ』が発動した理由を把握すること。
③その理由を○○すること。
以上③ステップが、問題解決への道筋だ。
立ちはだかる困難に立ち向かいながら、白宮龍正たちは、感染源である人物に辿り着き、治療を果たすことができるのだろうか?
そしてその背後には、強大な組織の影が……。
現代オカルトファンタジーな物語! いざ開幕!!
真贋鑑定士 鹿目和哉
千代原口 桂
キャラ文芸
「犯人はコイツ! 一ノ瀬良治」←お前、言うなや!
という感じで……見開きでネタバレする「図書館の推理小説」?
のような話ではありません!
ページビューから全然、既読に繋がらない苦肉の策です!
何でしょう……パット見で、歴史モノに思えちゃうんでしょうか?
それ以前に、文章能力?
以下が、これまでの紹介文です。
何処が駄目か教えてください。
「名物の声が聞こえる」……不昧公の名で知られる大名茶人、松平治郷。
公が生前に遺した功績は計り知れない。
『古今名物類聚』は日本史上類をみない「名物の巨大カタログ」だ。
古美術鑑定において、不昧公の以前と以降で分かれると言っても過言ではない。
にも関わらず、鑑定士として不昧公が語られることは殆どない。
何故か?
自ら、その能力を隠したのだ。
「鑑定における『絶対の保証』など、命がいくつあっても足りない」
公が宿した『心眼』と呼ばれる能力は、物に残った痕跡を正確に読み取ることが出来た。
その能力は、子孫に脈々と受け継がれて現代に至っている。
古美術鑑定の礎を築いた鑑定士の祖。
その功績と能力は、今も隠匿され続けている……。

AV研は今日もハレンチ
楠富 つかさ
キャラ文芸
あなたが好きなAVはAudioVisual? それともAdultVideo?
AV研はオーディオヴィジュアル研究会の略称で、音楽や動画などメディア媒体の歴史を研究する集まり……というのは建前で、実はとんでもないものを研究していて――
薄暗い過去をちょっとショッキングなピンクで塗りつぶしていくネジの足りない群像劇、ここに開演!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる