上 下
32 / 43
4章 ダイジケン発生

509日目その4~国会議事堂を奪還せよ!!(追い詰めたその男の計画と絶望と)~

しおりを挟む
波風「ん?何かな?」

雷華は再度ハッとして。

雷華「もう終わりです。投稿しなさい。」
波風「いや、まだ何も終わってない。」
天岩「あんたの力じゃ、まったく私たちには届かないよ。」
波風「そうだろうねぇ。」
里水「…仲間を作るのが目的なんだろう。残念ながら俺たちは仲間にはならんぞ。」
波風「うん。そうだろうね。」

攻撃してくる素振りもなく、質問の答えにも意志を感じられない。

雷華「貴方の本当の狙いは何?」
波風「…もう少ししたら分かると思うよ。」

何かを感じ取った雷華が扉の方に振り向く。

火火野「どんな感じ?」
雷華「火火野さん…」
火村「あーその状態じゃ、首相も獲られたも同然だな。凪、もう終わりだ。俺達の負け。お前がいくら強くても…」

無感情で聞いていた”ナギ”は、急変する。

波風「何言ってんだ!まだ何も終わっちゃいないんだよ!」
火村「凪!?」
波風「おだてりゃ簡単に乗せられやがって。何がリーダーだ。この図面は俺が描いたんだよ!!そして”ここから”が本当の始まりだ!!!」

衆議院の議会場は中継の施設が備えらえている。
波風はそれを起動し、現状を全国に放送した。

波風「お前らは、本当の絶望を知っているか?俺は知っている!!そこの男に教えてもらったんだ!!!」

雷華の防風の中で、眼鏡をかけた首相の表情が強張る。

波風「ソイツは昔、ある市の市長をやっていた。」



ー10年前、波風 凪12歳ー

僕は、感情がほとんどない。

両親がいっつもニコニコしているのが嫌いだからだろうか。

学校でも、笑うこともないし、話すことも嫌いだから友達がほとんどいない。

家に帰ると、両親がやっている小さい商店には馴染みのお客さんが居て、色々聞いてくるのも嫌いだ。

両親は、いつもいらっしゃいませーと大きな声と大きな笑顔で、いっつも楽しそうだ。

僕は、何が楽しいのか、本当に分からない。


夜、大変そうな話をしている時もあるのに。

次の日は、いつも通りニコニコしながらおはよう!今日も学校頑張って!と送り出してくる。

なんで大変だって、辛いって言わないんだろう。

大人ってそうなんだろうか。

僕は、こんなだから良くからかわれる。

まぁ、ぶっちゃけイジメってやつなんだろうが、靴が隠されようが、机に落書きされようがカンゴが犯人を見つけて、俺が何とかしてやるっていつも言ってくる。

正直、うっとうしい。

先生からは、嫌な事されたのに大人だね。って言われる。

怒るとか面倒だし、仕返しとか興味がない。

でも、何だかんだで、両親がいて、カンゴがいて、勉強して、結婚して、子供が出来て、老いていく。
そういう当たり前の時間が過ぎていくと思い込んでいた。

そんなある日、久しぶりに嬉しそうな両親を見た。

馴染みのお客さんも楽しそうだ。

どうやら、新しい市長この辺を良くして、この商店街を盛り上げる計画を出したらしい。

商店街の店は、軒並み工事をし始めて、汚らしいお店がピカピカになっていった。

僕の両親の商店も綺麗になった。

そして。あの日が訪れた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~

於田縫紀
ファンタジー
 ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。  しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。  そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。  対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。

世界最強で始める異世界生活〜最強とは頼んだけど、災害レベルまでとは言ってない!〜

ワキヤク
ファンタジー
 その日、春埼暁人は死んだ。トラックに轢かれかけた子供を庇ったのが原因だった。  そんな彼の自己犠牲精神は世界を創造し、見守る『創造神』の心を動かす。  創造神の力で剣と魔法の世界へと転生を果たした暁人。本人の『願い』と創造神の『粋な計らい』の影響で凄まじい力を手にしたが、彼の力は世界を救うどころか世界を滅ぼしかねないものだった。  普通に歩いても地割れが起き、彼が戦おうものなら瞬く間にその場所は更地と化す。  魔法もスキルも無効化吸収し、自分のものにもできる。  まさしく『最強』としての力を得た暁人だが、等の本人からすれば手に余る力だった。  制御の難しいその力のせいで、文字通り『歩く災害』となった暁人。彼は平穏な異世界生活を送ることができるのか……。  これは、やがてその世界で最強の英雄と呼ばれる男の物語。

【本編完結】公爵令嬢は転生者で薔薇魔女ですが、普通に恋がしたいのです

卯崎瑛珠
ファンタジー
【後半からダークファンタジー要素が増します(残酷な表現も有り)のでご注意ください】現代日本から剣と魔法の異世界に転生した、公爵令嬢のレオナ。  四歳で元地味喪女平凡OLであった前世の記憶を思い出した彼女は、絶大な魔力で世界を恐怖に陥れた『薔薇魔女』と同じ、この世界唯一の深紅の瞳を持っていた。  14歳で王立学院に入学し、普通に恋愛がしたい!と奮闘するも、他国の陰謀、皇帝や王子からの求婚、神々をも巻き込んだバトル、世界滅亡の危機など、とてもじゃないけど恋愛なんてできっこない!な状況で……果たしてレオナは『普通の恋』ができるのか!?  仲間たちとの絆を作りながら数々の困難を乗り越えていく、『薔薇魔女』の歴史を塗り替えた彼女の生きる道。どうぞ一緒に応援してください! ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【第3回 一二三書房WEB小説大賞1次選考通過】  初執筆&初投稿作品です。 ★総集編は160話の後の書き下ろしです  ブクマ、感想頂きありがとうございます!執筆の糧です。大変嬉しいです!  小説家になろう様、カクヨム様にも掲載中。  HOTランキング3位ありがとうございましたm(_ _)m

処理中です...