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8.贈り物
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ひときしり笑った後、息を整えて立ち上がる。置き去りにしていた木苺の籠を掴んで、ドアを開けた。
「せっかくきたんだし、中に入ってお茶しよ。ノルックの話も聞きたいし。」
「はい。でもその前に」
家に入る前に服についたゴミを払っていると、ノルックは家の周りを一周してそのままスタスタと家の中に入っていった。
部屋の真ん中までくると、床とドアに向かって手を翳す。しばらくすると翳した場所がぼんやり光って消えた。
「何したの?」
「僕の安心のためです。」
それだけ言って満足したのか、以前よく座っていた定位置に移動した。
答えになってない。
なんかよくわからないけどノルックが安心するならいいか。
持っていた籠を空いてる椅子に置いてからジャケットとベストを着ていた形のままハンガーにかけた。
滅多にない来客をもてなすため、お湯を沸かそうと蛇口に手をかけると、
「ミノリも座ってください。」
と言って止められた。
「お茶は?」と振り返ると、テーブルの上にはいつの間にか紅茶とお菓子が並べられていた。
「え、すごい!ノルックこんなこともできるようになったの?!すごい!手品みたい!!食べていい?」
頷いたのを確認して、席についた。
以前は食べ物を出す、なんてできなかったはずだ。出してくれたことはなかった。本当に成長してきたんだと実感する。
クッキーみたいな焼き菓子をひとつ手に取ると、恐る恐る齧ってみた。
やさしい甘さと軽やかなザクッという食感に、胸がときめく。
久しぶりの甘味を夢中で食べていると、ひとつも手をつけずに微笑む眼差しとかちあって、急に恥ずかしくなる。
「そういえば、元気だった?何年前だっけね。いつの間にか大人っぽくなってるし、名前呼んでみたけど正直ちょっと半信半疑だったよ。
いなくなって本当に心配してたんだけど、怪我とかしてなかった?
家に帰れた…んだよね。出ていく時一言言ってくれればよかったのに。また帰るんでしょ?わざわざきてくれてありがとうね。」
一息で言い切ると、紅茶を気にするふりをしてカップに視線を落とした。
続く沈黙に耐えられなくなって顔を上げると、ノルックが口を開く。
「僕の帰る家はここです。
あなたのそばにいるのに相応しくなるためにあなたのそばを離れました。
もう2度と離れたりしません。」
まっすぐな目で告げられて、思わず持っていたカップを落としそうになる。
「……………へ?」
「これを、服のお礼だと思って受け取ってください。」
そう言って取り出したのは、二色の宝石が埋め込まれたペンダントだった。
「白と黒の石?キレイだね。」
見たことのない石だ。
銀粉を散りばめたダイヤモンドのような石にブラックオパールが埋め込まれている。
傾けたらキラキラと瞬いた。
「これは魔石です。僕の魔力を練り込んであるので、身につけていれば魔力のないミノリでも火をつけたりポットくらいの水を出したり簡単な生活魔法くらいはできると思います。」
テーブルに置かれて、スッと差し出される。
「私でも魔法が使えるようになるの?!それってかなりすごい物では…。あんなボロ雑巾みたいな服じゃ全然釣り合わないよ。こんなの受け取れないって!」
突き返そうとすると、へにゃりと眉が下がる。
「僕にはとても足りないくらいのものですが、あなたが不満ならここでの生活費と思ってください。あなたのために作ったので…あなたが要らないと言うなら破壊するだけです。」
「ちょ!!!」
思わずペンダントを握っていた腕を引き戻してしまった。
「受け取ってくれますよね?」
有無を言わさない雰囲気に、高速で首を縦に振る。
「よかったです。」
「でもこれ、どうやったら使えるの?試しにやってみていい?」
本当に私でも魔法が使えるのだろうか。
ソニアさんに貰ったブレスレットは、相手の魔力を吸収しないと発動しないし、発動できるのは一種類だけだ。
生活魔法の範囲とはいえ、火をつけたり水を出せたりするなんて、よりファンタジーみたいでドキドキしてしまう。
最初なので、失敗しても被害が少なそうな魔法と考えて、飲み干して空になったカップに水を出してみることにした。
期待に震えながら首にかけてみると、ペンダントトップが降りたところで何故か体に固定された。
皮膚にくっついてる感覚はないのに、体を揺らしても振り子のように揺れないのだ。
「ノルック…これ、張り付いてるみたいなんだけど…」
ノルックにも体を左右に動かしてペンダントトップが動かないことをアピールしてみる。
「大丈夫です。魔石がミノリに当たったら大変なので、指定の位置で固定するようにしました。」
なるほど。確かに石が顎に当たったりしたら痛そう?
不自然ともいえる状態に違和感はあるけど、気を取り直して、椅子から降りる。
その後ろにノルックが立って、魔法の出し方を教えてくれた。
まず、手のひらを対象に向けて
水を出したかったら出したい水をイメージする。
そして…
「発現!」
ぽこ、とカップに水が生まれた。
「す、すごいすごいすごい!!!水が出たよ!!!?やば…ノルック天才なんだね」
出した水を飲んでみると、普通においしい水だ。
これでいつでもどこでも手が洗えるし水が飲める!
「えっ、ほんとすごい!!ちゃんと水がでてる!
ありがとう!!!ノルック、感動だよ!!!!」
初めての魔法に興奮したままノルックの方に向き直すと、髪をするりと撫でられた。
水でもついちゃってたのかな。
「いざという時に役立ててください。これからは僕がいますから、あまり使う機会はないかもしれないですが。」
「せっかく貰ったし、使いこなせるようにはなりたいな。しばらくはまたノルックに頼っちゃうかもしれないけど」
「練習には付き合ってくれるよね?」と聞いたら、「もちろんです。」と即答して抱きしめられた。
「あなたの願いを一番叶えてあげられるのは、僕ですからね。」
忘れないで、とそっと囁かれた声は、何故かずっと耳に残った。
「せっかくきたんだし、中に入ってお茶しよ。ノルックの話も聞きたいし。」
「はい。でもその前に」
家に入る前に服についたゴミを払っていると、ノルックは家の周りを一周してそのままスタスタと家の中に入っていった。
部屋の真ん中までくると、床とドアに向かって手を翳す。しばらくすると翳した場所がぼんやり光って消えた。
「何したの?」
「僕の安心のためです。」
それだけ言って満足したのか、以前よく座っていた定位置に移動した。
答えになってない。
なんかよくわからないけどノルックが安心するならいいか。
持っていた籠を空いてる椅子に置いてからジャケットとベストを着ていた形のままハンガーにかけた。
滅多にない来客をもてなすため、お湯を沸かそうと蛇口に手をかけると、
「ミノリも座ってください。」
と言って止められた。
「お茶は?」と振り返ると、テーブルの上にはいつの間にか紅茶とお菓子が並べられていた。
「え、すごい!ノルックこんなこともできるようになったの?!すごい!手品みたい!!食べていい?」
頷いたのを確認して、席についた。
以前は食べ物を出す、なんてできなかったはずだ。出してくれたことはなかった。本当に成長してきたんだと実感する。
クッキーみたいな焼き菓子をひとつ手に取ると、恐る恐る齧ってみた。
やさしい甘さと軽やかなザクッという食感に、胸がときめく。
久しぶりの甘味を夢中で食べていると、ひとつも手をつけずに微笑む眼差しとかちあって、急に恥ずかしくなる。
「そういえば、元気だった?何年前だっけね。いつの間にか大人っぽくなってるし、名前呼んでみたけど正直ちょっと半信半疑だったよ。
いなくなって本当に心配してたんだけど、怪我とかしてなかった?
家に帰れた…んだよね。出ていく時一言言ってくれればよかったのに。また帰るんでしょ?わざわざきてくれてありがとうね。」
一息で言い切ると、紅茶を気にするふりをしてカップに視線を落とした。
続く沈黙に耐えられなくなって顔を上げると、ノルックが口を開く。
「僕の帰る家はここです。
あなたのそばにいるのに相応しくなるためにあなたのそばを離れました。
もう2度と離れたりしません。」
まっすぐな目で告げられて、思わず持っていたカップを落としそうになる。
「……………へ?」
「これを、服のお礼だと思って受け取ってください。」
そう言って取り出したのは、二色の宝石が埋め込まれたペンダントだった。
「白と黒の石?キレイだね。」
見たことのない石だ。
銀粉を散りばめたダイヤモンドのような石にブラックオパールが埋め込まれている。
傾けたらキラキラと瞬いた。
「これは魔石です。僕の魔力を練り込んであるので、身につけていれば魔力のないミノリでも火をつけたりポットくらいの水を出したり簡単な生活魔法くらいはできると思います。」
テーブルに置かれて、スッと差し出される。
「私でも魔法が使えるようになるの?!それってかなりすごい物では…。あんなボロ雑巾みたいな服じゃ全然釣り合わないよ。こんなの受け取れないって!」
突き返そうとすると、へにゃりと眉が下がる。
「僕にはとても足りないくらいのものですが、あなたが不満ならここでの生活費と思ってください。あなたのために作ったので…あなたが要らないと言うなら破壊するだけです。」
「ちょ!!!」
思わずペンダントを握っていた腕を引き戻してしまった。
「受け取ってくれますよね?」
有無を言わさない雰囲気に、高速で首を縦に振る。
「よかったです。」
「でもこれ、どうやったら使えるの?試しにやってみていい?」
本当に私でも魔法が使えるのだろうか。
ソニアさんに貰ったブレスレットは、相手の魔力を吸収しないと発動しないし、発動できるのは一種類だけだ。
生活魔法の範囲とはいえ、火をつけたり水を出せたりするなんて、よりファンタジーみたいでドキドキしてしまう。
最初なので、失敗しても被害が少なそうな魔法と考えて、飲み干して空になったカップに水を出してみることにした。
期待に震えながら首にかけてみると、ペンダントトップが降りたところで何故か体に固定された。
皮膚にくっついてる感覚はないのに、体を揺らしても振り子のように揺れないのだ。
「ノルック…これ、張り付いてるみたいなんだけど…」
ノルックにも体を左右に動かしてペンダントトップが動かないことをアピールしてみる。
「大丈夫です。魔石がミノリに当たったら大変なので、指定の位置で固定するようにしました。」
なるほど。確かに石が顎に当たったりしたら痛そう?
不自然ともいえる状態に違和感はあるけど、気を取り直して、椅子から降りる。
その後ろにノルックが立って、魔法の出し方を教えてくれた。
まず、手のひらを対象に向けて
水を出したかったら出したい水をイメージする。
そして…
「発現!」
ぽこ、とカップに水が生まれた。
「す、すごいすごいすごい!!!水が出たよ!!!?やば…ノルック天才なんだね」
出した水を飲んでみると、普通においしい水だ。
これでいつでもどこでも手が洗えるし水が飲める!
「えっ、ほんとすごい!!ちゃんと水がでてる!
ありがとう!!!ノルック、感動だよ!!!!」
初めての魔法に興奮したままノルックの方に向き直すと、髪をするりと撫でられた。
水でもついちゃってたのかな。
「いざという時に役立ててください。これからは僕がいますから、あまり使う機会はないかもしれないですが。」
「せっかく貰ったし、使いこなせるようにはなりたいな。しばらくはまたノルックに頼っちゃうかもしれないけど」
「練習には付き合ってくれるよね?」と聞いたら、「もちろんです。」と即答して抱きしめられた。
「あなたの願いを一番叶えてあげられるのは、僕ですからね。」
忘れないで、とそっと囁かれた声は、何故かずっと耳に残った。
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