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エピローグ
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「おはよう、オリヴァー」
朝の日差しとともに、アレックスの爽やかな笑顔が目に飛び込んでくる。
「おはよう…ア…アレックス…」
亡くなった妻との経験しか、しかも、病気がちの妻とは数えるほどしか体験していなかった私には、昨日の経験は刺激が強過ぎた。
恥ずかしくて目を見ることが出来ない。
目を逸らす私の肩を抱き、顔を寄せキスをすると、耳元で囁いた。
「昨日は素敵だった。愛してるよ」
胸が高鳴り顔が紅潮しているのが自分でもわかる。
耳の奥で胸の鼓動が聞こえてきた。
私は返事の代わりにアレックスの手をギュッと握った。
毎夜のように求められ、もうすぐ35歳にもなる私にはかなりハードな夜を過ごしていた。
腰を痛めた私を見て陛下が気まずそうに言ってきた。
「愚息が迷惑をかけてすまないな」
陛下の言葉に、顔が青くなって頭が真っ白になった私は何と答えたのか覚えていない。
フローレンスは相変わらず冒険三昧の毎日だ。
男よりも冒険のが楽しいという彼女は、未だ独身の叔母のように自由を満喫するようになるのかもしれない。
世間では私とアレックスの関係は、本当の親子のように仲睦まじいと評判だ。
朝の日差しとともに、アレックスの爽やかな笑顔が目に飛び込んでくる。
「おはよう…ア…アレックス…」
亡くなった妻との経験しか、しかも、病気がちの妻とは数えるほどしか体験していなかった私には、昨日の経験は刺激が強過ぎた。
恥ずかしくて目を見ることが出来ない。
目を逸らす私の肩を抱き、顔を寄せキスをすると、耳元で囁いた。
「昨日は素敵だった。愛してるよ」
胸が高鳴り顔が紅潮しているのが自分でもわかる。
耳の奥で胸の鼓動が聞こえてきた。
私は返事の代わりにアレックスの手をギュッと握った。
毎夜のように求められ、もうすぐ35歳にもなる私にはかなりハードな夜を過ごしていた。
腰を痛めた私を見て陛下が気まずそうに言ってきた。
「愚息が迷惑をかけてすまないな」
陛下の言葉に、顔が青くなって頭が真っ白になった私は何と答えたのか覚えていない。
フローレンスは相変わらず冒険三昧の毎日だ。
男よりも冒険のが楽しいという彼女は、未だ独身の叔母のように自由を満喫するようになるのかもしれない。
世間では私とアレックスの関係は、本当の親子のように仲睦まじいと評判だ。
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