乙女ゲームのサポートメガネキャラに転生しました

西楓

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プロローグ

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乙女ゲーム、それはヒロインと攻略対象達が織りなす恋愛シミュレーションゲーム。
ヒロインは可愛い系の下級貴族か平民。
攻略対象は王子や騎士の息子や宰相の息子など。

ヒロインのライバルとなる悪役令嬢は攻略対象の婚約者で上級貴族。吊り目で縦ロールの綺麗系。
ストーリーは基本このメインキャラで進んでいき、その他の人々はモブと呼ばれる。

ヒロイン、攻略対象、悪役令嬢、モブ
この中ではモブに属しながらも、モブよりも存在が飛び抜けている一風変わった存在がある。
モブでありながらもモブでない、ゲームのキャラでありながら、時としてゲームとは別の次元に存在する。
それがサポートキャラである。

俺はこのサポートキャラに転生していた。
よりにもよってサポートキャラ。主役でも傍観者でもなく、サポートキャラ。






俺の前世はしがない営業マン。
新卒採用された会社では営業成績を上司に怒鳴られれ、先輩から叱られる毎日を過ごしていた。
そんな俺の慰めはスマホアプリゲームの「箱庭プリンセス」
無料で何の気無しにはじめたゲームであったが、魅力的なキャラクターにどんどんハマりのめり込んでいった。

あれだけ、歩きスマホはやめろと言われていたのに、仕事のミスをして叱責された俺は、現実逃避するかのように仕事帰りにいつものようにスマホゲームにのめり込んでいた。
あっ‼︎
と思った時には遅かった。
段差を踏み外し、階段下まであっという間に転がり落ちていった。
どうやらその時に俺は死んでしまったらしい。

そして、スマホゲームのキャラクターに転生していた。
スマホゲームで間接的に死亡し、遊んでいたスマホゲームの世界に転生とはなんとも皮肉な人生である。
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