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推しの悪役令嬢
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あの感覚は何だったのだろう。
何かに弾かれたような…魔法?
その日王子は教室に戻ってこなかった。
婚約者である俺の推し公爵令嬢のグレイシーはとても心配そうな顔をしていた。
金色の緩やかなカーブ、エメラルドの瞳、気品に溢れて、際立つ美貌、家柄、清廉潔白な人柄すべてが魅力的だった。
たまに見せる翳りのある表情も素敵だ!さすが推し。
「セオドア様ちょっとよろしいでしょうか」
推しから呼び出され胸が高鳴る。
「大丈夫ですよ。どうされましたか?グレイシー嬢」
「放課後、フェリクス王子のお見舞いに行こうと思うのですが、ご一緒いただけませんか?」
ん?ご一緒いただけませんか?ご一緒?一緒?聞きまちがい?願望が見せた幻だろうか…
「えーっと、問題はありませんが…どうして私がフェリクス王子のお見舞いに?」
そもそも王子とは交流はない。3年では同じクラスになったが、この半年間一度も話したことはない。いや、今日話したか…
と、いうことは…俺でなくて、アリーシャか?アリーシャ、最近ダレンと仲良くやってるようだったけど、もしかして王子とも?
いや、これはさすがにグレイシーには聞けないな…
「フェリクス王子はよくセオドア様の話をされてましたので、仲がよろしいのかと…」
いや、全く接点ありませんけど…
よくわからないまま、王子の見舞いに向かうことになった。
何かに弾かれたような…魔法?
その日王子は教室に戻ってこなかった。
婚約者である俺の推し公爵令嬢のグレイシーはとても心配そうな顔をしていた。
金色の緩やかなカーブ、エメラルドの瞳、気品に溢れて、際立つ美貌、家柄、清廉潔白な人柄すべてが魅力的だった。
たまに見せる翳りのある表情も素敵だ!さすが推し。
「セオドア様ちょっとよろしいでしょうか」
推しから呼び出され胸が高鳴る。
「大丈夫ですよ。どうされましたか?グレイシー嬢」
「放課後、フェリクス王子のお見舞いに行こうと思うのですが、ご一緒いただけませんか?」
ん?ご一緒いただけませんか?ご一緒?一緒?聞きまちがい?願望が見せた幻だろうか…
「えーっと、問題はありませんが…どうして私がフェリクス王子のお見舞いに?」
そもそも王子とは交流はない。3年では同じクラスになったが、この半年間一度も話したことはない。いや、今日話したか…
と、いうことは…俺でなくて、アリーシャか?アリーシャ、最近ダレンと仲良くやってるようだったけど、もしかして王子とも?
いや、これはさすがにグレイシーには聞けないな…
「フェリクス王子はよくセオドア様の話をされてましたので、仲がよろしいのかと…」
いや、全く接点ありませんけど…
よくわからないまま、王子の見舞いに向かうことになった。
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