8 / 14
E・Oのイニシャル
しおりを挟む
リチャード王子から渡されたハンカチ。
E・O
リチャード王子は私の味方なの?
わからない…
でも、アマンダに内緒でということは、少なくともアマンダの味方でもない?
いや、実はアマンダとグルになって陥れようとしてる?何のために?
周りを気にしてる様子だったけど…
メイドの目?執事の目?アマンダの目?
わからない。
でも、リチャード王子が私の味方だとしたら…
このイニシャルには何か意味があるのかも…
Eってことは、エデン、エレノア、エレナ、エリザベス、エルサ、エロイーズ、エマーソン、エスター、エヴァ…全く心当たりがないわ。
Oってとこは、オリバンダー、オルセン、オンサーガ、オルティス…オルティスって…
確か、亡くなられたお母様のご実家が…オルティス男爵家ですわ。
E・オルティス?
お母様の名前はクリスティーナ…C
義母の名前はジュリアナ…J
違うわ…オルティスかと思ったのだけど違うのかも。
オルティス家はお母様のお兄様が継がれているけど、男爵も、男爵夫人も、その娘もイニシャルはEではない。
行き詰まってしまった。
誰かオルティス家に詳しい者はいるかしら。
…ガーナ
∞∞∞
クリスティーナ=オルティス男爵令嬢がディミトロフ公爵家に嫁いだ時、クリスティーナの侍女として公爵家に一緒に嫁いできたのがガーナ。
クリスティーナと同い年のガーナはオルティス男爵家の執事の娘で、敷地内に住んでいたことから、幼少期から仲良しだった。
ガーナならオルティス男爵家のことを知っているはず。
E・Oの存在についても知っているかも…
でも、私は見張られているから、ガーナに直接聞くことは出来ない。
手紙?
手紙をもし渡しても大丈夫なのだろうか?
虐げている私をガーナは煩わしく思っているはず…
ガーナの手から義母かアマンダに渡ったら?
ガーナを私から切り離そうとした過去の行動が、こんなところで影響するなんて…
ちょっと待って…まだ、ガーナは私を裏切ろうとはしていないかも…
私の目をジッと見る仕草…あれは…
一縷の望みをかけてガーナを呼んだ
∞∞∞
「少し食欲が出てきたので、紅茶とスコーンを用意してちょうだい」
呼び出したガーナに伝える。
ガーナの表情に変化はない。
「わかりました。用意して参ります」
ガーナがカップに紅茶を注ぐ。部屋の中に紅茶の香りが漂った。
スコーンと紅茶の香りを楽しみながら、ガーナの様子を確認する。
無表情ね。これではよくわからないわ。
「ガーナ、ジャムをとってもらえるかしら」
ジャムをもって側に立つ、ガーナの目を見て、右目で2回瞬きをした。
ガーナは大きく目を見開いた後、両目で3回瞬きをする。
よかった。ガーナは味方なのね。
子どものときにやった遊び、覚えてくれてたのね。
右目2回は、ごめんなさい
両目3回は、大好き
∞∞∞
私は手紙を書いた。
小さな紙に小さな文字で。
それを手に忍ばせて、ガーナに渡した。
E・オルティスって誰?
E・O
リチャード王子は私の味方なの?
わからない…
でも、アマンダに内緒でということは、少なくともアマンダの味方でもない?
いや、実はアマンダとグルになって陥れようとしてる?何のために?
周りを気にしてる様子だったけど…
メイドの目?執事の目?アマンダの目?
わからない。
でも、リチャード王子が私の味方だとしたら…
このイニシャルには何か意味があるのかも…
Eってことは、エデン、エレノア、エレナ、エリザベス、エルサ、エロイーズ、エマーソン、エスター、エヴァ…全く心当たりがないわ。
Oってとこは、オリバンダー、オルセン、オンサーガ、オルティス…オルティスって…
確か、亡くなられたお母様のご実家が…オルティス男爵家ですわ。
E・オルティス?
お母様の名前はクリスティーナ…C
義母の名前はジュリアナ…J
違うわ…オルティスかと思ったのだけど違うのかも。
オルティス家はお母様のお兄様が継がれているけど、男爵も、男爵夫人も、その娘もイニシャルはEではない。
行き詰まってしまった。
誰かオルティス家に詳しい者はいるかしら。
…ガーナ
∞∞∞
クリスティーナ=オルティス男爵令嬢がディミトロフ公爵家に嫁いだ時、クリスティーナの侍女として公爵家に一緒に嫁いできたのがガーナ。
クリスティーナと同い年のガーナはオルティス男爵家の執事の娘で、敷地内に住んでいたことから、幼少期から仲良しだった。
ガーナならオルティス男爵家のことを知っているはず。
E・Oの存在についても知っているかも…
でも、私は見張られているから、ガーナに直接聞くことは出来ない。
手紙?
手紙をもし渡しても大丈夫なのだろうか?
虐げている私をガーナは煩わしく思っているはず…
ガーナの手から義母かアマンダに渡ったら?
ガーナを私から切り離そうとした過去の行動が、こんなところで影響するなんて…
ちょっと待って…まだ、ガーナは私を裏切ろうとはしていないかも…
私の目をジッと見る仕草…あれは…
一縷の望みをかけてガーナを呼んだ
∞∞∞
「少し食欲が出てきたので、紅茶とスコーンを用意してちょうだい」
呼び出したガーナに伝える。
ガーナの表情に変化はない。
「わかりました。用意して参ります」
ガーナがカップに紅茶を注ぐ。部屋の中に紅茶の香りが漂った。
スコーンと紅茶の香りを楽しみながら、ガーナの様子を確認する。
無表情ね。これではよくわからないわ。
「ガーナ、ジャムをとってもらえるかしら」
ジャムをもって側に立つ、ガーナの目を見て、右目で2回瞬きをした。
ガーナは大きく目を見開いた後、両目で3回瞬きをする。
よかった。ガーナは味方なのね。
子どものときにやった遊び、覚えてくれてたのね。
右目2回は、ごめんなさい
両目3回は、大好き
∞∞∞
私は手紙を書いた。
小さな紙に小さな文字で。
それを手に忍ばせて、ガーナに渡した。
E・オルティスって誰?
11
お気に入りに追加
103
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。


愚か者の話をしよう
鈴宮(すずみや)
恋愛
シェイマスは、婚約者であるエーファを心から愛している。けれど、控えめな性格のエーファは、聖女ミランダがシェイマスにちょっかいを掛けても、穏やかに微笑むばかり。
そんな彼女の反応に物足りなさを感じつつも、シェイマスはエーファとの幸せな未来を夢見ていた。
けれどある日、シェイマスは父親である国王から「エーファとの婚約は破棄する」と告げられて――――?

婚約破棄……そちらの方が新しい聖女……ですか。ところで殿下、その方は聖女検定をお持ちで?
Ryo-k
ファンタジー
「アイリス・フローリア! 貴様との婚約を破棄する!」
私の婚約者のレオナルド・シュワルツ王太子殿下から、突然婚約破棄されてしまいました。
さらには隣の男爵令嬢が新しい聖女……ですか。
ところでその男爵令嬢……聖女検定はお持ちで?

【完結】愛していないと王子が言った
miniko
恋愛
王子の婚約者であるリリアナは、大好きな彼が「リリアナの事など愛していない」と言っているのを、偶然立ち聞きしてしまう。
「こんな気持ちになるならば、恋など知りたくはなかったのに・・・」
ショックを受けたリリアナは、王子と距離を置こうとするのだが、なかなか上手くいかず・・・。
※合わない場合はそっ閉じお願いします。
※感想欄、ネタバレ有りの振り分けをしていないので、本編未読の方は自己責任で閲覧お願いします。

卒業パーティーで婚約破棄する奴って本当にいるんだ
砂月ちゃん
恋愛
王国立の学園の卒業パーティー。これまた場末の場末、奥まった階段…
なんかすっごい隅っこで繰り広げられる、ショボい婚約破棄劇。
なろうにも掲載中です。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

そんなにその方が気になるなら、どうぞずっと一緒にいて下さい。私は二度とあなたとは関わりませんので……。
しげむろ ゆうき
恋愛
男爵令嬢と仲良くする婚約者に、何度注意しても聞いてくれない
そして、ある日、婚約者のある言葉を聞き、私はつい言ってしまうのだった
全五話
※ホラー無し
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる